2008年1月6日 今週の為替戦略

新春の為替相場は、昨年後半から続いた金融不安と、米雇用の悪化を材料に、円高の流れから始まった。


Weeklyベースの比較では、12月28日と1月4日を比較してみると:
円&スイスフラン高=ポンド&カナダドル安が目立ち、ユーロ&豪ドルは横ばい。
USDJPY=112.30円→108.59円(3.71円ドル安円高=3.3%)
EURUSD=1.4726→1.4743(17ポイント ユーロ高ドル安=0.12%)
USDCHF=1.1332→1.1084(248ポイント ドル安スイス高=2.19%)
GBPUSD=1.9968→1.9739(229ポイント ポンド安ドル高=1.15%)
AUDUSD=0.8760→0.8720(40ポイント 豪ドル安ドル高=0.46%)
USDCAD=0.9816→1.0027(211ポイント カナダドル安ドル高=2.15%)
NZDUSD=0.7745→0.7660(85ポイント NZドル安ドル高=1.1%)


円クロスを比較してみると:
豪ドル&NZドル&ポンド%カナダドルと、原油・金価格高騰にもかかわらず、コモディテー通貨・高金利通貨安が目立ち、スイスフランが比較的健闘している。
EURJPY=165.39→160.08(5.31円 円高ユーロ安=3.21%)
AUDJPY=98.36→94.67(3.69円 円高豪ドル安=4.53%)
GBPJPY=224.16→214.35(9.81円 円高ポンド安=4.38%)
CHFJPY=99.72→97.95(1.77円 円高スイスフラン安=1.77%)
NZDJPY=87.05→83.18(3.87円 円高NZドル安=4.45%)
CADJPY=114.34→108.25(6.09円 円高カナダドル安=5.33%)


直近のポイントを見てみると:
USDJPY=117.22円(11月26日安値)、GBPUSD=1.9653(8月17日安値)、EURJPY=158.70円(11月13日安値)、CADJPY 103.35円(8月17日安値)を割り込むことができるか? EURUSD=1.4968(11月23日高値)を超えることができるのか? CHFJPY=97.50円~100円で動かず。GBPJPY=219.29円(8月17日)を割り込み下落を続けている。


イングランド銀行は12月に驚きの利下げを実施、以後ポンド売りが続いている、市場では、1月はイングランド銀行(BOE)や欧州中銀(ECB)の利上げの可能性は薄いが、次回のBOE追加利下げ期待が強くポンドの売り材料となっている。米雇用統計の悪化に、FOMCで0.5%の政策金利引き下げが視野に入っている。ユーロと豪ドルは金利据置き予想が強く、スイスフランも4日に発表されたCPIが強く買いの材料となり、日本も引締めから据置きの予想が強い。金利差相場とは言いがたいが、金利低下見通しの通貨との組み合わせも選択肢となってくる。


円キャリートレードの巻き戻しを狙った、投機的な動きなのか、国際金融市場の混乱を先読みした、現実的な値動きなのか、どうも判断に窮するところが多い。過去を振り返ってみれば、2000年の年初がドル円では最安い、2002年年初が最高値、2005年初が最安値をつけるなど、年初の相場がその年の最高値・最安値をつけることも比較的多かった。


以上のように、年初来の相場は将来の真の為替相場の姿を表す絶対てきなものではなく、むしろその逆で、投機的な値動きが主体とも考えられることが多いが・・・もちろんこれも絶対ではない。


別な意味では、10年に一度あるか無いかの米サブプライム問題の影響に、不安定な世相や金融不安が素直に、為替相場に反映されることは正論で、欧米の主要通貨は問題を引きずる可能性は高い。昨年の新興市場国通貨の取引量の拡大や、新興市場国通貨高のように、今後もクロス間の相場を中心に取引する必要がより強まってくることが予想される。


今週の経済指標から注目されるのは、10日のイングランド銀行(BOE)と、欧州中銀(ECB)の政策金利の発表で、共に金利据え置きが予想されているが、前回のBOEの金利引き下げのようなサプライズが無いとも限らず、発表後の記者会見や発言に相場が変動することが予想される。


住宅関連では、8日=米中古住宅販売、9日=カナダ住宅着工件数、10日=カナダ住宅建設許可・価格指数が発表される。その他では、年始に当り各国の通貨当局者からの発言が多く注意が必要となり、特に10日=バーナンキFRB議長の講演会には注目したい。


●ドル円
ドル円は、投機的な動きが円高を加速させていることは間違いないが、どこで反転するのか、その水準とタイミングが難しい。本邦勢のスタートはカレンダーで4日から年始のスタートとなっているが、どうも多くの企業は7日からのスタートとなりそうである。週初の円売りの影響にどこまで値を戻すことができるか、それと、11月26日の最安値107.26円を割り込めるかが、今週の大きなテーマとなりそうである。


ドル円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの中間近くで取引されている。上値のポイントは、108.88円、110.30円、110.48円、111.31円、111.58円。下値のポイントは、107.90~03円、107.21円、105.58円、103.93円。RSIは34と横ばいで下落トレンドが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り継続で、①先週の107.90円で目先の底値をつけ→110.48円~111.58円まで値を戻し、再度下落。①107.20円を割り込むか、108.88円(第一ポイント)、を超えられないと→105.58円、103.93円まで続落の可能性が強くなる。Daily=売り、Weekly=売り、Monthly=売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、横綱相撲なのか、他の通貨が薄商いの中で翻弄するなか、どっしりと構え値動きは鈍い。欧州中銀(ECB)は政策金利据え置きが予想され、通貨当局者からはユーロ圏の経済見通しの下方修正が相次ぎ、ユーロ高によるインフレ抑制作用がある反面、輸出鈍化を危惧する声が多くなっている。暫くはこの状態が続きそうであるが、先の高値1.4968を超え1.500の大台を達成できないようならば、市場センチメントが急速に弱気になる可能性が強い。


ユーロドルのWeeklyチャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間から上限で取引されている。上値のポイントは、1.4897、1.4959、1.4986、1.5003、1.5302。下値のポイントは、1.4581、1.4634、1.4516、1.4477、1.4352、1.4309。RSIは64と横ばいでトレンドのある上昇が続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買いだが、長い1.47台半ばを上抜け1.48台に達成した割に、1.47台半ばで引け、強さが感じられず、週始値・終値がほぼ同じで、転換線になっている可能性が気になる。先週の高値1.4825を超えたら強きになるが、それまでは疑心暗鬼のユーロ高で、今週上抜けできないと、逆に下値リスクもでてくる。Daily=買い、Weekly=買い、Monthly=買い。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルがようやく2.0を回復したのに、週終値ベースでは1.9739と8月17日の急落時の1.9810を割り込んで終了した。クロスの円高が激しく、ポンド円は214.35円でクローズ、200週移動平均線212.80円を割り込むことができるかだが、2003年に上昇傾向に転じてから過去一度もこれを下回ったことが無い。さて、さて、もしこれを割り込んだら何処まで下落するのだろうか? ちなみにポンドドルの200週移動平均線は1.8767にある。


ポンド円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの下限近くまで下落している。上値のポイントは、217.00円、217.91円、219.19~29円、219.90円。下値のポイントは、212.80円、210.72~93円、210.24円、209.56円、189.91円。RSIは33と下降ラインが続き、売りのトレンドが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。220円を超えるまでは、売りの流れ変わらず。Daily=売り、Weekly=売り、Monthly=売り。