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2008年02月 アーカイブ

2008年02月01日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 51 欧州財閥の系譜 ウクライナ財閥

先週のコラムでウクライナにふれたので、今週はウクライナの経済情勢と新興財閥を紹介します。1991年、ソ連崩壊後、独立国としてスタートしたウクライナは、ロシアと欧州の間にあり、ガスや電気などエネルギー供給の大半をロシアに依存しながら、鉄鋼業、重工業、農業などの分野でロシアを戦略的な輸出先としています。ロシアからは、石油大手の「ルクオイル」、アルミニウム大手の「ロシア・アルミニウム」などが積極的に進出しています。


興味深いのは、将来的にEU加盟を狙って西欧寄りで親米派の政策を推進するウクライナの政治家と、ロシアとのつながりの強い工業地帯の東部地方(ロシア語圏)代表の政治家とでは、ロシアとのつきあい方に大きな差が見えることです。ウクライナを支配下に置いてロシア企業の進出、促進を意図するプーチン大統領にとって、親ロシア派の現首相ドクトル・ヤヌコービッチは使いやすい存在といえるでしょう。


ウクライナの新興財閥は伝統的な産業である鉄鋼業や石炭業からでなく、ロシアからの資源仲介業、つまりウクライナの製造業向け電力、ガスなどの輸入資源の仲介が源泉となりました。先週のコラムで紹介した“ガスの女王”ことティモシェンコ元首相は、ロシアの天然ガスの最大手「ガスプロム」からのガス供給権の3分の1を手にしたことで財を築き、政界に進出した人物です。いわば政商です。


1990年代半ば、ウクライナのロシアに対するガスの債務が10億ドルを超えました。そこで採用された政策が、民生用のガスは国家輸入、産業用ガスの輸入は民間企業に委ね、政府の認可を受けた国内の企業だけが産業用のガスの輸入ライセンスが与えられるというものです。その時期に誕生したガスの商社の利益を生み出すしくみは、まさにトレーダーといえるでしょう。


彼らの錬金術は巧みです。ガス商社が製鉄工場へガスを供給する場合、代金を支払えない製鉄工場側は、ガス供給停止の危機を回避するために、ガス代金の支払いとして市場価格はもとより、コストを下回る価格でその製品をガス商社に渡さざるを得なくなり、商社は破格の値段の製品を数倍の価格でガスの供給元、つまりガスプロムに引渡してガスの支払いに代えます。さらに残りを海外子会社を通じて欧米諸国に販売し、外貨を稼ぐのです。


このシステムが完成すると、製造業は独自に市場で製品を販売することができなくなり、完全に商社にコントロールされるようになります。商社は癒着する政府要人との関係を生かし、製造業の民営化の時点でその株式を有利に取得し、企業のオーナーになっていきます。こうして財を蓄え、新興財閥にのしあがっていくと、そのグループの総帥は自らが議会選挙に立候補し、国会議員となって直接国政に影響を与え、より多くの富を求めようとします。従ってウクライナの新興財閥の多くが国会議員なのです。だからこそ政治そのものが新興財閥の利害対立の場と化しているのです。


“ガスの女王”ティモシェンコ元首相のエネルギー政策に対立したのが、鉄管利権まで脅かされると察した新興財閥で、国会議員であるビクトル・ピンチュークでした。前大統領レオニード・クチマの娘婿である彼は、「ウクライナで2番目の富豪」といわれています。持ち株会社「インターパイプ」は世界トップレベルの鉄鋼メーカーを所有し、後述するSCMと組んで鉄鋼会社のグループ化を目論んでいます。また、ウクライナの多くのメディアをコントロールしています。


ウクライナ第1位の大富豪は、ウクライナGNPの13%を叩き出している鉱業地帯ドネツクを代表する、ウクライナ最大の鉄鋼鉱山会社「クリボリシスタリ」をはじめ、工作機械企業や鉄鋼所、コークス製造工場などを支配するリナト・アフメトフです。持ち株会社SCMの9割を所有し、資産総額は170億ドルとのこと。彼はウクライナの親ロシア派野党「地域党」の幹部で、「ウクライナ・サッカープレミアリーグ」の強豪チーム「シャフタール・ドネツク」のオーナーでもあり、将来は首相の座を狙っているとのことです。


By Master K/益田 慶

2008年2月1日 1月30日の海外為替市場

米雇用統計を控え、月末の為替市場は、1日が終わり、気がつけば行って来いで、始値とあまり変わらず。
いつもながら、株価連動の為替相場で、アジア、欧州前半は米国株価指数が弱くドル売り+円買い、米国市場に入り現物株価が上昇すると、ドル買い+円売り・・・・。 月末の特殊要因で、EURGBPやEURUSDは激しく上下、豪ドルはMSCIのウエイト引き下げに売り圧力が続いたが、結局は本日の米雇用統計待ちの相場。

●ドル円
アジア市場のドル円は106.22円で取引が始まり、米モノライン社の格下げの流れを受け106.03円まで下落し、米雇用統計を控えたポジション調整のドル買いが続き、月末のドル買い需要に106.65円まで上昇、一時106.25円まで値を下げたが、米モノライン大手への出資報道を好感し、日経平均株価も上昇、クロスの円売りが強く106.60~65円を超えると10.78円まで上昇した。欧州市場は106.64円で取引が始まり、米系証券の買いに106.88円まで上昇したが、欧州金融機関の格下げに欧州株は弱く、106.10円まで続落、米新規失業保険申請件数が弱く、雇用統計を危惧した売りに105.72円まで下落した。アジア筋の買いに下げ止まり、米国株が上昇し、ロンドンフィキシングでは106.44円まで上昇、106.85円まで続伸したが、107円台を回復できず、ポジション調整の売り上値は重く、終盤にかけては106.20円まで値を下げ、07:00時では106.36円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4860で取引が始まり、NY市場の流れを受け1.4817まで下落、アジア中銀筋の買いに下げ止まり、1.4830~50のレンジで取引が続いたが、1.4850~55を超えると1.4915まで上昇、1.4340まで値を下げる、投機筋の売買に荒っぽい展開となった。欧州市場は1.4857で取引が始まり、資本筋の売り買いに翻弄、1.4818まで値を下げたが、1.4800~00の買いは厚く値を戻し、1.4855~80のレンジで取引が続いた。米新規失業保険申請件数が弱く、一時1.4900まで上昇したが、00:00時のオプションカットでは1.4815まで急落、1.4855まで値を戻したが、01:00時のロンドンフィキシングでは1.4803まで下落した。政府系ファンドの買いが続き、1.4880まで上昇、07:00時では1.4861で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.89円で取引が始まり、米モノライン社の格下げに157.25円まで下落、月末の実需・資本筋の買いに158.32円まで上昇、一時157.66円まえ値を下げたが、日経平均株価の上昇に投機筋の買いは強く158.72円まで上昇した。欧州市場は158.44円で取引が始まり、欧州金融機関の格下げと金融不安が深まり157.88円まで下落、158.40円を戻り高値に、157.75~10円のレンジで取引が続いた。米新規失業保険申請件数に157.75を割り込み156.70円まで続落となった。157円以下ではオプション勢の買いが強く下げ止まり、米国株価が上昇に転じ、ロンドンフィキシング後から買いが強まり158.57円まで続伸、157.85~158.50円のレンジで取引が続き、07:00時では158.17円で取引されている。


●主な経済指標の結果
06:45 NZ 12月の貿易収支=0.3億NZドル(予想-1.67億NZドル 前回-6.28←-6.46億NZドル)
16:00 独 12月の小売売上高=前月比-0.1%(前回-1.9%)、前年比-6.9%(前回-3.4%)
17:55 独 1月の失業率=8.1%(予想8.3% 前回8.3←8.4%)、失業者数=-8.9万人(予想-3.8万人 前回-7.8万人)
18:00 独 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回0.5%)、前年比2.7%(予想2.6% 前回2.8%)、 HICP前月比-0.3%(予想-0.4% 前回0.7%)、HICP前年比3.0%(予想2.9% 前回3.1%)
19:00 ユーロ 1月の消費者信頼感=-12(予想-10 前回-9)
19:00 ユーロ 1月のサービス業センチメント(業況感指数)=12(予想12.0 前回14.0)
19:00 ユーロ 12月の失業率=7.2%(予想7.1% 前回7.2%)
19:00 ユーロ 1月の消費者物価指数・速報=前年比3.2%(予想3.1% 前回3.1%)
19:00 英 1月のgfk消費者信用=-13(-15 前回-14)
22:30 カナダ 11月のGDP=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.2%)
22:30 米 新規失業保険申請件数(1/27までの週)=37.5万人(予想31.5万件 前回 30.6←30.1万件)
22:30 米 12月の個人所得・・消費支出 個人所得=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.4%)、 個人消費支出=前月比0.2%(予想0.1% 前回1.0←1.1%)、PCE価格指数=前月比0.2%(前回0.6%)、前年比3.5%(前回3.6%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、 前年比2.2%(予想=2.2% 前回2.2%)
23:45 米 1月のシカゴ購買部協会景気指数=51.5(予想52.0 前回52.0)、生産=62.0(前回60.4)、新規受注=56.7(前回49.4)、雇用=49.3(前回52.6)、支払価格=67.4(前回74.1)
00:00 米 12月の求人広告指数=22(予想20 前回21)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎フィッチ(30日)=米金融保障会社FGICの保険財務格付けを引下げが、AAA→AA。
◎ロイター米プライマリーディーラー16社中15社が3月の利下げを予想。
◎ジェンキンズカナダ中銀上級副総裁=減速傾向にある国内問題を未然に防ぐため一段の刺激を与える用意がある。
◎米オッペンハイマー社予想=2008年金融保障会社(モノライン)格下げで、2008年は400~800億ドルに拡大、シティ・メリルリンチ・UBSに集中。
◎S&P社=金融機関のクレジット関連の損失は最終的に2650億ドル超になる可能性。
◎英モノラインMBIA=投資会社ウェーバーグ・ビンカスなど15億ドルの出資が完了した。
◎ムーディーズ=2006年組成のサブプライム住宅ローン担保証券のローン損失率は14~18%。


欧州・英国
◎S&P社(30日)=収益低迷に欧州5銀行の格付け見通しを引下げた。 ドレスナー、ドイツ銀行、フォルティス、バークレイズ、アリアンツ。
◎独経済相=独経済は拡大しているが、ユーロ高が加速すると独輸出セクターへ影響する。
◎ユンケルユーログループ議長=FRBの利下げは歓迎するが、ユーロ高は懸念。
◎ジョルダンスイス中銀理事=金利は依然として適切な水準だが、不測の事態となればスイス中銀は迅速かつ柔軟に対応する用意がある。


日本・その他
◎福井日銀総裁=物価安定の下で契機の触れ幅を小さくする運営が大切。
◎日銀は31日に公表した「2007年下期の金融市場レポート」=サブプライムローン問題と国際金融市場の混乱を取り上げ、金融市場の混乱が収束するためにはリスク再評価の進ちょくが必要不可欠。この過程では金融機関や投資家の一段の損失処理といった痛みが伴うため、市場機能の本格的な回復にはなお時間がかかる。
◎サウジ中銀=リバースレポ金利を3.5%から3.0%に引下、レポ金利は据え置いた。

2008年2月1日 本日の為替戦略

波乱の1月はようやく終了、本日から2月がスタートするが、米国の金融不安は払拭できず、景気の底入れ感も見られない。各国中銀の発言は皆同じで、原油・商品価格の上昇にインフレが上昇するリスクがある。一方、サブプライム関連損失や信用不安に景気鈍化のリスクがある・・・。 今後、世界各国の中銀がどのような政策を取るのか非常に楽しみである。 金利市場ではFRBは3月0.25%引下げをほぼ折り込み、ECBは年内0.25%に引下げを2度実施することを予想している。


今日も米雇用統計の変動リスクは高く、直前の雇用関連の指標も強弱が混在しており、値が激しく動くことが予想されるが、今日は金曜日、後の無い相場に、ポジション調整も入りやすい。


本日の経済指標からは、米雇用統計、米ISM製造業景況指数、ミシガン大消費者信頼感指数が注目される。


●ドル円
ドル円は、相変わらずの株価連動相場が続き、105円~108円の揉み合いが長く続いている。何れにしても、このレンジの上下を抜けることは時間の問題で、現時点では何れにもそれなりに要因がある。日米の短期金利差は縮小しているが、中期金利はあまり変わらず、海外へ向かう本邦資本筋の流れも極端に変わらず、クレジットリスクの状況も悪化が進み、もう暫く揉み合いを覚悟する必要がありそう。


ドル円の4時間チャートは、大枠で106円~108円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、107.12円、107.44円、107.76~79円、107.88円。下値のポイントは、106.04~08円、105.99円、104.96円、103.90円。RSIは46と下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りになっている。トータルの判断は、売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.49台を試しながらも、最高値を更新できず、1.50の大台トライがいったいいつになるのであろうか・・・・。状況証拠からはユーロは断然有利なのだが、市場参加者は欧州・英国経済や金融機関の損失を気にしながら、市場の中長期センチメントはユーロ安の予想が多い。こちらもレンジ相場ながら期待感は1.50台トライ、試して何処まで上昇するか見てみたい。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4920をトップに底値を切り上げフラック・フォーメーションになっている。上値のポイントは、1.4914、1.4921、1.4946、1.4976、1.5072。下値のポイントは、1.4777、1.4742、1.4704、1.4687、1.4659、1.4543。RSIは63と横ばいで、トレンドのある上昇が続くのか判断を待ちたい。トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、やや買いが勝っているが、基本は1.4920~30超えでは上昇拡大、1.4780割れでは下落拡大。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルの2.00の大台をなかなか超すことができず、ポンド円はこうなれば、ポンドドル次第と株価次第で、ドル円の要因はあまり期待できない。市場センチメントは、クレジット市場の混乱が収束できず、円とスイスを買う動きが続いているが、これ以上の悪化・懸念材料が無ければ、ポンド円の買いが続く可能性が高いが、まだまだサブプライム関連の損失は未知数で、投機的なポジションの積み上がりによる買いも考えなければならない。


ポンド円の4時間チャートは、210円~214円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、212.45円、213.47円、213.64円、214.01円、215.17円、下値のポイントは、210.42円、209.35~46円、208.97円、208.19円、204.60円。RSIは49と50を割り弱い下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。ただし、Dailyは買いに転換しており、今回の下落が失敗すれば大幅な上昇になる可能性があり、売り上がりは禁物。208.19→204.60円が下値ターゲット。215.17円→218.76円が上値のターゲット。


●本日の経済指標・その他
17:30 1月のSVME購買部協会景気指数=予想60.0 前回61.3
17:55 独 1月のサービス業PMI=予想 前回51.2
18:30 英 サービス業PMI=予想52.5 前回52.9
22:30 米 1月の雇用統計=失業率予想5.0% 前回5.0%、非農業部門雇用者数=予想6.3万人 前回1.8万人、時間当たり賃金=予想0.3% 前回0.4%、 週労働時間=予想 33.8時間 前回33.8時間
22:30 カナダ 12月の生産者価格=前月比予想0.7% 前回0.6%、前年比予想 前回-0.6%、工業製品価格=前月比予想0.5% 前回3.4%
00:00 米 12月の建設支出=前月比予想-0.5% 前回0.1%
00:00 米 1月のISM製造業景況指数=予想47.3 前回47.7
00:00 米 1月のミシガン大消費者信頼感指数・確報値 現況指数=予想94.3 前回91.0、期待指数=予想67.1 前回65.6、

2008年02月02日

2008年2月2日 1日の海外為替市場

注目の米雇用統計は失業率は改善したものの、非農業部門雇用者数=-1.7万人(予想6.3万人 前回8.2←1.8万人)、時間当たり賃金=0.2%(予想0.3% 前回0.4%)、週労働時間=33.7時間(予想 33.8時間 前回33.8時間)と、12月に続き米経済鈍化の影響が雇用に影響、ドル急落から、3月のFOMCの再利下げ期待+欧米8銀行連合の金融保証会社救済に、米国株価は上昇、金融安定期待に結果はドル高。


USDCHFは一時1.0730と過去最安値を更新したが、終値では1.0895まで上昇、主要通貨は米雇用統計発表直後を最高値に、ドル高の傾向が強まった。逆に、AUDUSD、NZDUSD、USDCADと、資源国通貨は原油・商品価格の上昇に堅調に推移。円クロスでも、主要国通貨=円高、資源国通貨=円安の極端な値動きとなっている。


欧米8銀行の金融保証会社救済措置+マイクロソフト社のヤフーの買収提示を好感して、米国株価は何とか上昇に転じているが、終値は12743.19ドル(+92.83ドル)上昇力は弱い。


●ドル円
アジア市場のドル円は106.42円で取引が始まり、週末と米雇用統計の発表を前に投機的な動きも無く、日経平均株価の下げ=円買いに上値は重く、クロスの円売りに、106.21~55円の極狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は106.42円で取引が始まり、アジア市場同様に動意は乏しく、106.30~55円のレンジで様子見となったが、金価格や商品価格が上昇する中で、AUDJPY・CADJPY・NZDJPYなどの円売りが続き、106.70円まで上昇した。22:30時の予想を下回る米雇用統計に、106.70→105.78円まで急落、クロスの円売り+アジア勢+本邦実需・資本筋の買いは強く、米国株が上昇すると、106.74円まで急上昇、米国株の伸びは鈍くマイナスに転じると106.12円まで下落した。売り買いが交錯する中で、終盤にかけては高値圏の106.71円まで値を戻し、106.48円で取引を終了した。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4859で取引が始まり、早朝に一時1.4847まで値を下げたが、米雇用統計を控え1.4855~70の極狭いレンジから、欧州勢の買いに1.4890まで上昇した。欧州市場では1.4879で取引が始まり、一時1.4862まで値を下げたが、独製造業PMIは予想を上回り、1.4865~85のレンジで取引から、EURGBPの買いに1.4905まで上昇した。米雇用統計の発表に、1.4890→1.4957まで急伸、11月23日の最高値1.4963に迫る勢いとなったが、オプション勢+ファンド筋の売りが続き、00:00時のオプションカット近くでは1.4786まで急落となった。一時1.4855まで値を戻したが、モノライン救済措置が発表されるなどドル買い期待感が残り、終盤にかけては1.4795まで値を下げ、1.4801で取引を終了している。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.16円で取引が始まり、米雇用統計を控えて157.88~35円の狭いレンジで取引から、欧州勢の買いに158.45円まで上昇した。欧州市場はAUDJPY・CADJPY・NZDJPYの買いに158.58円まで上昇したが追従も無く、堅調な欧州株価に158.20円~35円のレンジでの取引から一時158.58円まで上昇したが、本邦資本筋のユーロ債償還の売りに上値も限定的となった。ECBフィキシングに向けた買いに158.88円まで上昇したが、米雇用統計発表直後には、158.78→157.75円まで急落、157.50~60円の本邦勢+オプション勢の買いを消化し、一時157.18円まで続落となった。主要国通貨がドルに対して続落となる中で、クロスでは資源国通貨で円売り、主要国通貨では円高傾向となり、157.20~95円のレンジで売り買いが交錯、157.75円で取引を終了している。


●主な経済指標の結果
17:30 スイス 1月のSVME購買部協会景気指数=61.6(予想60.0 前回60.8←61.3)
17:30 スイス 1月の製造業PMI=61.6(予想60.0 前回60.8←61.3)
17:55 独 1月の製造業PMI=54.4(予想53.6 前回53.6)
18:30 英 製造業PMI=50.6(予想52.5 前回52.9)→2年半ぶりの低水準。
22:30 米 1月の雇用統計=4.9%(失業率予想5.0% 前回5.0%)、非農業部門雇用者数=-1.7万人(予想6.3万人 前回8.2←1.8万人)、時間当たり賃金=0.2%(予想0.3% 前回0.4%)、 週労働時間=33.7時間(予想 33.8時間 前回33.8時間)
22:30 カナダ 12月の生産者価格=前月比1.1%(予想0.7% 前回0.6%)、 前年比-0.9%(前回-0.6%)、 工業製品価格=前月比0.2%(予想0.5% 前回3.4%)、前年比10.0%(前回15.6←15.7%)
00:00 米 12月の建設支出=前月比-1.1%(予想-0.5% 前回-0.4%←0.1%)
00:00 米 1月のISM製造業景況指数=50.7(予想47.3 前回48.4←47.7)
00:00 米 1月のミシガン大消費者信頼感指数・確報値、78.4(前回75.5)、 現況指数=94.4(予想94.3 前回91.0)、 期待指数=68.1(予想67.1 前回65.6)、 


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米フロリダ州司法長官=サブプライム関連でカントリーワイドに召喚状。
◎ムーディーズ=モノライン(金融保証会社)に必要な資本は大幅に増加。 アムバックとMBIAの格付けに対する圧力が強まっている。一部のモノラインはトリプルAを回復できない可能性。
◎ベアーFDIC(米連邦預金保険会社)総裁=救済措置の対応は非常に遅い。
◎マイクロソフト社、ヤフーの買収提示。
◎欧米8銀行は金融保証会社の救済に向け連合を結成(CNBC報道)、アムバック・ファイナンシャルの救済を優先。バークレーズ、シティグループ、ドレスナー、RBS、ソシエテゲネラル、ワコビア等。
◎ブッシュ米大統領=上院に景気対策法案の可決を求める。
◎NY州保険局長=モノラインとの協議でいくらかは進展があった。


欧州・英国
◎グロース独経済技術相=原油価格の上昇に対応できたのはユーロ高の影響。
◎ECB流動性改善にドル資金供給オペを打ち切る。
◎ガルガナス・ギリシャ中銀総裁=インフレ率の高さはECBにとって主要な懸念。
◎シュタインブリュック独財務相=2月9日の東京G7で銀行の会計規則の厳格化を提案する。


日本・その他
◎太田経済財務担当相=日本経済は米経済の減速で景気の下振れリスクが高まった。
◎渡辺金融担当相=サブプライムノーン関連の損失が世界金融機関で広まり、警戒度合いを高くする必要がある。
◎ヌアイミサウジ石油鉱物資源相=原油の需給はバランスがとれ市場は健全である。
◎中国人民銀行は大雪対策で金融引締め政策の転換する可能性(メリルリンチ予想)。

2008年02月03日

外国為替 今週のマーケット 2008年2月4日-2月8日

激動の1月が終わり2月に入っても金融不安によりクレジット市場の回復は鈍く、米国株の値動きが為替相場を形成していると言っても過言ではないほど、株価連動型の為替相場が続いている。


昨年末来の為替市場の乱高下は続き、市場参加者の多くは株価を見ながら取引を行い、株価下落=円買い、株価上昇=円売りの方程式と、原油・商品価格下落=CAD・NZD・AUD売り、原油・商品価格上昇=CAD・NZD・AUD買いの流れが、今週も続く可能性が高い。


週末には欧米8銀行による、モノライン(金融保証会社)の救済措置が発表され、やや安心感が見られるが、米国株式市場の上昇幅は弱く、根強い不安感が解消できないでいる。しかし、一部には積極的な利下げ継続している米国経済がいくらかでも回復する兆しが見られることを期待し、インフレ懸念により利下げが遅れている欧州経済がよりダメージが大きくなるとの心配も強く、今年の第2四半期以降のドル高予想が根強く残っている。


今週末、東京で開催されるG7は周囲では注目度が低いものの、世界的な金融不安の中で、無視することはできず、G7に向け各国の政策担当者から予想外の発言が飛び出すと、為替が動く要因となっている。また、BOE(英国)、ECB(ユーロ)、RBA(オーストラリア)の政策金利が発表され、利下げ予想=BOE、据え置き予想=ECB、利上げ予想=RBAと、思惑にこれらのクロスの動きには注意したい。


経済指標からは、主要国の金融政策発表が多くなっている。5日=オーストラリア中銀(予想0.25%引き上げ)、7日=イングランド銀行(0.25%引下げ予想)、欧州中銀金利据え置きと、それぞれの予想は金利市場・為替市場では既に織り込み済みで、予想外の結果となると為替変動が拡大する可能性が高くなる。


住宅関連では、4日=豪第4四半期住宅価格指数、5日=豪住宅建設許可、6日=カナダ住宅建設許可、7日=米住宅販売保留、8日=カナダ住宅着工など、最近では特に住宅関連での為替変動は大きくなっている。


インフレ関連では、4日=ユーロPPI、8日=スイスCPIと少なく、注目度は低い。


雇用関連では、4日=米チャレンジャー社企業人員削減数、5日=NZ第4四半期雇用調査、7日=NZ失業率、スイス失業率、8日=カナダ失業率の発表が注目される。


その他では、5日=豪小売売上高、5日=英・独・ユーロのサービス業PMI、米ISM非製造業景況指数、それと、今週全般を通じて金融政策担当者の発言が多く、発言内容には注目したい。それと、週末9日には東京でG7が開催され、欧州通貨当局者は議題として提案したいと言っているが、為替に焦点が当てられる可能性が低く、米サブプライム関連の損失から発生した世界的な金融不安と、原油・商品価格の上昇からのインフレ懸念がテーマになっている。


●2/4 (月曜日)
08:50 日本 1月マネタリーベー=前月比予想0.2% 前回0.4%
09:30 豪 第4四半期の住宅価格指数=前期比予想3.0% 前回3.5%、前年比予想 前回10.6%
09:30 豪 12月の貿易収支=予想-20億豪ドル、前回-22.54億豪ドル、輸出予想8.0% 前回11.3%、輸入予想=3.0% 前回3.45
18:30 ユーロ 2月のSentix Index=予想5.7 前回8.2
19:00 ユーロ 12月の生産者物価指数(PPI)=前月比予想0.1% 前回0.8%、前年比予想4.3% 前回4.1%
21:30 米 1月のチャレンジャー社の企業人員削減数=予想 前回44,416人
00:00 米 1月の製造業新規受注指数=前月意予想2.5% 前回1.5%+B1798
クロズナー米FRB理事が講演
米大統領が2009会計年度予算教書を議会に提出

●2/5(火曜日)
06:45 NZ 第4四半期の雇用調査=予想0.8% 前回1.3%、雇用コスト指数=前期比予想0.8% 前回0.9%、前年比予想3.2% 前回3.3%
09:30 豪 12月の住宅建設許可=前期比予想-4.0% 前回8.9%、個人住宅許可=予想 前回0.3%
09:30 豪 12月の小売売上高=前月比予想0.8% 前回0.6%
12:30 豪 オーストラリア中銀(RBA)金融政策発表=政策金利を0.25%引き上げ7.0%を予想
17:55 独 1月のサービス業PMI=予想50.6 前回51.2
18:00 ユーロ 1月のサービス業PMI=予想52.0 前回53.3
18:00 ユーロ 1月のComposite PMI=予想52.7 前回53.3
18:30 英 1月のサービス業PMI=予想52.0 前回52.4
19:00 ユーロ 12月の小売売上高=前月比予想0.3% 前回-0.5%、前年比予想-0.6% 前回-1.4%
00:00 米 1月のISM非製造業景況指数=予想53.0 前回54.4
ラッカー米リッチモンド連銀総裁公演、「経済見通しについて」
米大統領選挙「スーパーチューズデー」
ノワイエ仏中銀総裁議会証言

●2/6(水曜日)
NZ(ウェリントン)休場
14:00 日本 12月の景気動向調査・速報=先行指数:予想40.0% 前回18.2%、一致指数:予想66.7% 前回30.0%
22:30 米 第4四半期の労働生産性(非農業部門)・速報値=前月比予想0.4% 前回6.3%、単位労働コスト=前月比予想3.5% 前回2.0%
22:30 カナダ 12月の住宅建設許可=前月比予想0.0% 前回-9.9%
00:00 カナダ 1月Ivey購買部協会指数(PMI)=予想46.8 前回45.9
ラッカー米リッチモンド連銀総裁が講演
クロズナー米FRB理事が講演
プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁、「経済見通しについて」
米財務省が四半期定例入札に関する記者会見


●2/7 (木曜日)
香港休場(旧正月)
06:45 NZ 第4四半期の雇用増加=前期比予想0.4% 前回-0.3%、前年比予想1.8% 前回1.5%、失業率=予想3.6% 前回3.5%
15:45 スイス 1月の失業率(季節調整前)=予想 2.8% 前回 2.8%、調整済予想2.6% 前回2.6%
18:30 英 12月の鉱工業生産=前月比予想0.1% 前回-0.1%
18:30 英 12月の製造業生産高=前月比予想0.2% 前回-0.1%、前年比予想1.0% 前回0.4%
20:00 独 12月の製造業受注=前月比予想-2.0% 前回3.4%
21:00 英 イングランド銀行(BOE)政策金利発表=政策金利(5.5%)の0.25%引き下げを予想
21:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを予想
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/3までの週)=予想34万人 前回37.5万人
00:00 米 12月の住宅販売保留数=予想-1.0% 前回-2.6%
05:00 米 12月の消費者信用残高=予想73億ドル、前回155億ドル
ロックハート・アトランタ・連銀総裁の講演
フィッシャー・ダラス連銀総裁が講演 、「中央銀行の独立性と経済の安定」
イエレン・サンフランシスコ連銀総裁の討論会


●2/8 (金曜日)
香港休場(旧正月)
08:50 日本 12月の機械受注=前月比予想-0.9% 前回-2.8%、 前年比予想-1.1% 前回0.9%
08:50 日本 1月のマネーサプライM2+CD=前年比予想2.1% 前回2.1%
14:00 日本 1月景気ウォッチャー調査=現状判断DI:予想35.5 前回36.6、先行き判断:予想 前回37.0
15:45 スイス 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想-0.5% 前回0.2%、前年比予想2.2% 前回2.0%
16:00 独 12月の貿易収支=予想177億ユーロ 前回193億ユーロ、輸出予想=1.0% 前回-0.5%、 輸入予想=2.5% 前回-3.0%
16:00 独 12月の経常収支=予想168億ユーロ 前回200億ユーロ
20:00 独 12月の鉱工業生産=前月比予想1.0% 前回-0.9%
21:00 カナダ 1月の失業率=予想6.0% 前回5.9%、 雇用ネット変化=予想6.0% 前回5.9%
22:15 カナダ 1月の住宅着工件数=予想21万件 前回18.75万件
00:00 米 12月の卸売在庫=前月比予想0.3% 前回0.6%
G7景気先行指数
ロックハート・アトランタ・連銀総裁の講演
ピアナルト・クリーブランド連銀総裁の講演
9日 7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7、東京)

2008年2月4日 ユーロ圏生産者物価指数

08:50 (日) 1月マネタリーベース
09:30 (豪) 12月貿易収支
19:00 (ユーロ圏) 12月生産者物価指数
24:00 (米) 1月製造業受注指数

2008年2月5日 RBAキャッシュターゲット

09:30 (豪) 12月住宅建設許可
09:30 (豪) 12月小売売上高
12:30 (豪) RBAキャッシュターゲット
19:00 (ユーロ圏) 12月小売売上高
24:00 (米) 1月ISM非製造業景況指数

2008年2月6日 カナダIvey購買部協会指数

ウェリントン休場(ワイタンギデー)

14:00 (日) 12月景気動向調査・速報
22:30 (米) 第4四半期非農業部門生産性
22:30 (米) 第4四半期単位労働費用
22:30 (加) 12月住宅建設許可
24:00 (加) 1月Ivey購買部協会指数
24:30 (英) 12月景気動向調査

2008年2月7日 英BOE政策金利発表 欧州中銀金融政策発表

香港休場(旧正月)
06:45 (NZ) 第4四半期失業率
08:50 (日) 2/2までの対外及び対内証券売買契約等の状況
15:45 (スイス) 1月失業率
16:45 (仏) 12月貿易収支
18:30 (英) 12月鉱工業生産
18:30 (英) 12月製造業生産高
20:00 (独) 12月製造業受注
21:00 (英) BOE政策金利発表
21:45 (ユーロ圏) 欧州中銀金融政策発
22:30 (米) 2/3までの週の新規失業保険申請件数
24:00 (米) 12月中古住宅販売保留
29:00 (米) 12月消費者信用残高

2008年2月8日 日本機械受注 カナダ失業率

香港休場(旧正月)

08:50 (日) 12月機械受注
08:50 (日) 1月マネーサプライM2+CD
14:00 (日) 1月景気ウォッチャー調査
15:45 (スイス) 1月消費者物価指数
16:00 (独) 12月貿易収支
16:00 (独) 12月経常収支
20:00 (独) 12月鉱工業生産
21:00 (加) 1月失業率
21:00 (加) 1月雇用ネット変化
22:15 (加) 1月住宅着工件数
24:00 (米) 12月卸売在庫

小さな政府江戸幕府 14 江戸の行政 複数の職務を兼ねた町奉行と民間への委託

幕府で行政を担ったのは、老中や大老、大目付や三奉行(町奉行、寺社奉行、勘定奉行)などの職に就いた少数の武士だが、これら幕府官僚で最も激務だったのが江戸町奉行である。奉行所所在地から北町奉行・南町奉行町奉行と呼ばれた二人の江戸町奉行は、現在でいうなら東京都知事、警視総監、消防総監、東京都地方裁判所所長を兼任したような役職であった。奉行所は御番所、御役所とも呼ばれた。市役所や役場というより地方裁判所に近い場所である。


江戸町奉行はサラリーマンのように毎日登城し、老中の指示を受けたり、他の官僚と折衝したりしたほか、江戸における殺人や放火など刑事事件の訴訟事務を行い、さらに1ヶ月交替で江戸町人からの訴訟を受けつけた。こちらは民事訴訟の受理である。


幕政の重要事項の決定や裁判を行った、評定所と呼ばれた場所がある。老中、大目付、目付、三奉行などが毎月6回出席し、その都度案件を処理した場所だが、ここで中心となったのは三奉行である。江戸町奉行は評定所のメンバーとして国政にも関与したので、訴訟事務と行政事務をこなし、裁判官も務め、さらに法務大臣も兼ねた官僚ということになる。江戸町奉行として名高いのは、南町奉行の大岡越前守忠相、北・南両奉行を務めた遠山左衛門尉景元(遠山金四郎景元=「遠山の金さん」のモデル)、幕末の優れた幕僚・小栗忠順(上野介)などがいる。彼らがいかにスーパーマン的な仕事をこなしたのかは想像に難くない。


元禄時代に江戸が人口100万人都市であったことを見ると、様々な問題が発生していたと想像できる。町奉行にはそれぞれ与力、同心が部下として配置された。与力は都市行政の各部門の中間管理職。同心は与力より格下の役人で、現在なら一般の警察官といったところか。


江戸の都市行政を担う奉行所のスタッフは与力・同心を合わせても300人に満たなかったとされている。さらに行政の一部門である治安、具体的には市中の取り締まりにあたったのは20名ほどに過ぎなかったようだ。これでは100万人都市の治安を守れるはずもなく、実際には同心の下に岡引き、その子分の下引きが江戸の治安維持に大きく貢献していた。

そして驚くべきことに、奉行所は各町に置かれた名主(町役人)に各町の行政事務の処理を委託していたのである。江戸町奉行を東京都知事に置き変えるなら、知事は一部の行政事務を民間に委託し、都市行政を遂行したということになる。


名主は一人あたり、平均7~8町、約2000人以上の町人を担当していたようだ。彼らは役料をもらい、奉行所からの伝達、火事場での火消人足の手配、奉行所に提出される訴状や届書のチェック、町内のもめごとの調停など多岐にわたる仕事をした。いわば区長や町長のような存在だ。名主の上に3人の町年寄がおり、奉行所とのパイプ役を果たしていた。名主は各主組合に入り、組合内の名主を監視し、伝達事項を伝えた。不正を未然に防ぐためにお互いの町の行政事務をチェックさせたのである。江戸の行政はこのように民間人を使っていたので官僚組織がコンパクトになっていたともいえよう。


また町入用と呼ばれる行政にかかる費用は幕府でなく、民が負担していた。このシステムは税金に近いもので、地主が所持する家屋敷(不動産)の規模に応じて徴収された金が町入用に使われたのである。名主の役料も町入用によって賄われた。土地を持っている市民が行政にかかる費用を負担してくれれば幕府の持ち出しはない。幕府にとってベストな選択である。


このような都市行政のあり方を鑑みると、江戸の町人がいかに行政に参加していたということがわかる。そして幕府が巧みに町人をコントロールしていたという構造も見えてくる。現在でも当番制で夜回りを行っている町内会があるが、これは江戸時代から続く市民の自衛手段であると同時に、行政の仕事を市民が自主的に担っている例ともいえる。ともあれ、江戸の行政は町奉行が奮闘して成り立っていたということである。

2008年02月04日

2008年2月3日 今週の為替戦略

FRBは単位間で1.25%もの大幅な政策金利の引下げを実施し、ブッシュ米大統領は金融経済対策を実施、州政府はモノライン(金融保障会社)の救済を開始し、欧米金融機関8行は共同で救済機関の開設を表明した。先週の米雇用統計の非農業部門雇用者数は2ヶ月連続で弱く、金融不安が消費や雇用に波及していることが確認された。


最近は特に米国株の値動きが為替相場を形成していると言っても過言ではないほど、株価連動型の為替相場が続き、潜在的な円買い要因となっている。今週も、株価下落=円買い、株価上昇=円売りの方程式と、原油・商品価格下落=CAD・NZD・AUD売り、原油・商品価格上昇=CAD・NZD・AUD買いの流れが、今週も続く可能性が高い。


過去数週間に渡り、主要通貨は総じてレンジ相場に入り、市場のセンチメントが不安定で、より方向性を示すことのできる材料を待っている。それまではレンジ相場での取引を意識し、レンジが抜け出したときには俊敏に対応する必要もある。


一部には積極的な利下げ継続している米国経済がいくらかでも回復する兆しが見られることを期待し、インフレ懸念により利下げが遅れている欧州経済がよりダメージが大きくなるとの心配も強く、今年の第2四半期以降のドル高予想が根強く残っている。


主要通貨を比較して見ると:
Weeklyベースの比較で、1月11日→1月18日→1月25日→2月1日の終値を比較してみると:
再び原油価格と商品価格の上昇が引き金となり、資源国通貨のGBP、AUD、CADの上昇が特に目立っている。主要国ではポンド(利下げ観測)の下落とユーロ(金利据え置き観測)の上昇し、結果としてEURGBPは大幅に上昇した。一方、クレジットリスクも解消できず安全資産としての、CHFとJPYも横ばいながら堅調に推移ている。


USDJPY=108.84円→106.85円↓→106.73↓→106.58(0.15円 -0.14%)
EURUSD=1.4776→1.4620↓→1.4683↑→1.4801↑(118ポイント +0.80%)
USDCHF=1.1014→1.0984↓→1.0967↓→1.0896↓(71ポイント -0.65%)
GBPUSD=1.9566→1.9554↓→1.9830↑→1.9651↓(179ポイント -0.90%)
AUDUSD=0.8906→0.8790↓→0.8796↑→0.9038↑(242ポイント +2.75%)
USDCAD=1.0188→1.0271↑→1.0078↓→0.9951↓(127ポイント -1.26%)
NZDUSD=0.7823→0.7598↓→0.7680↑→0.7948↑(268ポイント +3.49%)


円クロスを比較して見ると:
Weeklyベースの比較で、1月11日→1月18日→1月25日→2月1日の終値を比較してみると:
GBPJPYはポジション調整と利下げ観測に円高となったが、これ以外では全て円安に変わり、主要通貨と同様に、原油価格と商品価格の上昇にCADJPY、AUDJPY、NZDJPYは大幅に上昇、CHF+EURでは小幅な上昇に止まっている。


GBPJPY=212.91円→208.87円↓→211.63円↑→209.39円(2.24円 -1.06%)
CADJPY=106.73円→103.96円↓→105.85円↑→107.07円↑(1.22円 +1.15%)
EURJPY=160.80円→156.20円↓→156.72円↑→157.77円↑(1.05円 +0.67%)
AUDJPY=96.92円→93.90円↓→93.84円↓→96.33円↑(2.49円 +2.65%)
CHFJPY=98.79円→97.26円↓→97.30円↑→97.81円↑(0.51円 +0.52%)
NZDJPY=85.09円→81.19円↓→81.93円↑→84.61円↑(2.68円 +3.27%)


IMM通貨先物の取引からは:
1月8日→1月15日→1月22日→1月29日の公表値を比較してみよう
JPY +37,473→+37,199→+41,842→+52,928 =投機的な円売りポジションの増加が続いていた。
EUR +51,902→+44,982→+23,745→+22,456 =最高値圏に上昇しているにも関わらず、ロングポジションは減少していた。
GBP -3,262→+307→-729→+5,358=ショートからロングポジションに変わりポンド高期待が強まっていた。
CHF -2,171→+5,162→+15,376→+9,233=大幅なロングポジションの調整が見られたが引き続きロングポジションは大きかった。
CAD +16,424→+7,765→+7,677→+4,295=徐々にロングポジションの調整が進み、センチメントはベアになっていた。
AUD +23,396→+25,460→+5,607→+16,309=ロングポジションが急拡大し、上昇期待が強まっていた。 NZD +13,503→+15,749→+11,455→10,722=引き続き高水準のロングポジションが続き、先高センチメントが続いていた。


今後の金利予想は:
USD=3月18日0.5%引下げ、EUR=2月7日据え置き、GBP=2月7日0.25%引き下げ、JPY=2月15日据え置き、AUD=2月5日0.25%引き上げ、NZD=3月5日据え置きで、CHF=3月13日据置き、金利差から考えれば、先週同様に豪ドルだけが利下げ観測が高く、ドルを除くと、GBPAUDの売りが選択できるが、既に大方は織り込み済みでポジションは積み上がっている。


今週末、東京で開催されるG7は周囲では注目度が低いものの、世界的な金融不安の中で、無視することはできず、G7に向け各国の政策担当者から予想外の発言が飛び出すと、為替が動く要因となっている。また、BOE(英国)、ECB(ユーロ)、RBA(オーストラリア)の政策金利が発表され、利下げ予想=BOE、据え置き予想=ECB、利上げ予想=RBAと、思惑にこれらのクロスの動きには注意したい。


経済指標からは、
①主要国の金融政策発表が多くなっている。5日=オーストラリア中銀(予想0.25%引き上げ)、7日=イングランド銀行(0.25%引下げ予想)、欧州中銀金利据え置きと、それぞれの予想は金利市場・為替市場では既に織り込み済みで、予想外の結果となると為替変動が拡大する可能性が高くなる。
②住宅関連では、4日=豪第4四半期住宅価格指数、5日=豪住宅建設許可、6日=カナダ住宅建設許可、7日=米住宅販売保留、8日=カナダ住宅着工など、最近では特に住宅関連での為替変動は大きくなっている。
③インフレ関連では、4日=ユーロPPI、8日=スイスCPIと少なく、注目度は低い。
④雇用関連では、4日=米チャレンジャー社企業人員削減数、5日=NZ第4四半期雇用調査、7日=NZ失業率、スイス失業率、8日=カナダ失業率の発表が注目される。
⑤その他では、5日=豪小売売上高、5日=英・独・ユーロのサービス業PMI、米ISM非製造業景況指数、それと、今週全般を通じて金融政策担当者の発言が多く、発言内容には注目したい。それと、週末9日には東京でG7が開催され、欧州通貨当局者は議題として提案したいと言っているが、為替に焦点が当てられる可能性が低く、米サブプライム関連の損失から発生した世界的な金融不安と、原油・商品価格の上昇からのインフレ懸念がテーマになっている。


●ドル円
ドル円は、日経平均株価が大幅下落する中で、相変わらず日本発の為替変動要因は無く、引き続き市場の関心事は、サブプライム関連による金融機関の損失の度合いと、米経済成長の鈍化+雇用の悪化を材料に、株価主導の為替相場となっている。ローソク足を見ると、安値圏で二週連続して始値と終値がほぼ同じ水準となり、上昇に反転する可能性もあり気になる。


ドル円のWeeklyチャートは、105円~108円のレンジで下降トレンドを続け、ラインの下限から中間で取引が続いている。上値のポイントは、107.24~29円、107.54円、108.03円、108.55~66円、109.26円、110.95円。下値のポイントは、106.02円、105.54~58円、104.12円、103.93円、103.53円。RSIは35と下降ラインを続けているが上抜けし、買いに反転するか、トレンドのあるドル売りが継続するのか見極めが必要となっている。トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、①「105円~108円のレンジ相場」を繰り返す可能性をメインシナリオとして、②「中期的なドル売り継続」ながら、③「短期的には上値リスク」が出ている。Daily=ミックス、Weekly=売り、Monthly=売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.5の大台を試し11月の最高値1.4968に迫る1.4956まで上昇したが、終値では1.4801と大きく値を下げ失望感が強い。FRBの大幅金利引き下げとBOEの金利引き下げ観測に対して、ECBは金利据え置きが予想されているだけに、欧州金融機関の損失問題を除けば、状況はユーロにとって有利である。この時期に1.5の大台を試すことを期待したいが、逆に達成できないと度重なる失望感に売りに変化しやすい。


ユーロドルのWeeklyチャートは、1.43半ばから1.49半ばのレンジで上昇トレンドを続け、ラインの上限から中間で取引が続いている。上値のポイントは、1.4964、1.5071、1.5302。下値のポイントは、1.4708、1.4556、1.4472、1.4345。RSIは71と高値圏で横ばいとなり、緩やかな上昇ラインを続けているが、トレンドモメンタムか売りに転換している。トータルの判断は、売り。1.4960~70を超えたら撤退。Daily=買い、Weekly=売り、Monthly=買い


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルが1.9960と久々の2.0直前まで戻したが、終値では1.9651を安値引け、英国経済の鈍化と金利引き下げ予想にこの水準から積極的にポンドを買う気にもなれない。ドル円も方向性を失っていることを考えれば、レンジ相場になりやすい。


ポンド円のWeeklyチャートは、204円半ば~214円半ばの幅広いレンジで下降トレンドを続け、ラインの下限から中間で取引が続いている。上値のポイントは、214.01円、214.43円、215.29円、215.72円。下値のポイントは、204.60円、202.14円、200.96円、196.17円。RSIは33と下降ラインを続け、トレンドモメンタムも売りを継続している。トータルの判断は、方向性は中期的な売りを継続。207円~214円のレンジでこれを抜け出すまではレンジ相場で対応し、抜け出したら上下に加速する可能性が高い。Daily=買い、Weekly=売り、Monthly=売り。

20008年2月4日 本日の為替戦略

先週末の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想外のマイナスとなり、ドルのセンチメントは弱い反面、発表直後にドルは急落したものの、前月は大幅上昇修正されたことで、終値ではドルは上昇、意外感も強い。


本日の為替相場は、前週NY終値時点でのセンチメントが強く残り、今週のメインイベントである、ECB(金利据え置き)とBOE(0.25%引き下げ)の政策金利の変更を折り込みながら、ドル買い→調整売りに、レンジ相場を抜け出すことは難しくなっている。


本日の経済指標からは、特に重要な経済指標は無く、雇用に反応しやすいことを考えれば、チャレンジャー社の企業人員削減数を注目したい。


●ドル円
ドル円は、一時のクレジットリスクから円を買う動きも弱まり、レンジ相場を抜け出すことはできず、どうも次の一手を待っているように思える。これが影響しているのか、最近の特徴は、日中は上下に振れながらも始値と終値が同じで、これを抜け出すには時間がかかりそうである。


ドル円の4時間チャートは、105.50円~107.50円の狭いレンジで取引が続いている。上値のポイントは、106.75円、107.79円、107.88円、108.91円。下値のポイントは、106.08円、105.55円、104.96円。RSIは47と横ばいで、弱い下降ラインに入理、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、レンジ相場ながらも売り。108円を超えるまでは売りを継続。


●ユーロドル
ユーロドルは、金利差を考えればユーロ買いの期待感は強いが、どうしても買いが長続きしない。他の主要通貨も同じはあるが、ドル先安感は強く、ユーロ高期待感のユーロ・ロングが多く、ポジション調整の売りに何処まで下げることができるか、それを見てからでも買いは遅くない。


ユーロドルの4時間チャートは、1.48~1.4950のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、1.4842、1.4921、1.4955~65、1.5336。下値のポイントは、1.4772、1.4735、1.4729、1.4659。RSIは50と緩やかに下げ、トレンドモメンタムは売りに変化する可能性が高い。トータルの判断は、売り。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルが2.0を直前に失速、先週末のポンド円の終値も209円台と安値圏で終了し、BOEの0.25%の利下げを織り込みながら、下値不安感が残る。


ポンド円の4時間チャートは、208円~214円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、210.42円、213.96円、214.56円、217.86円、下値のポイントは、208.19円、204.58~60円、201.79円。RSIは弱い下降ラインができ、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
08:50 日本 1月マネタリーベー=前月比予想0.2% 前回0.4%
09:30 豪 第4四半期の住宅価格指数=前期比予想3.0% 前回3.5%、前年比予想 前回10.6%
09:30 豪 12月の貿易収支=予想-20億豪ドル、前回-22.54億豪ドル、輸出予想8.0% 前回11.3%、輸入予想=3.0% 前回3.45
18:30 ユーロ 2月のSentix Index=予想5.7 前回8.2
19:00 ユーロ 12月の生産者物価指数(PPI)=前月比予想0.1% 前回0.8%、前年比予想4.3% 前回4.1%
21:30 米 1月のチャレンジャー社の企業人員削減数=予想 前回44,416人
00:00 米 1月の製造業新規受注指数=前月意予想2.5% 前回1.5%+B1798
クロズナー米FRB理事が講演
米大統領が2009会計年度予算教書を議会に提出

2008年02月05日

世界資源戦争 11 石油開発の歴史 アフリカ産油国をめぐる資源戦争の歴史

サハラ以南のアフリカ最大の産油国はOPEC加盟国のナイジェリアだ。2007年には日産300万バレルに達したと見られている。埋蔵量もリビアに次いで2番目だ。開発はナイジェリア国営石油会社(NNPC)が独占してきた。最大の出資企業はロイヤル・ダッチ・シェルで、エクソンモービルやシェブロンテキサコも進出していた。しかし2007年8月、ナイジェリア・ヤラドゥア大統領がNNPCの廃止を発表した。2008年2月までに同国石油部門を再編し、5つの新組織の設置することを決めたのだ。こうしてナイジェリア国内にも市場原理が持ち込まれたのである。


アフリカ第2位の原油生産量を誇るアルジェリアは、イタリアやドイツ、フランスなど西欧諸国へ輸出している。実は同国は天然ガスの世界第4位の輸出国でもある。現在、EU加盟国の消費の約12%を供給している。確認可採埋蔵量が最も多いリビアも西欧諸国に原油を輸出している。ENI(イタリア炭化水素公社)グループの石油会社アジップが逸早く進出し、開発してきた歴史があり、イタリアへの輸出が最も多い。


ナイジェリアに並ぶ産油国となると見られるアンゴラは1975年独立以来の長期にわたる内戦により経済は極度に疲弊した。しかし強みは、石油、ダイヤモンド等の鉱物資源に恵まれていることだ。2007年1月にはOPECに加盟した。


アルジェリアの隣国リビアもアフリカ最大級の産油国で、こちらもENI(イタリア炭化水素公社)グループの石油会社アジップをはじめ、イスラム社会主義革命前には米国オクシデンタル・ペトロリウムが油田開発に加わった。確認埋蔵量 391億バレルは世界第9位。2005年には「リビアにおける第2回新規石油鉱区」入札で日本企業5社が6鉱区を落札、2006年の第3回新規石油鉱区入札では、日本企業2社が2鉱区を落札した。


二つのコンゴ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、コンゴ共和国はともに地下資源が豊富な国だ。コンゴ民主共和国は、銅、コバルト、ダイヤモンドなどを産する世界トップクラスの鉱産資源国。にもかかわらず民族対立から生じた内戦が長引き、世界最貧国のひとつとなっている。一方のコンゴ共和国は産油国であり、天然ガス、カリ鉱石、鉛、亜鉛、ダイヤモンドなどの資源も存在するが、開発はあまり進んでいない。両国とも政局が安定すれば欧米や中ソなど大国が豊富な地下資源を求めて進出していくことだろう。


聞きなれない国名だが、アフリカ中央部にチャドという国がある。中国とは2006年8月、国交樹立した。チャドは1960年にフランスから独立。1997年8月から台湾と国交を交わし、中国との外交関係は断絶していた。


中国にとってチャドとの国交樹立は資源確保のためのアフリカ外交の一環であった。チャドの主な産業は綿花生産、牧畜だが、原油生産で同国南部には埋蔵量10億バレルの石油資源が存在するといわれる。2003年には、同国南部ドーバから隣国カメルーンのクリビ港に至る全長1070キロメートルの石油パイプラインが世界銀行の融資によって完成し、稼動を開始。日量10万バレルの石油の商業生産を開始しており、今後25年間にわたって年間20億ドルの石油収入が見込まれている。


アフリカに目をつけているのは中国だけではない。アメリカも産油国としてのアフリカに着目している。その理由は、まずアフリカの産油国がいずれも地理的に大西洋岸に面していて、米国に輸送するにはペルシャ湾岸やカスピ海の油田に比べてはるかに近く、かつ安全であることが挙げられる。第二に、いずれも若い油田であり、将来増産が見込まれることがある。アフリカ産の石油は今後10年間に、米国の全輸入量の25%に上ると予想されている。米国と中国という、世界の石油消費量の1位と2位がアフリカの天然資源を取り込もうとしているのである。


ヨーロッパの財閥と企業グループ 52 欧州財閥の系譜 ウクライナ財閥

政治・経済の両面でロシアの影響を大きく受けるウクライナは、2005年に改革派で親米派のユシチェンコ政権の成立後、暗転し始めました。それまでの好調な経済は、ロシアからの安価なエネルギー資源及び原料の供給、経済発展を続けるロシアや中国への輸出等によって支えられてきました。しかしユシチェンコ大統領は就任直後、ロシアとは距離を置き、EUやアメリカなどとの関係を強化する姿勢を示したのです。大統領はアメリカなど西欧諸国からの投資拡大を見込んでいたましたが、実際にはそれほど投資は増えず、逆にロシアからの安価な資源供給が受けられなくなり、またロシアに並ぶ輸出相手国であった中国の需要が減少するなど経済環境が悪化しました。


ロシアからの安価な資源供給が受けられなくなると、両国間で紛争が始まります。具体的にはロシア「ガスプロム」とウクライナの国営企業「ナフトハス・ウクライナ」との争いです。新政権が新米寄りの立場を明確にしたことで、ガスプムは天然ガスの供給量の減や料金アップをウクライナに申し出ました。
同じくロシアと西欧との中間にあるアルメニアに対してもロシアはガス料金改定を行い、ベラルーシにはガス料金を低価格のまま据え置く代償として、ベラルーシが保有するパイプラインの権益の一部をロシアに譲渡することが決定しました。


ガス料金改定のニュースは、ウクライナ経由でガスの供給を受けている西欧諸国にも影響を与えました。ガスの供給不安に直面したからです。ガスの調達先や輸入ルートの変更、原子力発電の見直しなども視野に入れたエネルギー政策の転換が模索され始めます。その具体的なもののひとつが、ウクライナを迂回してヨーロッパに天然ガスを供給する「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」の建設です。


今後の欧州におけるエネルギー市場を大きく塗り替える可能性のある「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」計画は次週詳しく説明しますので、ここでは概要だけ記しておきます。同計画は、西シベリア北部のガス田からバルト海の海底を通り、ドイツを経由して、英国までガスを運ぶパイプラインを建設しようというものです。2005年4月、ガスプロムはドイツBAFグループと連携し、ウクライナ、ベラルーシ経由でなく、バルト海経由で西欧諸国に直接、天然ガスの輸出を可能にするガスパイプラインの建設を進めると発表。ガスプロムはドイツの企業グループと組んで、ヨーロッパのエネルギー市場のシェアを拡大しようという目論見です。


さて、ロシアとの関係が急激に悪化し経済が失速する中で、特にウクライナ経済を牽引していた東部地域の住民を中心に、ロシアとの関係改善を望む声が急速に高まりました。危機感を覚えたユシチェンコ大統領は、まずティモシェンコ首相を解任。ついでモスクワを訪問し、「ロシアは我々の永遠の戦略的パートナーだ」と発言するなど、ロシアとの関係修復に奔走しました。2006年2月には、内閣不信任案を賛成多数で採択し、同年3月には総選挙で、ロシアとの関係強化を主張する野党が大幅に議席を伸ばし、ユシチェンコ大統領の与党は第三位党に転落し、同年6月に親ロシア派のヤヌコヴィッチを首相とする内閣が誕生し、現在に至ります。


一般的に「ロシア・ウクライナガス紛争」と呼ばれる政治・経済面での攻防は、ロシア側がウクライナに制裁を行ったとの見解があると同時に、ウクライナとの関係強化を狙うアメリカが当時のウクライナ政権を支持したことで紛争が拡大したという見方もあります。「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」が完成すれば供給ルートは大きく変わりますが、現時点ではウクライナへのガス供給が停止すると真っ先に深刻な被害をこうむるのはEU諸国であることも明白になりました。そしてエネルギー資源をめぐる欧州各国の綱引きが、各国の企業グループの明暗を分けることも見えてきたのです。


By Master K/益田 慶

2008年2月5日 4日の海外為替市場

週初の為替市場は、先週までの激しい値動きが影を潜め、総じて狭い値動きで推移した。その中で、AUDは、先週末にM&A絡みによるGBPAUDが急落した影響が残り、金利引き上げが予想も加わり、AUDJPYも堅調に推移、GBPはM&A絡みのEURGBPの激しい売りに下落、金利引き下げ観測に堅調で、クロスではGBPJPYの買いが見られた。


スイス中銀理事はスイス経済のダウンサイドリスクを示唆、スイス中銀は流動性の回復にドル資金の供給オペを打ち切る方針を発表、スイスの売りと買いの材料に結局はレンジ。USDCADは高値1.0013と1.0台を回復したものの、1.9920まで失速、これも結局は前日終値とあまり変わらず。


フランスやカナダからは、週末の東京G7に向け、為替や不均衡是正が討議される可能性が示されたが、為替市場にはほとんど影響が無かった。また、アジア・欧州株式市場は上昇となったが、米国株はクレジット会社のレーティング引き下げに下落、ドル売りの材料となった。


●ドル円
アジア市場のドル円は106.52円で取引が始まり、朝方の106.40円を安値に、仲値過ぎに本邦輸入筋の買いが入り、米系ファンドの買いに続伸、日経平均株価の上昇、上海総合株価指数の8%超上昇に106.98円まで上昇したが、107円のオプション勢やアジア筋の売りに上値も重く、106.65~95円のレンジで取引が続いた。欧州市場は106.70円で取引が始まり、利上げ期待から継続的なAUDJPYの買い+ロシア筋のポンド円の買いに底堅く推移、106.80~95円のレンジから、107円を超え一時107.09円まで上昇した。106.80~00円の狭いレンジで揉み合いとなったが、堅調なアジア・欧州株に反して、米国株が弱く106.60円まで下落、106.65~80円のレンジから、07:00時では106.69円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4804で取引が始まり、海外勢主導の売りと、政府系ファンドの買いに上下動けず、1.4793~08の狭いレンジで取引が続いたが、午後に入ると投機筋のショートカバーが入り1.4843まで続伸したが、EURGBPの売りに1.4813まで下落、1.4843まで再上昇するなど、狭いレンジで上下に振れた。欧州市場は1.4839で取引が始まり、一時1.4849まで上昇したが、中東勢+米系投資会社の売りに1.4798まで下落、1.48以下の買いは厚く1.4836まで値を戻し、1.4805~40のレンジに収斂し、07:00時では1.4833で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.72円で取引が始まり、朝方の157.63円を安値に、157.65~95円のレンジから仲値のドル買いに+AUDJPYの買いに158.30円まで上昇、堅調な株価の影響にクロスで円売りが続いたが動意は鈍く、158.05~35円の狭いレンジから、GBPJPYの買いに158.48円まで上昇した。欧州市場は158.34円で取引が始まり、158.58円を高値に158.20~45円のレンジから、一時158.71円まで上昇したが、CADJPYの売りに上値も重く、158.30~65円のレンジで取引が続いた。米国株は弱く157.94円まで下落、158.10~40円のレンジから、07:00時では158.25円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 1月マネタリーベー=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.4%)
09:30 豪 第4四半期の住宅価格指数=前期比3.2%(予想3.0% 前回3.5%)
09:30 豪 12月の貿易収支=-19.36億豪ドル(予想-20億豪ドル、前回-21.62←-22.54億豪ドル)
18:30 ユーロ 2月のSentix Index(投資家センチメント)=4.3(予想5.7 前回8.2)
19:00 ユーロ 12月の生産者物価指数(PPI)=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.9←0.8%)、前年比4.3%(予想4.3% 前回4.2←4.1%)
21:30 米 1月のチャレンジャー社の企業人員削減数=74,986人(前回44,416人)
00:00 米 1月の製造業新規受注指数=前月比2.3%(予想2.5% 前回1.7%←1.5%)
00:00 米 12月の耐久財受注改定値=5.0%(前回5.2%)、除く輸送機器=2.3%(前回2.6%)、新規受注=2.7%(前回2.9%)、


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米2009年度予算教書
ブッシュ米大統領は総額3.11兆億ドル規模の2009会計年度(08年10月─09年9月)の予算教書を議会に提出。景気減速を受け2008年度の財政赤字が前年度の2倍以上に拡大する見通し。2008年の財政赤字は4100億ドル(GDP比2.9%)、2009年度は4070(GDP比2.7%)億ドルとの見通し。2008、2009年度の赤字は07年度の1630億ドルの2倍以上に当たり、過去最大だった2004年度の4130億ドルに迫る水準。
◎カナダ政府高官=世界的不均衡の是正に中国は為替相場の一段の柔軟性を容認すべき。
◎UBSがアメックスを含むカード会社3社のレーティング引き下げに、米株価が下落。


欧州・英国
◎スイス中銀は国内の流動性が回復したため、ドル資金の供給オペを打ち切る方針。
◎リープシャー・オーストリア中銀総裁=ECBおよびユーロシステムの金融政策は、中期的なユーロ圏の平均でみた物価安定を確実とし、二次的影響を回避するために必要なことはすべて行うことになる。
◎ラガルド仏経済財務雇用相=東京G7で為替や世界経済について討議。ユーロ圏ではEURUSの上昇が懸念。
◎Hildebrandスイス中銀=スイス経済は輸出と小売業の減少にダウンサイドリスクがある。
◎ECBは輸出の減少に予想より早めに金融緩和に踏み切る可能性がある。


日本・その他
◎韓国資産管理公社(KAMCO)=米不良債権5億ドルを買い取る可能性がある。
◎上海総合株価指数2005年6月以来の大幅上昇=中国監督当局が、投資信託会社による株式ファンドの設定を承認、351.403(+8.13%)上昇して、4672.170で終了した。
◎オマーン中銀総裁は、通貨オマンリアルの切り上げかドルペック制度の廃止の可能性。

2008年2月5日 本日の為替戦略

昨日発表された米予算教書では、財政赤字=2008年4100億ドル(GDP比2.9%)、2009年4070億ドル(2.7%)と、過去最大2004年の4130億ドルに近い水準となる。イラク・アフガニスタン向け戦費を除く軍事予算は、前年度比+7.5%(5154億ドル)、イラク・アフガニスタン向け戦費は700億ドルを要求とのこと・・・・、サブプライムの評価損なんか足元にも及ばない巨額な金額に、流石米国と思わずうなってしまう。2008年度は戦争関連予算として1930億ドルを要求したが、議会で承認されたのはその一部との事である。


最近は、各主要通貨とも方向性を失い、M&Aのフローを材料に相場を動かすことが多く、先週もGBPAUD売り、昨日のEURGBPの売りは典型的なものである。暫く狭いレンジ相場が続くことが予想されるが、昨年から続いている金融不安は再びいつ飛び出すことになるか分からず、遅かれ早かれ休息の後に、再び動き始めることは容易に予想できる。


●ドル円
ドル円は、円の買い材料はと考えれば、クレジットリスクの低い安全資産との認識で、日米の金利差縮小もプラス材料となっているが、それ以外では特に円を買う材料は見当たらない。最近の狭いレンジ相場から次の一手を探ることは難しく、テクニカルでは徐々に底固めし上昇に向かう可能性が高くなっているが、とりあえずレンジ相場に対応した取引をし、そして、動き始めたら直ぐに飛び乗る以外、思いつかないが、


ドル円の4時間チャートは、105.73円~107.88円のレンジで長い間取引が続いている。上値のポイントは、107.23円、1074.5円、107.88円。下値のポイントは、106.06円、105.73円、104.96円。RSIは46と横ばいで、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、レンジ相場を継続しならが、やや買いが優勢となっている。


●ユーロドル
ユーロドルは、政府系ファンドの買いと、ユーロ安を期待したファンド筋+オプション筋の売りに動きが鈍いが、今後のセンチメントが大きく二分さえていることもある。市場のコンセンサスはユーロ下落が多くなっているが、1.47台を維持できれば、1.5~1.52までの上昇の可能性もあり、どうも、直球のユーロ売りか、カーブのユーロ売りか決めかねている。資金の余裕がありユーロベアな方は、思い切って1.52まで売り上がるのも方法なのだが・・・・。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4800~1.4900のレンジで取引が続きいている。上値のポイントは、1.4842、1.4900、1.4921、1.4955。下値のポイントは、1.4798、1.4772、1.4729~35、1.4659。RSIは54横ばいならが、弱い下降ラインが見られる。トレンドモメンタムは売りに変化し継続している。トータルの判断は、売り。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルの上昇力も一服したが、BOEの0.25%金利引きさえを折り込み、今後の追加利下げ関しては、市場が予想している大幅な追加利下げ可能性も薄くなっている。ポンド円は、ポンド円らしくない狭いレンジで取引が続き不気味で、終値ベースで209円~212円を抜けたら動きが加速する可能性が高い。


ポンド円の4時間チャートは、209円~212円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、210.42円、212.45円、213.96円、214.56円。下値のポイントは、209.45円、209.08円、208.19円。RSIは41で下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
06:45 NZ 第4四半期の雇用調査=予想0.8% 前回1.3%、 雇用コスト指数=前期比予想0.8% 前回0.9%、前年比予想3.2% 前回3.3%
09:30 豪 12月の住宅建設許可=前期比予想-4.0% 前回8.9%、個人住宅許可=予想 前回0.3%
09:30 豪 12月の小売売上高=前月比予想0.8% 前回0.6%
12:30 豪 オーストラリア中銀(RBA)金融政策発表=政策金利を0.25%引き上げ7.0%を予想
17:55 独 1月のサービス業PMI=予想50.6 前回51.2
18:00 ユーロ 1月のサービス業PMI=予想52.0 前回53.3
18:00 ユーロ 1月のComposite PMI=予想52.7 前回53.3
18:30 英 1月のサービス業PMI=予想52.0 前回52.4
19:00 ユーロ 12月の小売売上高=前月比予想0.3% 前回-0.5%、前年比予想-0.6% 前回-1.4%
00:00 米 1月のISM非製造業景況指数=予想53.0 前回54.4
ラッカー米リッチモンド連銀総裁公演、「経済見通しについて」
米大統領選挙「スーパーチューズデー」
ノワイエ仏中銀総裁議会証言

2008年02月06日

2008年2月6日 5日の海外為替市場

アジア市場の主要通貨は、主役不在なのか材料難なのか、動きの無い相場となったが、オーストラリア中銀は市場の予想通り政策金利を0.25%引き上げ、7.0%に決定したが、住宅許可件数や小売売上高が非常に弱く豪ドル高も続かず。


欧州市場は、激しい欧州金融機関のドル買いから始まり、終始ドルは堅調に推移した。EUサービス業PMIや小売売上高が弱く、欧州株が弱く、EURGBP0.710→0.7445まで下落。USDCAD=0.9950→10080まで上昇が続いた(CADドル安)。


米国市場は、米ISM非製造業景況指数が1時間も早く発表され、リークさえていたとのウワサも流れた。米ISM非製造業景況指数=41.9(予想53.0 前回54.4)は予想外の悪化となり50の分岐点を下回り、米国株価は下落幅を拡大したが、為替相場はドル高。


ドル全面高で、主要通貨は総じて弱く GBPUSD=1.9764→1.9605、USDCHF=1.0898→1.1057、EURUSD=1.4823→1.4622、しかし、USDJPYは、株安=クロスで円高が加速した影響に、106.81円→107.75円→106.67円と値を戻し、EURJPY=158.53円→156.19円、CHFJPY=98.15円→96.85円、GBPJPY=210.52円→212.15円→209.45円と下落、資源国通貨のAUDJPY=97.49円→95.52円、NZDJPY=85.15円→83.45円、CADJPY=107.85円→105.92円まで、主役は何故か円。


●ドル円
アジア市場のドル円は106.69円で取引が始まり、106.58円を安値に狭いレンジ取引から106.85円まで緩やかに上昇、日経平均株価が弱く上値も重く、106.75~85円の狭いレンジで取引が続いたが、欧州金融機関のドル建て債の起債によるドル買いのウワサが流れ、15:00時のオプションカット後には107.04円まで上昇した。欧州市場は106.97円で取引が始まり、米系投資会社+ロシア筋の買いに107.10~20円の売りを消化し、107.30円超えのストップロスを試し107.37円まで上昇、1月30日の高値107.47円を超え、107.50円実需筋売りを消化し、107.74円まで続伸した。108.00円のオプションバリアの防戦売りに上値は重く107.36円まで下落、一時107.61円まで値を戻したが、弱い米ISM非製造業景況指数、米国株の下げを見ながらクロスの円買いに106.67円まで急落した。106.70~107.00円のレンジで激しく売り買いが交錯、一時107.13円まで値を戻したが上値は重く、07:00時では106.78円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4828で取引が始まり、朝方の1.4835を高値に仲値近くでは1.4805まで下落したが、1.4800以下の政府系ファンドの買いの思惑に底堅く、1.4835以上の米系ファンドの売りに上値は重く、1.4805~1.4835の狭いレンジに終始した。欧州市場は1.4803で取引が始まり、モデル系ファンドの激しい売り、英住宅価格の発表を受けたEURGBPの売りに、1.4800割れのストップロスを誘発し1.4765まで下落、独・ユーロの弱いサービス業PMIに1.4700を割り込み、弱いユーロ小売売上高に1.4671まで続落となった。欧州株が下落、ECBの利下げの思惑も広まり、1.4700を戻り高値に1.4622まで続落、1.4625~60のレンジで取引が続き、07:00時では1.4644で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.23円で取引が始まり、動意も乏しく158.06円~158.35円の狭いレンジで売り買いが交錯、欧州勢の参入に158.53円まで上昇した。欧州市場は158.37円で取引が始まり、GBPJPYの買いに上値を試す動きが続いたが、158.50円超えの売りは厚く、ユーロドルの下落に157.61円まで急落、一時158.23円まで値を戻したが、弱い欧州株+ユーロの利下げの思惑に上値は重く、米国株の下げ幅が拡大すると、株安=円高の流れに156.22円まで急落となった。一時156.19円まで下落したが、156.30~70円のレンジで激しい売り買いが交錯、終盤にかけて156.95円まで戻し、07:00時では156.37円で取引されている。


●主な経済指標の結果
06:45 NZ 第4四半期の雇用調査=0.9%(予想0.8% 前回1.3%)、雇用コスト指数=前期比1.1%(予想0.8% 前回0.9%)、 前年比3.5%(予想3.2% 前回3.3%)
09:30 豪 12月の住宅建設許可=前期比-16.0%(予想-4.0% 前回8.2←8.9%)、個人住宅許可=予想 前回0.3%
09:30 豪 12月の小売売上高=前月比0.5%(予想0.6% 前回0.8%
12:30 豪 オーストラリア中銀(RBA)金融政策発表=政策金利を0.25%引き上げ7.0%に決定
17:00 英 1月のハリファックス住宅価格=前月比0.0%(予想-0.4% 前回1.4←1.3%)、前年比(3ヶ月平均)4.5%(予想4.5% 前回5.2%)
17:55 独 1月のサービス業PMI=49.2(予想50.6 前回51.2)
18:00 ユーロ 1月のサービス業PMI=52.5(予想52.0 前回53.3)
18:00 ユーロ 1月のComposite PMI=51.8(予想52.7 前回53.3)
18:30 英 1月のサービス業PMI=52.5(予想52.0 前回52.4)
19:00 ユーロ 12月の小売売上高=前月比-0.1%(予想0.3% 前回-0.7←-0.5)%、前年比-2.0%(予想-0.6% 前回-1.2←-1.4%)
23:00 米 1月のISM非製造業景況指数=41.9(予想53.0 前回54.4)→ 2001年来の低水準で株価も下落。


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ムーディーズ=信用の質劣化の認識に時間がかかり、証券が大幅に下落したとの批判に答え、仕組み金融商品の格付け基準変更の可能性を示唆。
◎マコーミック米財務次官=米国は景気刺激策が必要だが、他国も需要を促進する必要があることをG7で伝える。G7では為替についても協議をする。ドル高政策は変わらず。
◎フィッチ=2200億ドルの債務担保証券(CDO)の格付けを変更する方針で、750億ドルのスタティック方合成CDOの多くが格下げとなる可能性。
◎ムーディーズ=GMACとレスキャップの債務格付けを引き下げる。
◎ラッカー米リッチモンド連銀総裁=景気後退を回避するために追加利下げが必要となる可能性がある。
◎ポールソン米財務長官=中国は人民元の上昇を加速させているが一段とペースを速めるべき。中国を対象とした為替制裁法案は危険だとして議会をけん制。


欧州・英国
◎ミロウ独財務次官=通貨システムで突発的な動きや反応が起こってほしくない。ユーロだけに調整の負担を負うべきでない。
◎サルコジ仏大統領=ユーロ高は欧州企業に不利益をもたらす。強いユーロへの言及が問題ならが、ドルが弱すぎるといいたい。
◎ユーロのサービス業PMIや小売売上高が弱く、利下げの可能性が高まる。


日本・その他
◎額賀財務相=G7でサブプライムローン問題を背景にした金融市場の混乱や原油高などが実体経済に与える影響を議論。 金融機関の損失など情報開示によって市場安定や信頼を築くことが大切。アウトリーチ会合には、中国・韓国・ロシア・インドネシアを招待、ロシアはG7会合にも参加。
◎オーストラリア中銀(RBA)声明文=最新の指標はかなりのインフレ圧力を示している。金融政策がインフレ抑制に十分な引締めスタンスにあるか検証。インフレ低下には大幅な需要の減速が必要。インフレ低下には大幅な需要の減速が必要。08年の世界経済成長率、潜在成長率を下回る可能性。来年にはインフレは若干穏やかになると予想。目先のインフレは高水準を維持する見通し。需要を示す指標は依然として強い。
◎ラッド・オーストラリア首相=インフレ問題は長期的なものになるだろう。
◎ドバイ商務相=UAEはインフレをコントロールするためにドルペック制度の見直しを考える可能性が非常に高い。
◎アジア諸国のインフレ率が高まる=インドネシア2008年ターゲット6.0~6.5%(前回4~6%)、フィリピン15ヶ月来の高値を更新。

2008年2月6日 本日の為替戦略

米国経済の鈍化が、欧州・英国市場へも波及、昨日の経済指標は欧米共に予想を下回り、株安+ドル高+円高と不思議な流れとなった。この傾向は今後の、ユーロやポンド売りにつながる可能性が高く注意したい。


円は・・・不思議な通貨で、ドルに同調するのか、ユーロ・ポンドに同調するのか不透明感が強い。かつては、ドル安=円安、ドル高=円高と、いじめられ約の兄弟通貨となっていたが、サブプライム問題の発覚後には、株高=円安、株安=円高となり、円は独自な値動きを続けているが、中期的なチャートを見ても、主要国通貨は売りに変化しやすく、円は売り買いのサインが不透明になっている。


●ドル円
ドル円は、ドル全面高の流れに108円台をトライ、またしても失敗、そして気がつけば106円~108円のレンジ相場の繰り返し。他の主要通貨の下落が激しい反面、クロスでは円高が進み、ドル円は動き難い展開となっている。何れこのレンジも崩れることは間違いないが、それまでは純張りの上値で売り、下値で買いを繰り返し、抜けたらその方向に付く以外、考え難い。


ドル円の4時間チャートは、106円~108円のレンジでの取引が続いている。上値のポイントは、107.88円、108.55円。下値のポイントは、106.08円、105.73円、104.96円。RSIは55と弱い上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買い。105.73円~108円のレンジ相場継続の可能性もあるが、ドル買いの流れが続いている


●ユーロドル
ユーロドルは、ユーロ圏の経済指標は弱く、1.4800を割れ、激しい英系銀行の売りに主要通貨は急落、1.46台を割り込むと先の安値1.43台が目標になりやすい。一部ではECBの利下げを予想する動きも出始め、下値を試す動きが続きそうである。


ユーロドルの4時間チャートは、1.48を割り込み下落が続いている。上値のポイントは、1.4729、1.4798、1.4831、1.4955~65.下値のポイントは、1.4615、1.4590、1.4516、1.4364。RSIは35と下降ラインが続き、トレンドモメンタムも売りが継続している。トータルの判断は、売り。


●ポンド円
ポンド円は、クロスでは円高の流れとなったが、英住宅価格の下げ幅も予想より少なくポンドは予想外に健闘している。ユーロ・ポンドの売りにポンド円の下げはそれほどでもなく、209円~214円のレンジに納まっているが、円買い圧力が強く、レンジ相場での取引を想定しながらも、下値リスクは消えない。


ポンド円の4時間チャートは、209円~214円のレンジでの取引が続いている。上値のポイントは、210.42円、212.14円、212.45円、213.96円、214.56円。下値のポイントは、209.08円、208.50円、208.19円、204.60円。RSIは46と下降ラインを上抜けした可能性があり、反転するかトレンドのある長い下落となるか判断は必要。トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売りだが、209.08円~213.96円を抜け出すまでは、レンジ取引を考え、上下共に抜け出した方向にポジションを傾けたい。


●本日の経済指標・その他
NZ(ウェリントン)休場
14:00 日本 12月の景気動向調査・速報=先行指数:予想40.0% 前回18.2%、一致指数:予想66.7% 前回30.0%
22:30 米 第4四半期の労働生産性(非農業部門)・速報値=前月比予想0.4% 前回6.3%、単位労働コスト=前月比予想3.5% 前回2.0%
22:30 カナダ 12月の住宅建設許可=前月比予想0.0% 前回-9.9%
00:00 カナダ 1月Ivey購買部協会指数(PMI)=予想46.8 前回45.9
ラッカー米リッチモンド連銀総裁が講演
クロズナー米FRB理事が講演
プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁、「経済見通しについて」
米財務省が四半期定例入札に関する記者会見

2008年02月07日

100年企業 12 旧財閥系の100年企業 旧鈴木(鈴木商店)財閥・神戸川崎財閥

川越藩(現埼玉県川越市)の鈴木岩治が1874年に兵庫県で開業した貿易会社「鈴木商店」は、岩治死去後、番頭の金子直吉が事業を継承し、防腐剤や医薬品として使われる樟脳、砂糖の貿易などで逸早く世界進出を果たした。全盛期は短かったものの、多数の企業の創立や買収にかかわったことから明治・大正時代を代表する財閥といえよう。


鈴木商店は穀物取引、保険・海運・造船などの分野にも進出し、日本企業として2番目にロンドン・バルティック取引所(世界有数の船舶物資取引所)のメンバーとなり、一時期は三菱商事や三井物産を凌駕する売上を築いた。株式公開することなく、1927年に事業を停止するまでに多くの企業買収や設立にかかわった。


鈴木商店が創業した企業の中で最も有名なのが、1905年に創立した神戸製鋼所、のちの「神戸製鋼グループ」である。同社は鈴木商店から独立した1911年を会社設立年としているが、創立年から見れば「100年企業」である。同じく「100年企業」にあたる創業1896年の日本製粉(現在は三井グループ)や1900年創業の台湾製糖(合併して現在は三井製糖)、帝人なども一時期、鈴木商店の傘下に置かれていた。  

                          
ちなみに鈴木商店の子会社だった「日本商業会社」を後継した「日商」が岩井産業と合併して生まれたのが「日商岩井」で、同社とニチメンが株式移転して誕生したのが総合商社「双日」である。2008年1月末、中国の天洋食品から輸入した冷凍餃子を食べた消費者が食中毒にあう事件が発生したが、ジェイティフーズが輸入にあたって、食品商社として中国からの輸入を仲介したのが同社子会社の「双日食料」である。

  
鈴木商店同様、神戸を本拠地としたのが、川崎正蔵が礎を築いた神戸川崎財閥だ。金融業で幅広く展開した関東の川崎財閥とは無関係である。正蔵は貿易で財を成し、官営兵庫造船所の払い下げを受け、1887年に川崎造船所を設立した。前出した神戸製鋼の創立より約20年の前のことだ。


これがのちに改組し、船舶・航空機・鉄道車両・バイクなどを製造する「川崎重工業」へと発展したのである。同社は前身である株式会社川崎造船所設立年の1896年を創業年と謳っているが、どちらにしても日本を代表する「100年企業」である。この川崎重工業の製鉄部門が独立して「川崎製鉄」が生まれ、日本鋼管と株式移転し、「JFEホールディングス」が誕生したのである。


川崎重工・初代社長の松方幸次郎は正蔵が川崎財閥の後継者に選んだ人物で、第4、6代総理大臣・松方正義の三男である。正蔵は1898年に「神戸新聞」を創刊し、同じく松方幸次郎が新聞社の初代社長に就任した。神戸新聞社もまた「100年企業」である。正蔵が1905年に開設した「神戸川崎銀行」はのちに十五銀行に吸収され、松方幸次郎は同行をメインバンクとしてグループの基盤を固めた。


十五銀行は昭和金融恐慌の際に破綻するが、同行の代表を務めていたのは幸次郎の兄・巌であった。その十五銀行を吸収した帝国銀行が三井銀行に継承され、太陽神戸三井銀行からさくら銀行を経て三井住友銀行へとつながるのである。   


                           
神戸川崎財閥を継承した松方幸次郎は、「松方コンツェルン」とも呼ばれるグループ企業を展開した。神戸瓦斯、川崎汽船、九州土地、旭石油(のちに合併して昭和石油となり、昭和シェル石油に発展)、日ソ石油、九州電気軌道(現西日本鉄道)などの社長や役員として活躍する一方で、神戸商工会議所会頭、衆議院議員も務め、神戸政財界に君臨した。


上記企業のうち、福岡に本社を置く西日本鉄道(西鉄)は1908年創業の「100年企業」である。また、川崎重工が出資して1919年に設立された川崎汽船は日本郵船、商船三井に次いで国内第3位の規模を誇っている。


鈴木商店が創設した神戸製鋼と、川崎正蔵が創業した川崎重工は、日本が誇る重厚長大産業の代表である。両社が神戸で誕生した背景には、幕末に兵庫港(神戸港)が開かれたことが挙げられる。この地域が船舶の造修に適しており、また港があることから貿易が発達する要因に満ちていたのである。神戸を基盤にした財閥が複数生まれた要因は、立地環境と幕末の指針があったからなのである。 

By Master K/益田 慶

ヨーロッパの財閥と企業グループ 53 欧州財閥の系譜 北ヨーロッパ天然ガスパイプライン

今後の欧州におけるエネルギー市場を大きく塗り替える可能性のある「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」は、世界最大のガス会社、ロシア・ガスプロムとドイツBASFグループが進めている壮大な計画です。BASFグループの中核を成すのはヴィンタースハール社で、オランダやロシアで事業展開する掘削会社です。


西シベリア北部のガス田からバルト海の海底を通り、ドイツを経由して、英国までガスを運ぶパイプライン建設は、2010年の完成を目指しています。ガスプロムにとって欧州は、年率3.3%で成長し続ける巨大市場です。また、米国以外では最もガス価格が高く、生産者が執着したい地域でもあります。完成した暁にはガスプロムの欧州進出を一気に促進するものになります。


バルト海経由で西欧に西シベリアの天然ガスを送るパイプラインの具体的なルートは、フィンランド国境近くからバルト海底を通り、ドイツ、オランダ経由で英国まで至るものです。海底部分の総工費は約20億ドルと報じられており、従来のルートであるウクライナ、ベラルーシへの対抗力を発揮します。両国がロシアに泣きついても、この計画は実行されるでしょう。


また、この計画に伴い、西シベリアでのガス田新規開発が進められています。このガス田が「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」への主要な供給ガス田となるのです。


ドイツには、ヴィンタースハール社とガスプロムにより設立された合弁企業ウィンガスがあります。ドイツ国内のガスネットワークを扱うガス販売企業で、ガス配送ではドイツで第4位。このネットワークを「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」につなぎ、国内の配送を行う予定です。当初の出資比率は、ヴィンタースハール社65%、ガスプロム35%の出資でしたが、2005年末にはガスプロムのシェアが49%まで引き上げられました。これはガスプロム側にとって魅力的な提携であることを物語っています。ガスプロムは、ガスの生産、輸送、マーケティングまでの一貫体制をドイツ企業と組んで立ち上げようという意思表明とも言えるでしょう。


一方のドイツには、原子力発電の段階的廃止を受けて新たなエネルギー政策であるクリーンエネルギーの確保という意図があります。2000年当時のシュレーダー政権は、電力業界が原子力から撤退することを認めさせ、1960~70年代に運転を開始した原子炉を廃棄することを決定しました。ドイツばかりでなく、ベルギーやスウェーデン、スイス、オランダ、ブルガリア、リトアニア、イギリスなど欧州諸国が脱原発を目指したのは、1986年に勃発した「チェルノブイリ原発事故」の反省があります。欧州の地続きの各国は、原発事故が起こった場合、放射能汚染から逃げられないことから、欧州の電力政策は天然ガス発電、風力発電、太陽発電などクリーンエネルギーの確保に動いてきました。環境立国ドイツは、特に原子力に敏感であったということです。


オランダも「北ヨーロッパ天然ガスパイプライン」につなぐ国内ガスネットワークの整備に積極的な国です。そしてその先に最大のターゲットであるイギリスがあります。英国へのガスの販売は2002年に開始しましたが、ガスプロムの英国におけるシェアは低く、2010年までにイギリスでの消費量の10%のシェアを獲得したいと考えているようです。英国のガス需要は急増しており、2010年にはガスの純輸入国となる見込みです。


このように世界最大のガス会社ガスプロムは、欧州進出を確実にしつつあります。時価総額が伸びる要素はほかにもあります。ガスプロムには米国市場を念頭に置いた開発計画も浮上しているのです。これは情報が集まり次第レポートします。


By Master K/益田 慶

2008年2月7日 6日の海外為替市場

オプション勢や大手投機筋のフローに極短期的な変動は大きく、7日のBOEとECBの金融政策の発表を控えてトレンドを確定することもできず、相変わらずアジアから欧州時間にかけては、大手投機筋の独断場で為替変動も高まっていた。


欧州市場の序盤は中東勢の動き目立った。スイス系金融機関がドル資金調達困難とのウワサに、USDCHF=1.0960→1.1003まで上昇。オプションの影響を受け、AUDUSD=0.8907→オプションカットでは0.900まで上昇。BOEの利下げ観測や英住宅指標の悪化に、GBPUSD=1.9465→1.9553まで急落。GBPJPY=2月1日の208.81円を割り込みストップロスの売りに207.74円まで急落した。


米国市場は、いつもの株価連動の為替相場で、序盤は米国株高=円売り、終盤は米国株安=円高、やる気があるにもかかわらず、相変わらずのレンジ相場で、105円~108円、106円~108円のノックアウト・オプションのレンジで取引が続いている。

●ドル円
アジア市場のドル円は106.80円で取引が始まり、早朝の106.86円を高値に、米国株の下落に円買いは強く、仲値では資本筋の買いが入ったものの、日経平均株価の急落に106.30円まで下落、106.20~30円では政府系ファンド+オプション勢の買いに一時106.55円まで反発したが、クロスの円買いに106.19円まで続落となった。欧州市場は106.37円で取引が始まり、東欧勢のGBPJPY+CHFJPY等の円クロスの売りが激しく、106.18円まで下落したが、106.30円以下では政府系ファンドの買いが続き、106.62円まで上昇、106.35~55円のレンジで取引が続いた。NYダウが一時130近く上昇、106.79円まで上昇したが、106.80~00円では米系銀行の売りに上値は重く、NYダウがマイナスに転じると106.42円まで続落、07:00時では106.56円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4646で取引が始まり、1.4623まで値を下げたが、アジア系の買いが続き、前日NY市場の安値1.4622を下抜けできず、逆に1.4650を超えると海外勢の買いに1.4661まで上昇、スイス勢の積極的な売りに1.4619まで値を下げた。欧州市場は1.4625で取引が始まり、USDCHFでのドル買いの影響+G7ユーロ高是正観測+ECBの利下げ観測を材料に、ユーロ売りに強く1.4590まで急落した。米系証券の買いとロシア筋の買いに下げ止まり、1.4600~30で売り買いが交錯、00:00時のオプションカット近くでは1.4670まで上昇、ロンドンフィキシングの1.4672を高値に、大手投機筋が売りに回り1.4620まで下落、ユーロ円の売りに上値は重く1.4615まで続落となり、07:00時では1.4632で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は156.44円で取引が始まり、前日NY市場の株価下落の影響に円を買う動きが強く、155.73円まで下落、仲値の買いに一時156.21円まで値を戻したが、日経平均株価の下落+欧州金融機関の業績悪化との思惑に、155.71円まで続落、155.75~15円のレンジから、GBPJPY+CHFJPYの売りに155.30円まで値を下げた。欧州市場は155.45円で取引が始まり、欧州主要通貨の下落に155.15円まで下落したが、東欧+ロシア筋の買いに下げ止まり上昇したが、155.80円の売りの上値を押さえられ、155.60~80のレンジで取引が続いた。米国株の上昇に155.80円、156.00円を上抜けするとストップロスの買いが強まり、01:00時のロンドンフィキシングでは156.54円まで続伸、米国株がマイナスに転じると、155.61円まで続落となり、07:00時では155.92円で取引されている。


●主な経済指標の結果
NZ(ウェリントン)休場
14:00 日本 12月の景気動向調査・速報=先行指数:40.0(予想40.0 前回18.2)、一致指数:66.7(予想66.7 前回30.0)
22:30 米 第4四半期の労働生産性(非農業部門)・速報値=前月比1.8%(予想0.4% 前回6.0%←6.3%)、単位労働コスト=前月比2.1%(予想3.5% 前回-1.9←2.0%)
22:30 カナダ 12月の住宅建設許可=前月比0.4%(予想0.0% 前回-9.9%)
00:00 カナダ 1月Ivey購買部協会指数(PMI)=56.2(予想46.8 前回45.9)
英 1月のネーションワイド 消費者信頼感指数=81(予想83 前回85)→2004年5月来の低水準で予想を下回る
英 1月のBRC shop price index=1.2%(前回1.0%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎S&P=金融保証会社の格下げ、金融機関の格下げにつながる可能性がある。市場の混乱と信頼感の喪失の長期化につながる可能性がある。
◎ラッカー・リッチモンド連銀総裁=景気後退を懸念しているが、インフレも引き続き懸念材料。 08年前半の米経済成長率、約0.5%の見通し。景気後退の可能性は高まったが、回避できる公算大。政策でドルの価値を動かそうとしていない、為替動向を注視。現在の成長を懸念、消費後退の徴候みられる。インフレ低下しなければ、年内に問題直面。住宅問題の影響が一段と経済に広がれば緊急利下げが妥当。米FRBは成長リスクに焦点、物価も注視。
◎ブロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=米景気減速にもかかわらず、FRBはインフレ圧力を引き続き注視。失業率は年末までに5.25%まで上昇。コアインフレは2%を上回る水準。
◎ムーディーズ=今後のドルの下落は米国債のクレジットレートに悪影響。


欧州・英国
◎ユンケル・ユーログループ議長=外為市場は日本の成長維持をより反映すべき。ユーロだけが不均衡解消の全責任負わない。日本とも為替で議論する→ 東京市場で円買いの材料とされた。
◎英財務省=世界経済を刺激するために他国と協調行動をとることに反対ではない。
◎ナポリターノ・イタリア大統領=議会を解散する大統領令に署名し上下院を解散した。プロディ首相は総選挙の投票日を4月13─14日に決定した。ベルルスコーニ前首相の返り咲きの可能性が高い。


日本・その他
◎町村官房長官=経済のファンダメンタルズは総じてしっかりしており、日本の株がなぜこれほど下がるのかわからない。


◎G7関連
日本財務省幹部=為替の議論が単独で出てくることは考えづらい。G7、世界経済動向・金融市場の混乱・政府系ファンドなど議論。世界経済、ファンダメンタルズしっかりしているが成長鈍化し不確実性高い。石油価格はダウンサイドリスクとして世界経済動向の中で議論。G7では米利下げや減税措置・各国協調の流動性供給などの評価も議論。米国からマクロ経済政策で要求出ること考えにくい。マネーマーケットはかなり落ち着き取り戻したが、クレジットマーケットは揺らいだまま。環境対策のマルチ基金創設、一定の共通項できあがってきている。
G7関係者=米国はG7で為替を協議する意向がないことを関係国に明確にした。欧州各国は為替問題で米国に異議を唱える可能性は低い。G7声明草案で為替の文言は変更せず、為替に関する文言は10月会合から変更なし
flahertyカナダ財務相=G7はドル高を目指し討議をする可能性。

2008年2月7日 本日の為替戦略

為替市場は暗中模索。
不透明が支配する相場で、市場のセンチメントも別れ、積極的なドル買いも難しく、積極的なユーロ売りも、また難しい。サプブライム住宅関連による損失が拡大し、ドルのマイナス点はある程度予想され、市場に折込済みながら、米国経済がリセッションに陥るのか、免れるのか、著名なエコノミストの意見もはっきりとしない。短期間で1.25%の利下げを実施、緊急経済対策を施した米国経済の結果を見守るほか手は無く、それまでは、レンジ内での相場取引を意識せざるを得ない。


今週末の東京G7で。欧州やカナダからは、ドル安是正や人民元安是正に向け討議する可能性が指摘されながらも、米国からは為替は討議に当らずとの返事らしい。ムーディーズはドルの続落の悪影響を危惧しているが、そうでなくても、急落する可能性のあるドル相場を刺激することは得策ではなさそうである。


最近は、欧州経済の鈍化が危惧され、意図的なのかは不明ながら、これを材料としてユーロ売りが続き、政府系ファンドの買いに下げ止まる動きが続いている。そして、円は、株価連動の為替相場が継続、この流れが今日も続きそうである。


本日は、イングランド銀行(BOE)と欧州中銀(ECB)の金融政策が発表さえる。注目度は高く、ECBの金利据え置き予想が大勢ながら、投機筋は利上げの思惑に売買を繰り返している。BOEは0.25%の金利引下げが予想されているが、既に織り込み済みで、予想通りならばショートカバーが入りやすい。また、米住宅販売保留数も注意したい。


●ドル円
ドル円は、長い間に渡りレンジ相場が続き、一朝一夕にこの流れを抜け出させそうにない。逆に考えればレンジ相場に徹し、これを抜け出したらその方向にポジションを傾ける以外に、方法はなさそうである。ただ、欧米金融機関のサブプライム問題の影響が収束する可能性がはっきりするまでは、ドル円の底値は見えないのも事実。


ドル円の4時間チャートは、106円~108円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、106.76円、107.29円、107.86円。下値のポイントは、106.08円、105.73円、104.96円。RSIは53と横ばいが続き、トレンドモメンタムは売りが続いている。トータルの判断は、売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、つい最近まで最高値に迫る1.49台半ばを試していたのが、米雇用統計の悪化にも、高値を超え1.50を試すことができず、ユーロ高の影も薄くセンチメントはミックス。今度は1.460台で取引されているが、材料からはユーロ売りは少なく、ポジション調整による売りに限定されているようにも思える。本日のECB理事会では金利据え置きがコンセンサス。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4600~1.4700で下げが続いている。上値のポイントは、1.4681、1.4798、1.4921、1.4955。下値のポイントは、1.4590、1.4516、1.4364。RSIは27と下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りが継続している。トータルの判断は、売り。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルが下げ止まり、ポンド円も横場いで取引され、本日のBOEの0.25%政策金入り引下げを織り込みながら、次の再利上げの時期と下げ幅を探っている。それまでは、様子見からレンジ相場を意識し、キング総裁発言を気にしながらの取引となりそうである。


ポンド円の4時間チャートは、208円~210円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、209.46円、210.42円、212.45円、213.96円。下値のポイントは、208.19円、207.62円、204.60円、200.36円。RSIは42と横ばいで下降ラインに再び戻り、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
香港休場(旧正月)
06:45 NZ 第4四半期の雇用増加=前期比予想0.4% 前回-0.3%、前年比予想1.8% 前回1.5%、失業率=予想3.6% 前回3.5%
15:45 スイス 1月の失業率(季節調整前)=予想 2.8% 前回 2.8%、調整済予想2.6% 前回2.6%
18:30 英 12月の鉱工業生産=前月比予想0.1% 前回-0.1%
18:30 英 12月の製造業生産高=前月比予想0.2% 前回-0.1%、前年比予想1.0% 前回0.4%
20:00 独 12月の製造業受注=前月比予想-2.0% 前回3.4%
21:00 英 イングランド銀行(BOE)政策金利発表=政策金利(5.5%)の0.25%引き下げを予想
21:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを予想
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/3までの週)=予想34万人 前回37.5万人
00:00 米 12月の住宅販売保留数=予想-1.0% 前回-2.6%
05:00 米 12月の消費者信用残高=予想73億ドル、前回155億ドル
ロックハート・アトランタ・連銀総裁の講演
フィッシャー・ダラス連銀総裁が講演 、「中央銀行の独立性と経済の安定」
イエレン・サンフランシスコ連銀総裁の討論会

2008年2月8日 FX検定 きょの問題  鉄鉱石メジャー、BHPビリトンがリオ・ティント買収

鉄鉱石産出の世界3大メジャーの第2位企業BHPビリトンが第3位のリオ・ティントに対し買収提案を出している。では、世界最大の鉄鉱石メジャーはどこか?


正解 リオ・ドセ 2007年末、社名をヴァーレに変更


解説


オーストラリアに本店を置く英豪系資源メジャーのBHPビリトンが同じくオーストラリアに本社を置くリオ・ティントの買収提案をおこなっている。


買収額はまだ確定していないが、2008年2月6日現在の報道によれば、買収提案額は1474億ドル、株式交換(リオ株1株に対しBHP株3.4株)による買収案を出している。


リオ・ティント株の50%取得が最低条件としており、リオの株主は買収後の新会社株44%を保有することになる。

買収が成立すると鉄鉱石市場で70%のシェアを持つスーパーメジャーが誕生することになる。1474億ドル(約15兆7000億円)に及ぶ買収額は、鉱山株市場最大の買収劇となる。


世界の鉄鉱石市場では、輸出シェアの80%をリオ・ドセ、BHPビリトン、リオ・ティントの3社で占めている。世界の鉄鉱石生産は、ブラジル (21.1%)、オーストラリア、中国、インド、ロシアの上位5カ国が70%を占める(2002年)。


1937年の統計では、アメリカ、スウェーデンの2国で世界シェアの85%を占めていたが、その後、世界の生産・需要はともに増大し、現在はこの2国のシェアは7.7%まで落ちている。


2003年度の国別輸入量は、中国が28.5%、日本が26.1%、韓国が8.6%、台湾が3.1%と、東アジアだけで2/3を占めている。世界の鉄鉱石の50%は中国の需要によるものである。


中国も鉄鉱石生産では上位にあるが、中国の鉄鉱石は品質が悪くFeの含有量は30%程度であるのに対し、オーストラリア、ブラジルなどで生産される鉄鉱石は65%の含有量がある。鉄鉱石は通常40%から50%の含有量が採算ラインと言われている。


コスト・品質の面から商業的な鉱山が操業できるのは、オーストラリア、ブラジル、中国、カナダ、インド、ロシア、アメリカ合衆国、ウクライナだけである。


世界の鉄鉱需要の50%を占める中国は、資源確保に躍起になっている。2005年11月、中国中鋼集団(シノスティール)は、オーストラリア中西部で鉄鉱石鉱山の開発を手がけるMidWest社と、2カ所の鉱山で、合弁による開発を進めることで合意した。


さらに、2008年2月、中国の国営アルミ企業である中国アルミ業公司(チャイナルコ)は、米アルミメーカー大手のアルコアと共同でリオ・ティント株の12%を約140億ドル(約1兆5000億円)で取得している。


また、これに先立って、中国国家開発銀行が1%以下のリオ株を取得している。世界第1位のブラジル企業リオ・ドセには三井物産が15%の株式保有をしている。


また、リオ・ドセは、新日鉄と資本技術提携しているブラジル・ウジミナス製鉄所の最大株主でもある。ブラジル最大・世界有数の鉄鋼会社ウジミナス製鉄所には、投資窓口会社としての日本ウジミナスが21.6%を保有しており、新日鉄は日本ウジミナスの50.9%を保有している。またウジミナス本体の1.7%も保有している。


日本ウジミナスには三菱商事も出資している。これら一連の連携は、世界最大の鉄鋼メーカー、アルセロール・ミタルに対する対抗措置でもあり、資源確保、ブラジル国内、アメリカで生産する日系自動車メーカーに対する鋼板供給体制の一環でもある。


ブラジルから輸出される鉄鉱石は三井物産、三菱商事を通して新日鉄や新日鉄の資本・技術提携先である韓国ポスコ、中国上海宝鋼集団などへも供給されている。海運は日本郵船が担当している。韓国ポスコはブラジルに高炉建設も進めている。独クルップも建設予定があり、近い将来、ブラジルは世界最大級の鉄鋼生産国となるだろう。



  • ブラジルでの鉄鉱石採掘


    追記

    ちなみにBHPビリトン、リオ・ティントともにロスチャイルド系資源会社ですから実質的オーナーシップは変わりません。中国政府によるリオ・ティント株取得などとの兼ね合いで考えると、ロスチャイルドvs中国政府の構図も見え隠れしてきます。

    ロスチャイルド⇒ゴールドマン・サックッス⇒三井住友銀行
    三井物産⇒リオ・ドセ⇒ウジミナス
    新日鉄⇒ウジミナス
    新日鉄⇒ポスコ


    この流れも何を意味しているのかじっくり考える必要がありそうです。

2008年02月08日

FXライフ28 中東・アラブ諸国の通貨 イエメンとカタール

アラビア半島の南西に位置するイエメン共和国は、サウジアラビア、オマーンと国境を接する。穏健な軍事政権が支配した旧北イエメンと、中央集権的な一党独裁の社会主義体制だった旧南イエメンが、1990年に合併して誕生した新しい国で、アラビア半島諸国唯一共和制をとる立憲国家である。通貨はイエメン・リアル(YER)。


原油埋蔵量29億バレルの産油国で、貿易収支は増えつつあるが、アラブ首長国連邦や中国、サウジアラビアからの食料や機械類の輸入量が多いので帳消しとなっている。1994年には旧南イエメンが再独立を求め、内戦が勃発。その結果、港湾都市アデンとその周辺が激しい被害を受け、インフレと通貨の切り下げが生じた。


砂漠地帯に位置することから水不足という問題を抱えているものの、長い間イエメン経済を支えてきたのは穀物生産と「モカ」で知られるコーヒーであった。しかし他に海外との競争に勝てるほどの独自の産業がないこともあり、石油開発で潤う隣国のサウジアラビアに出稼ぎに行く労働者が多い。失業率の高さ(約35%)が示すように貧しい国で、IMF、世界銀行の支援を受け、経済改革に取り組んでいる最中だ。ドイツ、フランス、イギリスなど欧州が主な援助国となり、給水や保険・医療、職業訓練といった分野を中心に支援している。


唯一の明るいニュースは2007年に発見された天然ガス田。4900億立方メートルが確認され、2008年後半以降のLNG(液化天然ガス)生産開始をめざし、液化プラントの建設が進められている。南北の独立や湾岸戦争、内戦などによって開発が遅れてきたが、石油、天然ガス以外にも岩塩、石灰岩などの天然資源が豊富にあると見られている。それらが外貨獲得の手段となるには、支援国の大規模な開発援助が必要だろう。

同じくアラビア半島にあり、南はサウジアラビアと接し、北西はペルシャ湾を挟んでバーレーンと面するカタールは、石油と天然ガスに依存する豊かな国だ。1940年に高品質の石油がカタール半島西岸で発見され、イギリス・オランダ・フランス・アメリカ共同国益会社「カタール石油会社」が開発を進め、カタールに繁栄をもたらした。OPECには設立翌年に加盟している。1971年に英国から独立。通貨はカタール・リアル(QAR)だ。


首長家であるサーニ家の男子が元首、首長を務める首長制をとっており、実質的には絶対君主制と変わらない。1995年にハマド皇太子が首長就任後、自由化・民主化が進められ、石油輸出港であった首都ドーハは外資系企業が集まる国際都市へと成長した。「中東のCNN」と呼ばれる衛星放送「アルジャジーラ」の本部が置かれていることや、1994年のワールドカップアジア地区最終予選の日本代表最終戦「ドーハの悲劇」でよく知られる都市である。


カタールは石油・天然ガスの輸出が順調で、特に世界最大級と目される天然ガス田の開発が経済に大きく貢献している。GDPは21.2%(2005年)を達成し、貿易黒字を続けている。日本も同国から石油・天然ガスを輸入し、その量は毎年増えている。豊かな国であることから、インド、パキスタン、イランなどからの外国人労働者が多く、国内労働力の4分の3は外国人労働者である。この点ではアラブ首長国連邦ドバイと酷似している。課題は石油・天然ガス依存型経済からの脱却だ。現在、石油化学、化学肥料、製鉄、セメントなど産業開発に力が注がれている。


イエメンとカタールは同じ産油国でありながら、経済的な豊かさはまったく異なる。このように中東諸国にも大きな経済格差を発見することができる。俯瞰して見ると、イエメンのように内戦の起こる国は政治・経済的に不安定で、その結果、産業開発も後手に回ってしまうということだろう。反対にカタールのように早くに外資系企業を受け入れ、石油開発に国家の存亡をかけ、オイルマネーを蓄積してきた国は、その潤沢な資金によって次の産業を興すことが可能になるということである。


By Master K/益田 慶

2008年2月8日7日の海外為替市場

オプションバリアをブレークし激しい値動き。
イングランド銀行(BOE)は政策金利を予想通り0.25%引き下げ5.25%に決定したが、声明から大幅な追加利下げ観測は弱まるが、経済指標は弱く、ポンド売りが続き1.9388まで急落。欧州中銀(ECB)は予想通り4.0%の政策金利据え置きを決定したが、トルシェECB総裁発言から、欧州景気の鈍化が示され、前回の利下げなしから→金利引き下げの可能性に、クロスでユーロは売られ、ユーロドルは1.4440まで急落した。


円は、ドル円はクロスの円買いに105.91円まで一時下落し、106.60~70円の上値は重かったが、堅調な米国株、米非製造業ISMの数字が計算ミスとのうわさが広まり、米金利が上昇、上値を抜け107.84円まで急騰、クロス円は紆余曲折がありながら、GBPJPY、EURJPYは横ばい、NZDJPY、AUDJPY、CADJPYは円安の展開となった。

NZの雇用統計は非常に良くNZDは堅調に推移、英国の製造業生産高+鉱工業生産は弱くポンドは軟調に推移した。

●ドル円
アジア市場のドル円は106.52円で取引が始まり、日経平均株価の下げに106.28円まで下落したが、午後に入ると株価が反発、上昇に転じると円売りが強まり、15:00時のオプションカットでは106.62円まで上昇、106.45~60円のレンジで取引が続いた。欧州市場は106.51円で取引が始まり、一時106.71円まで上昇したが、BOEとECBの金融政策発表を控え積極的に動き難く、GBPJPYの売り、欧州株の下落にドル円の売りが強く106.25円まで値を下げた。BOE声明で追加利下げ観測がやや弱まり、GBPJPYが買われると106.52円まで上昇、トルシェECB総裁からユーロ圏景気の下向きリスクが示されると、欧州株は続落となりクロスの円買いは強く、105.91円まで続落となった。オプション勢の買いに下げ止まり、オプションカットでは106.55円まで上昇、ロンドンフィキシング後に前日海外市場の高値106.80円を超え、ストップロスの買いに107.00円まで上昇、本邦実需筋+オプション勢の売りに上値を押さえられながらも、米国株が上昇、米非製造業ISMの数字が計算ミスとのうわさに107.00円の壁を上抜け上昇、107.50円のオプション・バリアをトリガー+投機筋のストップロスの買いに107.83円まで急騰した。1月25日の高値107.90円が意識され上げ止まり、108円の分厚い売りにドル買いも続かず107.27円まで下落、07:00時では107.50円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4631で取引が始まり、1.4637を高値に1.4608~20の狭いレンジで取引が続いたが、15:00時のオプションカットを境に1.4640まで上昇、仏銀行の破綻のウワサ+欧州経済成長の鈍化に1.4609まで下落した。欧州市場は1.4610で取引が始まり、1.4600を安値に東欧筋や政府系ファンの買いに下げ止まり、EURGBPの買いに1.4652まで上昇したが、GBPUSDが下落、欧州金融機関の破綻のウワサが続き、軟調は欧州株に1.4617まで値を下げた。BOEの0.25%金利引き下げにも特に反応は鈍く、声明で大幅な利下げ観測が弱まるとEURGBPが下落、ECBの金利据え置きにも、トルシェECB総裁から欧州経済の鈍化が示されると、1.450の大台を割り込み1.4482まで急落した。オプションカット後では一時1.4550まで値を戻したが、ユーロ売りセンチメントは変わらず1.4440まで続落、07:00時では1.4481で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.88円で取引が始まり、日経平均株価の下落に155.34円まで続落したが、本邦勢の買いに下げ止まり、株価が反発すると155.95円まで上昇、155.65~85円のレンジで取引が続いた。欧州市場は155.62円で取引が始まり、156.00円まで上昇したが、156円超えられずGBPJPYの売りが続き、155.35円まで下落した。BOE声明後のGBPJPYの買いに155.80円まで上昇、トルシェECB総裁の記者会見に155円を割り込み、オプション勢+ファンド筋から激しい売りが炸裂、154.06円まで急落となった。オプションカット後には155.11円まで上昇、一時154.52円まで値を下げたが、米国株が上昇すると円売りが強く、短期投機筋の買い戻しに156円を超え156.20円まで急回復した。オプション勢の売りに155.12円まで急落、07:00時では155.67円で取引されている。


●主な経済指標の結果
香港休場(旧正月)
06:45 NZ 第4四半期の雇用増加=前期比1.1%(予想0.4% 前回-0.3%)、 失業率=3.4%(予想3.6% 前回3.5%)
15:45 スイス 1月の失業率(季節調整前)=2.8%(予想 2.8% 前回 2.8%)、 調整済2.6%(予想2.6% 前回2.6% )
18:30 英 12月の鉱工業生産=前月比-0.1%(予想0.1% 前回-0.1%)、前年比0.6%(予想1.0% 前回0.3←0.4%)
18:30 英 12月の製造業生産高=前月比-0.2%(予想0.2% 前回-0.1%)、 前年比0.0%(予想0.3% 前回0.1%)
20:00 独 12月の製造業受注=前月比-1.7%(予想-2.0% 前回3.0%←3.4%)
21:00 英 イングランド銀行(BOE)政策金利発表=5.5%政策金利の0.25%引き下げ5.25%に決定
21:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを決定
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/3までの週)=35.6万人(予想34万人 前回32.65←37.5万人)
00:00 米 12月の住宅販売保留数=85.9・-1.5%(予想87.6・-1.0% 前回87.2・←87.6・-2.6%)
05:00 米 12月の消費者信用残高=45億ドル(予想73億ドル、 前回171←154億ドル)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=商品市況に対する世界的需要による前例のないインフレ圧力に直面。 インフレを加速化せず適切な刺激を与えるよう注意を払うべき。 成長が急激に減速するなか適切なポリシーミックスを模索。刺激策とインフレのバランスを取る必要。 成長率の急激な減速と高水準のインフレ双方の対応に政策の焦点を当てる必要。
◎ポールソン米財務長官=中国に人民元の上昇ペース加速を求めている。中国に圧力をかけることを目的とした法案は逆効果。米経済はリセッションに入っているとは思わない。
◎ロックハート・アトランタ連銀総裁=最近の金融緩和や流動性供給が金融市場の安定化につながる。リスクに対する警戒姿勢が新たな標準となる可能性が高い。金融市場の動向は無視できない。ドル安が貿易面で寄与。インフレ指標は高水準で快適な水準を超ええいる。
◎ウェオーレン・バレット氏=利下げ継続の影響で資金は駆りやすく、現在の状況が信用収縮とは思わない。米ドルは貿易赤字状況に変化が無い限り数年間下落が続く。
◎NY州保険局長=金融保険会社の活動規制に迫られる可能性。
◎ブロッサー・フィラデルフィア連銀総裁(6日)=米景気減速にもかかわらず、インフレ圧力を注視。


欧州・英国
◎トルシェECB総裁の記者会見
成長=ユーロ圏の経済ファンダメンタルズは健在だが、データは経済見通しの下向きリスクを確認。2007年第3四半期から成長は一段と減速。海外の景気減速がユーロ圏GDPに影響する可能性がある。現在は潜在的な成長率に近いがおそらく下限。インフレ=マネーと信用の非常に力強い伸びを背景に中期的な物価安定リスクは上向き。インフレ上昇圧力が中期手に波及することはあってはならない。インフレ期待の不安定を避け、中期的な物価安定がECBの責務で実現できる唯一の方法。今後数ヶ月間のインフレ率は2%を著しく上回る見込み。据置きは全会一致=利上げや利下げを主張したメンバーはいなかった。不透明=今後数ヶ月間は非常に強い、異例に高水準の不透明性が特徴付けられる。金融市場リスク=予想より区範囲である可能性があり、世界やユーロ圏の成長へのマイナス影響。


イングランド銀行声明
◎英利下げは需要鈍化や市場の混乱に対応したもで依然インフレを懸念。需要鈍化や金融市場の混乱を受けて景気を押し上げることが目的。インフレリスクが依然として懸念材料。中期的にインフレ率を目標圏内に戻すためにはある程度の景気減速が必要。経済活動の急激な減速が中期的にインフレ率を目標以下に押し下げるリスクと、インフレ期待の高まりによりインフレ率が目標を上回る水準にとどまるリスクのバランスを取る必要がある。2月13日にインフレ報告を掲載。
◎キングBOE総裁=インフレ期待は記録的な水準で推移しており、インフレ率はまもなく2%の目標を大幅に上回る可能性がある。
◎スペインのサンタンデール=2007年純利益+23%、評価損は14億ユーロ。
◎ノベリ仏貿易担当相=ユーロ高がフランス経済成長の重し。
◎英国率統計局=ノーザンロックを公的金融機関に分類。
◎独ウェストLB=資本増加にむ向けた協議を中断。
◎ユンケル・ユーログループ議長=金融市場はファンダメンタルズを反映していない。EURUSDの上昇を懸念。
◎ドイツ銀行=第4四半期のサブプライム関連の評価損はゼロ。


日本・その他
◎岩田日銀副総裁=先進国協調により適切に流動性を供給することが重要。市場の流動性が最大の不確実性があり、日本経済の回復も遅れる可能性。
◎福井日銀総裁=グローバルな経済と金融面のダウンサイドリスクがあり、G7で十分討議されるだろう。好循環メカニズムは少し弱まっているが保全されて続けている。

G7関係
◎声明草案は、課題が多く不透明、為替に関する文言はまとまっていないが10月と変わらない見通し。
◎フレアティカナダ財務相(6日)=G7でドル安と一部アジア通貨の硬直性について話し合う。

2008年2月8日 本日の為替戦略

週末には東京G7が開催される。世界的な金融不安、景気鈍化とインフレ懸念が焦点で、為替に関しては、仏・カナダが問題視しているが、米国は全く意に介せず、先のG7の声明と変わらない可能性が高く注目度は低い。もちろんこのような状態では米国は自国通貨高を採用する可能性は低いと言わざるを得ない。


トルシェECB総裁の記者会見では、予想通りと言うのか、以外と言うのか、前回=利上げか据置きだけが討議されていたが、今回=利上げも利下げも討議されなかったとある。景気鈍化のリスクが高まったことが意識され、ついにECBの利下げが予想される国の仲間入りとなっている。


また、BOEでは0.25%の利下げを決定したものの、大幅な金利引き下げが後退した可能性が高く、クロスでは暫くポンド買いが続きそうで、2月13日のBOEインフレレポートは今後のポンド相場を占う重要な判断を提供しているので、忘れてはならない。


こうなっては、高金利のAUDやNZDを買い、キャリートレードを始めたくなる気持ちも良くわかる。また、激しい主要国通貨売り(ドル高)に流石のドル円でもドルの買い戻しが入っているが、上値のテクニカルポイントをブレークするには至ってはおらず、本日、金曜日のドル円相場は、長いレンジ相場に別れを告げるのか、また、レンジ相場が継続するのか見極めが必要。


●ドル円
ドル円は、大幅なドル高の流れに、クロスの円買いのサポート無く、108円を狙う水準まで上昇した。主要国では景気鈍化傾向を強めているが、日本も景気後退の兆候を示していることもまた、事実である。引き続きレンジ相場の上限を抜けてはいないが、週末金曜日に何処まで上昇できるか上値を試すことが予想される。


ドル円の4時間チャートは、106円~108円のレンジを続け下限を試した後に、上限を試す荒っぽい展開が続いている。上値のポイントは、107.88円、108.08円、108.55円、108.87円。下値のポイントは、106.76~86円、106.02~08円、105.73円。RSIは59とやや上昇傾向は入り、トレンドモメンタムは売りが終了し買いを示しているが、急激な動きに判断は難しい。トータルの判断は、買いの判断をしたいがまだ不確実。前提としてレンジ相場、107.88円~108.08円を上抜けしたら・・・・。


●ユーロドル
ユーロドルは、トルシェECB総裁の記者会見の影響に、ユーロ全面安の展開となっている。真贋の程は確認できないが、欧州金融機関の破綻は名前まで挙げられ、連日市場で流れている。ユーロドルの1.43は相当堅くなることが予想され、戻りを狙うか、ブレークしたら売るかを考えたい。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4590を割り込み下落が続いている。上値のポイントは、1.4516、1.4590、1.4729。下値のポイントは、1.4361~64、1.4326、1.4310。RSIは22と下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、積極的な売りも避けたい。戻り売りで1.4590を超えたら売りは撤退。1.4300~10を割り込んだら急落の可能性。


●ポンド円
ポンド円は、下落傾向が続いているものの、大幅な金融緩和期待が後退し、ポンド売り圧力もやや弱まっている。本日金曜日でポジション調整が入りやすいことを考えれば、ポンドの買い戻しの可能性も残り、一方向で動くことも少なく、積極的な取引も控えたい。


ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドが続き、206.50円~210.50円のレンジに入っている。上値のポイントは、209.08円、209.46円、210.42円。下値のポイントは、207.79円、206.00円、204.60円。RSIは47で下降ラインを上抜け買い変化、トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、売りから買いに変化した可能性もあり、暫くは206.50円~210.50円のレンジを意識したい。


●本日の経済指標・その他
香港休場(旧正月)
08:50 日本 12月の機械受注=前月比予想-0.9% 前回-2.8%、 前年比予想-1.1% 前回0.9%
08:50 日本 1月のマネーサプライM2+CD=前年比予想2.1% 前回2.1%
14:00 日本 1月景気ウォッチャー調査=現状判断DI:予想35.5 前回36.6、先行き判断:予想 前回37.0
15:45 スイス 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想-0.5% 前回0.2%、 前年比予想2.2% 前回2.0%
16:00 独 12月の貿易収支=予想177億ユーロ 前回193億ユーロ、 輸出予想=1.0% 前回-0.5%、 輸入予想=2.5% 前回-3.0%
16:00 独 12月の経常収支=予想168億ユーロ 前回200億ユーロ
20:00 独 12月の鉱工業生産=前月比予想1.0% 前回-0.9%
21:00 カナダ 1月の失業率=予想6.0% 前回5.9%、 雇用ネット変化=予想6.0% 前回5.9%
22:15 カナダ 1月の住宅着工件数=予想21万件 前回18.75万件
00:00 米 12月の卸売在庫=前月比予想0.3% 前回0.6%
G7景気先行指数
ロックハート・アトランタ・連銀総裁の講演
ピアナルト・クリーブランド連銀総裁の講演
9日 7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7、東京)

2008年02月09日

2008年2月9日8日の海外為替市場

G7を控えた、週末金曜日。主要な経済指標の発表も無く、イエレン・サンフランシスコ連銀総裁の「米国がリセッションを回避するという確信はない」との発言にドル安不安感が強く、ダーリング英財務相の「国がドル安を懸念しているのは間違いない」との発言に、G7の結果を見極めたい雰囲気が続き、投機筋は影を潜め、ECBフィキシング、オプションカット、ロンドンフィキシングに相場が動く、典型的な実需主導の相場展開となった。


スイスの消費者物価指数は2.4%と14年来の高水準となったが、EURCHFの買いにスイス買いは鈍く。カナダドルは、雇用統計と住宅着工件数が強く、主要通貨では唯一値動きが大きく、カナダドル高の流れとなった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.47円で取引が始まり、G7を直前に控え、本邦機関投資家や実需筋の売りに上値は重く、仲値に向けて107.15円まで下落、軟調な日経平均株価に上値は重く、107.25~40円のレンジで取引が続いたが、ダーリング英財務相のドル安懸念発言や、ポジション調整の買いに107.68円まで上昇した。欧州市場は107.51円で取引が始まり、一時107.72円まで上昇したが、海外市場の前日高値107.83円を超えられず、107.24円まで値を下げた。週末とG7を控え投機的な動きも鈍く、東欧勢の買いに底値は堅く、米国株が軟調に推移し上値も重く、107.25~55円の狭いレンジで売り買いが交錯し、107.33円で取引を終了した。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4484で取引が始まり、1.4470~1.4500の狭いレンジで取引が続いたが、OPECの原油決済の早期ユーロ化は薄く1.4450まで下落した。欧州市場は1.4477で取引が始まり、前日の安値1.4400を割り込むことはできず、1.4565~00のレンジで売り買いが交錯した。USDCADでドル売りが強く、22:10時のECBフィキシングのユーロ買い需要に1.4519まで上昇、オプションカットでは1.4475まで下落、ロンドンフィキシングでは1.4525まで上昇した。米市場でクレジット・デフォルト・ス ワップ(CDS)が拡大、米株価も弱く1.4547まで上昇したが、週末・G7前で総じて動意は鈍く、1.4500~20の狭いレンジで取引が続き、1.4505で取引を終了した。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.67円で取引が始まり、早朝に155.05円まで下落、155.30~65円の狭いレンジから、ユーロドルの上昇に155.90円まで上昇した。欧州市場は155.65円で取引が始まり、ECBフィキシングの買い需要が意識され、欧州系銀行の買いに155.96円まで上昇したが、利食いの売りに155.17円まで急落、CADJPYの買いや、22:10時のECBフィキシングの買いに155.94円まで再上昇した。オプションカットでは155.38円まで下落、ロンドンフィキシングでは156.17円まで上昇、実需の売買が市場をリードし、155.60~90円のレンジで取引が続き、155.71円で取引を終了した。


●主な経済指標の結果
香港休場(旧正月)
08:50 日本 12月の機械受注=前月比-2.8%(予想-0.9% 前回-2.8%)、前年比-3.3%(予想-1.1% 前回0.9%)
08:50 日本 1月のマネーサプライM2+CD=前年比2.1%(予想2.1% 前回2.1%)
14:00 日本 1月景気ウォッチャー調査=現状判断DI:31.8(予想35.5 前回36.6)→2001年12月来の低水準、先行き判断:35.8(予想36.1 前回37.0)
15:45 スイス 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比-0.3%(予想-0.5% 前回0.2%)、前年比2.4%(予想2.2% 前回2.0%)→ 14年来の高水準
16:00 独 12月の貿易収支=156億ユーロ(予想177億ユーロ 前回201←198億ユーロ、輸出=-1.2%(予想1.0% 前回-0.5%)、 輸入5.3%(予想=2.5% 前回-3.0%)
16:00 独 12月の経常収支=159億ユーロ(予想168億ユーロ 前回193←200億ユーロ)
20:00 独 12月の鉱工業生産=前月比0.8%(予想1.0% 前回-0.3%←-0.9%)
21:00 カナダ 1月の失業率=5.8%(予想6.0% 前回6.0%←5.9%)、雇用ネット変化=4.64万人(予想1万人 前回-0.29万人)→ 予想より良くカナダドル買いとなる
22:15 カナダ 1月の住宅着工件数=22.27万件(予想21万件 前回18.47←18.75万件)
00:00 米 12月の卸売在庫=前月比1.1%(予想0.3% 前回0.8%←0.6%)
G712月の景気先行指数(OECD)=99.0(前回99.4)、日本97.0(前回96.2)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ロックハート・アトランタ連銀総裁=インフレが経済成長を鈍化させる可能性があり、これに焦点を当てる必要がある。FOMCメンバーが快適と感じるインフレ範囲は1.5―2%か若干高いことは明らか。最近の利下げ決定は経済全般を優先事項だった。
◎ピアナルト・クリーブランド連銀総裁=住宅ローン市場の問題は包括的な対応が必要。
◎米市場でクレジット・デフォルト・ス ワップ(CDS)が拡大=大幅な損失を出した欧州銀行のコンスタント・プロポーション・デット・オブリゲーション(CPDO)の清算のうわさ。
◎バーナンキFRB議長=14日10:00時に上院銀行委員会で証言。
◎ブッシュ米大統領=1520億ドルの景気対策法案に来週署名。
◎米ステート・ストリート=機関投資家にリスク志向回復の兆し。
◎イエレン・サンフランシスコ連銀総裁(7日)=米国がリセッションを回避するという確信はない。低成長が続くというのが最も可能性の高いシナリオ。リセッションはノーマルな予想誤差の範囲内。 今後低成長が見込まれるが、リセッションは回避できる。FRBは米経済の著しい下振れリスクを防ぐために対処。 1970年のようなインフレ・スパイラルを再発してはならない。利下げにより資産バブルが発生する大きなリスクはない。


欧州・英国
◎シュタインブリュック独財務相=金融市場の問題解決には世界的な協調が必要。米国での非常に大幅な利下げに対する懸念がある。米景気刺激策のような策を欧州は必要ない。2008年のドイツ成長率は1.7%と予想し、ユーロ圏も同程度で景気後退に直面していない。
◎イングランド銀行の政策委員会=日程は柔軟な設定を目指す、投票結果の即時公表は拒否。
◎ガルガナス・ギリシャ中銀総裁=株式市場の高いボラティリティは、成長・インフレリスクに関する不透明性が要因。投資家は米経済の減速がリセッションまで行き着くのか、またそれが欧州にも影響を及ぼすのかを注目。
◎ゴンザレス・パラモECB専務理事=直近のECBの金利決定は中期的なインフレリスクの大きさを反映。


日本・その他
◎バドリOPEC事務局長=原油価格設定で今後10年以内にユーロに移行する可能性。
◎福井日銀総裁=サブプライムによる不安定は有っても国内の金融緩和の状態は維持されている


G7関係
◎ポールソン米財務長官=米経済は拡大を続けるが当面は拡大ペースが鈍化するとの見通しを伝える。当面はペースが鈍化するが成長が続くと確信。リスクは非常に下向きで特に住宅に関連。
◎G7声明草案=われわれは引き続き動向を注視し、経済の安定と成長を確実なものとするため、個別および共同で必要な行動をとることにコミットする。 ユーロ圏の成長は最近、より緩やかなペースに鈍化したが、おおむね潜在的なトレンドに沿って推移すると予想。日本経済は最近みられるある程度の弱さを乗り越え、緩やかな成長軌道に戻る見込み。
◎アルムニア欧州委員会委員(G7スピーチ原稿)=EUにとってインフレ圧力が大きな問題で、食品やエネルギー価格の上昇がすでに経済に幅広く影響を及ぼしている。世界的な不均衡の規模は異例なほど拡大し、米国ではリセッションの懸念が明らかに高まっている。
◎シュタインブリュック財務相(G7への書簡)=サブプライム問題の金融セクターへの影響、まだ完全には明らかでない。金融セクターに影響を及ぼしている問題解決に向けた取り組みへの決意を表明するべき。
◎ダーリング英財務相=G7でドル安防止を求める姿勢が示されるかとの質問に対し→多くの国がドル安を懸念しているのは間違いない。各国は成長促進のため、それぞれ独自の対策を講じる必要がある。世界の経済成長を押し上げるための協調策が打ち出されることはない。
◎額賀財務相=G7で安定した市場・国際経済拡大のメッセージを出す。金融機関の損失を同補うかを討議する。

外国為替 今週のマーケット 2008年2月11日-2月15日

東京G7の影響は未知数ながら、各国財務相や中銀総裁が一同に集まり、サブプライム住宅関連の問題から始まった、金融不安による信用収縮による景気後退と、原油・一次産品価格の高騰から続いているインフレ問題を、いったいどのような処方箋で回復しようとするのであろうか?


もし、これらの問題が解決に向かう可能性が出たとしたら、それは、株高=円売りの方程式に当てはまり、ドル高と円安の流れが続くことになる。しかし、協調行動を採ることはできず、美辞麗句だけに終わるようであれば、株安=円高の方程式が復活することになる。


いずれにしても、来週の為替相場はG7の結果(声明文)次第であることは間違いない。市場参加者は、ニュースや発言を注意深く読み取ることが必要となっている。欧州中銀筋からは、米国の短期間で大幅な金融緩和の是非を巡り、不調和感も感じられ、ECBやBOEがFRBに追従して大幅な金融緩和を実施する事は難しく、ましてや日銀(日本)がイニシアチブを発揮し市場がアット驚く協調行動を取ることは難しいとの見方が一般的である。


イベントリスクが最も高いのは、13日=イングランド銀行(BOE)四半期インフレレポートと、14日=バーナンキ米FRB議長が上院銀行委員会で証言である。BOEの四半期レポートからは、7日に政策金利0.25%の引き下げを実施、追加利下げ幅が縮小したとの見通しが強まっていたが、今後の利下げの有無や、利下げ幅を読み取ることができ、ポンド相場への影響は絶大と見ている。バーナンキFRB議長の議会証言からは、短期間に1.25%の政策金利引き下げを実施した、その本心と今後の金融政策の見通しを判断することができ、非常に重要となっている。


今週の経済指標から、
インフレ関係では、11日=英PPI、12日=英CPI、13日=独PPIが発表され、インフレ関連には相場は引き続き敏感である。
政策金利関係では、13日=スウェーデン中銀、15日=日本銀行の金融政策が発表されるが、共に金利据え置きが予想されている。
住宅関係では、11日=オーストラリア、カナダ、15日=英国で発表され、住宅関連の低迷が予想されている。
GDPの発表では、14日=日本、ドイツ、ユーロ圏で発表され、景気鈍化傾向が示されることが予想されている。
その他では、12日=英小売売上高、独ZEW、13日=米小売売上高、15日=NY連銀製造業景気指数、ミシガン大消費者信頼感指数が重要となっている。

●2/11 (月曜日) 東京休場(建国記念の日)
09.30 豪 12月の住宅ローン=予想 前回4.0%
09.30 豪 オーストラリア中銀=四半期金融見通し
18:00 ノルウェー 1月の消費者物価(CPI)=前年比予想3.8% 前回2.8%、コアインフレ=予想2.1% 前回1.8%、
18:30 英 1月の生産者物価指数(PPI)=コア・産出指数(output)=前月比予想0.3% 前回0.4%、前年比予想2.6% 前回2.6%、PPI・投入指数(Input)=前月比予想0.8% 前回0.5%、前年比予想14.6% 前回11.2%、PPI・産出指数(output)=前月比予想0.4% 前回0.5%、前年比予想5.1% 前回5.0%
18:30 英 12月の貿易収支=予想-73.5億ポンド 前回-73.8億ポンド、ユーロ外=予想-44億ポンド 前回-44.4億ポンド
22:30 カナダ 12月の新築住宅価格指数=前月比予想0.3% 前回0.5%
ユーロ圏財務相会合
プール米セントルイス地区連銀総裁が講演「モーゲージ市場」


●2/12(火曜日)
06:45 NZ 第4四半期の生産者価格(PPI)=予想 前回1.6%、生産者価格=予想 前回2.3% 
08:30 豪 2月の消費者センチメント=予想 前回-8.3%
18:30 英  1月の消費者物価指数=前月比予想-0.6% 前回0.6%、前年比予想2.3% 前回2.1%、RPI=前月比予想-0.5% 前回0.6%、 前年比予想4.1% 前回4.0%。RPI-X(retail prices)=前月比予想-0.4% 前回0.5%、前年比予想3.3% 前回3.1%
09:01 英 1月のBRC小売売上高=前年比予想-0.2% 前回0.3%
19:00 独 2月のZEW景況感調査=予想-45.0 前回-41.6、現況指数=予想50.8 前回56.6
19:00 ユーロ 2月のZEW景況感調査=予想-46.2 前回-41.7
01:00 米 1月のスペンディングパルス小売売上高=予想 前回0.0%
04:00 米 1月の月次財政収支=予想200億ドル 前回382.4億ドル
EU財務相会合
フィラデルフィア地区連銀四半期調査
イエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁が講演 「米国の見通しと金融政策への意味合い」


●2/13(水曜日)
06:45 NZ 第4四半期生産者物価=前期比input予想 前回2.3% 前期比output予想 前回1.6%
08:50 日本 1月の企業物価指数=前月比予想0.0% 前回0.4%、前年比予想2.8% 前回2.6%
08:50 日本 12月の貿易収支=予想1.0335兆円 前回0.9327兆円、経常収支=予想1.72兆円 前回1.7825兆円
16:00 独 1月の生産者物価指数=前月比予想0.2% 前回-0.5%、前年比予想5.3% 前回5.1%
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを予想
18:30 英 1月の失業率=予想2.5% 前回2.5%、ILO失業率=予想5.3% 前回5.3%、失業保険申請件数=予想-0.5万件、前回-0.64万件、平均賃金=予想3.8% 前回4.0%、除くボーナス=予想3.6% 前回3.6%
19:00 ユーロ 12月の鉱工業生産=前月比予想0.6% 前回-0.5%、前年比予想2.3% 前回2.7%
19:30 英 イングランド銀行四半期インフレレポート
22:30 米 1月の小売売上高=前月比予想-0.2% 前回-0.4%、除く自動車=予想0.2% 前回-0.4%
00:00 米 12月の企業在庫=前月比予想0.4% 前回0.4%
トルシェECB総裁の講演


●2/14 (木曜日)
08:50 日本 第4四半期GDP・一次速報=予想0.4% 前回0.4%、前期比年率予想1.7% 前回1.5%
09:30 豪 1月の失業率=予想4.3% 前回4.3%、新規雇用者数=予想1.5万人 前回2.01万人
13:30 日本 12月の鉱工業生産・確報=前月比予想1.4% 前回1.4%、 設備稼働率=予想 前回108.4
16:00 独 第4四半期のGDP・速報値=前期比予想0.3% 前回0.7%、前年比予想1.8% 前回2.4%
18:00 ユーロ ECB月例報告
18:30 スウェーデン 1月の失業率=予想 前回5.6%
19:00 ユーロ 第4四半期のGDP・速報値=前期比予想0.3% 前回0.8%、前年比予想2.2% 前回2.7%
19:00 スイス ZEW投資センチメント=予想 前回-32.7
22:30 カナダ 12月の貿易収支=予想34億カナダドル 前回37億カナダドル、輸出=前回379.1億カナダドル、 輸入= 前回342.1億カナダドル
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/10までの週)=予想34.7万件 前回35.6万件
22:30 米 12月の貿易収支=予想-615億ドル 前回-631.2億ドル
バーナンキ米FRB議長が上院銀行委員会で証言
トリシェECB総裁、国際化と金融政策について講演
エバンズ米シカゴ地区連銀総裁、経済見通しについて講演


●2/15 (金曜日)
日本 日銀金融政策決定会合=0.5%の政策金利の据え置きを予想
06:45 NZ 12月の小売売上高指数=前月比予想 前回2.0%、除く自動車=予想 前回0.9%、 
15:00 日本 2月の金融経済月報・基本的見解
19:00 ユーロ 12月の貿易収支=予想24億ユーロ 前回26億ユーロ
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=前月比予想-0.2% 前回1.1%
22:30 米 1月の輸入物価指数=前月比予想0.4% 前回0.0%、輸出物価指数=予想0.3% 前回0.4%
22:30 米 2月のNY連銀製造業景気指数=予想6.0 前回9.03
23:00 米 12月の対米証券投資=660億ドル 前回909億ドル
23:15 米 1月の鉱工業生産=前月比予想0.1% 前回0.0%、設備稼働率=予想81.3% 前回81.4%
00:00 米 2月のミシガン大消費者信頼感指数・速報値=予想76.3 前回78.4、景気現況指数=予想92.3 前回94.4、 消費者期待指数=予想66.5 前回68.1
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=予想-0.1% 前回1.1%
09:01 英 1月のRICS住宅価格=予想-56.0 前回-49.1
トリシェECB総裁、構造改革について講演
ミネハン米ボストン地区連銀総裁が講演 「金融混乱に対処するためのFRBの手段」
米債券市場は短縮取引

2008年2月11日 英生産者物価指数

日本休場(建国記念の日)

16:45 (仏) 12月鉱工業生産
16:45 (仏) 12月製造業生産指数
18:30 (英) 1月生産者物価指数
18:30 (英) 12月商品貿易収支
22:30 (加) 12月新築住宅価格指数

2008年2月12日 英消費者物価指数 ZEW景況感調査

16:45 (仏) 12月経常収支
18:30 (英) 1月消費者物価指数
18:30 (英) 1月小売物価指数
19:00 (独) 2月ZEW景況感調査
19:00 (ユーロ圏) 2月ZEW景況感調査
28:00 (米) 1月月次財政収支

2008年2月13日 英失業率 米小売売上高

06:45 (NZ) 第4四半期生産者物価
08:50 (日) 1月企業物価指数
08:50 (日) 12月貿易収支
08:50 (日) 12月経常収支
14:00 (日) 1月消費者態度指数
16:45 (仏) 12月財政収支
18:30 (英) 1月失業率
18:30 (英) 1月失業保険申請件数
19:00 (ユーロ圏) 12月鉱工業生産
19:30 (英) BOE四半期インフレレポート
22:30 (米) 1月小売売上高
24:00 (米) 12月企業在庫

2008年2月14日 豪失業率 独GDP ユーロ圏GDP

(日) 日銀金融政策決定会合(~15日)

08:50 (日) 第4四半期GDP・一次速報
09:30 (豪) 1月失業率
09:30 (豪) 1月新規雇用者数
13:30 (日) 12月鉱工業生産・確報
13:30 (日) 12月設備稼働率・確報
16:00 (独) 第4四半期GDP・速報値
16:45 (仏) 第4四半期GDP・速報値
18:00 (ユーロ圏) ECB月例報告
18:00 (南ア) 12月実質小売売上高
19:00 (ユーロ) 第4四半期圏GDP・速報値
22:30 (加) 12月国際商品貿易
22:30 (米) 2/10までの週の新規失業保険申請件数
22:30 (米) 12月貿易収支

2008年2月15日 日銀金融政策決定会合 対米証券投資 ミシガン大消費者信頼感指数

(日) 日銀金融政策決定会合(14日~発表)

06:45 (NZ) 12月小売売上高指数
08:50 (日) 2/9までの対外及び対内証券売買契約等の状況
15:00 (日) 2月金融経済月報・基本的見解
16:45 (仏) 第4四半期非農業部門雇用者
19:00 (ユーロ圏) 12月貿易収支
22:30 (加) 12月製造業出荷
22:30 (米) 1月輸入物価指数
22:30 (米) 2月ニューヨーク連銀製造業景気指数
23:00 (米) 12月対米証券投資
23:15 (米) 1月鉱工業生産
23:15 (米) 1月設備稼働率
24:00 (米) 2月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

2008年02月10日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 54 欧州財閥の系譜(30)

広大なロシアには、地方都市にも強大な企業グループが君臨しています。ヨーロッパに近いリペツク市にロシア第3位の鉄鋼メーカーで世界有数の冶金コンビナート「チェリャビンスク冶金コンビナート」(略称:メチェル)があります。ヨーロッパ最大の鉄鉱山に近く、またバトル海や黒海に近いので、ロシア屈指の輸出メーカーのひとつになっています。同社をはじめ複数の石炭会社を傘下におさめる企業グループが「メチェル」です。創設者のイーゴリ・ジュジンが支配し、彼は新興財閥の一員になっています。ロシアの電力業界は天然ガスとともに石炭にも依存しています。「ロシアの巨大油田がもうとっくに最盛期を過ぎた」と指摘する専門家もおり、今後は石炭にも注目が集まりそうです。


ロシアの新興財閥には、政治の世界に進出する人物も少なからず存在します。「国際産業銀行(メジュプロムバンク)」の共同経営者だったセルゲイ・プガチョフは1963年生まれ。レニングラード国立大学卒業後、ソ連産業建設銀行に勤務。1992年より2001年までメジュプロムバンク監査役会長を務めました。プーチン大統領と親しいものの、プーチンが新興財閥の政界進出を好まないため表舞台に出ることを控えていたようです。しかし2001年に上院議員(トゥヴァ共和国政府代表)に当選したことにより、メジュプロムバンク監査役会長を退任。現在も上院議員を務めていますが、今もなおメジュプロムバンクを支配しているといわれています。


新興財閥グループには新しい顔ぶれが登場しています。『フォーブス』発表の2007年世界長者番付の71位に選ばれたウラジミール・エブトゥシエンコフは、ロシアの巨大持ち株会社「システマ」の会長で、同社の株式の大部分を保有する大富豪です。また、ロシアにおける高級ウォッカ市場の3分の2の売上を占める「ルースキー・スタンダード」を製造・販売する「ロシアン・スタンダード」社長のルスタム・タリコは、ロシア最大の民間銀行であるロシアン・スタンダード銀行も所有し、推定資産は6,480億円と言われています。ロシアン・スタンダード社は2005年に「インペリア・ブランド」と呼ばれる商品で米国市場に参入。インペリアのレシピは、化学の元素周期表を作り出したことで有名な19世紀ロシアの科学者ディミトリ・メンデレーエフによって発見されたと伝えられています。


さらにニューフェイスといえば、女性の富豪も登場しています。モスクワ市長ユーリ・ルシコフの妻、エレーナ・バトゥーリナは1991年にプラスチックメーカー「インテコ」社を設立。その後、建設事業にも進出し、財を築きました。
ロシア全土に460以上の小売店「ぺチョーラチカ」を展開するアンドレイ・ロガチェフは、自社株30%をロンドン市場に上場し、巨額の利益を得た富豪。推定資産は1,416億円です。


さて、ロシアの天然ガス会社といえば、最大手の「ガスプロム」と、同社の協力関係にある石油・天然ガス会社「ロスネフチ」が著名ですが、2社以外では「スルグトネフチガス」があります。1960年代半ばに西シベリアで石油・ガスの生産を開始し、現在では主に西シベリアで石油、天然ガスの探査、抽出、輸送、精製、販売を行っており、石油・ガス田の運営やプロパンの生産、燃料油やエンジンオイルなどの生産も手がけています。同社の石油・ガスの備蓄量は約25億トンで、ロシアの石油生産シェアは13%となっています。


本社はモスクワですが、石油精製地である西シベリア平原の都市スルグトは、同社によって栄え、人口29万人のうち約半分が石油・天然ガス関係の仕事に就いているとされ、現在ホテルやオフィスビルなどの建設ラッシュを迎えています。バグダーノフ社長は、ソ連崩壊時に利権を求めて流れてくる官僚たちをシャットアウトするために都市を閉鎖し、従業員の株を安価で買い占めて会社を大きくした叩き上げの人物です。


By Master K/益田 慶

2008年2月10日 今週の為替戦略

G7では想定外のサプライズな無く、引き続き新たな材料を模索する展開となりそうである。米経済のリセッションの有無と、欧州経済の景気鈍化の度合いを探りながら、最近の傾向となっているレンジ相場から、新たな流れが始まることを期待したい。その引金を引くイベントとしては、BOEのインフレレポートと、バーナンキFRB議長の議会証言ではないだろうか? 


13日=イングランド銀行(BOE)四半期インフレレポートでは、7日に政策金利0.25%の引き下げを実施、追加利下げ幅が縮小したとの見通しが強まっていたが、今後の利下げの有無や、利下げ幅を読み取ることができ、ポンド相場への影響は絶大と見ている。4日=バーナンキ米FRB議長が上院銀行委員会で証言では、短期間に1.25%の政策金利引き下げを実施した、その本心と今後の金融政策の見通しを判断することができ、非常に重要となっている。


2月9日の東京G7の共同声明では
世界経済の現状について=世界はよりチャレンジングで不確実な環境に直面している。世界経済の不確実性が増している。経済のファンダメンタルズは引き続き堅固。足元の成長は短期的に幾分減速すると見込まれる。日米欧の主要7カ国の景気がほぼそろって減速している。


世界経済の先行について=世界経済について「より困難で不確実な環境に直面。依然として下方リスクが存続している。米国の信用力の低いサブプライムローン問題に端を発した金融市場の動揺と米景気の減速を受け、世界の成長が短期的に下振れするリスクに対し、各国当局が個別にあるいは共同して適切に行動する。


為替レートについて=経済ファンダメンタルズを反映すべきとの考え方を再確認(昨年10月の会合の声明と同じ)。過度の変動や無秩序な動きは経済成長にとって望ましくない。引き続き為替市場をよく注視し適切に協力し、過度の変動がある場合には対応を検討。 人民元相場は、柔軟性を向上させるとの中国の方針を歓迎。経常収支黒字が増加し国内インフレが上昇しており、人民元の実効為替レートのより速いペースでの増加を促すと協調した。


主要通貨を比較:
Weeklyベースの比較で、1月18日→1月25日→2月1日→2月8日の終値を比較してみると:
久々にドル全面高となっている。先週はNYダウ平均株価=週終値で12743.19→12182.13と大幅に下落、原油価格=88.96→91.77、金価格=913.5→922.3、CRB=364.34→375.67と上昇し、インフレリスクは強まり、ドル買い要因とは言いがたい。しかし、ウェストLBやソシエテ・ジェネラルなどの金融不安のウワサや、FRBの激しい金融緩和政策に対して、緩慢はECBとBOEの対応に景気後退リスクを意識した値動きで、トルシェECB総裁からユーロ圏の景気鈍化を示唆する発言も影響した。資源国通貨の通貨も値を下げ、クレジットリスクからスイスと円の下げ幅は他と比較して弱かった。


USDJPY=106.85円→106.73↓→106.58↓→107.32↑(0.74円 +0.69%)
EURUSD=1.4620→1.4683↑→1.4801↑→1.4507↓(294ポイント -1.99%)
USDCHF=1.0984→1.0967↓→1.0896↓→1.1034↑(138ポイント +0.65%)
GBPUSD=1.9554→1.9830↑→1.9651↓→1.9460↓(191ポイント -0.97%)
AUDUSD=0.8790→0.8796↑→0.9038↑→0.8958↓(80ポイント -0.88%)
USDCAD=1.0271→1.0078↓→0.9951↓→0.9989↑(38ポイント +0.38%)
NZDUSD=0.7598→0.7680↑→0.7948↑→0.7884↓(64ポイント -0.81%)


円クロスを比較:
Weeklyベースの比較で、1月18日→1月25日→2月1日→2月8日の終値を比較してみると:
EURJPYが-1.29%と大幅な下落となったが、それ以外で総じて小幅な円高にとどまり、相場の流れの主役が、最近の傾向であった円から他の要因(米ドル)へシフトしていた結果と思われる。


GBPJPY=208.87円→211.63円↑→209.39円↓→208.84円↓(0.55円 -0.26%)
CADJPY=103.96円→105.85円↑→107.07円↑→107.38円↑(0.31円 +0.29%)
EURJPY=156.20円→156.72円↑→157.77円↑→155.73円↓(2.04円 -1.29%)
AUDJPY=93.90円→93.84円↓→96.33円↑→96.09円↓(0.24円 -0.25%)
CHFJPY=97.26円→97.30円↑→97.81円↑→97.26円↓(0.55円 -0.56%)
NZDJPY=81.19円→81.93円↑→84.61円↑→84.59円↓(0.02円 -0.02%)


IMM通貨先物:
1月15日→1月22日→1月29日→2月5日の公表値を比較してみよう
JPY +37,199→+41,842→+52,928→+54,690 円ロングが若干増加し、円高期待が続いていた。
EUR +44,982→+23,745→+22,456→+12,564 ユーロロングが減少し、ユーロ高期待が弱まっていた。
GBP +307→-729→+5,358→-7,809 ポンドショートに変わり、ポンド安期待が強まっていた。
CHF +5,162→+15,376→+9,233→+2,786 スイスロングが減少し、スイス先高期待が弱まっていた。
CAD +7,765→+7,677→+4,295→+32,897 カナダロングが増加し、カナダドル高期待がた強まっていた。
AUD +25,460→+5,607→+16,309→+32,897 豪ドルロングが急増し、豪ドル高期待感が強くなっていた。
NZD +15,749→+11,455→10,722→+14,789 NZドルロングが増加し、NZドル高期待が続いていた。


今後の金利予想は:
USD=3月18日0.5%引下げ、EUR=3月6日据え置き、GBP=3月6日0.25%引き下げ、JPY=2月15日据え置き、AUD=3月4日0.25%引き上げ、NZD=3月6日据え置き、CHF=3月13日据え置、CAD=3月4日0.25%引き下げ、きが予想される。→ 金利差から考えれば、引き続きAUD高要因となっているが、市場センチメントAUD売りが強く、金利差より商品価格の動向に左右される傾向が強い。


今週の経済指標から、
◎インフレ関係では、11日=英PPI、12日=英CPI、13日=独PPIが発表され、インフレ関連には相場は引き続き敏感である。
◎政策金利関係では、13日=スウェーデン中銀、15日=日本銀行の金融政策が発表されるが、共に金利据え置きが予想されている。
◎住宅関係では、11日=オーストラリア、カナダ、15日=英国で発表され、住宅関連の低迷が予想されている。
◎GDPの発表では、14日=日本、ドイツ、ユーロ圏で発表され、景気鈍化傾向が示されることが予想されている。
◎その他では、12日=英小売売上高、独ZEW、13日=米小売売上高、15日=NY連銀製造業景気指数、ミシガン大消費者信頼感指数が重要となっている。


●ドル円
ドル円は、先週後半のドル円の上昇は、東京G7までのポジション調整なのか、それともドル高へのトレンドの変化なのか? 11日月曜日は東京市場が休場で、その判断は11日の海外市場からとなりそうだが、長く狭いレンジ相場に慣れたドル円相場が、上下に動きやすくなっており油断できない週に思える。その意味では先にドル安局面が加速したバーナンキFRB議長発言が引金となる可能性が高い。


ドル円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの中間地点で取引が続いている。上値のポイントは、107.87円、108.03円、108.66円、108.88円、109.24円、110.95円。下値のポイントは、106.07~18円、105.56円、104.08円、103.93円。RSIは下降ラインが終わり、上昇傾向が始まりそうな気配となっているトレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、106円~108円のレンジ相場が続く可能性が高いが、弱いながらも前週より上値リスク見もられ、108.00~10円を上抜けしたら上昇リスクが高まる。Daily=買い、Weekly=売りが弱まる、Monthly=売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、インフレ懸念と景気後退懸念にECBは政策金利の舵取りが難しくなっている。ブンデスバンクを含め欧州中銀はインフレファイターとの異名を取るほど、インフレを恐れ抑制することを使命と考えている。最近のGDP見通しは1.5%近く間での低下が予想され、年内いずれかでECBの金利引き下げ観測が強まり、特に先週、欧州中銀理事会の後のトルシェECB総裁記者会見を受けてからは、ユーロに関して弱気な見通しが増えているのが気になる。


ユーロドルのWeeklyチャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間から上限の1.43~1.50のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、1.4556、1.4586、1.4634、1.4708、1.4966、1.5030。下値のポイントは、1.4415、1.4385、1.4345、1.4309、1.3969、1.3927、1.3614。RSIは緩やかな上昇ラインを続けているが、トレンドモメンタムは売りで継続している。トータルの判断は、売り。Daily=売り、Weekly=売り、Monthly=買い


●ポンド円
ポンド円は、BOEは先週の金融政策委員会で予想通り0.25%の政策金利を引下げたが、大幅な金利引き下げ見通しが弱まり、せいぜい年内に4.5%までの金利引き下げるとの予想が一般的となった。これはそれまでの市場予想となっていた4.0%~4.25%までの大幅引き下げ観測から変化し一時はポンド買いとなったが、最近の住宅関連を中心とした経済指標の悪化に、ポンドドルは終値ベースで2007年3月の水準まで低下、ポンド円は2006年5月の水準で引け、底値感が見えない。


ポンド円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの下限から中間の204円~215円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、203.82円、214.43円、220.50円、221.08円。下値のポイントは、204.60円、204.25円、196.48円、184.82円。RSIは34と横ばいで下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。サインは売が続きながらも、Dailyは買いに変化し強弱が混沌とし、結果としてレンジ相場を抜け出せないでいる。トータルの判断は、レンジ相場を抜け出した方向に動きやすく、引き続き下落リスクが続いている。Daily=買い、Weekly=売り、Monthly=売り。

小さな政府江戸幕府 15 江戸の行政 都市政策(住宅とゴミ問題)

江戸時代中期以降の江戸の人口構成は、武家人口50万、町人人口50万とされている。江戸の面積の約70%が武家地と呼ばれる武家の居住地であった。50万人の町人が残り30%の土地で暮らしていたということは、必然的に町人の家は小さくならざるを得なかったのである。江戸(東京)の一般市民は400年前から「うさぎ小屋」に住んでいたということだ。


人口の多さだけでなく、江戸の地価は高額であったこともあり、家賃の滞納や共同施設の必要性などさまざまな問題が生じたようだ。人口密度の高い江戸の中心部と、農村地である周辺地域の店賃の格差は4~5倍にのぼっており、中心部では空き店舗が多く、また店賃の滞納も少なくなかったようだ。このような問題が発生したことで、民事制度や都市政策が進んだと推測できる。


町人たちが住まう典型的な住宅として時代劇や落語に登場するのが軒を連ねた長屋だ。狭い土地ながらこの長屋には都市生活を営むための多くの工夫がほどこされており、驚かされることが多い。地主は表通りに面した部分の土地を商店に貸し、その裏には裏長屋を建て、持ち家のない人々に貸し付ける町屋経営を行っていた。


ひとつの土地を用途に分けて貸し出すという、現在では当たり前となっている不動産業の発想は、この頃に生まれたのだろう。また長屋には共同の厠(トイレ)や井戸、長屋の住人が使う水道などが設けられていたというから、集合住宅の基礎となるインフラ整備が行われていたことがわかる。


武士と町人が暮らす江戸は「生産地」ではなく、巨大な「消費地」である。各地から運ばれてくる食料、道具類、着物などどれをとっても消費目的の品ばかりだ。さらに多発する火事や地震によって大量の建築廃材が排出されていたと想像できる。100万もの人口が暮らすなら大量のゴミも生じていたであろう。では、ゴミ問題はどのようになっていたのであろうか。江戸時代の庶民の暮らしを記した資料を漁ってみると、江戸ではゴミを処理する埋立地が設けられていたことが記されている。


幕府が市中に出したお触れ(幕府の公告)に「ゴミを下水に捨てることを禁じる」というものがある。ゴミ捨て禁止の場所には、下水・会所・川などが挙げられている。1648年に発令されたお触れが最も古い資料だが、それ以前の記録が発見されていないだけかもしれない。ともあれ、幕府もゴミ問題の解決に取り組んでいたことの証明である。1655年のお触れには、「ゴミは船に乗せて永代嶋へ捨てること」「ゴミを運ぶ船の運賃は町々で少しずつ負担すること」や「地域ごとにゴミ回収船がまわる日を決めよ」といったことが記してある。


船賃を町が負担することは別にして、町々のゴミを船(現代は回収車)が集めてゴミ捨て場に運ぶ・・・これは自治体が実施している現代のゴミ回収と同じシステムである。幕府がゴミ問題と正面から取り組み、練り上げた都市政策を実施していたことが見えてくる。武士が50万人も住んでいたことから自分たちのためにもこういった政策が必要だったのだろう。


ところで「ゴミは船に乗せて永代嶋へ捨てる」のお触れにある「永代嶋」とは現在の東京都江東区に該当する地域のことで、当時は隅田川に沿って多くの洲があり、それが島のような地形をしていたため永代嶋(島)と呼ばれていたという。地元の町人が幕府に請願し、永代浦干潟にゴミ捨て場を設置し、埋め立てを始めたのが始まりだ。


当時から問題解決策をひねりだす市井のアイディアマンはどこにでもいたということか。しかし、わずか3年で6万坪のゴミ埋立地となり、ゴミ捨て場は深川越中島(江東区)後方に移されている。蛇足だが、永代浦干潟の埋立地にはのちに深川佐賀町にあった材木問屋の多くが移り、「木場」と呼ばれるようになる。


大江戸ウォーターフロントでは、このように猛スピードでゴミ捨て場が生まれ、埋立地となっていったのである。幕府にとってはゴミの処理と同時に新たな領地が人工的に誕生したことになるが、都市にとってゴミ問題は政治レベルでの大問題であることは江戸も東京も本質的には同じであるようだ。


By Master K/益田 慶

2008年02月11日

2008年2月11日 本日の為替戦略

G7では予想範囲内での結果に終わったが、米国発のサブプライム関連から始まった金融不安が世界中に広まり、景気の底が見えない状態が表明された。世界経済の不透明さに対して、各国が個別に金融政策を実施することが確認され、引き続き為替市場は金利に関して敏感になっている。金利引き下げの可能性がある通貨、金利据え置きの通貨、利上げの可能性が高い通貨にと、それぞれ組み合わせた取引通貨ペアが焦点になってくる。


短期間で1.25%政策金利を引き下げ、米国の景気回復を期待した、前週のドル高の流れが何処まで続くことができるのであろうか? アジア市場は東京市場が休場のため、取引が閑散で方向性を示すことはできないが、欧州市場から米国市場にかけては、G7から戻った欧米の通貨当局者の発言と、欧米の株価の動向に左右される事は間違いない。


経済指標からは、特に重要な経済指標は無いが、オーストラリアの四半期金融見通し、英PPI、カナダの新築住宅価格指数は、注意して見てみたい。


●ドル円
ドル円は、金融不安とクレジット市場の悪化に円買い志向は強く、主要国で利下げを実施する中で、金利差縮小に円買いの流れは変わらないが、先週はクロスで円は横ばいで推移し円ロングポジションも出来上がっているように思えてならない。ドル円もレンジを越脱できないが、先週後半では上限を試す動きが続き、週初の月曜日はこのドル買い流れと、G7の弱い失望感から売り買いが交錯することが予想される。


ドル円の4時間チャートは、106円~108円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、107.88円、108.12円、110.10円。下値のポイントは、106.91円、106.76円、106.08円。RSIは56と横ばいで、トレンドモメンタムは買いになっている。トータルの判断は、買い。107.88円、108.12円を超えたら、上昇が確認でき110円台が視野に入り、106.70~91円を割り込むと、再びレンジ相場へ逆戻り。


●ユーロドル
ユーロドルは、ユーロ圏のインフレ懸念と景気鈍化にECBの舵取りも難しくなっている。米国の急速な利下げによる景気回復期待と、利下げが容易にできないユーロ圏経済の景気低迷の恐れが、ユーロ売りの要因となり、世界的なユーロ買い需要に安値圏ではユーロ買いが強く、レンジを抜け出す事は容易ではない。


ユーロドルの4時間チャートは、広い意味では1.43~1.50のレンジで取引が続き、目先は下降ラインに入っている。上値のポイントは、1.4586、1.4729、1.4798。下値のポイントは、1.4442、1.4405~15、1.4364~71、1.4310。RSIは21と低水準で横ばいとなり、下降トレンドが変わりつつある。トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、1.4440~1.4600のレンジ相場。


●ポンド円
ポンド円は、英国のインフレ懸念は強く、予想外に利下げ幅が低くなるとの思惑から、ポンドの売りポジションの巻き戻しが入っている。後は住宅関連の経済指標が好転すれば、ポンド買いが強まるのだが、直近の住宅関連の経済指標は弱く、どうも積極的な買いも望み薄である。


ポンド円の4時間チャートは、弱い下降トレンドに入り206~210円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、209.48円、210.42円、212.45円、213.96~01円。下値のポイントは、208.19円、206.61円、204.56円、204.02円。RSIは43で下降ラインが崩れ反転かトレンドのあるポンド売り相場なのか判断する時期にきている。トレンドモメンタムは買いに転換。トータルの判断は、買い。


●本日の経済指標・その他
東京休場(建国記念の日)
09.30 豪 12月の住宅ローン=予想 前回4.0%
09.30 豪 オーストラリア中銀=四半期金融見通し
18:00 ノルウェー 1月の消費者物価(CPI)=前年比予想3.8% 前回2.8%、 コアインフレ=予想2.1% 前回1.8%、
18:30 英 1月の生産者物価指数(PPI)=コア・産出指数(output)=前月比予想0.3% 前回0.4%、前年比予想2.6% 前回2.6%、PPI・投入指数(Input)=前月比予想0.8% 前回0.5%、前年比予想14.6% 前回11.2%、PPI・産出指数(output)=前月比予想0.4% 前回0.5%、前年比予想5.1% 前回5.0%
18:30 英 12月の貿易収支=予想-73.5億ポンド 前回-73.8億ポンド、ユーロ外=予想-44億ポンド 前回-44.4億ポンド
22:30 カナダ 12月の新築住宅価格指数=前月比予想0.3% 前回0.5%
ユーロ圏財務相会合
プール米セントルイス地区連銀総裁が講演「モーゲージ市場」

2008年02月12日

2008年2月12日11日の海外為替市場

G7後のアジア市場では、注目のオーストラリア中銀の四半期金融政策報告書では、一段の利上げ必要になる可能性があると指摘、AUDUSDは0.8972→0.9056まで上昇したが、AUDJPYは円高の影響で横ばいとなった。G7で為替に関しての声明文の変更を米国は拒否、前回とほぼ文言となり、世界的な景気下振れリスクの高まりに、円買いが再燃した。


欧州市場では、ウェーバー独連銀総裁やユーロ圏通貨当局者のインフレを懸念する発言と利上げを示唆する発言に一時ユーロ高となったが、結局は先週終値と変わらず。金曜日にドイツ債の146億ユーロの償還が意識され、ユーロ円の売りが続き、ポンドは、サプライズな生産者物価指数(PPI)に、BOEの大幅な追加利下げの可能性が弱まり、ポンド買いが続いた。


米国市場は、、序盤は米生保がCDSがらみでWriteDownが拡大との思惑に株価が下落し、円+スイスフランの買い材料とされたが、株価上昇に転じ、ドルの資金調達金利が上昇しドル買いの材料とされ、ドル買い+円売りとなった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.35円で取引が始まり、早朝の107.66円を高値に、AUDJPYの買いにもかかわらず、G7で為替に関する文言の変更は無く、世界経済の下振れリスクを危惧した円買いに107.05円まで続落、東欧勢のGBPJPY売り+ファンド勢の売りに107.00円を割りむと、ストップロスの売りも加わり106.55円まで急落となった。欧州市場は106.59円で取引が始まり、米系銀行のEURJPYの売りなど円買いが続き、106.33円まで続落したが、英PPIを受けたGBPJPYの買いや、ヘッジファンド+オプション勢の買いに106.80円まで上昇した。短期投機筋の買い戻しに一時107.04円まで上昇したが、EURJPYの売りや、軟調な株価に再びドル売りが強まり、ロシア勢のGBPJPYの売りに106.43円まで下落した。オプションカットでの売り買い攻防が繰り返されたが、ロンドンフィキシングでは106.82円まで値を戻し、米国株が堅調に推移すると、徐々にドルの買い戻しが始まり、107.00円まで上昇、07:00時では106.95円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4516で取引が始まり、早朝の1.4505を安値に1.4547まで上昇、一時1.4520まで値を下げたが、ユーロ高是正の文言も無く、ユーロ買いが続き1.4574まで上昇した。欧州市場は1.4568で取引が始まり、東欧勢の売りに上値は重く、EURGBPの売りに1.4536まで下落、軟調な株価に買いも弱く1.4545~60のレンジで取引が続いた。ECBフィキシングのユーロ売りに1.4500を割り込み、オプションカットでは1.4492まで、ユーロ円の売り+ロンドンフィキシングでは1.4482まで続落となった。1.4500以下での政府系ファンドの買いが続き、1.45を挟み売り買いが交錯、欧州勢のポジション調整とユーロ円の買いに1.4530まで値を戻し、07:00時では1.4520で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.80円で取引が始まり、早朝に156.38円まで上昇、AUDJPYの買いにも156.30円以上の上値は重く、155.80~10円の狭いレンジで取引が続いたが、東欧勢のGBPJPY売り+ドル円の売りに155.24円まで値を下げた。欧州市場は155.29円で取引が始まり、154.86円まで続落となったが、GBPJPYの買いが入り155.50円まで値を戻し、155.20~50円のレンジで取引が続いた。一時155.55円まで上昇したが、実需筋+ECBフィキシングの売りと、軟調な株価に売りが強く、オプションカットに向けユーロ売りが加速、154.33円まで続落となった。ロンドンフィキシングでは154.85円まで値を戻し、米国株が堅調に推移し、ポジション調整の買いが強く155.42円まで値を戻し、07:00時では155.30円で取引されている。


●主な経済指標の結果
09.30 豪 12月の住宅ローン=0.1%(予想-1.0% 前回3.3←4.0%)
18:00 ノルウェー 1月の消費者物価(CPI)=前年比3.7%(予想3.8% 前回2.8%)、コアインフレ=1.9%(予想2.1% 前回1.8%、)
18:30 英 1月の生産者物価指数(PPI)=コア・産出指数(output)=前月比0.8%(予想0.3% 前回0.4%)、前年比3.2%(予想2.6% 前回2.6%)、PPI・投入指数(Input)=前月比2.6%(予想0.8% 前回1.4←0.5%)、前年比18.9%(予想14.6% 前回12.7←11.2%)、PPI・産出指数(output)=前月比1.0%(予想0.4% 前回0.4←0.5%)、前年比5.7%(予想5.1% 前回5.0%)
18:30 英 12月の貿易収支=-75.74億ポンド(予想-73.5億ポンド 前回-79.1←-73.8億ポンド) EU外=-40.85億ポンド(予想-44億ポンド 前回-44.05←-44.4億ポンド)
22:30 カナダ 12月の新築住宅価格指数=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.5%)
英 12月の英政府発表住宅価格=前年比9.1%(前回9.7%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎AIGの監査法人デリバティブの報告は適切でなかったと指摘。
◎ストロスカーンIMF専務理事=米経済の減速は大規模で、しばらく続く可能性。新興国市場と先進国経済とのデカップリングは誤解を与える考え。デカップリングというのはとても奇妙で、誤解を招きやすい考えだ。金融と実体、先進国と新興国との関連性は以前よりもはるかに複雑なものとなっている。
◎チャベス・ベネズエラ大統領=ベネズエラ、エクソン訴訟めぐり米国への原油輸出を停止すると警告。


欧州・英国
◎セイエール欧州経営者団体会長=G7声明で為替に関する文言が前回と同じだったことについて失望。
◎アルムニア欧州委員会委員=各国金融・財政当局は為替についてG7声明のメッセージ聴くべき。米当局が改めて強いドルを支持したこと、およびアジアの当局が為替制度の柔軟性拡大の必要性を認識。
◎ユンケル・ユーログループ議長=G7声明で米国が文言の変更に同意せず。ユーロ圏経済に関しては、悪い時期にはない。市場で不合理な値動きがあった場合、各国が協調して策を講じることについて討議。 市場の危機はまだ終わっていない。調整は数週間もしくは数カ月長引く。ユーロ圏の成長率は1.8%になり、これは潜在成長率近辺だ。ユーロ圏は、米国のような金融および景気刺激策は必要ない。
◎ボネロ・マルタ中銀総裁=米経済低迷の影響でユーロ圏経済が減速していることを示す確かな証拠はない。
◎ボス・オランダ財務相=欧州経済は、現在の衝撃を和らげることが可能な良好な状態。
◎ウェーバー独連銀総裁=ECBの主な責務は物価安定。物価リスクに関してECB理事会がのんびりと構えている兆候はなく、様子見というのはのんびり構えているという印象を与えるが、現在のインフレ水準を踏まえると、それは適切ではない。 インフレ期待が物価安定の領域を越えて高まることを回避するため、ECBはできる限りのことをする、というのがわたしから市場へのメッセージた。


日本・その他
◎オーストラリア中銀四半期金融報告=金融政策声明では、一段の利上げ必要になる可能性がある。基調インフレ率見通しを3四半期連続で引き上げた。過去の利上げと世界経済の減速が景気を抑制する可能性があるが、金利が内需を鈍化させるほど高くないリスクがある。 現時点での見通しと、予想の不確実性を考慮し、インフレが当面、不都合なほどの高水準にとどまるリスクが相当あると判断。経済のリスクが下方に一段とシフトしない限り、引き締め方向の金融政策が必要になる見通し。 中銀は2008年6月までの1年間の基調インフレ率見通しを3.75%(前回3.25%)。中銀は基調インフレ率の目標レンジを2─3%としている。 2008年末までの基調インフレ率は3.5%で、その後は段階的に減速して2009年6月までに3.25%となり、2009年末時点の基調インフレ率は3.25%との見通。 2008年6月までの1年間のGDP伸び率は3.25%(前回3.75%)。 2009年6月までの1年買い3.0%(前回3.5%)。

2008年2月12日 本日の為替戦略

前回のG7に続き、米国の反対で為替に関する声明で欧州の希望するユーロ高是正を折り込むことはできず、市場からの評価は、世界経済の低迷とドル安政策の継続との判断のようにも思える。


オーストラリア中銀の四半期金融政策報告書は「一段の利上げ必要になる可能性がある」と指摘、他国との金利差拡大に豪ドル買いが続く可能性が高い。ユンケル・ユーログループ議長「市場の危機はまだ終わっていない、ユーロ圏は米国のような金融および景気刺激策は必要」、ウェーバードイツ連銀総裁は「 インフレ期待が物価安定の領域を越えて高まることを回避するため、ECBはできる限りのことをするというのがわたしから市場へのメッセージ」と、インフレ懸念から利下げの可能性を否定するような発言をし、利下げ時期が遠のきユーロ買い材料となっている。一方、米国は3月の追加利下げが予想されるものの、インフレリスクが強まり非常に不安定な状態となり、ドルに対して不信感が続いている。


余談となるが、米国の大統領選の盛り上がりを見ていると、米景気後退とは別物だと言わんばかりで違和感が強く、これも大国アメリカだからなのだろう。 それと、G7で日本か過去のバブル崩壊とその回復をした経験を世界にアピールする、との発言していた方が多かったが、欧米主要国は十分に日本の過ちを研究しその対応を十分行っているはずである。現在の日本が先進国で素晴らしい結果を残しているならば、この発言も非常に意味深いが、超低金利を抜け出すことはできず、外需頼みの日本経済の現状を考えると、とても・・・・。


●ドル円
ドル円は、不安的な世界経済の反動なのか、投機的な円買いが続いているが、円主導の為替相場とは言いがたく、ドル円の主導権は今まで通り、金融不安とクレジットリスクから信用の収縮がテーマで、結果として株価が動き、そして 円の売り買いが続く、この関連性だけのようにも思える。まだまだ、市場の収縮が終わった気配はまだなく、円高終焉もまだ不確実。


ドル円の4時間チャートは、引き続き106円~108円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、107.27円、107.50円、107.88円、108.12円、110.10円。下値のポイントは、106.76円、106.08円、105.73円、104.96円。RSIは55と横ばいで、トレンドモメンタムは売りから買い転換している。トータルの判断は、売りだが、Dailyは買いを継続しており、どうもミックス。レンジ相場を抜け出すまでは、レンジ相場で対応したい。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.5トライ失敗の反動が続き、ECBの利下げ観測に売られ、利下げ観測後退に変われる、方向感がはっきりとしない相場が続いている。結局は、インフレ率の動向と、景気後退の動向を見ながら、ゆっくりと取引をする以外に方法はなさそうである。暫くはレンジ相場だけを考えたい。


ユーロドルの4時間チャートは、弱い下降トレンドが続き、1.4440~1.4600のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、1.4576~79、1.4590、1.4634、1.4651。下値のポイントは、1.4438~44、1.4380、1.4364。RSIは39と弱い上昇ラインができ、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売りだが、1.4444~1.4590のレンジ相場に留まる可能性が高く。これらを組み合わせた戦略を考えたい。


●ポンド円
ポンド円は、驚きのPPIの上昇に、ポンド買い戻しが続き、住宅関連は弱くポンドの上昇を抑制しているが、徐々にポンド買いのセンチメントが強まっているのは事実である。しかし、BOEのインフレ四半期レポートは重要で、現状のセンチメントを一変させる可能性が高く、積極的な取引をする気にもなれない。


ポンド円の4時間チャートは、弱い下降トレンドが続き、207~210円の狭いレンジで取引が続いている。上値のポイントは、209.08円、209.46円、210.42円。下値のポイントは、208.19円、107.44円、204.60円。RSIは47と横ばいが続き、トレンドモメンタムな買いが継続している。トータルの判断は、買い。


●本日の経済指標・その他
06:45 NZ 第4四半期の生産者価格(PPI)=予想 前回1.6%、生産者価格=予想 前回2.3% 
08:30 豪 2月の消費者センチメント=予想 前回-8.3%
18:30 英  1月の消費者物価指数=前月比予想-0.6% 前回0.6%、前年比予想2.3% 前回2.1%、RPI=前月比予想-0.5% 前回0.6%、前年比予想4.1% 前回4.0%。RPI-X(retail prices)=前月比予想-0.4% 前回0.5%、前年比予想3.3% 前回3.1%
09:01 英 1月のBRC小売売上高=前年比予想-0.2% 前回0.3%
19:00 独 2月のZEW景況感調査=予想-45.0 前回-41.6、現況指数=予想50.8 前回56.6
19:00 ユーロ 2月のZEW景況感調査=予想-46.2 前回-41.7
01:00 米 1月のスペンディングパルス小売売上高=予想 前回0.0%
04:00 米 1月の月次財政収支=予想200億ドル 前回382.4億ドル
EU財務相会合
フィラデルフィア地区連銀四半期調査
イエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁が講演 「米国の見通しと金融政策への意味合い」

世界資源戦争 12 新興産油国・石油企業の躍進 セブンシスターズとOPECの衰退

1970年初めまでは、エクソン、モービル、シェブロン、テキサコ、ガルフ、BP、ロイヤル・ダッチ・シェルといった「セブンシスターズ」と呼ばれた国際石油会社7社(オイルメジャー)が非公然の国際カルテルを形成し、石油市場を半世紀近く支配していた。エクソン、モービル、シェブロンの3社は、20世紀初頭の米国石油市場を事実上独占していたロックフェラー財閥の「スタンダード・トラスト」がルーツである。


国際カルテルの絶頂期であった1960年代にはセブンシスターズが世界の原油生産シェアの7割近くを占めていたが、70年代に産油国における資源ナショナリズムの高揚を受けて中東地域の油田資産のほとんどが国有化されてしまい、以降の原油生産シェアは全社合計しても1割台に過ぎない。


象徴的な出来事は1976年、世界最大の石油輸出国サウジアラビアの原油生産を一手に行っていた石油会社アラムコが国有化され、アラムコの大株主であるエクソン、モービル、テキサコ、シェブロンの4社とサウジアラビア政府との間で合意が成立したことだ。世界の石油市場を支配してきたオイルメジャーの最大の権益が失われたのである。それは文字通り「ドル箱」だった。その前後、世界最大の産油地帯である中東地域からメジャーは次々と追放された。


中東地域の権益を失ったセブンシスターズは大きく変貌した。1984年にガルフオイルと合併して誕生したシェブロンは2001年にはテキサコを吸収合併し、エクソンとモービルは1999年に合併し「エクソンモービル」となった。「セブンシスターズ」は遂に4姉妹になったのである。


1980年代の中頃までは、オイルメジャーに対抗して誕生したOPECの価格カルテルが原油価格を取り仕切っていた。しかし80年代以降、OPECの国際石油市場における生産シェアは40%弱で推移している。日本では中東湾岸の産油国が世界の大半の石油を生産しているように錯覚しがちだが、中東地域全体の原油産油量は世界の3割に過ぎない。さらに中東産油国の度重なる紛争を経てOPECの影響力は弱まっていった。


OPECは表面的には価格カルテルを形成しているかのように見えていたが、適正価格の維持を求める穏健派(サウジアラビア、クウェートなど)と、限られた原油をできるだけ高値で売りたい強硬派(ベネズエラ、ナイジェリアなど)の足並みが揃わず、生産調整を効果的に行える強力なカルテルを形成できなかったのだ。


一方、70年代以降に開発が進んだ北海などの地域では、それまで中東地域におけるセブンシスターズの国際カルテルに締め出されていた米国の地場産業的な石油会社やフランスのELF、イタリアのAGIP、ノルウェーのSTATOIL(スタットオイル)など欧州系国営企業がセブンシスターズと同じ土俵で事業展開できるようになった。


その結果、それら新興石油会社が90年代初めにはテキサコ、シェブロンといったオイルメジャーの下位企業と肩を並べるまでに至った。またメジャーの権利を国有化した産油国の国営企業(サウジアラビアのアラムコなど)の原油生産シェアも拡大し、原油生産量や保有埋蔵量ではオイルメジャーをはるかに凌ぐようになっていった。


さらに90年代後半、欧米石油技術サービス会社との合弁事業を通じて、西シベリア地域の既存油田地帯を復活させたロシアの躍進が始まった。ロシアは原油の埋蔵量もイラクを抜いてサウジアラビアに次ぐ第2位に躍り出たのだ。1993年設立のロシア国営企業「ロスチネフ」と「ガスプロム」の躍進は、そのままロシアが「エネルギー大国」として復活する原動力となった。


セブンシスターズとOPECの衰退は、セブンシスターズ以外の石油企業の躍進とOPEC以外の国の開発が進んだことを物語っている。それでは、現在どのような石油会社が、そして産油国が健闘しているのだろうか。そしてこれまでふれてこなかったベネゼエラやブラジルなど南米や、マレーシアに代表されるアジアの産油国の興亡はどのようになっているのだろうか。「世界資源戦争」はこれから新たな章を迎える。


By Master K/益田 慶

2008年02月13日

2008年2月13日12日の海外為替市場

アジア市場では主役不在でレンジ相場を抜け出すことはできず、朝方に発表された英BRC小売売上高は前年比2.6%(予想-0.2% 前回0.3%)と非常に強い結果となり、ポンドは堅調に推移した。


欧州市場では早朝にオランダ系銀行破綻のウワサに相場が動き(後で否定され戻る)、英CPIは前月比-0.7%と前日発表さえたPPIとは様変わり、前日の反動にポンドは弱く、独ZEW景況感調査は予想外のマイナス幅が縮小したことで、ユーロ買いの流れが続き、ポンドも買い戻された。


米国市場では、主要通貨でドル売りが続いていたが、フォーレン・バフェット氏が、モノライン3社に対して地方債8000億ドルの再保険を申し出た事を好感し米株価は上昇、円売りが加速したが、米通貨当局者から米リセッションの懸念が表明され、ドル買いの流れは弱く揉み合いの展開となった。


●ドル円
アジア市場のドル円は106.96円で取引が始まり、朝方の106.78円を底値に、G7の影響も弱まり連休明けで動き難く、106.80~00円の狭いレンジで取引が続き、ユーロ円の買いに107.09円まで上昇した。欧州市場は107.05円で取引が始まり、EURBBPの売りにユーロ円が下落、ドル円も一時106.83円まで値を下げたが、EURJPYの買いや日本の金融機関への悪影響を危惧した報道にクロスで円売りが続き、バフェット氏発言を受け米株価先物が上昇、ECBフィキシング後には107.53円まで急伸した。NYダウが200ドル超の上昇にも107.50円超えのファンド勢の売り+主要通貨でのドル売りに上値は重く、いつもの株高=円売りも弱く、107.20~50円のレンジで売り買いが交錯、07:00時では107.28円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4517で取引が始まり、朝方の1.4497を底値に、1.4500~20の狭いレンジから、欧州投機筋の買いに1.4550まで上昇した。欧州市場は1.4539で取引が始まり、東欧勢の売りやEURGBPの売りに1.4496まで値を下げたが、1.4500以下の政府系ファンドの買いが続き、英CPIを受けたEURGPBの急騰に買いが始まり、予想を下回るマイナス幅となった独ZEW景況感調査にユーロ買いが続き、米株価先物の上昇とEURJPYの買いに1.4558まで上昇した。堅調な米国株にユーロ円が買われ、オプション勢の買いに1.4610まで上昇、ロンドンフィキシングでは1.4615まで続伸したが、投機筋の利食い売りに1.46台は重く、1.4580~00の狭いレンジで売り買いが交錯、07:00時では1.4583で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.28円で取引が始まり、朝方の154.87円を底値に、155.05~25円の狭いレンジで取引が続いたが、東京オプションカットで、前日海外市場の高値155.50円を上抜けし、155.68円まで上昇した。欧州市場は155.66円で取引が始まり、155.74円まで上昇したが、オランダ系銀行破綻のウワサ+EURGBP+EURUSDの売りに一時155.02円まで値を下げたが、155円以下では欧州系銀行やファンド勢の買いが強く、破綻が否定され、独ZEW景況感調査にユーロ買いが続き、シュタインブリュック独財務相のインフレを懸念する発言に155.97円まで徐々に値を上げた。米株価先物の上昇とECBフィキシングの需要に156.40円まで上昇、堅調な米国株に買いが続き、オプションカットでは156.70円まで上昇、ロンドンフィキシングでは157.03円まで続伸し、本邦実需筋は利食いの売りにようやく上げ止まり、156.35円まで値を下げ、07:00時では156.47円で取引されている。


●主な経済指標の結果
09:01 英 1月のBRC小売売上高=前年比2.6%(予想-0.2% 前回0.3%)
18:30 英  1月の消費者物価指数=前月比-0.7%(予想-0.6% 前回0.6%)、前年比2.2%(予想2.3% 前回2.1%)、RPI(小売物価指数)=前月比-0.5%(予想-0.5% 前回0.6%)、 前年比4.1%(予想4.1% 前回4.0%)、RPI-X(実勢インフレ率)=前月比-0.4%(予想-0.4% 前回0.5%)、前年比3.4%(予想3.3% 前回3.1%)
19:00 独 2月のZEW景況感調査、期待指数=-39.5(予想-45.0 前回-41.6)、現況指数=33.7(予想50.8 前回56.6)
01:00 米 1月のスペンディングパルス小売売上高=0.2%(予想 前回0.0%)
04:00 米 1月の月次財政収支=178.4億ドル(予想200億ドル 前回382.4億ドル)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎イエレンSF連銀総裁=2008年の米経済は成長が鈍化し、追加利下げにつながる可能性がある。米景気の減速が収まった場合の利上げ戦略を考えることは時機尚早。現時点でFRBは成長への下振れリスクに焦点を合わせる必要がある。1990年代初めの米景気後退時にみられた恐れと警戒の要素が既に広がる可能性。 一連の利下げは、景気刺激や金融市場の問題の影響を受けた罪のない一般の人々の支援に焦点。 モラルハザード」を恐れて措置を講じることを尻込みしてはならない。
◎フォーレン・バフェット氏=モノライン3社に対して地方債8000億ドルの再保険を申し出た→ 米国株上昇の要因となった。
◎フィラデルフィア地区連銀の四半期エコノミスト調査=米経済は2008年第1四半期に小幅ながら成長するが、インフレはある程度高止まり。 2008年第1四半期GDP=0.7%(前回2.2%)、失業率=5.0%(前回4.8%)、個人消費支出(PCE)コア価格指数=前年比+2.2%、PCE価格指数=前年比+2.8%、消費者物価指数(CPI)=3.5%、コアCPI=2.4%と予想。
◎米金融大手6社は住宅差し押さえ一時停止=「プロジェクト・ライフライン」と命名され、米財務省と住宅都市開発省が支援。住宅ローンの返済が90日以上延滞している借り手に対し差し押さえ手続きを30日間にわたり一時停止する
◎JPモルガン週間調査=投資家の米債券に対する楽観的な見方強まる。
◎プール・セントルイス地連銀総裁(11日)=米国がリセッションを回避できる可能性は高いが、リセッションの確率が上昇していることも確か。


欧州・英国
◎シュタインブリュック独財務相=トリシェECB総裁が、より中立的な政策スタンスへ移行しているとは解釈していない。 ECBの独立性は極めて神聖であり、ドイツはそれを支援。 インフレ圧力は今後1年で緩和する。


日本・その他
◎渡辺喜美金融担当相=米国の金融機関への公的資金の注入についてはそう簡単な決断ではないと想像はつく。
◎大田経済財政担当相=サブプライムローン問題に端を発した米経済減速の影響で、日本経済が一時的に減速する可能性は十分ある。米経済減速の日本経済への影響について従来よりも一段と厳しい認識

2008年2月13日 本日の為替戦略

サブプライム問題に揺れる米国だが、最近は金融・財政から各種の救済策が発表され、終着点は見えないものの、いままでよりやや安心感が広まり、JPモルガン週間調査では、投資家の米債券に対する楽観的な見方強まっているようである。また、ウォーレン・バフェット氏がモノライン3社に対して地方債8000億ドルの再保険を申し出たことを好感した株価の上昇を考えれば、市場は悪材料だけでなく、良い材用にも敏感で、やや安心感している。


これだけで直ぐにドル買いになるとは思えないが、最近の海外ストラテジストの中には、ドルに対しブル傾向が強く、EURUSDは今までの1.5の予想から1.4に方向転換するとの意見が多く、テクニカルでもドルベアからブルに変わりつつある。


本日は今週の2大イベントの一つでもある英イングランド銀行四半期インフレレポートが発表される。インフレが危惧され金利引き下げ観測が弱まるのか、また、強まるのか。その結果によりポンドの変動は大きくなり、GBPJPYのクロスや、円クロスへも影響を与える可能性がある。最近の経済指標からはインフレ傾向が強いことが感じられてならない。その他の経済指標では米小売売上高には注意が必要。


●ドル円
ドル円は、海外の新聞では日本の株価の大幅下落や金融機関のサブプライム問題の影響を重視して報道している。主体性の無いドル円相場もそろそろ飽き飽きし、106円~108円のレンジを抜け出すことを期待したが、G7の薄い思惑も消え、ドル円の買いに動きそうである。しかし、円ベア派が期待してるような110円を超えるような円安は今の過程では難しそうで、円高の終焉もまだまだ結論を出すこともできない。


ドル円の4時間チャートは、長い間106円~108円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、107.88円、108.12円、108.55円、110.10円。下値のポイントは106.76円、106.09円、105.73円。RSIは上昇し買い変化した可能性があり、トレンドモメンタムは売りがリジェクトされ買い変わる可能性がある。トータルの判断は、買い。Dailyチャートは買いを継続しており、買いが長く続く可能性が出ている。ただし、レンジの上値を超えるのが前提。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.45以下の買い需要は強く、ユーロ圏の通貨当局者のインフレ懸念は相当強固で、金利引き下げ観測は残るものの、時期的には先延ばしになる可能性が高く、どこまで反発できるかを見てみたい。しかし、今までのユーロ買い一辺倒の状態も終息し、この上昇後には、まだまだ1.4~1.5のレンジの下限を試す可能背は残っている。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4440~1.4600のレンジの上限を試している。上値のポイントは、1.4634、1.4651、1.4667、1.4729、1.4798。下値のポイントは、1.4516、1.4436~44、1.4382、1.4364。RSIは46と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いに転換している。トータルの判断は、買い。デートレードは買いで数日続く可能性がある。Dailyチャートは売りを継続しているので、ポジションテーカーは売り上がりか、戻り売りも選択肢。


●ポンド円
ポンド円は、本日のECB四半期インフレレポートの結果次第である。ポジションが有る人は注意が必要である。昨日CPIも決して弱い数字ではなく、一昨日のPPIはサプライズなほど高かった。期待感はポンド高が残る。


ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドを上抜けし買いが続いている。上値のポイントは、211.69円、212.45円、214.56円。下値のポイントは、209.08円、208.19円、207.08円、205.87円。RSIは58上昇ラインが続き、トレンドモメンタムも買いを継続している。トータルの判断は、買い。Dailyチャートも買いを継続。上昇傾向が続きそうである。


●本日の経済指標・その他
06:45 NZ 第4四半期生産者物価=前期比input予想 前回2.3% 前期比output予想 前回1.6%
08:50 日本 1月の企業物価指数=前月比予想0.0% 前回0.4%、前年比予想2.8% 前回2.6%
08:50 日本 12月の貿易収支=予想1.0335兆円 前回0.9327兆円、経常収支=予想1.72兆円 前回1.7825兆円
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比予想0.2% 前回-0.5%、 前年比予想5.3% 前回5.1%
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを予想
18:30 英 1月の失業率=予想2.5% 前回2.5%、ILO失業率=予想5.3% 前回5.3%、失業保険申請件数=予想-0.5万件、前回-0.64万件、平均賃金=予想3.8% 前回4.0%、除くボーナス=予想3.6% 前回3.6%
19:00 ユーロ 12月の鉱工業生産=前月比予想0.6% 前回-0.5%、前年比予想2.3% 前回2.7%
19:30 英 イングランド銀行四半期インフレレポート
22:30 米 1月の小売売上高=前月比予想-0.2% 前回-0.4%、除く自動車=予想0.2% 前回-0.4%
00:00 米 12月の企業在庫=前月比予想0.4% 前回0.4%
トルシェECB総裁の講演

ヨーロッパの財閥と企業グループ 55 欧州財閥の系譜(31)

広大なロシアには、総延長8万5千キロの線路と120万人の従業員数を誇る鉄道会社があります。連結会社の合計で日本最大の従業員を抱えているトヨタが264,000人であることを鑑みると、この鉄道会社がいかに巨大であるか理解ではるでしょう。世界最大の鉄道会社がロシア国営の「ロシア鉄道」です。2003年にロシア政府を単独の株主とする公益会社として設立された、ロシアにおける最大級の独占企業体のひとつで、1年間に輸送する乗客は約13億人、取扱い貨物量は約13億トン。全ロシアにおける輸送の約80パーセントを占め、ロシアのGDPの3.6パーセントを計上しています。


2003年に同社の副社長に就任し、2005年に社長に就任したのが、ウラジーミル・ヤクーニンです。彼はレニングラード工科大卒業後、レニングラード国立応用化学研究所、ソ連閣僚会議国家通商委員会、ヨッフェ物理技術研究所を経て、ソ連国連代表部員となり、のちに同第一書記を務めました。ソ連崩壊後は実業界に転じ、2つの会社を設立。ロシア銀行取締役にも就任します。その後、官界に戻り、ロシア交通省第一次官を経て、「ロシア鉄道」の副社長に抜擢され、2005年遂に社長へと昇進しました。ヤクーニンは国連代表部勤務の間にKGBの要員であったと噂され、事実プーチン大統領の側近グループのメンバーでもあり、プーチン政権に影響力を与える新興財閥として注目されています。


ヤクーニンとロシア鉄道の動向が日本で注目されている理由は、彼が次期大統領候補であることと、モスクワ-サンクトペテルブルク間を結ぶ高速鉄道新線の建設に関してロシア鉄道が来年度にも国際入札を行うとの考えを明らかにしたからです。早ければ2012~2014年の新線開業をめざすこの新線に、日本の新幹線に匹敵する時速300キロ超の「ロシア版新幹線」の実現をめざす方針なのです。
今年3月に来日したヤクーニンは、東京都内で日本のメーカーや建設会社、金融機関など13社を招いて会合を開き、高速鉄道計画への協力を要請しました。

また、ロシア鉄道が株式の3割を保有するサハ共和国のエリギン石炭鉱床やシベリアの鉱山開発に関しても、ヤクーニンは「日本企業との合弁も視野に協力したい」と語っています。こちらも日本企業にとっては吉報でした。
そして6月末、日本政府は「ロシア版新幹線」の建設についてロシアと協議を行うと公式発表をしました。これは新幹線技術の売却を念頭に置いた協議で、ロシアの自治体首長や住民が日本の技術に高い関心を抱いていることを踏まえて経済産業省が動いたものです。


モスクワ-サンクトペテルブルク北方では、トヨタや日産など日本企業が工場建設を進めており、高速鉄道網が導入されればロシアの工場への日本からの部品調達がより効率的にできるという利点があります。一方のロシア政府は、シベリア鉄道経由でロシアに日本の工業製品を導き、その先に欧州への輸送の拠点にしたいという青写真があるようです。


ただし高速鉄道の技術提供に関しては、フランスの高速鉄道TGV(Train a Grande Vitesse)、ドイツの高速列車ICE(Inter City Express)との厳しい競争が予想されています。これと同じ状況が中国でも展開されています。北京~上海間の高速鉄道の建設をめぐっては、日本、フランス、ドイツそれぞれの技術の導入、そして中国の自国開発という選択肢があります。仮に日本が運行システム(3300億円)と車両(455億円)の受注を獲得したなら、ロシアの入札にも大きな影響を与えることでしょう。


このように他国における高度な技術を必要とする建設は、すでにグローバリズムが定着し、日本、ドイツに代表される技術国が競合となっています。北京オリンピックの建設需要によって日本の鉄鋼・造船業界が潤ったように、ロシアの高速鉄道の建設も今後どこかの国の企業に大きな売上げを寄与することでしょう。

By Master K/益田 慶

20:20Vision新設

FX Magazine :The Gate編集後記から抜粋して掲載します。
マーケット雑感、経済問題、社会問題、国際問題などを取り上げます。

2008年02月14日

2008年2月14日13日の海外為替市場

世界的な株価の安定に、スイスと円は弱く、イングランド銀行のインフレ報告書はニュートラルで利下げ観測が後退し、ポンド買い。米小売売上高が強くドル買い。


アジア市場は、NZのREINZ住宅販売が-31.5%と7年来の低水準となり、NZDJPYの売り続き、波乱のUSDCNYを横目に、中銀筋の円買いや償還絡みの円買いに、円高の流れが続いた。


欧州市場は、独生産者物価指数が予想を上回る前月比1.4%の増加、スウェーデン中銀は予想外の0.25%政策金利を引き上げ、EURSE=9.4200→9.3331まで急落。注目のイングランド銀行四半期インフレ報告書は「現在の5.25%で据え置かれれば、インフレ率は2%を下回る見込み」との発言に大幅な利下げ観測が後退し、GBPUSD=1.9588→1.9654まで急伸。金融庁が邦銀のサブプライム関連のロスは12月末で6000億円に拡大し、エクスポージャーは1.3兆円との発表に円売りが加速し、GBPJPY=210円から米国市場で212.73円まで急騰した。


米国市場は、米小売売上高が予想を上回り、ドルの買い戻しが強まり、米株価の上昇にスイスと円売りが強まった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.30円で取引が始まり、朝方は107.42円まで上昇したが、仲値を境に米国債償還に絡む売りや、アジア中銀+本邦輸出筋の売りに107.06円まで徐々に値を下げ、107.10~20円のレンジから、オプションカット後には、ロシア筋のGBPJPYの売りに106.99円まで下落、ファンド筋の買いに107.30円まで値を戻した。欧州市場は107.27円で取引が始まり、107.15~45円の狭いレンジで取引が続いていたが、邦銀のサブプライム関連の損失拡大との発表に、クロスでの円売りも強く、107.50円を超え107.65円まで上昇した。107.50~70円のレンジで売り買いが交錯したが、予想を上回る米小売売上高に107.55円→108.04円まで急伸、堅調な米国株に円売り(ドル買い)が続き、オプションカットでは108.37円まで続伸した。108円台では本邦輸出筋の売りは厚く、投機筋の利食い売り+ロンドンフィキシングの売りに、一時108.03円まで下落、108.10~35円のレンジで取引が続き、07:00時では108.30円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4582で取引が始まり、直後の1.4594を高値にアジア筋の売りが続き、1.4575~85のレンジから、政府系ファンドやアジア中銀筋の売りに1.4560まで下落、一時1.4585まで値を戻したが、予想を上回る独生産者物価にもかかわらず、ユーロクロスの売りが続き、1.4550を割り込み1.4543まで続落となった。欧州市場は1.4541で取引が始まり、予想外のスウェーデン中銀の利上げにEURSEKが急落、ユーロドルは1.4535まで値を下げたが、1.4550以下では政府系ファンドの買いが続き、1.4572まで値を戻し、イングランド銀行インフレ報告書を受けたGBPUSDの急騰に連動し、1.4600まで急伸した。オプション勢+EURGBPの売りに上値は重く、1.4570まで値を下げ、予想を上回る米小売売上高にユーロ売りが始まり、オプションカットでは1.4532まで下落、1.4535~60のレンジから、ロンドンフィキシングでは実需筋の買いに1.4578まで上昇、堅調な米国株にEURJPYの買いが続き、1.4588まで上昇、07:00時では1.4575で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は156.48円で取引が始まり、朝方の156.68円を高値に、NZDJPYの売りに上値は重く、仲値では資本筋の売りに156.28円まで下落、155.83円まで徐々に上値を切り下げ、155.85~05円のレンジで取引が続いた。欧州市場は155.98円で取引が始まり、SEKJPYの買いに上昇が始まり、邦銀のサブプライム関連の損失拡大を受けた円売りが広まり、157.10円まで続伸、157円近辺では本邦勢の売りに上値を押さえられ156.75~10円のレンジで取引が続いた。米小売売上高に米株価が上昇、株高=円売りの流れに157.66円まで上昇、オプション勢の売りに上値は重く、一時157.20まで下落、157.30~60円のレンジで激しい売り買いの攻防が続いたが、米国株の上昇が続き157.90円まで続伸し、07:00時では157.81円で取引されている。


●主な経済指標の結果
06:45 NZ 第4四半期生産者物価=前期比1.3%(予想1.2% 前回2.3%)指数1.5%(予想1.2% 前回1.6%)
08:50 日本 1月の企業物価指数=前月比0.2%(予想0.0% 前回0.3←0.4%)、前年比3.0%(予想2.8% 前回2.6%)
08:00 NZ 1月のREINZ住宅販売=-31.5%(前回-32.1%)→ 7年来の低水準
08:50 日本 12月の貿易収支=1.0134兆円(予想1.0335兆円 前回0.9327兆円)、経常収支=1.6972兆円(予想1.72兆円 前回1.7825兆円)
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比1.4%(予想0.2% 前回-0.5%)、前年比6.6%(予想5.3% 前回5.1%)
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)金融政策発表=4.0%の政策金利を0.25%引き上げ4.25%に決定、予想外でSEK上昇
18:30 英 1月の失業率=2.5%(予想2.5% 前回2.5%、ILO失業率=5.2%(予想5.3% 前回5.3%)、失業保険申請件数=-1.08万人(予想-0.5万件、前回-0.87万人←-0.64万件)、平均賃金=3.8%(予想3.8% 前回4.0%)
19:00 ユーロ 12月の鉱工業生産=前月比-0.2%(予想0.6% 前回-0.4%←-0.5%)、前年比1.3%(予想2.3% 前回3.1%←2.7%
22:30 米 1月の小売売上高=前月比0.3%(予想0.2% 前回-0.3←-0.4%)、除く自動車=0.3%(予想0.2% 前回-0.3←-0.4%)→ ドル買いとなる
00:00 米 12月の企業在庫=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.4%)
英 1月のRICS住宅価格=-54.7(予想-52.0 前回-49.1)→1992年来の低水準


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎イエレンFRB理事=米国が景気後退に陥るか解らないが、為替への影響に関しては心配している。
◎メリルリンチ2月ファンドマネジャー調査=ファンドマネジャーのリスク回避、過去7年で最高。流動性とリスクを示す指数は31で2001年4月以来の低水準。
◎ポールソン米財務長官=住宅セクターの低迷の影響を金融市場はまだ完全には消化していない。米経済は年内のリセッション入りを回避し、一段と緩やかなペースで成長。財務省は戻し減税の小切手送付を迅速に行う。
◎MGIC米住宅ローン保証=第4四半期決算は14.7億ドルの赤字。


欧州・英国
◎イングランド銀行四半期インフレ報告=英国のインフレ率は、BOEは現在市場が予想しているような積極的な利下げを行えば、目標としている2%を上回る可能性が強い。政策金利が現在の5.25%で据え置かれれば、インフレ率は2%を下回る見込み。特にインフレ率が今年半ばまでにいったん3%に上昇すると予想していることを考慮すれば、市場の積極的な金融緩和観測が行き過ぎである可能性を示唆。済成長率については、現在の約3%から年末までに2%を下回る水準に急減速した後、2年後には2.5%前後に回復すると予想。長に対するリスクは下向きで、インフレに対するリスクは均衡。→利下げ継続の可能性が弱まりGBPUSD上昇。
◎キングBOE総裁=四半期インフレ報告書前の記者会見で、今後2横3カ月以内に同中銀が政策金利を引き上げることはない
◎パパデモスECB副総裁=金融市場の調整が続いているのは、金融市場のイノベーションや世界的な関連性の強まりが原因ではない。不適切なリスク管理や透明性の乏しさ、オフバランスの投資ビークルの誕生が、緩和的な経済および金融環境とあいまって市場の混乱を引き起こした。
◎スウェーデン中央銀行=政策金利のレポレートを0.25引き上げ4.25%にすると発表(予想は据え置き)、今後1年はほぼ同じ水準にとどまると考えている。この見通しには著しい不確実性がある→SEK上昇。
◎ガルガナスギリシャ中銀総裁=1月に過去最高の3.2%を記録したインフレ率が、今年平均で2%を上回るリスクがあるのは明白。2008年全体では、前年比ベースのインフレ率は、昨年末に予想されていた水準よりも高くなる。 金利がピークに達したかどうかは言えない。利上げの可能性を排除することは控えた。
◎トリシェECB総裁=世界市場の混乱から教訓を得る必要がある。EU全域での金融市場規制の整合性を一段と高めることを求めた。2007年夏以降、国際金融システムで起きている極めて重大な市場の調整や金融市場の混乱によって確認された。


日本・その他
◎渡辺喜美金融担当相=中国の政府系ファンド(SWF)の「中国投資有限責任公司(CIC)」の高西慶総経理(社長)と金融庁内で会談。日本に来たのは日本への投資を考えているからだろう。日本への前向きな投資を歓迎したい。
◎金融庁=邦銀のサブプライム関連のロスは12月末で6000億円に拡大。エクスポージャーは1.3兆円。
上海外為市場でUSDCNYが急騰=中国旧正月の影響か?
◎ストロスカーンIMF専務理事=金融市場の世界的な混乱の経済への影響は深刻であり、無傷で切り抜けられる地域はない。当局は景気鈍化には財政・金融政策の両方で対応、内需の下支えに努めるべき。世界経済は困難な時期に入っており、市場の混乱は実体経済に波及している。影響は欧州で拡大し、新興国も混乱の影響から免れることはできない。世界的な解決策が必要。

2008年2月14日 本日の為替戦略

バーナンキFRB議長の議会証言には注意 


注目のイングランド銀行の四半期インフレ報告書ではユートラルで、今までの悲観的なポンド売りの材料となる、大幅な金利引き下げの可能性も薄く、現状でもインフレターゲットの2%を維持できるとのことで、ポンドショートの買い戻しは、暫く続く可能性がある。


しかし、米国の小売売上高は比較的堅調で、悲観的な小売販売が予想を上回ったことで、ドル買いの期待感は残り、大幅なポンド高が続く可能性は低く、現在は杞憂ながら、その後のポンド売りを心配する必要も気に止めたい。


それにしても、邦銀のサブプライム関連の損失が12月末で6000億円と発表され、エクスポージャーは1.3兆円あるとの事だが、予想通りなのか市場の円売りは鈍いが、評価損失が拡大するとの危惧は強く、クロスでの円買いの足を引っ張っていることは間違いない。比較からすれば、欧米よりまだまし・・・・。


本日の経済指標・その他では、今週のメインイベントの残り一つでもある、バーナンキFRB議長の議会証言は重要で、前回の証言でも相場は大きく動き、FRBの再利下げの有無を読み取りたい。日本・独・ユーロの第4四半期GDP速報値も注意したい。


●ドル円
ドル円は、ポンド円がリードし、円クロスで円売りがドル円の買いに結びついているが、円高期待のポジション調整・反動の影響が大きい。107円を底固めして、107.50円にかさ上げされ、暫くは上値を試す展開が続きそうである。


ドル円の4時間チャートは、106円~108円のレンジの上限を超えた。上値のポイントは、107.39円、108.39円、108.55円、109.66円、110.10円。下値のポイントは、107.88円、107.58円、107.10円、106.33円。RSIは63と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買い。107.58円まで下げてから反騰する可能性も残る。 


●ユーロドル
ユーロドルは、流石にドルにとって基軸通貨へ変わりつつあるユーロの動きは緩慢である。今までの下落基調も弱まっているが、ポンドの上昇にも、追従は無く完全にレンジに入っている。動かなければ高金利のユーロに分があり、何処まで上昇できるかを期待しているが、中期的には下落基調は続いている。


ユーロドルの4時間チャートは、弱い上昇トレンドが続きながらも1.460の壁に妨げられ、フラッグができている。上値のポイントは、1.4591、1.4634、1.4651、1.4729~34、1.4798。下値のポイントは、1.4553、1.4516、1.4438~44。RSIは60と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買い。1.4600を今週に超えられなければ、逆に売りに変化する可能性が高まる。仮に、1.4600を超えても、1.4729からは売りを作り、次の下げを期待したい。


●ポンド円
ポンド円は、イングランド銀行の四半期インフレ報告書でポンドの見方が変わった可能性がり、テクニカルのポンド買いへの反転から何処まで上昇できるかを試す動きを期待した。しかし、この買いが失敗すると大きな長い売りに変化する可能性も注意したい。


ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドが崩れ上昇が続いている。上値のポイントは、213.81~96円、215.22~28円、217.31円。下値のポイントは、211.69円、210.42~48円、209.46円、209.08円、208.19円。RSIは68と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムも買いを継続している。トータルの判断は、買い。買いは210.42~48円を割り込んだら終了。


●本日の経済指標・その他
08:50 日本 第4四半期GDP・一次速報=予想0.4% 前回0.4%、前期比年率予想1.7% 前回1.5%
09:30 豪 1月の失業率=予想4.3% 前回4.3%、 新規雇用者数=予想1.5万人 前回2.01万人
13:30 日本 12月の鉱工業生産・確報=前月比予想1.4% 前回1.4%、 設備稼働率=予想 前回108.4
16:00 独 第4四半期のGDP・速報値=前期比予想0.3% 前回0.7%、 前年比予想1.8% 前回2.4%
18:00 ユーロ ECB月例報告
18:30 スウェーデン 1月の失業率=予想 前回5.6%
19:00 ユーロ 第4四半期のGDP・速報値=前期比予想0.3% 前回0.8%、前年比予想2.2% 前回2.7%
19:00 スイス ZEW投資センチメント=予想 前回-32.7
22:30 カナダ 12月の貿易収支=予想34億カナダドル 前回37億カナダドル、輸出= 前回379.1億カナダドル、 輸入= 前回342.1億カナダドル
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/10までの週)=予想34.7万件 前回35.6万件
22:30 米 12月の貿易収支=予想-615億ドル 前回-631.2億ドル
バーナンキ米FRB議長が上院銀行委員会で証言
トリシェECB総裁、国際化と金融政策について講演
エバンズ米シカゴ地区連銀総裁、経済見通しについて講

2008年2月14日 20:20Vision

FX Magazine :The Gate編集後記から抜粋して掲載します。
マーケット雑感、経済問題、社会問題、国際問題などを取り上げます。

100年企業13 旧財閥系の100年企業 旧根津財閥と甲州実業家グループ

根津財閥の創始者・根津嘉一郎(初代)は東武鉄道や南海電気鉄道の前身となる路線の運行など、国内の鉄道敷設や再建事業に関わった「鉄道王」である。そして旧根津財閥は、交通・住宅・流通・レジャー事業を手掛ける現在の「東武グループ」の源流である。


根津嘉一郎は、村会議員、県会議員、村長を経て上京した。甲州(山梨県)出身の実業家つながりで、相場師としても名高い若尾逸平や軽井沢を開発した雨宮敬次郎と親しくし、1896年には同郷の先輩・若尾とタッグを組んで東京電灯の買収に成功。若尾は東京電灯社長に就く。甲州出身実業家たちが行ったのは、過半数の株の買い占めだ。そして根津に「事業を始めるなら金をつくらねばならぬ」と株の売買を進めたのが、生糸の買い占めで巨額の財を手にした若尾であった。


明治の実業家の多くが、電気やガス、鉄道など公共事業に着目して事業に取り組んだが、甲州実業家グループはまずそれらの会社への株式投資で存在感を強めた。若尾・根津連合はいち早くM&Aを手掛けた実業家といえるだろう。世間は若尾や雨宮、根津らを「甲州財閥」と呼んだ。


嘉一郎は1905年、営業不振が続いていた東武鉄道の社長に就任し、経営再建に挑んだ。いくつかの鉄道と合併し、同社は復活する。東武鉄道は1897年創業の「100年企業」で、今日の東武グループの核となる企業である。現社長の根津嘉澄氏は初代嘉一郎の孫で、2代目嘉一郎の次男にあたる。東京急行電鉄(東急)の取締役や蔵王ロープウェイの会長、松屋取締役など要職に就いている。2代目嘉一郎が創業した東武百貨店の社長を務める根津公一氏は、2代目嘉一郎の長男で、根津術館館長や学校法人根津育英会の理事長など務めている。


嘉一郎はほかにも多くの鉄道事業を手掛けた。初代社長を務めた大阪高野鉄道(1899年開業)は、のちに南海鉄道と合併し、今日の南海電気鉄道へとつながっている。嘉一郎は1900年、江戸時代から続く名家の当主・正田貞一郎によって創業された「館林製粉」の社長にも就任している。館林製粉は1907年に「日清製粉」と改め、今日の「日清製粉グループ本社」へとつながっている。嘉一郎がかかわった「100年企業」のひとつである。ちなみに正田貞一郎の孫が美智子皇后で、正田貞一郎は嘉一郎が他界した2年後の1942年に東武鉄道の会長も務めている。正田家と親しくしていた嘉一郎の華麗なる人脈が垣間見える。


さらに嘉一郎は1923年に「富国徴兵保険」を興し、初代社長を務めている。これが今日の「フコク生命」である。同社3代目社長の小林中(あたる)は、嘉一郎が社長を務めていたときの社長秘書で、嘉一郎から帝王学を学んだ人物の一人だ。小林はのちに日本開発銀行(現日本政策投資銀行)の初代総裁、アラビア石油社長、日本航空会長を務め、「影の財界総理」とも称された。


一方、前出した甲州出身の実業家・雨宮敬次郎は嘉一郎より14歳年上で、若尾逸平同様、近代国家が投資すべき産業は、鉄道や水道などのインフラ事業だと考え、嘉一郎に大きな影響を与えた人物である。横浜を本拠地として相場取引で名を馳せ、欧州外遊後、1883年に軽井沢の開発事業を開始。さらに民間人として初めて本格的な機械製粉事業にも進出した。1896年に起業した「有限責任日本製粉会社」が今日の「日本製粉」である。同社は日清製粉よりも前に誕生した「100年企業」である。


さらに1888年には東京と甲府を結ぶために敷設された私鉄「甲武鉄道」への投機で巨額の利益を出し、同社の社長にも就任している。のちに国有化され、中央本線となるが、甲武鉄道こそが国有鉄道最初の電車である。また、1905年には「江之島電鉄」(現在の「江ノ島電鉄」の前身)社長に就任したほか、1908年には軽便鉄道会社「大日本軌道」を設立している。


ほかに甲州出身の実業家で「甲州財閥」と呼ばれる一群には、前出した相場師・若尾逸平に師事した小池国三(廃業した「山一証券」の創業者)や百貨店の「松屋」(松屋は100年企業)創業者・古屋徳兵衛、「富士急行」創業者の堀内良平などの起業家がいる。

By Master K/益田 慶

2008年02月15日

2008年2月14日 20:20Vision バフェット効果

昨日は、ウォーレン・バフェット氏のモノラインへの投資で、ニューヨーク市場はダウは上昇し、ドルが買われた。内容を吟味してみるとちょっと怪しいと感じざるを得ない。


バフェット氏は、モノライン4社に対し、自治体などが発行する債券の保証に対する再保証を申し出ているのだが、これはモノライン自体への出資や融資などの支援ではない。保証料を従来の2倍に設定したうえで再保証のみを引き受けようというものである。


もともと自治体が発行する債券は棄損してはいない。モノラインが行っている保証業務のうち、最も優良な業務に対してのみ再保証を引き受け、棄損しているサブプライムローンに対する保証には言及していない。


困っているから助けてあげようではなく、弱っているから美味しいところを奪ってやれ!なのである。資本主義経済のなかでは当然の経済行為であるが、市場がこれに好感するところが不思議に感じたのである。


モノライン自体が倒産したり、保証業務に支障をきたすような格付けになることを回避するための申し出であれば、市場が歓迎するのは理解できる。しかし、今回の申し出は、バフェット氏は利益が目的で支援が目的ではないと本人も言っているのである。


この反応は、連日悪材料ばかりのなかで、好材料に過剰反応する市場のセンチメントを如実に表しているのであろう。バフェット氏の意図はすぐに理解されると思われるので、結局はすぐに下げてくるのではないかと思う。円高の可能性はまだまだ残っている。

ヨーロッパの財閥と企業グループ 56 欧州財閥の系譜(32)

先週のコラムで「ロシア鉄道」社長ウラジミール・ヤクーニンをプーチン大統領の側近の新興財閥として紹介しましたが、ヤクーニンは鉄道事業だけでなくロシアの主要な海港の利権をほとんど押さえ、確実に財を築いてきました。次期大統領の隠れた有力候補として名前が挙がるのも当然でしょう。ロシア式資本主義を実践するには大統領にも優れたビジネス感覚がなければいけません。

新興財閥出身の大統領候補といえば、クラスノヤルスク地方知事のアレクサンドル・フロポニンがいます。「ネオクシム・バンク」を経営した後、クラスノヤルスク地方を拠点に置く巨大金属会社「ノリリスク・ニッケル」の社長に就任。プーチン大統領の強い支援を受け、2002年にクラスノヤルスク地方知事に就任してからは、これまで地下資源の開発が遅れていた東シベリアに眠る石油・天然ガスの埋蔵量の調査に力を注いできました。一説によれば同地方の確認埋蔵量は石油26億トン、天然ガス1.5立方メートルにも及ぶとされており、これはロシアの石油生産量の5.5年分、天然ガス生産量の2.5年分に当たるとのことです。

それだけの埋蔵量が事実だとすれば、外国企業が東シベリアの地下資源開発にこぞって協力を申し出るところですが、フロポニン知事は「外国企業がロシアの地下資源を開発するのが良いことだとは思えない」と発言しています。石油や天然ガスなどの地下資源を国家統制下に置き、それを外交上の武器とするプーチン政権の方針どおりのコメントです。
この財閥知事の強気の背景には、同地方が石油・ガスのみならず、金やプラチナ、アルミニウム、ニッケルといった非鉄・貴金属に富んでいることもあります。ロシアのニッケルの80パーセント、コバルトの75パーセント、銅の70パーセント、石炭の16値パーセント、金の10パーセントを産出しています。金属市場の高騰により同地方内の各企業の業績も絶好調で、地方税収は4年間で4倍増にまで伸びています。「ノリリスク・ニッケル」社長時代の財を築いたフロポニン知事は、次に東シベリアの開発でビジネス感覚を発揮しているようです。

新興財閥出身の知事はほかにもいます。ロシアのダイヤの99パーセントを産出するシベリア・サハ共和国の大統領は、地元ダイヤモンド企業「アルロサ」元社長のビャチェスラフ・シトイロフです。プーチン政権が擁立していたことから、この財閥大統領もまたロシア政府の意向を体現しています。

アルロサ社はロシア連邦大統領令にもとづき設立された企業で、戦略指導にあたる最高機関は総数15名からなる監査役会で構成されています。監査役会のメンバーは主に政府高官、ロシア連邦です。主要な株主はロシア政府37パーセントとサハ共和国政府40パーセント。同社は「ダイヤモンド生産・輸出公団」といったところでしょうか。ロシアの大地に眠っているのは、石油と天然ガス、ニッケルやコバルトばかりではなく、ダイヤモンドもあったのです。世界全体の23パーセントの採掘量を誇るとのことなので、サハ共和国は「ダイヤモンド共和国」とも呼べるでしょう。

同社は生産を多角化するために一連の子会社を設立すると同時に既存の事業会社の株式を取得しています。現在アルロサ社は、30以上の事業会社に参加しており、従属する子会社のコングロマリットを「アルロサグループ」と呼んでいます。アルロサ社を多国籍の各部門企業に変えるプロジェクトが実現されつつあり、同社はサハ共和国の域外、すなわちクラスノヤルスク地方、アルハンゲリスク、イルクーツク、ボロネジの各州、カレリア共和国、アフリカ大陸などのダイヤモンド探鉱業務に乗り出しています。そして輸出のターゲットがいま日本に向かっていることもまた事実なのです。


By Master K/益田 慶

2008年2月15日14日の海外為替市場

アジア市場は、日本第4四半期GDP速報値は予想を上回る=前期比年率3.7%(予想1.7%)に一時円高になるが、長続きせずクロスで円売りが続いた。オーストラリアの失業率は改善し3月の利上げ観測が強まり=4.1%(予想4.3%)に一時AUDUSD=0.8974→0.9067(米国市場)、AUDJPY=97.04円→98.14円(米国市場)まで上昇している。


欧州市場は、GBPJPYやGBPクロスの買い目立った。独の第4四半期のGDP・速報値=前期比0.3%(予想0.3%)、ユーロ圏の第4四半期のGDP・速報値=前期比0.4%(予想0.3%)と予想通りの結果となったが、トルシェECB総裁、ウェーバー独連銀総裁、ゴンザレスECB専務理事など、インフレリスクを危惧する発言が多く、ユーロの買い支えとなり、バーナンキFRB議長の議会証言を前に、売り買いが交錯した。


米国市場は、予想を下回る赤字額となった米貿易収支も反応は鈍く、バーナンキFRB議長から、成長に対する下振れリスクは高まった、サブプライム損失で投資銀行が一段と評価損計上する公算との発言に、3月のFRB0.5%利下げ継続の思惑にドル売りが強く、また、弱い米国株に円の買い戻しも始まり、スイスフラン高の流れも続いた。 


●ドル円
アジア市場のドル円は108.30円で取引が始まり、予想を上回る日本のGDPに108.06円まで下落したが、邦銀のサブプライム関連の損失懸念や、日本の景気下振れリスクを懸念し円買いも鈍く、本邦輸出筋のドル売りに上値は重く、AUDJPY買いを消化しながら108.01円まで下落、日経平均株価の上昇に108.37円まで続伸した。欧州市場は108.25円で取引が始まり、108.20~35円の狭いレンジから一時108.43円まで上昇したが、機関投資家+台湾勢のドル売りに108.40円超えの上値は重く、108.17円まで値を下げた。108.37円を高値に、ECBフィキシングでは108.10円まで下落、108.50円超えストップロスとオプションバリアを試しながら108.61円まで上昇したが、本邦輸出筋のドル売りは続き、オプション勢の売りや、バーナンキFRB議長の議会証言に米株価の下落も加わりドルは下落、107.85円まで値を下げた。108.12円戻り高値に投機筋のドル売りが続き、107.76円まで続落、107.80~10円レンジで売り買いの攻防が続き、07:00時では107.86円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4553で取引が始まり、直後の1.4589を安値に、1.4580~90の狭い取引が続き、ロシア勢はCTA筋の売りとアジア中銀筋の買いに挟まれて、午後に入っても1.4560~70のレンジで取引が続いていたが、欧州勢の参入にユーロ買いが強まった。欧州市場は1.4607で取引が始まり、中長期勢+スイス勢の買いに1.4600を超えるとストップロスの買いを巻き込み1.4633まで上昇、欧州通貨当局者のインフレを懸念する発言と、EUR月報でインフレ上昇見通しが示され、1.4600を維持し底堅い展開が続いた。米貿易統計後には一時1.4580割れまで値をさえたが、バーナンキFRB議長の議会証言を前に動き難く、アジア中銀筋やスイス系銀行の買と、オプション勢の売りに挟まれ、1.4605~35のレンジで売り買いが交錯した。ECBフィキシング後には一時1.4650を超えて1.4639まで上昇、ファンド筋の売りに上値を押さえられ、短期投機筋の売りに1.4574まで下落、バーナンキFRB議長の議会証言を受け、ロンドンフィキシングでは1.4649まで続伸、1.4625~45の高値圏のレンジで売り買いが交錯、07:00時では1.4642で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.83円で取引が始まり、予想を上回る日本のGDPに上値は重く、AUDJPYの買いを消化しながら、157.34円まで下落、海外ファンド筋や日経平均株価の上昇に投機的な買いが続き、前日の海外市場の高値157.89円を超えユーロ買いが続いた。欧州市場は158.12円で取引が始まり、ストップロスの買いも加わり158.48円まで続伸したが、158.50円からはオプション勢+資本筋の売りに上値は重く、158.05~50円のレンジで売り買いが交錯した。米国市場に入ってもレンジ内での取引が続き、オプションカットでは157.97円まで下落、米国株は弱く、バーナンキFRB議長の議会証言後には、157.72円まで続落、15.75~158.25円のレンジで上下を繰り返しながら、07:00時では157.93円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 第4四半期GDP・一次速報=0.9%(予想0.4% 前回0.3%←0.4%)、前期比年率3.7%(予想1.7% 前回1.3%←1.5%)
09:30 豪 1月の失業率=4.1%(予想4.3% 前回4.3%)、新規雇用者数=2.68万人(予想1.5万人 前回2.01万人)→ 改善にAUD買いが強まる
13:30 日本 12月の鉱工業生産・確報=前月比1.4%(予想1.4% 前回1.4%)、前年比0.8%(予想0.7% 前回0.7%)、設備稼働率=110.2(前回108.4)
16:00 独 第4四半期のGDP・速報値=前期比0.3%(予想0.3% 前回0.7%)、前年比1.6%(予想1.8% 前回2.4%)
18:30 スウェーデン 1月の失業率=6.4%(予想6.1% 前回5.6%)
19:00 ユーロ 第4四半期のGDP・速報値=前期比0.4%(予想0.3% 前回0.8%)、前年比2.3%(予想2.2% 前回2.7%)
19:00 スイス ZEW投資センチメント=-55.6(前回-32.7)
22:30 カナダ 12月の貿易収支=23.5億カナダドル(予想34億カナダドル 前回37.6←37億カナダドル)、輸出=367億カナダドル(379.1億カナダドル)、輸入=343.5億カナダドル(341.1←342.1億カナダドル
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/10までの週)=34.8万件(予想34.7万件 前回35.7←35.6万件)
22:30 米 12月の貿易収支=-587.6億ドル(予想-615億ドル 前回-631.2億ドル)
米 全米リアルター協会第4四半期一戸建て中古住宅価格=前年同期比-5.8%


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎エバンズ・シカゴ連銀総裁=1月の経済政策は今後の緩やかな成長を促進し、経済活動をめぐるリスクを緩和する。3%の政策金利は比較的緩和的で強い成長を支援する。
◎バーナンキ米FRB議長(上院銀行委員会で証言 )=成長を支援し下振れリスクに対する保険提供のため必要に応じ行動する。政策はタイムラグがある、スタンスは中期見通しとリスクを踏まえ評価する必要。経済見通しはここ数カ月悪化、成長に対する下振れリスクは高まった。全般的な消費者物価の上昇は最近の水準から緩和へ、インフレ期待は抑制されている。住宅建設と関連部門は一段の鈍化の可能性、より軟調な労働市場が消費者を圧迫へ。住宅・雇用・クレジット状況は予想以上に悪化する可能性。インフレ期待は「適切に」うまく抑制されている。銀行のサブプライム損失、正確な把握は困難。米失業率は自然失業率に近い可能性。金融状況の大幅な悪化は一段の措置が必要。住宅・労働市場を今後数カ月注意深く監視。景気対策は第3四半期までに効果表れる可能性。米景気対策、第3四半期までに効果表す見通し。銀行破綻のいかなるリスクもみられない。サブプライム損失で投資銀行が一段と評価損計上する公算。FRBは次回経済見通し発表時に成長予想を引き下げる見込み。次回経済見通しは民間の予想とかなり整合的。
◎ポールソン米財務長官(上院銀行委員会の証言)=米経済は一段と減速でも引き続き成長へ、リスクは下向き。米経済は引き続き成長へ、07年の政府見通しの2.7%は下回る見込み。


欧州・英国
◎トリシェECB総裁=食品をはじめとするソフトコモディティへの価格圧力がリスクとなる可能性。
◎ゴンサレスパラモECB専務理事=物価安定へのリスクは明らかに上向きであると強調することが重要。
◎ウェーバー総裁独連銀総裁=ECB金利に対する現在の市場の見方、インフレリスクの正しい認識を反映せず。成長よりもインフレを一段と懸念。インフレの二次的影響の最初の徴候に行動することがさらに重要。
◎フーバーIGメタル委員長=ECBは利下げを実施するべき。
◎ECB2月の月例報告書(第1四半期の専門家予想を発表)=CPI(EU基準=2008年2.5%(前回2.0%)、GDP=1.8%(前回2.1%)、失業率=7.1%(前回6.7%)
◎クアデン・ベルギー中銀総裁=2008年のユーロ圏成長率の減速でインフレ見通しに影響の可能性。


日本・その他
◎津田広喜財務次官=GDPが実質で年率3.7%と高成長を示したことに関連し、先行きは世界経済や原油高などリスクを慎重に見る必要。
◎大田経済財務相担当相=景気回復基調が確認されたが、今後の下振れリスク高まっている。
◎シンガポールGDP前期比-4.8%となり、シンガポールドル下落。
◎樊綱人民銀行金融政策委員会委員=ドル相場の下落が続いていることで、人民元を均衡水準に一度に切り上げることが不可能になっている。人民元が急変動すれば、中国の金融システムにとって深刻なリスクになる。中国はインフレ抑制のため利上げが必要と主張。人民元は段階的に上昇させるべき。

2008年2月15日 本日の為替戦略

またしても、バーナンキFRB議長は米国経済の成長に対してリスクを警鐘、金利先物市場では3月の0.5%政策金利引の引き下げを完全に折り込んでいる。それとは好対照に、トルシェECB総裁、ウェーバー独連銀総裁等の多くの通貨当局者は、ユーロ圏のインフレ懸念を危惧して、ECBの利下げ期待をけん制している。


ドル高期待もやや先送りする見通しが多くなり、第1四半期後半からのドル高相場期待は、第2四半期にずれ込むとの見通しが増えている。また、市場は米国の景気鈍化と金利引き下げを既に折り込んでおり、ドルショートポジションの影響なのか、為替相場でドル売りは弱いのが現実で、確たるトレンドが見えない。


つまり、市場参加さの多くは、ドルのトレンド、ユーロのトレンド、円のトレンドをそれぞれ決めかねている状況にも思える。結果として、短期取引で収益を上げるか、利益が出れば利食い、次のチャンスを待つことが選択され、オプション取引が可能ならば、将来のドル高を期待したポジションを作る方法がベストの選択とも思える。


英BOEの四半期インフレ報告書が終わり、英国の大幅な利下げ期待は後退、米国の利下げ期待が残り、ECBとBOJは現状維持の図式となっている。金利差だけではGBPの分があり、ドルは分が悪い(円は除く)、また、昨日の豪失業率の改善に3月のオーストラリア中銀の政策金利引き上げが一段と現実味を帯びている。


本日の経済指標その他では、日銀の政策金利の発表は金利据え置き以外考えられない。米国市場では、NY連銀製造業景気指数、ミシガン大消費者信頼感指数、対米証券投資が注目されている。本日は、金曜日、ポジション調整に気をつける必要があり、今週の流れが一時的に逆に動くことも意識したい。


●ドル円
ドル円は、予想外の日本第4四半期GDPにも、これは例外との判断なのか円買いは鈍く、日本の景気下振れリスクのみが協調されている。ドル円は106円~108円のレンジ上限を抜け出したが、再び107円台に逆戻りしているものの、上値の試す動きが続きそうである。ポジション的には円ショートがやや増えている可能性が高く、押し目買い。


ドル円の4時間チャートは、108円の上限を超えたが、再び107円台に値を戻している。上値のポイントは、108.39円、108.55円、108.88円、109.6円、110.77円。下値のポイントは、107.88円、107.73円、107.61円、107.20円、106.99円。RSIはやや57とやや下降しているが、トレンドモメンタムは買いを継続。トータルの判断は、買い。107.61~73円で買い、106.99~107.20円割れで撤退。


●ユーロドル
ユーロドルは、EU月報ではインフレ進行と景気鈍化の見通しが示されたが、インフレファーターの通貨当局者は、景気よりインフレを重要視させるとの意見が多くなっている。金利差相場とは程遠い昨今の為替相場に、欧米の金利差はあまり注目されていないようである。暫くは、ユーロ高へ動くことが予想されるが、逆に、景気鈍化を材料に、その後のユーロ売りが気になって止まない。


ユーロドルの4時間チャートは、1.4600の壁を上抜け上昇トレンドが続いている。上値のポイントは、1.4651、1.4729~38、1.4798~06。下値のポイントは、1.4590、1.4578、1.4516~35、1.4398。RSIは63で上昇ラインが続き、トレンドモメンタムも買いを継続。トータルの判断は、買い。

●ポンド円
ポンド円は、BOEの四半期インフレレポートで大幅な金利引き下げ懸念が弱まり、ポンドは堅調に推移しているが、これも欧州や米国経済次第であり、住宅関連は弱く、手放しでポンド買いを続けることに危惧が感じられる。現状は、何処まで買い進むことができるかを試している段階で、終了後の反動が気になる。


ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドが崩れてからは順調に上昇が続いている。上値のポイントは、213.96円、214.56円、215.28円、217.31円。下値のポイントは、211.69円、210.42円、209.46円、209.08円。RSIは64と上昇ラインが崩れているようにも思え、売りに反転するのか、トレンドのある相場が続くのか見極めが必要。トレンドモメンタムは買いを継続。トータルの判断は、様子見。方向制は別として、210.42~214.56円のレンジを想定した取引だけを考えたい。

●本日の経済指標・その他
日本 日銀金融政策決定会合=0.5%の政策金利の据え置きを予想
06:45 NZ 12月の小売売上高指数=前月比予想 前回2.0%、除く自動車=予想 前回0.9%、 
15:00 日本 2月の金融経済月報・基本的見解
19:00 ユーロ 12月の貿易収支=予想24億ユーロ 前回26億ユーロ
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=前月比予想-0.2% 前回1.1%
22:30 米 1月の輸入物価指数=前月比予想0.4% 前回0.0%、輸出物価指数=予想0.3% 前回0.4%
22:30 米 2月のNY連銀製造業景気指数=予想6.0 前回9.03
23:00 米 12月の対米証券投資=660億ドル 前回909億ドル
23:15 米 1月の鉱工業生産=前月比予想0.1% 前回0.0%、設備稼働率=予想81.3% 前回81.4%
00:00 米 2月のミシガン大消費者信頼感指数・速報値=予想76.3 前回78.4、景気現況指数=予想92.3 前回94.4、消費者期待指数=予想66.5 前回68.1
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=予想-0.1% 前回1.1%
09:01 英 1月のRICS住宅価格=予想-56.0 前回-49.1

トリシェECB総裁、構造改革について講演
ミネハン米ボストン地区連銀総裁が講演 「金融混乱に対処するためのFRBの手段」
米債券市場は短縮取引

2008年2月15日 FX検定 きょうの問題 資源探査船「資源」

2008年2月11日 日本の資源探査船「資源」の納入式典が行われた。経済産業省は日本近海の石油、天然ガスなどの海底資源探索のための資源探査船の導入を進めていた。「資源」と命名されたこの探査船は、3次元探査船で、海底の地層を立体的に解析できる能力を持つ。


この先端技術を搭載した探査船は、実は造船大国である日本製ではない。この3次元資源探査船「資源」は、どこの国で建造されたものか?


正解 ノルウェー


解説


3次元探査船「資源」は、最初の仕事として中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原子力発電所の沖合の海底地層を調査する。資源探査と同じ要領で、地震断層を調べられるという。その後は三陸海岸沖で調査にあたり、将来は海外での資源探査にも活用する。この船は全長86メートル、幅40メートル、総排水量約1万トンと資源探査船としては世界で最も大型の物理探査船である。


最新鋭探査船とはいえ買った船は中古船である。資源探査船は最新技術を常に更新しながら維持していくのが普通で、「資源」の場合も年間90億円の維持費がかかるようであるが、設備更新費用が含まれているのかどうかは不明である。このように最新設備を更新しながらの維持はコスト負担が大きいため、石油・資源開発会社は自ら探査船を保有することはなく、通常は探査会社に外部委託するのが常識らしい。「資源」は、資源エネルギー庁の保有となるが税金の無駄使いにならなければとの声も聞こえる。


日本近海には石油、天然ガスが多く埋蔵されているといわれている。またメタンハイドレートの埋蔵も確認されており、これらの開発が進めば、エネルギーの安定供給、中東に偏った原油供給源の分散などに役立ち、エネルギー安保の観点から期待されている。また、日本沖の太平洋大陸棚には、希少金属であるマンガン塊が多く存在しているとも言われている。


3次元探査船の就航はエネルギー開発の観点からも期待が大きい。英経済の復活は、サッチャー政権時の規制緩和から始まったが、同時に北海油田の開発によるエネルギー輸入国から輸出国への転換が大きかったといえる。冷戦の終焉、ソ連崩壊とともに瓦解した北欧経済であったが、いち早く立ち直ったノルウェーの資金的裏付けも原油、天然ガスの生産に端を発している。長期的凋落が見込まれる日本に、エネルギー資源の発見、開発が実現すれば、日本の新たな成長が見込めるかもしれない。

さて、今回の「FX検定 きょうの問題」の観点は、探査船である。世界有数の造船国であり、先端技術を有するはずの日本がこの船を造っていないところの着目したい。ノルウェーが世界有数の造船国であることは知る人も多いと思う。この3次元探査船「資源」を建造したのは、ノルウェーの企業である。購入金額は232億円とたいへん高価な船である。世界の造船量は、進水量によるシェアでは、韓国と日本が40%弱で圧倒的強さを誇っている。近年は中国が伸びており、第3位に浮上している。ドイツ、デンマーク、イギリス、スウェーデンが続いているが小さなシェアを分け合っているにすぎない。これらの国に次いでいるのがノルウェーなのである。ノルウェーは人口500万人足らずの小国ですから、人口比に占める造船業の割合は高いものがあります。

ノルウェー商船隊は世界第3位の規模で、世界の商船の10%に相当する。多くの商船がノルウェー船主の所有であるが、第三国経由の国際貿易も行っている。海運業の運賃収入は、同国輸出収入(石油、ガスを除く)の20%のシェアを占める。


ノルウェーの造船業の特徴は、特殊船の建造にあります。ノルウェーは漁業大国でもあります。最先端の技術を駆使した近代漁業に適合した漁船の開発、畜養漁業などと合わせて特筆すべき技術を持っています。ノルウェー・サーモンは日本でも有名ですが、世界中のサーモンのなかで生食・刺身で食べられるのはノルウェーの養殖によって育てられたものだけです。サーモンは寄生虫がつきやすく、本来は刺身で食べませんでした。日本でも「るいべ」など一旦凍らせてから食べるのが一般的でしたが、ノルウェー産サーモンが輸入されるようになってから廉価なサーモンの刺身が提供されるようになりました。チリ産サーモンの刺身を見ることがないのはこのような理由からです。


ノルウェーの水産養殖技術は、技術、生産性、品質に優れており、世界中で評価されています。ノルウェーの水産養殖物の輸出は全世界の魚類輸出の30%にも及んでいる。

ノルウェーは日本と並んで古くからクジラ漁が盛んな国である。またノルウェー沖は、北アメリカからの北大西洋海流(ノルウェー海流)と東グリーンランド海流がぶつかる世界有数の漁場でもある。サーモンの養殖などに適したフィヨルド、多くのバンク(浅堆)を擁する豊かな北海漁場を領海に持つ海洋国家である。このような背景から漁業関連の技術、特に養殖技術、魚群探知機などの機器、冷凍技術などが発達し、近年では漁業から離れてマリンスポーツ、マリンファッションなどへと展開している。


ノルウェーの造船は漁業関連ばかりではない。北海で石油、天然ガスが採掘されるようになり、海上油井、試掘船、探査船などの海洋調査、資源開発関連の特殊船建造が得意分野となっている。特殊分野、先端技術によって高付加価値を生む産業構造となっているのである。ノルウェー造船業は、小型漁船や艦艇の建造を中心に発達した。現在では、オフショア・サービス船、半没型建造物、採掘船、及びオフショア関連ユニットや機器の建造・製造が主なビジネスである。


1960年代に北海油田は発見されたが、開発が進んだのは最近20年ほどである。この間にソ連崩壊による経済的打撃を受けているが、資源開発とともに産業構造も大きく変化した。かつては第1次産業(漁業、林業)、製造業、建設業が中心であったが、近年は、公共部門、サービス業が産業の中心となっている。公共部門の多くは実質国営石油企業であるSTATOILを頂点とした石油・天然ガス産業に関連している。ヨーロッパ諸国の多くは天然ガス供給をノルウェーに依存している。また、ノルウェーの輸出の30%以上が石油関連である。


ノルウェーの主要造船所は、Aker Yards Group、Ulstein Group、Umoe Groupの3大造船グループがある。


Aker Yards Groupは、全世界に13の造船所を所有し、売上高では世界第4位の大造船企業である。同社のノルウェー国内の造船所は、Aker BraattvagとAker Brevikである。Aker Braattvag造船所の顧客の大部分は石油会社と関連サービス企業で、同造船所はオフショア船建造のグローバル・リーダーである。その他、ケーブル敷設船、ダイビング支援船、RORO船、地質調査船、ケミカル・タンカー、フェリー、トロール船等の建造も行っている。従業員数は4,000人である。Aker Brevik造船所は、プラットフォーム補給船(PSV)、アンカー・ハンドリング・タグ・サプライ船(AHTS)等のオフショア船建造を専門としているが、ROROフェリー、漁船、オフショア及び陸上プロセス・モジュールの建造も行っている。従業員数は約2,800人である。

Aker Yardsは8500人乗船可能な巨大客船を受注した。受注元はRoyal Caribbeanで受注額は9億ユーロ、世界で最も高額な客船となる。完成は2009年で、幅47m、長さ360m、水面からの高さ65m、8500人の乗船が可能な世界一巨大な客船でもある。

ノルウェー南部Mandalに位置するUmoe Mandal造船所は、Umoe Gmupの100%子会社で、ノルウェー海軍向け艦艇に使用されることの多いファイバー強化プラスチック(FRP)製品を製造している。Umoe Mandalは、艦艇及び商船建造工程オートメーション化への研究開発に多額の投資を行っている。

Ulstein Groupは、オフショア産業向け特殊船、ケーブル敷設船、メンテナンス及び建設作業船の開発、建造、販売に高い専門性を持ち、船舶の設計、建造以外にも舶用電気・電子システムの製造を行っている。同社は約400人を雇用し、その4分の3は、ノルウェーUlsteinvikに位置する造船子会社Ulstein Vertの従業員である。


ノルウェー海事クラスター内の総雇用者数は約75,000人で、その多くはサポート・セクターに従事している。ノルウェー海事保険会社の世界シェアは30%に上る。


ノルウェーの舶用機械製造業は製品の60%を欧州その他の国外市場に輸出している。ノルウェー舶用企業は、ウィンチや照明設備から最新鋭の貨物電子制御システムや安定装置等、幅広い製品を製造している。また、漁船用機器もノルウェー舶用メーカーが得意とするニッチ製品である。


2006年末、ノルウェーのエネルギー・金属大手ノルスク・ヒドロとノルウェー石油大手のスタトイルは石油・ガス事業の統合に合意した。この統合により海洋油田からの原油生産では世界最大の企業となった。
統合会社の出資比率はノルスクが32.7%、スタトイルが67.3%。2007年の生産量は日量190万バレルになる。確認埋蔵量は原油とガスを合わせ、同630万バレルまで拡大する。両社の大株主であるノルウェー政府の出資比率は62.5%になる。ノルスク・ヒドロは石油・ガス事業を切り離し、世界でも有数のアルミニウム事業に集中する。

FXライフ29 中東・アラブ諸国の通貨 サウジアラビア

サウジアラビアは、経済面で中東・アラブ諸国のリーダー的存在であり、OPECの盟主である。国名が「サウード家によるアラビア王国」という意味をもつように、政治体制はアラブ人のサウード家を国王とする絶対君主制国家。国土面積は日本の約5.7倍。日本が最も多くの原油(輸入原油の約31%)を輸入している世界最大の産油国だ。サウジアラビアからすれば日本は重要な「お得意さん」ということだ。国王が首相を兼任し、諮問評議会(サウジアラビアには内閣も国会もない)の重要ポストは王族が独占している。通貨はサウディ・リアル(SAR)。サウディ・アラビア・リアルとも呼ぶ。


サウジアラビアが裕福な国となるきっかけは、建国の年のことである。1932年にペルシャ湾上のバーレーンで石油が発見され、その対岸のサウジアラビアにも油田発見の可能性が広がったのだ。1933年に米石油メジャーのスタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(SOCAL、現シェブロン)が油田の開発権をアブドルアジース初代国王から取得。SOCALはテキサコと共同で、1938年にペルシャ湾岸から約10~15km内陸地に石油を発見。続いてブカイク油田、ガワール油田、サファニーヤやクウェートとの中立地帯、ペルシャ湾の海底などで油田の発見が続いた。第二次大戦後には、エクソンやモービルなど石油メジャーが加わってアラビアン・アメリカン・オイルカンパニー(ARAMCO)が設立される。


1957年には日本の「アラビア石油」が同国に進出している。しかし資源ナショナリズムの高まりを受け、サウジアラビア政府は1976年、国営石油会社「サウジ・アラムコ」を設立し、オイルメジャーはサウジアラビアから撤退した。2000年には日本のアラビア石油も石油採掘権を失っている。現在、このサウジ・アラムコが世界最大の石油会社である。


2006年度のGDPは12.4%、物価上昇率は1.8%、失業率は8%となっている。近年の原油高で外貨獲得額はさらに増えているようだ。しかし製造業は小規模で、観光業による外貨獲得は少ない。つまり、天然資源開発事業と投資以外にはあまり力が注がれていないということだ。


同国は石油が外貨収入の約90%を占め、オイルマネーを世界各国で投資、運用している国として特に名高い。「世界の億万長者番付」ベスト10前後に位置するアルワリード王子が、1991年に倒産寸前だったシティバンクに約708億円を投資して大株主となったことは投資家なら誰もが知っているだろう。


アルワリード王子はファハド前国王の甥にあたり、投資会社のキングダム・ホールディングス(本社リヤド)を経営する実業家だ。2002年に米ヒューレット・パッカードと米コンパック・コンピュータの大型合併を支援したのも、2006年に中国銀行に20億ドル出資すると発表して話題を集めたのもこの王子である。王子の活動を見ていると、サウジアラビアの主な事業はオイルマネーを海外の企業に投資することであるかのように思えてくる。


さて、サウジアラビアは中東では珍しい親米派であった。米国のオイルメジャーが容易に進出できたのは、王族がアメリカ資本を利用しようと考えたからだという説や、現ブッシュ大統領の父親である元大統領(ジョージ・H・ブッシュ)が石油会社を経営していたことからサウード家とブッシュ家につながりが生まれ、サウジアラビアにとってプラスとなるような中東外交を展開したという話も有名だ。


しかし、2001年に起こった9.11事件以降、サウジアラビアとアメリカの関係は微妙になった。9.11事件のハイジャック実行犯と名指しされる19人のうち15人がサウジアラビア人であったことが発端となり、アメリカの右派から「サウジアラビアがテロリストの温床となっている」と指摘されたからだ。


サウジアラビアは、米ドルペッグ制を維持すると表明しているが、2007年にクウェートとシリアが米ドルペッグ制を放棄し、通貨バスケット連動制に移行したことの影響がどのようにあらわれるか。景気後退に入ったとされる米国に対し「ドル離れ」が進むのか。サウジアラビアの動向が大きな鍵となることは間違いない。


By Master K/益田 慶

2008年02月16日

2008年2月16日15日の海外為替市場

アジア市場は、早朝のNZ小売売り上げが弱くNZドルは値を下げ、主要通貨では狭いレンジでの取引が続いたが、欧州勢の参入に、ユーロは買われ、クロス全般に円売りが強まった。


欧州市場は、EURGBPの買いがユーロ相場を持ち上げ、ユーロ圏の貿易収支はユーロ高も影響もあり予想外の42億ユーロのマイナスとなった。S&P=57億ドル相当の米債務担保証券(CDO)の格付けの引き下げを発表、S&P=仏ソシエテ・ゲネラルを格下げなど、欧州株は急落したが、クロスではユーロ買いが続いた。


米国市場では、サプライズな、米国の輸入物価指数=前月比1.7%(予想0.4%)→統計開始1982年来最大の伸び率となり、輸出物価指数は1.2%(予想0.3%)→1989年来の伸び率となり、NY連銀製造業景気指数は-11.72(予想6.0 前回9.03)との発表にドル売りが加速、ミシガン大消費者信頼感指数は69.6(予想76.3)→1992年2月来の低水準で米景気後退時の水準に、米国株も弱く、円の買い戻しが入り、ドルは軟調に推移した。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.84円で取引が始まり、弱い小売売上げを材料としたNZDJPYの売り+米系証券+米債に絡む円買いに107.64円まで下落したが、アジア勢や海外投資家の買いに底堅く、107.80~90円のレンジでの揉み合いから、オプションカットでは108.12円まで、終盤にかけては108.31円まで続伸した。欧州市場は108.26円で取引が始まり、108.32円まで上昇したが、欧州株の大幅下落に円買いが強まり、ユーロ圏貿易収支の赤字にユーロ円が下落、ドル円も107.83円まで下落、GBPJPYの大口売りも加わり円買いが続いた。歴史的な米輸出入物価指数と、弱いNY連銀製造業景気指数、対米証券投資を受けたドル売るに107.27円まで急落、アジア勢+実需筋+オプション勢の買いに値を戻し、オプションカットでは107.72円まで値を戻したが、弱い英国株+リセッションを思わせるミシガン大消費者信頼感指数に107.39円まで下落、投機筋買いやクロスの円売りに一時107.83円まで値を戻した。ポジション調整のドル売りは止まず、107.50円~107.75円のレンジで売り買いが交錯、終盤にかけては107.84円まで値を戻し、107.80円で取引を終了した。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4641で取引が始まり、1.4631~45の狭いレンジで取引が続いていたが、欧州勢の買いに1.4665まで上昇、1.4645~65のレンジで揉み合いとなった。欧州市場は1.4644で取引が始まり、暫く1.4640~65のレンジで売り買いが交錯したが、通貨当局者のインフレ懸念の発言が続き、東欧勢の買い+EURGBPの買いに1.4790まで上昇、ユーロ圏貿易収支の赤字に1.4665まで下落したが、弱い株価にもかかわらずEURGBPの買いが続き、1.4700まで上昇した。ECBフィキシングでは1.4655まで急落したが、22:30時の米経済指標の発表では1.4692まで上昇、00:00時の弱いミシガン大消費者信頼感指数に1.4710まで上昇した。1.47台ではオプション勢の売りが続き、週末のポジション調整の売りが強まると、1.4657まで下落、1.4682で取引を終了した。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.91円で取引が始まり、米系銀行の売り+NZDJPYの売りに157.66円まえ下落し、157.75~00円のレンジで揉み合いとなったが、オプションカットのユーロ買いや、東欧勢のユーロ買いに前日高値158.48円を超え、ストップロスの買いに158.70円まで続伸となった。欧州市場は158.56円で取引が始まり、クロスの円売りが続き、158.89円まで続伸したが、ユーロ圏貿易収支の赤字に158.27円まで急落、弱い欧州株に上値は重く、徐々に上値を切り下げながら、ECBフィキシングでは157.70円まで続落、22:30時の米経済指標に米株先物市場は下落し円買いが続き、157.52円まで下落した。オプションカット+弱いミシガン大消費者信頼感指数に158.30円まで値を戻し、ロンドンフィキシングに向け158.40円まで値を戻し、157.75円~158.40円のワイドなレンジで上下し、158.28円で取引を終了した。


●主な経済指標の結果
日本 日銀金融政策決定会合=0.5%の政策金利の据え置きを決定。現行の金融政策維持を全員一致で決定。
06:45 NZ 12月の小売売上高指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回2.0%)、 除く自動車=0.3%(前回0.9%)
19:00 ユーロ 12月の貿易収支=-42億ユーロ(予想24億ユーロ 前回30←26億ユーロ)
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=前月比-3.4%(予想-0.2% 前回1.0←1.1%)
22:30 米 1月の輸入物価指数=前月比1.7%(予想0.4% 前回-0.2←0.0%)→統計開始1982年来最大の伸び率、輸出物価指数=1.2%(予想0.3% 前回0.4%)→1989年来の伸び率
22:30 米 2月のNY連銀製造業景気指数=-11.72(予想6.0 前回9.03)、支払価格=47.37(前回40.24)、新規受注=-11.88(前回0.04)、従業員数=-2.11(前回12.44)
23:00 米 12月の対米証券投資=565億ドル(予想660億ドル 前回909億ドル)、ネットフロー=604億ドル(予想675億ドル 前回1508←1499億ドル)→ ネットフローは前月の半分に減少
23:15 米 1月の鉱工業生産=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1←0.0%)、設備稼働率=81.5%(予想81.3% 前回81.4%)
00:00 米 2月のミシガン大消費者信頼感指数・速報値=69.6(予想76.3 前回78.4)、景気現況指数=85.4(予想92.3 前回94.4)、 消費者期待指数=59.4(予想66.5 前回68.1)→1992年2月来の低水準で、米景気後退時の水準。
22:30 カナダ 12月の製造業出荷=-3.4%(予想-0.1% 前回1.0←1.1%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ミシュキンFRB理事=金融市場の混乱は成長見通しへのかなりの下振れリスクとなる。経済・金融関係の悪いニュースは市場に一段の緊張をもたらしかねない。インフレ期待が大幅に上昇する明確な兆候が現れれば、政策金利を維持するか利上げも視野に入れる必要がある。
◎マコーミック米財務次官=海外投資家に対する規制強化は米国の競争力に悪影響を及ぼす可能性。
◎米シティ・グループ(WSJ)=傘下ヘッジファンドの解約を凍結。
◎グリーンスパン前FRB議長=米経済がリセッションに陥る可能性は少なくとも50%。米経済成長は国内住宅価格が安定するまで悪化を続ける。住宅価格が底を打つまでまだまだかかる。原油価格の上昇は米経済の重荷。一段の深刻な打撃は与えておらず、米経済の抵抗力を示している。
◎エバンズシカゴ連銀総裁(14日)=米経済の下振れリスクがFRBの主な懸念要因だが、利下げなどにより景気後退は回避できる公算が大きい。
◎S&P=57億ドル相当の米債務担保証券(CDO)の格付け引き下げを発表。


欧州・英国
◎パパデモスECB副総裁=市場がECB金利の見通しを誤ることがありインフレ抑制姿勢を強調。最新の指標は成長見通しへの下向きリスクが支配的だが、いかなる成長減速の可能性もそれほど深刻なものではない。
◎S&P=仏ソシエテ・ゲネラルを格下げ。
◎ユンケル・ユーログループ議長=ユーロ圏15カ国の2008年の経済成長率が1.6~1.8%の見通し。
◎トリシェECB総裁=賃金上昇が失業率やインフレ率の上昇につながらないようにする必要がある。労働生産性の持続的向上なしに、名目賃金の上昇が購買力の向上につながることはない。逆に雇用創出を阻害し、インフレ圧力を高める。2008年のユーロ圏経済成長率は1.8~1.9%と予想。インフレはECBの目標上限である2%を超えている。インフレ抑制と経済の健全性確保との間に矛盾はない。
◎シティグループレポート=UBSは最大で181億ドルの評価損を計上する可能性がある→ 金融株下落し欧州株式全般で下落
◎アルムニア欧州委員会委員=ユーロ圏は米国のような景気刺激策は必要ない。成長見通の主要リスクは金融市場の継続的混乱と、より顕著な米景気減速の可能性。
◎リーカネン・フィンランド中銀総裁=物価安定は持続可能な成長を達成するために必要条件。金融政策の成功と中銀の独立性には強い相関関係がある。
◎シュタインブリュック独財務相(下院で演説)=金融市場の混乱は、2008年いっぱいは続く見通しで、世界経済に波及するリスクを看過できない。
◎フィッチ(格付け会社)=クレディスイス発行の32億ドルサブプライムローン関連バッスルー証券を格下げ。
◎トリシェ総裁ECB総裁(14日)=ECBは金融政策を実施するうえで常に警戒感を持ち、インフレの二次的影響の回避にコミットする必要がある。


日本・その他
◎2月の金融経済月報・基本的見解 =景気の現状については、住宅投資の落ち込みなどから減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大。輸出の先行きについては、海外経済が減速しつつも増加。生産の先行きについても当面横ばい局面を伴いつつも増加基調。先行きの基本的判断は、当面減速するものの、その後緩やかな拡大を続けるとみられる」との見解を維持。
◎福井日銀総裁の記者会見=前回の政策会合以降そんなに大きな変化はない。世界経済は全体として拡大を続けているが、国際金融市場の動揺で不確実性が拡大。サブプライムローン問題の震源地である米国では景気の減速傾向が一段と深刻。米国は住宅投資が大幅な減少を続け、個人消費も足もとでは減速傾向がやや明確。日本の輸出はエマージング諸国や産油国など幅広い地域に向けて増加し今後も続く見通し。民間需要は企業収益が高水準で設備投資は引き続き増加基調。雇用・所得の1人当たり賃金は弱めだが、雇用者数は増加し雇用者所得は緩やかな増加。個人消費は同様に底堅く推移。デカップリングを当然の前提とするのは考えが甘すぎる。原材料高は景気押し下げ効果あるが、物価押し上げ圧力は日本ではそれほど大きくない。知らぬ間にインフレ圧力が高まる事態にまったく目を離して政策運営するわけにはいかない。金融資本市場・実体経済の秩序だった調整にはそれなりに時間かかる。
◎ストロスカーンIMF専務理事=米不動産市場に端を発した金融市場の混乱により世界経済は減速しているものの、今年の中国経済は10%程度の成長を遂げるとの見通し。
◎渡辺金融担当相=国内サブプライム関連損失、今後さらに額が増えることは十分予想される。日本版政府系ファンド、与野党を超えた議論を期待したい。経済の下振れリスク顕著、それを念頭に政策決定すると思っている。

外国為替 今週のマーケット 2008年2月18日-2月22日

米国のサプブライム問題から発生した景気鈍化に、米国は急激な金利引き下げと大規模な経済対策を実施、更にはモノラインの救済にも力を注き、英国やユーロ圏への影響がむしろ心配され、ドルの買い戻しが続いていたが、先週末は再びドル売りが強まった。


週前半には、米小売売上高が強く、米貿易赤字額が縮小し、ドルの買い戻しのムードが一時高まったが、先週末に発表された米輸出物価は統計開始以来の高水準、輸入物価指数は1989年来の高水準で、インフレ懸念が強まり、更には、NY連銀製造業景気指数は非常に弱く、ミシガン大消費者信頼感指数は、1992年当時の景気後退時の水準となったことで、ドルの信頼がまたしても揺らぎ始めた。インフレが進み、3月の政策金利の舵取りが一段と難しくなることが予想され、今後の為替市場はこの影響は無視できなくなっている。


弱気な米国経済に反して、トルシェECB総裁やウェーバー独連銀総裁などの多くのECBメンバーは、米国とユーロとの舵取りの違いを指摘、金利先物市場では0.25%・2度の金利引き下げを折り込んだことに対して、安易な金融緩和期待を戒めている。ECBは政策金利の据え置きどころから、金利引締めに移行する可能性さえもほのめかしていることで、金融機関に不安は残るが、緩やかなユーロ高の動きが続きそうである。


また、最近の為替相場はトレンドが形成できず、主体性の無いレンジ相場が続き、オプション勢の大口取引に更にレンジ相場に陥っている。一時的にせよ金利差が注目される状態に入っており、政策金利は7.0%で高金利の豪ドルは、3月の利上げ期待も強く、AUDUSDが0.91を超えると買いが加速する可能性が高く、AUDJPYも影響を受けそうである。


今週の経済指標からは、久々に重要なイベントも少なく、月曜日と金曜日には米国経済指標の発表は全く無い。その中で注目されるのは、20日=英イングランド銀行(BOE)MPC議事録とFOMC議事録で、BOEは0.25%の政策金利引き下げが8対1で決定されたと思われているが、この数字が変わるようであればインパクトは大きい。また、FOMCでは0.5%の大幅引き下げが実施されたが、最近のFRB理事や地区連銀総裁発言では、利下げに対して慎重になっている発言も見られ、どのような討議がされたか注目される。


◎住宅関連では、18日=英ライトムーブ住宅価格、19日=米NAHB指数、特に、20日=米住宅着工・許可件数は注目したい。
◎インフレ指標関連では、19日=スウェーデンCPI・PPI、カナダCPI、20日=独PPI、特に、米CPIは米輸出入価格指数が大幅上昇しただけに、急激な金利低下に原油価格・農産物価格の上昇が続き、インフレには敏感になっている。
◎その他では、18日=スイス小売売上高、21日=ノルウェーGDP、英小売売上高、米フィラデルフィア連銀景況指数、22日=カナダ小売売上高が注目される。


●2/18 (月曜日) 米国市場休場(プレジデンツ・デー) 、カナダ市場休場
08:50 日本 12月の第3次産業活動指数=前月比予想-0.2% 前回0.1%
09:01 英 2月のライトムーブ住宅価格=前月比予想-0.2% 前回-0.8%、前年比予想2.3% 前回3.4%
14:00 日本 12月の景気動向調査=先行指数予想45.5、前回40.0、一致指数予想70.0 前回66.7
17:15 スイス 12月の小売売上高=前月比予想2.7% 前回2.9%


●2/19(火曜日)
17:30 スウェーデン 1月のCPI=前月比-0.4% 前回0.2%、前年比3.6% 前回3.5%、CPIX前月比 前回0.1%、CPIX前年比 前回2.0%、コアインフレ=予想2.4% 前回2.0%
17:30 スウェーデン 1月のPPI=前月比 前回0.0%、 前年比 前回3.9%
21:00 カナダ 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想-0.2% 前回0.1%、前年比予想2.2% 前回2.4%
22:30 カナダ 12月の卸売売上高=前月比予想0.2% 前回0.3%
03:00 米 2月の住宅建設業者指数(NAHB)=予想19 前回19
スターンミネアポリス連銀総裁講演 (ミネソタ州ゴールデンバレー)


●2/20(水曜日)
08:50 日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分)
09:30 豪 第4四半期の賃金価格指数=前期比予想 前回1.0%、前年比予想 前回4.2%
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比予想0.3% 前回-0.1%、前年比予想2.8% 前回2.5%
18:30 英 イングランド銀行議事録=8対1で政策金利0.25%の引下げを決定と予想
18:30 英 1月マネーサプライM4=前月比予想1.0% 前回1.5%、前年比12.3% 前回12.3%
18:30 英 1月のPSNB=予想-97.5億ポンド 前回78億ポンド、PSNCR=予想-195億ポンド 前回169.8億ポンド
20:00 英 2月のCBI trends orders=予想-1.0 前回2.0
22:30 カナダ 1月の景気先行指数=前月比予想0.0% 前回-0.1%
22:30 米 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想0.3% 前回0.4%、前年比予想4.2% 前回4.1%、 コア指数=前月比予想0.2% 前回0.2%、前年比予想2.4%、前回2.4%
22:30 米 1月の実質所得=予想0.0% 前回0.1%
22:30 米 1月の住宅着工件数=予想101万件 前回100.6万件、許可件数=予想104万件、前回108万件
04:00 米 FOMC議事録 (1月29・30日分)
プール・セントルイス連銀総裁が講演 、インフレ動態(ミズーリ州カークスビル)


●2/21 (木曜日)
08:50 日本 1月の通関ベース貿易収支=予想209億円 前回8779億円
08:50 日本 12月の全産業活動指数=前月比予想0.3% 前回-0.5%
09:30 豪 第4四半期の平均週間賃金=予想 前回1.0%
16:15 スイス 1月の貿易収支=予想 前回1.981億スイス
17:15 スイス 1月の生産者輸入価格=前月比予想0.0% 前回-0.1%、前年比予想3.1% 前回3.0%
18:00 ノルウェー メインランド第4四半期GDP=前期比予想1.2% 前回1.9%、前年比予想6.3% 前回6.6%
18:00 ユーロ 12月の経常収支=予想2億ユーロ 前回7億ユーロ
18:00 ユーロ 12月のnet investment flow=予想 前回212億ユーロ
18:30 英 1月の小売売上高=前月比予想0.2% 前回-0.4%、 前年比予想4.7% 前回2.7%
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/17までの週)=予想35万件 前回34.8万件
00:00 米 1月の景気先行指数=前月比予想-0.1% 前回-0.2%
00:00 米 2月のフィラデルフィア連銀景況指数=予想-11.0 前回-20.9


●2/22 (金曜日)
18:00 ユーロ 2月のComp PMI=予想51.5 前回51.8、
18:00 ユーロ 2月の製造業PMI=予想52.3 前回52.8
18:00 ユーロ 2月のサービス業PMI=予想50.7 前回50.6
19:00 ユーロ 12月の製造業新規受注=前月比-1.0% 前回2.7% 前年比予想8.4% 前回11.9%
22:30 カナダ 12月の小売売上高=前月比予想0.7% 前回0.7%、除く自動車、前月比予想0.4% 前回1.7%
フィッシャー米ダラス地区連銀総裁が講演 (テキサス州フォートワース)

2008年2月18日 

08:50 (日) 12月第3次産業活動指数
14:00 (日) 12月景気動向調査・改訂値
17:15 (スイス) 12月実質小売売上高

2008年2月19日 カナダ消費者物価指数

17:15 (香港) 1月失業率
19:00 (ユーロ圏) 12月建設支出
21:00 (加) 1月消費者物価指数
22:30 (加) 12月卸売売上高

2008年2月20日 BOE議事録 米消費者物価指数 FOMC議事録

08:50 (日) 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分)
16:00 (独) 1月生産者物価指数
18:30 (英) BOE議事録
18:30 (英) 1月マネーサプライM4・速報
22:30 (加) 1月景気先行指数
22:30 (米) 1月消費者物価指数
22:30 (米) 1月住宅着工件数
22:30 (米) 1月建設許可件数
28:00 (米) 米FOMC議事録

2008年2月21日 英小売売上高指数 フィラデルフィア連銀景況指数

08:50 (日) 1月通関ベース貿易収支
08:50 (日) 12月全産業活動指数
08:50 (日) 2/16までの対外及び対内証券売買契約等の状況
16:15 (スイス) 1月貿易収支
16:45 (仏) 1月消費者物価指数
18:00 (ユーロ圏) 12月経常収支
18:30 (英) 1月小売売上高指数
22:30 (米) 2/17までの週の新規失業保険申請件数
24:00 (米) 1月景気先行指数
24:00 (米) 2月フィラデルフィア連銀景況指数

2008年2月22日 カナダ小売売上高

16:45 (仏) 1月消費者支出
17:15 (香港) 1月消費者物価指数
22:30 (加) 12月小売売上高

2008年02月17日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 57 欧州財閥の系譜(33)

先週のコラムで新興財閥出身の首長としてクラスノヤルスク地方のアレクサンドル・フロポニン知事、サハ共和国のビャチェスラフ・シトイロフ大統領を紹介しましたが、ロシアでは大統領候補もまた国営企業の経営を担っています。

次期大統領候補の筆頭はプーチンの盟友、第一副首相のドミトリー・メドヴェージェフです。国民の支持率の高い政治家で、世界最大の天然ガス企業「ガスプロム」会長も務めています。もう一人の最有力候補セルゲイ・イワノフ第一副首相は軍事産業と民間経済を担当しているものの、国営企業の経営職には就いていません。しかし、メドヴェージェフ補佐役の大統領府副長官イーゴル・セチンは石油最大手「ロスネフチ」会長を務めています。また、ミハイル・フラトコフ首相は1998年5月から保険会社「インゴスストラフ」取締役会長、1999年2月から社長を務めた人物です。さらに、2003年まで大統領府長官を務めたアレクサンドル・ヴォローシンは退任後、ロシアの独占電力会社「統一エネルギーシステム」の取締役に就任しています。こうなってくると、新興財閥と政治家の区別はつきにくく、また政治家になってから国営企業の経営を担うため、権力が独占されるのは至極当然といえるでしょう。

注目したいのは、チュメニ州知事を経て、2005年11月ロシア連邦大統領府長官に就任した大統領府長官のセルゲイ・ソビャーニンが2006年春、原子力産業を統括する国営企業TVEL (TVELはロシア語で熱放出成分という意味)の会長に就任したことです。同社は原子力発電所向け燃料供給業者です。

北朝鮮が核施設を保有していることに対して厳しく非難したロシアですが、当のロシアこそが「激安原子炉」ビジネスの先頭を突っ走っている原子力大国です。プーチン大統領は核ビジネスを重視し、中国やインド、イランへ原子炉を輸入し、ベトナム、トルコ、ベラルーシ、カザフスタン、エジプト、モロッコとの間でも商談が行われているのです。

今年3月、TVELはベトナム南部ダラットにある同国唯一の試験用原子炉向けに低濃縮ウラン燃料を供給する契約を関係機関と結んだと発表しました。同原子炉では現在休止中で、今年9月に燃料棒の種類を高濃縮ウランから低濃縮ウランに切り替えることを計画しており、TVELはノボシビルスク工場でベトナム向けの低濃縮ウラン燃料を生産しています。

そして今年4月、プーチン大統領は民間の原子力関連企業を統合した国営独占企業「アトムエネルゴプロム」を年内に設立するよう政府に命じる大統領令に署名しました。最初の段階では、30社の株式を資本に組み入れることになっています。そのうち巨額投資する一社が、大統領府長官のセルゲイ・ソビャーニンが会長を務めるTVELです。


ご存知の方は多いと思いますが、原油価格高騰や地球温暖化などを背景に、世界的に原子力発電所の燃料となるウランの需要が急増、価格が高騰しています。ロシアは独占企業設立によりウラン国際市場での影響力強化を図るとともに、日本などと民間部門での協力拡大を目指す方針です。

そして同月にはこんなニュースが飛び込んできました。東芝がロシアでの原子力発電所の建設参入を目指してロシア側と行ってきた提携交渉で、発電機などの原発用機器の工場をロシア国営企業と合弁で設立することが明らかになったのです。4月に来日したロシアのセルゲイ・キリエンコ原子力庁長官やアトムエネルゴプロムの関連会社首脳が東芝幹部と会談し、大筋合意する見通しであるとのことでした。実現すれば、日本企業が海外で原子力発電用の機器を生産するのは初めて。

この合弁相手こそが、ロシアが設立準備中の国営原子力独占企業体アトムエネルゴプロムで、合弁工場では大型の蒸気タービンや発電機、水蒸気を冷却する復水器などが生産される見込みです。


By Master K/益田 慶

2008年2月17日 今週の為替戦略

最近の為替相場はトレンドが形成できず、次の方向を模索しならもレンジ相場が続き、オプション勢の大口取引に更にレンジ相場に陥っていた。今週は、ドルの買いも一段落し、逆に何処までドル売りが続くかが焦点となっており、状況証拠はドルに対してマイナス材料が多く、株価を見ながらドルを売ることになりそうである。蛇足ながらドル売りが中途半端で終了し失敗に終わると、再びドル高へ方向転換することも忘れてはならない。ただ、例外があるとすれば円とカナダドル。


米国の急激な金利引き下げと大規模な経済対策が好感され、米小売売上高が強く米貿易赤字額が縮小し、ドルの買い戻しのムードが一時高まったが、先週末に発表された米輸出物価は統計開始以来の高水準、輸入物価指数は1989年来の高水準で、インフレ懸念が強まった。NY連銀製造業景気指数は非常に弱く、ミシガン大消費者信頼感指数は、1992年当時の景気後退時の水準となったことで、ドルの信頼がまたしても揺らぎ始めた。インフレが進み、3月の政策金利の引き下げを折り込みながらも、金融政策の舵取りが一段と難しくなることが予想されドルベアセンチメントが強く、今週の為替市場も、この影響は無視できなくなっている。


ユーロは、トルシェECB総裁やウェーバー独連銀総裁などの多くのECBメンバーは、米国とユーロとの舵取りの違いを指摘、金利先物市場では0.25%・2度の金利引き下げを折り込んだことに対して、安易な金融緩和期待を戒めている。ECBは政策金利の据え置きどころから、金利引締めに移行する可能性さえもほのめかしていることで、金融機関に不安は残るが、緩やかなユーロ高の動きが続きそうである。


主要通貨を比較:
Weeklyベースの比較で、1月25日→2月1日→2月8日→2月15日の終値を比較してみると:
ドル高期待に反して、米経済の悪化とインフレ懸念に広まりに、ドルロングポジションの調整が強く、ドルは、CADと円以外の通貨に対して値を下げた。特に、AUDの上昇幅大きく、資源国通貨の強みと、11日に発表されたオーストラリア中銀の四半期金融報告で、インフレ見通しが上方修正され、金融引締め期待が強く、3月にも再利上げの可能性にAUD買いが続いている。EURは米国の金融緩和政策と袂を分かち、インフレ懸念に利下げ観測が後退、インフレ指数の動向次第で、市場の利下げ観測とは異なり、利上げの可能性も示唆され、買いが強まっている。


USDJPY=106.73↓→106.58↓→107.32↑→107.80↑ (0.48円 +0.45%)
EURUSD=1.4683↑→1.4801↑→1.4507↓→1.4682↑(175ポイント +1.21%)
USDCHF=1.0967↓→1.0896↓→1.1034↑→1.0932↓(102ポイント -0.92%)
GBPUSD=1.9830↑→1.9651↓→1.9460↓→1.9613↑(153ポイント +0.79%)
AUDUSD=0.8796↑→0.9038↑→0.8958↓→0.9089↑(131ポイント +1.46%)
USDCAD=1.0078↓→0.9951↓→0.9989↑→1.0066↑(77ポイント +0.77%)
NZDUSD=0.7680↑→0.7948↑→0.7884↓→0.7899↑(15ポイント +0.19%)


円クロスを比較:
Weeklyベースの比較で、1月15日→2月1日→2月8日→2月15日の終値を比較してみると:
円は、CAD以外の通貨に対しては、比較的大幅に下落し、結果としてドル安と円安が同居している。特に資源国通貨・利上げ観測に上昇幅は一番大きく、次にユーロで円売りが進み、金融不安のヘッジ通貨として円とスイスフランは同じような値動きをしていたが、今回円はスイスフランに対しても値を下げ、円ロングポジションの巻き戻しが要因と思われる。


GBPJPY=211.63円↑→209.39円↓→208.84円↓→211.37円↑(2.53円 +1.21%)
CADJPY=211.63円↑→107.07円↑→107.38円↑→107.03円↓(0.35円 -0.33%)
EURJPY=156.72円↑157.77円↑→155.73円↓→158.28円↑(2.55円 +1.64%)
AUDJPY=93.84円↓→96.33円↑→96.09円↓→97.98円↑(1.89円円 +1.97%)
CHFJPY=97.30円↑→97.81円↑→97.26円↓→98.57円↑(1.31円 +1.35%)
NZDJPY=81.93円↑→84.61円↑→84.59円↓→85.16円↑(0.57円 +0.67%)


IMM通貨先物:
1月22日→1月29日→2月5日→2月12日の公表値を比較してみよう
JPY +41,842→+52,928→+54,690→+43.471 JPYロングが減少。 
EUR +23,745→+22,456→+12,564→+10,295 EURロングは昨年10月時の低水準。
GBP -729→+5,358→-7,809→-13,933 GBPショートが拡大。
CHF +15,376→+9,233→+2,786→+3,180 CHFロングが微増。
CAD +7,677→+4,295→+32,897→+20,435 CADロングが減少。
AUD +5,607→+16,309→+32,897→+35,868 AUDロングが増加。
NZD +11,455→10,722→+14,789→+15,979 NZDロングが微増。


今後の金利予想は:
USD=3月18日3.0%→0.5%引下げ、EUR=3月6日4.0%→据え置き、GBP=3月6日5.25%→0.25%引き下げ、AUD=3月4日7.0%→据置き~0.25%引き上げ、NZD=3月5日8.25%→据え置き、CHF=3月13日2.75%→据え置、CAD=3月4日4.0%→0.25%引き下げが予想される。→ 今週も金利差から考えれば、引き続きAUD高要因となっている、市場センチメントもレンジ相場が続き、商品価格の動向も落ち着き、高金利通貨を買いやすくなっている。


今週の経済指標からは、18日月曜日が北米市場は休場で、久々に重要なイベントも少なく、月曜日と金曜日には米国経済指標の発表は全く無い。その中で、20日=英イングランド銀行(BOE)MPC議事録とFOMC議事録を重要視したい。BOEは0.25%の政策金利引き下げが8対1で決定されたと思われているが、この数字が変わるようであればインパクトは大きい。また、FOMCでは0.5%の大幅引き下げが実施されたが、最近のFRB理事や地区連銀総裁発言では、利下げに対して慎重になっている発言も見られ、どのような討議がされたか注目される。


◎住宅関連では、18日=英ライトムーブ住宅価格、19日=米NAHB指数、特に、20日=米住宅着工・許可件数は注目したい。
◎インフレ指標関連では、19日=スウェーデンCPI・PPI、カナダCPI、20日=独PPI、特に、米CPIは米輸出入価格指数が大幅上昇しただけに、急激な金利低下に原油価格・農産物価格の上昇が続き、インフレには敏感になっている。
◎その他では、18日=スイス小売売上高、21日=ノルウェーGDP、英小売売上高、米フィラデルフィア連銀景況指数、22日=カナダ小売売上高が注目される。


●ドル円
ドル円は、邦銀のサブプライム損失の上方修正に、予想範囲内にもかかわらず円売りが進み、日本の第4四半期GDPが拡大したが、外需主導の拡大で統計上の問題との認識が強く、まったくというほど意識されず、108円台に突入したことで円売りムードが強くなっている。流石に、米国株安=円高の方程式通、株価の下落に週末は107円台まで円高となったが、陽線引けでドル買いが続いている。今週も米国株価に振り回される状態に変わりないが、ドル安=円安の方程式も残っている。


ドル円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの中間地点で取り引きされ、108円の上限を抜けたがドル買いも鈍く、105円~109円のレンジに入っている。上値のポイントは、108.55~66円、109.28円、110.77円、110.95円。下値のポイントは、107.22円、106.08円、104.02円、103.93円。RSIは41と下降ラインを上抜けし、上昇に転じるのかトレンドのある下落相場が続くのか見極めが必要。トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、買い。中期的には109円~111円近くまで上昇してから、再度下落する可能性が高い。Daily=買い、Weekly=弱い買い、Monthly=売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、トルシェECB総裁をはじめ多くが、インフレを懸念利下げの可能性も不透明になり、結果として ユーロ買いが強まっている。値動きは1.43~1.50の700ポイントのレンジを昨年10月から既に16週間続け、目先は1.4440~1.4956の約500ポイントのレンジに収まり、方向性がいま一つはっきりとしない。為替市場のリーダー的な存在であるユーロがこのような状態では、相場の閉塞感は強まるだけで、レンジ相場に徹した市場参加者だけが利益を得ることになり、結局は大手の投機筋や、オプションを利用した取引者だけが、有利になりやすい。その中ではEURAUDの下げが続き、EURCADも結構トレンドが出ており、EURクロスの取引も選択肢である。余談になるが、レンジ揉み合いを抜け出したら、最大リスクは上値1.6288、下値1.3578だが、いつになることやら。


ユーロドルのWeeklyチャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間から上限で取り引きされ、1.43~1.50のレンジで取り引されている。上値のポイントは、1.4747、1.4808、1.4964、1.5039、1.5302。下値のポイントは、1.4556、1.4415、1.4345、1.4329、1.4309。RSIは65緩やかな上昇を続け、トレンドモメンタムは売りに変化している。トータルの判断は、①買いで、1.48台を試し維持できるか。②上昇力が弱いと逆に1.43台まで下落する可能性。この両面を考えたい。Daily=売り、Weekly=売り、Monthly=買い


●ポンド円
ポンド円は、BOEの四半期インフレレポートから、大幅な継続的な利下げ観測が弱まり、ポンド高となっているが、ポンド円は約205円~214円の900ポイントレンジを5週間続いている。1月18日の週=647ポイント、1月25日の週=941ポイント、2月1日の週=460ポイント、2月8日の週=622ポイント、2月15日の週=708ポイントと、相変わらず変動幅は大きく、短期取引には十分な値動きとなっている。方向性はと言うと、安値圏で揉み合い、値堅している可能性もあり、動かないと5.25%の高金利が有効になる。大幅な上昇に転じるには、ポンドドルが2.0を超え、ダブルボトムを形成するのが前提となる。


ポンド円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの下限から中間地点で取り引きされ、204円~215円のレンジで取り引が続いている。上値のポイントは、214.43~63円、215.40円、217.48円、220.50円。下値のポイントは、209.46円、207.20円、205.20円、204.60円、200.50円。RSIは下降ラインが続き、トレンドモメンタムも売りを継続している。トータルの判断は、①レンジ相場が続く可能性が高い、②上値が抜けても220.50円を天井にして、再度下落する可能性が高い。Daily=買い、Weekly=売り、Monthly=売り。

2008年02月18日

2008年2月18日 本日の為替戦略

週初の月曜日は米国・カナダの北米市場が休場で、主要な経済指標も無く、取引も細る可能性が高い。前週末の米インフレ懸念と経済指標の悪化から、ドル売りとなった影響を受けやすく、ドル売りがどこまで続くかを確かめながら、アジア株と欧州株の推移で取引を行うことになりそうである。


本日の経済指標からは、日本の第3次産業活動指数と、英2月のライトムーブ住宅価格が注目される。


●ドル円
ドル円は、先週の108円超えてからの反落の影響を確認する日となりそうだが、北米市場が休場のため、その確認が明日にずれ込む可能性も残る。円買いポジションの調整から、円売りが増えたあとに、米経済指標の悪化に107円台前半まで値を下げたことで、次の上値トライで重くなるようであれば、市場のセンチメントは円売りに変わりやすく、逆に108円台を再トライし、底固めするようであれば、再び109~110円を狙いやすい。


ドル円の4時間チャートは、106~108円のレンジ上限を上抜けしたが、再び107円台に値を下げ、107円~109円のレンジに入っている。上値のポイントは、107.98円、108.39円、108.61円、109.66円。下値のポイントは、107.61円、107.20円、106.99円。RSIは60と横ばいで、トレンドモメンタムは売りに変化している。トータルの判断は、108.40~45円を超えるまでは戻り売りで、107.20円~108.40円のレンジに入る可能性が高い。


●ユーロドル
ユーロドルは、先週末に発表された、予想外の米経済指標の影響に続伸する可能性は高く、再びレンジの上限を試すことになりそうである。しかし、1.48台ではレンジ相場を想定した投機筋の売りは厚く、最近の傾向では1日の値動きも100ポイントが限度で、大相場は期待薄で、緩やかな上昇になりそうである。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き、ラインの上限近くで取引されている。上値のポイントは、1.4729~35、1.4798、1.4955~65。下値のポイントは、1.4651、1.4603、1.4590。RSIは69で上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買い。


●ポンド円
ポンド円は、最近特に大手投機筋の取引の的にされて、値幅より値動きが荒く、ストップロスを狙われる動きが多くなっている。また、ポンドドルの影響や、ユーロポンドの影響も受けやすく、中期的な上昇トレンドに入りながらも、短期では売りに変わり、短期勝負に徹したほうが無難。ポジションテークではポンドコール・円プットを買い、上がったらキャッシュで売りポジションを作り、買い→売りと繰り返すことが望ましい。


ポンド円の4時間チャートは、206円~214円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、211.69円、213.96円、214.56円、215.28円。下値のポイントは、210.42円、209.08円、205.87円、204.60円。RSIは62で弱い下降ラインに入り、トレンドモメンタムも売りに転換しそうである。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
米国市場休場(プレジデンツ・デー) 、カナダ市場休場
08:50 日本 12月の第3次産業活動指数=前月比予想-0.2% 前回0.1%
09:01 英 2月のライトムーブ住宅価格=前月比予想-0.2% 前回-0.8%、前年比予想2.3% 前回3.4%
14:00 日本 12月の景気動向調査=先行指数予想45.5、前回40.0、一致指数予想70.0 前回66.7
17:15 スイス 12月の小売売上高=前月比予想2.7% 前回2.9%

小さな政府江戸幕府 16 江戸の行政 都市政策(弱者のセーフティネット)

100万人都市・江戸は巨大な消費都市であったことから、江戸に行けば「仕事があるかもしれない」「生活が今より豊かになるかもしれない」と考え、多くの人々が流入し、その一部が無宿者や浮浪者となるケースも見られたという。彼らを潜在的犯罪者と見なして警戒する幕府は、たびたび「旧里帰農令」を発するとともに、1790年には石川島(現在の中央区)に町奉行管理下の「人足寄場」を設置した。


旧里帰農令とは、松平定信が老中在任期間に主導して進めた「寛政の改革」で実施された政策で、地方出身の農民たちに資金を与えて帰農させ、江戸から農村への人口移動を狙ったものだ。江戸を起点に見れば「働かない者は田舎へ帰れ」といった強烈な政策だが、地方を起点に見るならば過疎対策、人材確保対策でもある。現在、Uターン希望者や転入希望者に奨励金や住まい(借家)を与える制度を設けている地方自治体があることを鑑みれば、今にしてみれば旧里帰農令は画期的な政策であったといえよう。


一方の人足寄場とは、無宿人、浮浪人を石川島に設置した宿場に集め、更生させる自立支援施設のことだ。「鬼平犯科帳」で知られる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が老中・松平定信に提言して実現したもので、これも「寛政の改革」で実施された政策である。初代の管理者には平蔵が就いたが、以降は町奉行が担った。300~400人の軽罪人を約3年間収容し、彼らが新たな犯罪に走る前に身柄を拘束し、劣悪な生活環境での重労働を強いることで、無宿人でいることの不利を自覚させ、無宿人を減少させる目的もあった。


自立支援のプログラムは、大工、建具製作の訓練、単純軽作業や土木作業の指導や講義などだ。現在の刑務所で行われている、工芸品や家具などの刑務作業とよく似たシステムで、労働に対する手当を支給し、手当額の一部を強制貯金し、3年の収容期間を終えて出所する際にはこの貯金を交付して更生資金に充てさせた。また、収容期間満了後、江戸での商売を希望する者には土地や店舗を、農民には田畑、大工になる者には道具を支給したという。この制度は現在でいうところの「弱者のセーフティネット」であり、これもまた画期的な政策といえよう。


余談だが、人足寄場は幕府からの運営資金が不足したため、長谷川平蔵は幕府から資金を借りて銭相場に投資したり、大名屋敷跡地を有力商人に資材置き場として賃貸したりするなどして稼いだ利益を人足寄場の運営資金に投入したという。施設の運営資金を生み出す手法は「鬼平犯科帳」では描かれていないが、平蔵には捕物だけでなく経営者や投資家の手腕もあったようだ。


「寛政の改革」では、相互扶助の制度も生まれている。名主役料や上下水道の維持経費、鐘役(鐘を叩いて時刻を知らせる仕事)、木戸番(町境に設けられた木戸の番人)、ゴミ回収、祭礼などに使われていた町費を節約し、その7割に幕府からの援助金1万両を加えた基金「七分積金」を設け、災害時の救済やハシゴ、手桶などの購入費用、道路や橋の修繕などに使われたのだ。


町入用節減額の10分の7を積金したことから「七分積金制度」と呼ぶ。しくみだけを見れば、町々の積金と幕府・富裕町人(主に地主)の出資金を資本とし、非常の時の救済に充てると同時に、町からの申請により名主、地主、拝領地主(武家)へ低利で貸付ける公庫制度ともいえる。この貸付制度はその利子収入によって救済資金の増資をはかるものであったが、同時に拝領町屋敷の地主(下級武士)を含む小地主層を保護するためのものであった。


幕府からすれば「公庫制度」だが、町人側からすれば目的は別にして現在の「互助会」のシステムに似ている。これらの事務が執行されていた「町会所」では、孤児、未亡人、負傷者らに米銭も支給していたという。町会所は救済目的の公民館といったところか。この町会所の設立によって江戸の市民は不時の災害から救われたという記録が残っている。


また幕府による救済が制度化したものとしては、火災や水害、地震などの被害者に米を支給したり、「お救い小屋」を建て、住まいを提供したりしたことが挙げられる。これなどは地震にあった地域に地方行政や国が仮設住宅を建てる、現在の復興制度の起源といえよう。江戸時代に生まれた優れた政策のひとつである。

By Master K/益田 慶

2008年02月19日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 58 欧州財閥の系譜(34)

ウラン価格の高騰や世界的な原子力業界の再編で、原発ビジネスを取り巻く環境は大きく変化しています。

ロシア政府が設立を進めている国営原子力独占企業体アトムエネルゴプロムは、完成した暁にはウランの採掘や濃縮、原発燃料の製造と輸出、原発の国内運営や海外での建設など、原子力関連企業を統合する大企業になります。ロシアの原子力発電ビジネスを一手に引き受ける巨大なグローバル企業グループが誕生するわけです。天然ガス独占企業「ガスプロム」の原子力版に相当する巨大戦略企業になることでしょう。その傘下にすべての平和利用原子力エネルギーに関する計画を集中させ、原子力分野のすべての民間企業を統合させる連邦所有の会社が誕生するのです。


こうしてロシアのエネルギー分野は、軍事部門とエネルギー部門の2つの巨大核部門から成り立つことになります。軍事部門は不透明ですが、エネルギー部門の「アトムエネルゴプロム」は原子力技術をグローバル市場で競う巨大企業グループになり、その協力企業が日本の東芝になりそうなのです。


視点を変えるなら、東芝が原子力発電所の大型機器の合弁生産工場建設で大筋合意していることから、有望な原発市場であるロシア市場に日本企業が進出する大きな足がかりになるというわけです。アトムエネルゴプロムの建設時期や建設地、投資額は未定ですが、出資比率はロシア側が51%、東芝が49%とする案が有力。東芝によるロシア国内の原発保守事業への参加やアトムプロムに対する原子炉の技術供与も交渉の議題となる見通しで、年内決着を目指しています。

ロシアは今後25年間で、40~60基の原発建設を新たに予定していますが、主要部品の生産力や技術力不足が課題となっています。このため東芝の技術を活用して、原発整備を急ぎたいという背景があるのでしょう。一方の東芝は、ロシア政府やアトムエネルゴプロムとのパイプを築くことで、ロシアでの原発ビジネス拡大につながると判断したようです。ロシアは米国や中国に並ぶ有望市場です。合弁工場で生産した機器が採用されれば、保守管理などの原発関連ビジネスの拡大も期待できます。


東芝が合弁工場で生産を予定している発電機や大型タービンは、原発の中核機器です。さらに東芝は米露政府間で協議中の原子力協定成立をにらみ、昨年買収した米原発大手ウェスチングハウス(WH)や、WHに共同出資する石川島播磨重工業にも提携への参加を促す方針とのこと。その先に「東芝-WH-アトムエネルゴプロム」の日米露にまたがる、大型提携への拡大の可能性が見えてきました。

東芝のWH買収に対しては、三菱重工業が仏アレバと提携、日立が米ゼネラル・エレクトリック(GE)と事実上の事業統合で合意するなど、ライバル各社が包囲網を築きつつあります。東芝はロシア企業と手を組むことで、世界の原発ビジネスで優位に立つ狙いもあるようです。


さらに東芝の決断の背景には、日本政府の意向もあったようです。未開発のウラン埋蔵量が豊富にあるロシアは、日本のエネルギー戦略にとっても重要な位置を占めています。日本政府が2月末、国内の原発から回収されたウランの濃縮をロシアに委託することを前提にロシア政府と交渉に入ったのも、エネルギー源確保とロシアへの原子力ビジネス拡大の足場作りが目的でした。東芝が発電機などの原発用機器の工場をロシア国営企業と合弁で設立することは、日本政府の後押しがあったからだと判断したほうがよいでしょう。


一方、ロシアはサハリン沖の資源開発事業「サハリン2」では、政治的な圧力などを駆使して、国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェルや三井物産、三菱商事から事業の主導権をロシア国営企業に強引に移管することに成功しています。そういった前例があるだけに、見方によっては東芝にとってリスクの高い試みともいえるでしょう。


By Master K/益田 慶

2008年2月19日18日の海外為替市場

北米市場が休場で薄商いの月曜の為替市場では、通貨により動きはまちまちながら、予想外に値が動いた。


アジア市場では早朝にオーストラリアの利上げ期待を背景に、過去何度も上値を抑えられていた0.9100を超え、ストップロスの買いに、AUDUSD=0.9070→0.9140(昨年11月の高値圏)まで上昇し、AUDJPY=97.78円→98.62円(アジア市場高値)→98.84円(欧州市場)まで上昇し、円売りの流れをリードした。


英政府がノーザン・ロック社の国有化を発表したことで、当初はポンド買いに反応したものの、午後に入ると、BOEの金利引き下げ期待を材料にGBPUSD1.9637(アジア市場)→一時1.9476(欧州市場)まで急落し、GBPJPY=211.79円→210.56円と一時大きく値を下げたが、AUDJPYの円売りも強く210.70~30円のレンジに収束した。GBPAUD=2.1325まで続落し、10年来のGBP安AUD高値を更新、株価上昇=円売り期待に投機的な円売り見られた。


欧州市場にはると、予想を大幅に下回るスイスの小売売上高(前月比1.2%、予想2.7% 前回2.9%)に、USDCHF=1.0957→1.1045まで急伸、CHFJPY=98.56円→97.94円(欧州市場)まで急落、ドル買いの流れが加速し主要通貨の売りが続いた。GBP・CHFの下落が目立ち、AUD・NZD・CADは比較的堅調に推移した。サウジアラビアがドルペック制度の継続を示唆、EUR・JPYはやや弱く、円クロスでは通貨間で異なる値動きとなった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.83円で取り引きが始まり、AUDJPYの買い+ノーザン・ロック社の国有化の報道に、日経平均株価上昇期待=円売りの流れが続き、108.00円まで上昇したが、米銀+本邦輸出勢の売りに上値も抑えられ、107.80~95円の狭いレンジで取引から、終盤にかけてドル買いが強まった。欧州市場は108.06円で取り引きが始まり、USDCHFの上昇に、主要通貨ではドル高が進み108.33円まで上昇したが、分厚い本邦輸出筋の売りに108.30円以上の上値は重く、108円台を維持しながら、北米市場が休場で積極的な取り引きもなく、108.00~30円の狭いレンジで取り引きが続き、07:00時では108.22円で取り引きされている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4678で取り引きが始まり、北米市場が休場で月曜のアジア市場でもあり動意は鈍く、一時1.4660まで値を下げたが、徐々に1.4690まで上昇、結局は1.4660~90の狭いレンジでの取り引きとなった。欧州市場はGBPUSDの売りに続き、USDCHFでドル買いが強く、先週末の安値1.4643を割り込み1.4628まで急落、1.4625~40の揉み合いから一時1.4610まで値を下げた。中銀筋の買いに1.46割れのトライが失敗、1.4620~40の売り買いの攻防から、後の無い欧州市場の後半に入ると、ユーロの買い戻しが始まり1.4665まで徐々に値を戻し、07:00時では1.4658で取り引きされている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.30円で取り引きが始まり、158.16円を安値に、AUDJPYの買い+ノーザン・ロック国有化に期待感のGBPJPYの買い+日経平均株価の上昇に底堅く、158.15~40円のレンジで揉み合いとなったが、午後に入るとGBPUSDが急落、GBPJPYの売り+USDJPYの買いに売り買いが交錯、一時158.51円まで上昇した。欧州市場は158.48円で取り引きが始まり、一時158.56円まで上昇したが、CHFJPYの売りに158.09円まで下落、158.10~50円のレンジで売り買いが交錯した。ロンドンフィキシング近くでは158.59円まで値を戻し、北米市場が休場の超閑散とした中で、158.71円まで値を戻し、07:00時では158.62円で取り引きされている。


●主な経済指標の結果
米国市場休場(プレジデンツ・デー) 、カナダ市場休場
08:50 日本 12月の第3次産業活動指数=前月比-0.6%(予想-0.2% 前回0.0←0.1%)
14:00 日本 12月の景気動向調査=先行指数45.5(予想45.5、前回40.0)、一致指数70.0(予想70.0 前回66.7)
17:15 スイス 12月の小売売上高=前月比1.2%(予想2.7% 前回2.9%)→ 予想を大幅に下回りスイス売りとなる
英 2月のライトムーブ住宅価格=前月比3.2%(予想-0.2% 前回-0.8%、前年比5.8%(予想2.3% 前回3.4%


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
特になし


欧州・英国
◎ベスリーBOE金融政策委員=英中銀はインフレリスクと経済見通し悪化のバランスを取る上で困難に直面している。 エネルギーや食品価格の上昇とポンド安は、短期的にインフレ率を押し上げる。最近の金融市場の混乱はクレジット環境を引き締め、世界の成長を悪化させる要因になる。英国の需要と生産の伸びにとってダウンサイドリスクとなる。
◎英政府ノーザン・ロック国有化を発表=株価上昇期待で円が売られ、金融政策が引下げられるとの見通しが強まり、ポンドが売られる。
◎ドイツ銀行CEO=金融市場の危機的状況が解消するまでに、おそらくあと6~9月かかる。 追加の評価損計上に迫られる可能性。
◎ソシエテ・ジェネラルと郵便貯金銀行との合併を協議(仏紙)
◎独バイエルン州立銀=サブプライムのエクスポージャーは40億ユーロ。
◎クレディ・スイスCEO=サブプライムローン問題を発端とする金融機関の信用危機は、今後数カ月で底を打つ見通し。
◎ノワイエ仏中銀総裁(FT紙)=ユーロ圏の成長は市場の混乱により期待を下回る可能性があるが、大幅な下振れはない。


日本・その他
◎上海外為市場で人民元が切上げ後の最高値を更新。
◎プラチナが最高値を更新。
◎アッサーフ・サウジアラビア財務相=国王に対する国政助言機関の諮問評議会に、通貨政策の改革を必要に応じて検討する発言。 諮問評議会と会合を開き、過去最高水準に近いインフレ率の抑制に向けて協議した。 政策当局者は傍観しないと強調し、必要に応じて」行動すると。
◎中国はナフサなど燃料油に対する消費税を1月1日にさかのぼって約3倍に引き上げた「関係者=未確認)。
◎サウジアラビアのアッサーフ財務相とサイヤリ通貨庁総裁=国王に対する国政助言機関の諮問評議会に対し、金融および通貨政策は当面変更しない方針を示した。

2008年2月19日 本日の為替戦略

方向感がつかめない為替市場は、単発的な出来事や経済指標を材料に、相場を動かすことに集中しているように感じられてならない。動かなければキャリートレードが復活し、商品価格の上昇もあり、AUDやNZDの買いが強まる事になるのだが、高金利通貨の仲間でもあるGBPは弱く、いまや投機的な取引通貨にされている。


GBPUSD、GBPJPY、EURGBPは1996年12月来のポンド安、GBPAUDは10年来のポンド安となり、GBPCHFも2003年5月の安値2.0928を割り込むと、売りが加速しそうな気配で、AUD買いとGBP売りの流れが続きそうである。


円は、株価と商品価格に左右されることは間違いなく、AUD+NZDに対して弱く、CHF+EUR+GBPに対しては強い流れが続きそうである。


本日の経済指標からは重要な経済指標は無く、カナダのCPIと、米住宅建設業者指数が注目される。


●ドル円
ドル円は、再び108円台に乗せたことで買いの安心感が見られるが、北米市場が休場で米国株式市場の動向も今ひとつ不明で、昨日の値動きはある程度割り引いて考える必要がある。実質的には今日の相場動向に大きく左右される可能性が高く、再び、108円台を維持できるかが本日のポイントで、それにより、ドル円の方向性を判断したい。


ドル円の4時間チャートは、107円~109円のレンジで取引、再び108円台に乗せている。上値のポイントは、108.39円、108.55~61円、108.88円、109.56円。下値のポイントは、107.88~98円、107.61~73円、107.20~27円、106.99円。RSIは60と横ばいで持ち合いが続き、トレンドモメンタムは売りから買いに変わっているが、短期間での変動が続き、大相場になり難い。トータルの判断は、やや買いが強く、107.80円~108.60円のレンジ。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.46台での取引が続き、相変わらず緩慢な値動きとなっている。中東諸国のドルペック制度見直しの期待感が残っていたが、サウジアラビアがドルペック制度の維持を表明し、サプブライム問題が発生しても大幅な黒字を計上していた、ドイツ銀行が追加評価損を計上する可能性があり、独バイエル州立銀行もサブプライム関連で40億ユーロのエクスポージャーを計上している。米国に比べたら小さな金額ではあろうが、これでは、決定的なユーロ買いも難しい。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き、レンジの下限で取り引きされている。上値のポイントは、1.4708、1.4729、1.4750、1.4798~03。下値のポイントは、1.4634~39、1.4590、1.4516、1.4451。RSIは60とやや下降ラインに入り、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、1.4635~1.4750のレンジ。


●ポンド円
ポンド円は、ノーザン・ロックの国有化を材料にしたポンド売りは、金融緩和期待がその原因と思われるが、GBPUSDの終値は1.9525と先週末の高値1.9723から200ポイント近く値を下げ、終値でも70ポイント下げている。ドル円が上昇したことで結果としてほぼ変わらずの展開となった。投機的な値動きに上下の振れは大きくポジションを持ちにくいが、GBPの弱さが目立つ。


ポンド円の4時間チャートは、緩やかな上昇トレンドの下限で取り引きされている。上値のポイントは、212円、213.70円、214.02円、217.31円。下値のポイントは、210.28円、209.45円、208.92円、205.87円。RSIは54と下降ラインが続き、トレンドモメンタムも売りが続いている。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
17:30 スウェーデン 1月のCPI=前月比-0.4% 前回0.2%、前年比3.6% 前回3.5%、CPIX前月比 前回0.1%、CPIX前年比 前回2.0%、コアインフレ=予想2.4% 前回2.0%
17:30 スウェーデン 1月のPPI=前月比 前回0.0%、前年比 前回3.9%
21:00 カナダ 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想-0.2% 前回0.1%、前年比予想2.2% 前回2.4%
22:30 カナダ 12月の卸売売上高=前月比予想0.2% 前回0.3%
03:00 米 2月の住宅建設業者指数(NAHB)=予想19 前回19
スターンミネアポリス連銀総裁講演 (ミネソタ州ゴールデンバレー)

2008年02月20日

2008年2月20日19日の海外為替市場

原油価格99.79ドル+2.5%(一時100ドル台)・金価格927.80+4.49%と上昇、AUD・NZDの高金利通貨が買われ、主要国通貨が買われ、カナダとドルが売られる展開となった。


アジア市場は、オーストラリア中銀議事録でインフレ懸念が示され、再利上げの思惑にAUDUSD=0.9152→0.9237(欧州市場)まで一時上昇、AUDJPY=89.00円→99.55円(アジア時間)まで短期間で上昇。午後に入るとロシア・東欧勢の投機的な動きが活発となり、DUBAI INTERNATIONAL CAPITALが日本企業への株式投資を拡大していく方針に円の買いが強まり、ドル全面安の展開が始まった。


欧州市場に入ると、クレディ・スイス28.5億ドルの評価損を計上が見込まれ、株価が7.6%下落したが、ユーロ買いは強く、ロシアや東欧筋など大手投機筋の売買に翻弄される値動きとが続いた。スウェーデンのCPIが予想を下回りEURSEK=9.3043→9.3449まで一時急騰(米国市場では9.2992まで戻す)、EURUSDも高値1.4757まで上昇した。


米国市場では、カナダの卸売売上高が弱くUSDCAD=1.0065→1.0173まで続伸、CADJPY=107.17円→105.67円まで急落。欧州株価も上昇に転じ、堅調な米国株に円売りが見られたが、終盤にかけて株価がマイナスに転じると円を買い戻す動きが見られた。


●ドル円
アジア市場のドル円は108.21円で取り引きが始まり、朝方の108.29円を高値に、108円台の本邦実需筋や海外ファンド筋のドル売りと、インフレ率の上昇を受けた中国の利上観測が強く、オーストラリア中銀議事録からのAUDJPYの買いに挟まれて、108.10~25円の狭いレンジで取り引きが続いたが、午後に入るとドバイ政府系ファンドの日本株投資を材料にドル売りが加速、GBPJPYの売りに107.80円の買いを消化し107.65円まで続落した。欧州市場は107.76円で取り引きが始まり、EURJPYやクロスの円売りに一時107.90円まで値を戻したが、欧州金融機関の評価損にEURJPYが売られ、107.50円以下のCAT筋等のストップロスを狙い107.23円まで下落、中銀筋のドル買いにようやく下げ止まった。株価も回復し利食いのドル買い+クロスの円売りに、オプションカットい向けて107.87円まで値を戻したが、ロンドンフィキシング後には107.35円まで下落、堅調な米国株に再び107.84円まで値を戻したが、株価がマイナスに転じると107.54円まで値を下げ、07:00時では107.77円で取り引きされている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4655で取り引きが始まり、朝方の1.4642を安値に、1.4655~65の狭いレンジで取り引が続いたが、午後に入るとロシア勢など投機筋のドル売りが始まり、1.4700を超えて上昇が続き1.4720スイス勢の売りを消化し、1.4750超えのストップロスを試す買いに1.4742まで上昇した。欧州市場は1.4732で取り引きが始まり、弱い金融株+ユーロ円の売りに一時1.4706まで値を下げたが、EURGBPの買いに底堅く1.4757まで銃上昇、ECBフィキシングまでユーロ買いが継続した。1.4750では欧州実需筋+オプション勢の売りに上値を押さえられ、1.4720~50の狭いレンジで激しい売り買いが交錯、07:00時では1.4725で取り引きされている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.64円で取り引きが始まり、158.50円を中心に、158.27~65円の間で売り買いが交錯、午後に入るとドバイ政府系ファンドの日本株投資を材料に円買い(特にポンド円)が加速、主要通貨でドル売りが続く中で、158.30円以下の買いは堅く、アジア中銀の買い158.85円まで上昇した。欧州市場は158.75円で取り引きが始まり、直後には158.98円まで上昇したが、欧州金融機関の評価損計上の報道を材料にした、投機筋の利食売りに157.97円まで続落、158.00~30円での揉み合いから、投機筋の利食いの買い戻しが始まり、堅調な米国株に159.05円まで続伸、オプション勢や大口投機筋の売りに158.21円まで急落、158.92円まで上昇、米国株がマイナスに転じると158.48円まで下落、07:00時では結局アジア市場上と変わらぬ158.68円で取り引きされている。


●主な経済指標の結果
17:30 スウェーデン 1月のCPI=前月比-0.8%(予想-0.4% 前回0.2%)、前年比3.2%(3.6% 前回3.5%)、CPIX前月比-0.8%(予想-0.5% 前回0.1%)、CPIX前年比2.1$(予想2.4% 前回2.0%)
21:00 カナダ 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比-0.2%(予想-0.2% 前回0.1%)、前年比2.2%(予想2.2% 前回2.4%)
22:30 カナダ 12月の卸売売上高=前月比-2.9%(予想0.2% 前回0.2←0.3%)
03:00 米 2月の住宅建設業者指数(NAHB)=20(予想19 前回19)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎スターン・ミネアポリス連銀総裁=金利変更の決定で信用の利用可能度と市場の借り入れコストを注意深く監視。 われわれはある程度の大きな措置を既に講じた。住宅融資規定は多くの国民に利益、規制当局はこの改定を慎重に進めるべき。1月の小売売上高の増加をはじめ、一部に比較的強い経済活動の兆しがある。最近のインフレ指標は総裁自身が好ましいとする水準を上回っていが、時間の経過とともに低下する。信用状況のひっ迫や不動産バブルの崩壊で1990年代初期と似ている。米経済の年間成長率が長期的には2.5%と予想。
◎ジム・ロジャース氏=中国の長期的な見通しは依然として明るいが、不動産市場は急落する可能性がある。、日本の株式市場では、政府の少子化対策が奏功して出生率が上昇する。 ドル相場については今後著しく下落し、世界の準備通貨としての地位を失う恐れがある。米経済についてはすでにリセッションの状態にあり、対外債務が15カ月ごとに1兆ドルずつ拡大、米国はコントロール不能になっている。
◎リーマンブラザーズ=13億ドルの評価損を計上との観測記事。


欧州・英国
◎クレディ・スイス=資産担保証券のポジションの評価額を28.5億ドル引下げる。
◎ノワイエ・フランス中銀総裁=ユーロ圏の経済成長には自律的要素があり、それが楽観的な見方につながっている。米国の住宅セクターは同国の成長、ひいては世界の成長にとっての不透明感や懸念の原因。
◎ジンIFO経済研究所所長=2008年の独経済成長見通しを1.6%(12月予想1.8%)から引下げた。米国から暗雲が迫ってきており、見通しを引き下げた。 失業者数は(平均で)330万人と前年の380万人から減少、労働市場に関してはより楽観的。
◎スイス国立銀行(中央銀行)の年次報告書=金融市場の混乱が続いているにもかかわらず、スイス経済の見通しは引き続き良好で。 所得増と堅調な雇用市場を背景に、個人消費が輸出の減速を補う見込み。2008年の成長率は2.0%の見通し。
◎バークレーズ=2007年の評価損は31億ドル。
◎グロス独経済相=中国は今年ドイツ追い抜き、世界最大の財の輸出国になる。


日本・その他
◎大田経済財政担当相=米経済減速で、生産と輸出は警戒が必要。
◎奥正之国銀行協会=米国の金融保証会社(モノライン)が格下げされれば、今後、邦銀にも影響を与えるとの見通しだた、度合いはそれほど大きくない。
◎中国人民元は切上げ後の最高値を更新して終了
◎北海部レンと98.51ドル(+3.60ドル)と過去最高値を更新。
◎オーストラリア中銀議事録=2月5日の理事会の議事録で0.25%より大幅なりあげを検討したことが判明。理事会の議論では利上げの幅を0.25%か0.5%にするかが焦点となった。2007年10~12月の基調インフレ率は前年比3.6%と16年ぶりの高水準を記録。実質キャッシュ・レートは3.4%で、歴史的にみて特に引き締め的な水準とはならない→3月の再利上げの観測が強まり豪ドル買いとなる。
◎オーストラリア中銀総裁=豪失業率は今後も低水準を維持。 インフレ抑制に向け経済は減速する必要。
◎中国1月のインフレ率は年間7.1%(12月6.5%)と過去11年来の高値水準となり、中国人民銀行が早期に金利引き上げを実施するとのうわさ。
◎中国人民銀行(中央銀行)の上級研究員2人=当局が抑制策を講じる必要性が高まっていると指摘。
◎DUBAI INTERNATIONAL CAPITAL=日本企業への株式投資を拡大していく方針に、円の買いが強まった。

2008年2月20日 本日の為替戦略

最近の為替市場は、東京時間の午後2時~3時頃にかけて、大手投機筋の第一弾が入り、欧州市場では一旦利食いが入るものの、午後11時、午前零時、午前1時のこのポイントでは第二弾や利食いに上下を繰り返す動きが続いている。


それにしても、オーストラリア中銀の2月5日議事録では、0.25%~0.5%の利上げ選択があったことは驚きである。市場では、3月の最低でも0.25%の利上げを織り込み、更に、0.5%の利上げがテーマとなっている。GBPAUDが10年来のAUD高を更新しているのもうなずけ、他に好材料が無い中では、投機的なポジションは相当積み上がっていることは間違いないが、他に選択肢も無いことも事実で、慎重に買いを継続する以外ない。


また、昨日のスイス中銀の年次報告書では、金融市場の混乱にもスイス経済見は良好との事である。マイナス材料を除いていけば、スイスと円は買い。


本日は経済指標の発表は多く、BOEの議事録とFOMCの議事録の内容は重要で、本日の相場波乱要因となっている。また、米CPIと住宅着工件数も非常に重要である。


●ドル円
ドル円は、中国の金利引き上げ観測や、米系・欧州金融機関の評価損の計上、ドバイ・インターナショナル・キャピタルの日本企業へ株式投資は絶好の円買い材料とされ、108円台を維持することに失敗した。最近はレンジ相場を抜け出すことは難しく、そんなに期待できないものの、円売りのきっかけが薄くなっており、円買いが、対ドルではなく、対他通貨を選択する動きが予想できる。


ドル円の4時間チャートは、107円~108.50円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、107.73円107.88~98円、108.15円、108.39円、108.55円。下値のポイントは、107.20~25円、106.99円、106.33円、106.10円。RSIは43と50を割り込み、トレンドモメンタムも売りを示しているが、短期的にサインが交錯し、不透明。トータルの判断は、ややドル売りに傾いているが、①107.20~108.55円のレンジ、②抜け出した方向に追従する。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.4~1.5、どちらが先に到達するとおもいますか? 海外のレポートやディーラーの相場観では、1.4が先と思っているプロの参加者が以外と多い。もちろん、これが正しい判断か否かは今後の結果待ちとなるが、最近のユーロ相場はあまりにも値動きが緩慢で、レンジ相場が長く続き、EURGBPやEURCADなどのクロスを選択する気持ちも良くわかる。もちろん、円とスイス以外の主要国通貨ではユーロ高。


ユーロドルの4時間チャートは、大枠は1.44~1.4955のレンジながら、上昇トレンドが続いている。上値のポイントは、1.4780、1.4798~03、1.4854、1.4955。下値のポイントは、1.4651、1.4634、1.4590、1.4516、1,4451。RSIは73と再び上昇、トレンドモメンタムも買いが続いている。トータルの判断は、やや買いに傾いているが、1.4650~1.4780のレンジ。大枠は1.4450~1.4803のレンジ。


●ポンド円
ポンド円は、投機的な通貨の標的となっていたが、昨日は主役の座を譲り渡したような、レンジでの相場となった。GBPUSDが1.94~1.98のレンジから、1.94をクリアに割り込むとトリプルボトムを割れ、主要国通貨の売り・ドル買いが強まるので注意したい。そうなれば、GBPJPYももちろんその影響を受ける。


ポンド円の4時間チャートは、大枠では206円~214円のレンジが続いているが、目先は弱い下降トレンドに入っている。上値のポイントは、210.28円、21.62円、210.81円、212.00円、212.51円。下値のポイントは、208.73~92円、206.02円、205.87円。RSIは36と急激に下がり、トレンドモメンタムは売りになっている。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
08:50 日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分)
09:30 豪 第4四半期の賃金価格指数=前期比予想 前回1.0%、前年比予想 前回4.2%
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比予想0.3% 前回-0.1%、前年比予想2.8% 前回2.5%
18:30 英 BOE議事録=8対1で政策金利0.25%の引下げを決定と予想
18:30 英 1月マネーサプライM4=前月比予想1.0% 前回1.5%、前年比12.3% 前回12.3%
18:30 英 1月のPSNB=予想-97.5億ポンド 前回78億ポンド、PSNCR=予想-195億ポンド 前回169.8億ポンド
20:00 英 2月のCBI trends orders=予想-1.0 前回2.0
22:30 カナダ 1月の景気先行指数=前月比予想0.0% 前回-0.1%
22:30 米 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想0.3% 前回0.4%、前年比予想4.2% 前回4.1%、 コア指数=前月比予想0.2% 前回0.2%、 前年比予想2.4%、前回2.4%
22:30 米 1月の実質所得=予想0.0% 前回0.1%
22:30 米 1月の住宅着工件数=予想101万件 前回100.6万件、許可件数=予想104万件、前回108万件
04:00 米 FOMC議事録 (1月29・30日分)
プール・セントルイス連銀総裁が講演 、インフレ動態(ミズーリ州カークスビル)

世界資源戦争 13 新興産油国・石油企業の躍進 ノルウェーと北海油田

石油業界で「世界の3大メジャー」といえば、エクソンモービル(米)、BP(イギリス)、ロイヤル・ダッチ・シェル(オランダ)である。イギリス、アメリカ、オランダとも西側先進国で非OPEC加盟国だ。この3社の次にシェブロン(米)、トタル(フランス)、ENI(イタリア)が続く。欧州では、BPとロイヤル・ダッチ・シェルにトタル(フランス)を加え、「欧州3大メジャー」と呼んでいる。トタルは1924年にフランス石油会社(CFP)として設立し、改名、統合を繰り返して現代に至る。TOTAL、ELFブランドで展開する国際石油資本だ。現在この「欧州3大メジャー」に迫ろうとしているのが、EU非加盟国ノルウェーの国営石油・ガス企業Statoil Hydro (スタトイル・ハイドロ)だ。


ノルウェーはEUのみならずOPECにも加盟していないが、北海油田を有する世界の産油国のひとつだ。北海油田は北海にある油田で、イギリス、ノルウェー、デンマーク、ドイツ、オランダの各経済水域にまたがり、大半の油田はイギリスとノルウェーの経済水域の境界線付近に存在する。1960年にイギリスが開発を開始し、次いでノルウェーが開発に着手した。1970年代のオイルショックを機に飛躍し、1980年中ごろには非OPEC原油の代表的存在となった。北海油田が発展したことでOPECの原油価格決定権が揺らいだと分析するアナリストも多い。イギリス経済水域の油田の採掘権益を持っている大手がBPやロイヤル・ダッチ・シェル。日本企業では三菱商事が英領北海北部の油田群権益を取得している。


一方のノルウェーは2004年、平均日量2,900万バレルの原油を輸出し、世界の原油輸出国の中では、サウジアラビア、ロシアに次いで3番目の大国となった。ノルウェー産原油の上位輸入国はイギリス、オランダ、フランス、ドイツ、アメリカ合衆国なので、日本人にはなじみが薄いが、液化天然ガスを含む原油の総産出量は平均で日量3,000万バレル。ノルウェー政府は少なくともあと50年は石油の産出を続けることを目標にしている。日本企業では出光の関連会社が新規油田の開発権益を取得している。


同国はロシア、カナダについで世界第3位の天然ガス輸出国でもあり、欧州地域への輸出ではロシアについで第2 位である。ノルウェー沖の大陸棚で産出される天然ガスは、ヨーロッパ全体のガス消費量の15%を占めており、その割合は今後さらに増えると予想されている。2005年には、原油と天然ガスの総輸出額が4,330億ノルウェークローネとなり、これはノルウェーの輸出全体のおよそ52%、石油産業のGDPに占める割合は約25%だった。


そんなノルウェーを代表するのが、石油・ガス関連企業だ。ノルウェー最大の企業には近年までスタトイルとアルミの最大手Norsk Hydro(ノルスクハイドロ)社など、政府が最大株主になっている会社が存在した。いわば国営企業だ。スタトイル社はノルウェーの海底石油産業のほか、石油化学、石油精製および石油取引産業で支配的な地位を占めていた。そのスタトイルとノルスクハイドロの石油・ガス事業が統合されて誕生したのが、海洋油田からの原油生産では世界最大の企業「スタトイル・ハイドロ」で、ノルウェー政府が約62%出資する国営企業である。石油・ガス事業を切り離した「ノルスクハイドロ」は組織を「ノルスク」に改称し、アルミ事業に集中している。


いまノルウェーがエネルギー業界で注目を集めている背景には、スタトイル・ハイドロが進めているバレンツ海の石油・天然ガス開発がある。バレンツ海とは北極海の一部で、各国の主張は別にして法律上の領有権は存在しない。バレンツ海にはロシアのガスプロムが開発を進めるガス田があり、350メートルの海底からさらに2キロの深さに世界最大規模の海底ガス田が眠っていると推測されている。開発に拍車をかけたのが地球温暖化である。北極海の氷山が溶けだしたことで船の航路が生まれ、新たな輸送ルートが見えはじめたのだ。こうしてロシア、ノルウェー、イギリス、カナダなどの国が北極圏で資源争奪戦を始めたのである。


By Master K/益田 慶

2008年02月21日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 59 欧州財閥の系譜(35)

先週のコラムで紹介した、設立すれば世界最大の原子力開発企業になるであろう、ロシア国営企業「アトムエネルゴプロム」社(原子力エネルギー産業社)の初代会長にキリエンコ原子力庁長官が決定しました。そうです、エリツィン大統領時代に35歳の若さでロシア首相に就任し、1998年にルーブル切り下げとデフォルトを発表し、ロシア通貨危機を招いたあの政治家です。ロシアも彼自身も存続の危機を乗り越え、たくましく生き残ったということです。


政治家になる前のキリエンコは、明らかに新興財閥の一人でした。1991~94年、AOコンツェルン「AMK」会長を務め、94~96年にはニジェゴロド社会商業銀行「ガランチャ」頭取、97年には石油会社「ノルシ・オイル」会長を務めています。エリツィン時代の燃料エネルギー省第一次官就任時には世界最大のロシアの天然ガス会社「ガスプロム」政府代表参与会議長を務めました。

98年に首相に任命されましたが、ロシア通貨危機を収拾できなかった責任を取って解任された後、下院議員に当選し、2000年5月にプーチン大統領のもとで新設された沿ボルガ連邦管区の全権代表に任命され、同年11月、ロシア原子力庁長官に任命されました。若きビジネスマンが資本を貯め、政界にデビューし、一度首相の座に登りつめ、失脚したものの復活を果たし、いま再び脚光を浴びているというわけです。


プーチン大統領が署名し、年内の設立が決定した株式上場会社「アトムエネルゴプロム」社は、その傘下にすべての平和利用原子力エネルギーに関する計画を集中させ、原子力分野のすべての民間企業を統合させる連邦所有の会社になります。同社の垂直統合型構造は、ウランの採掘と濃縮、核燃料の製造と加工、そして原子力発電所の設計と建設といった、一連の自然循環産業サイクルを論理的に連結し再統一することになります。完成すれば世界最大規模の原子力企業グループになるわけです。その会長に就任したキリエンコは、多くの利権を手にしたともいえるでしょう。


そしてロシアとカザフスタンは今年5月、共同でロシアの東シベリアにウラン濃縮の国際センターを創設する政府間協定に調印しました。調印はプーチン・ロシア大統領のカザフ訪問に合わせて行われました。同大統領は引き続き豊富な天然ガス資源を持つトルクメニスタンを訪問、中央アジアを対象にエネルギー分野でロシアの影響力強化を図る目論見です。プーチンはナザルバエフ・カザフ大統領との会談で、ウランの採掘やパイプラインによる資源の輸送でも協力を拡大することなどを合意したそうです。


両国は、世界2位の埋蔵量があるカザフスタンのウランを、2009年までに年間1000トンを共同で採掘、将来的には年間6000トンまで増やす計画を立てています。ウラン濃縮の国際センターは東シベリアのアンガルスクにある民生用施設を利用するもので、核拡散防止などの観点からロシアが提唱し、各国に参加を呼びかけていました。具体的な参加合意はカザフスタンが初めてで、ロシア側によるとアルメニアやウクライナなど数カ国も参加を検討しているとのことです。ちなみに同センターは国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れる方針。参加国も原子力施設の利用を民需用に限る保証が必要です。


さて、ここに経済産業省が今春公表した「資源外交」があります。この資料によると、日本は今後カザフスタンに向けて原子力分野で協力をしていくとのことです。カザフスタンは1991年にロシアから独立した共和国で、ロシア、中国と国境を接しています。実はカザフスタンは鉱物資源の輸出により経済成長を続ける、天然資源依存型の国です。例えば、採掘量が世界第10位以内に達する地下資源が9つも存在しています。エネルギー資源では、石炭とウランが有望。特にウランは「世界第2位の埋蔵量」と言われています。
日本はこのウラン開発から参加し、前述したウズベキスタンとロシアの合弁による「ウラン濃縮国際センター」で再転換、つまり燃料加工を促し、そこに技術提供をするというシナリオを描いているのです。

By Master K/益田 慶

2008年2月21日20日の海外為替市場

紆余曲折とでも言うのか、行って来いの相場とでの言うのか、日々の値動きの幅は広いが、終わってみれば同じような水準に戻っている。


アジア市場は、FT紙でKKRファイナンシャル・ホールディングスが数十億ドルのCP返済を延期との報道、アジアの株価が下落=円買いが強まる。オーストラリアの失業率4.1%に低下、2007年第4四半期の基調インフレ率の前年比3.6%と16年ぶりの高水準となったが、第4四半期の賃金価格指数が予想通りで期待が裏切られ、ポジション調整のAUD売りが続き、NY市場でようやく反発に転じた。


欧州市場では、イングランド銀行の金融政策委は8対1で政策金利0.25%引下げ5.25%を決定したが、ブランチフラワー委員が0.5%の利下げを主張→ 3月の追加利下げの可能性が高まりポンドが続落。独NRW州政府首相が、州立銀行は危機的状況との発言に、ユーロは1.470から一時1.4615まで下落、米国市場の終盤に元の1.4722まで回復した。


米国市場では、米CPIが予想より強く金利引き下げ観測が後退、株価は下げたがドル買いが強まり、株価が銃上昇に転じると、クロスでは円売りが強まり、米FOMC議事録は更なる金利引き下げ期待に株価は上昇、主要塚は総じて小幅な値動きとなった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.77円で取引が始まり、NY勢のポジション調整の買いとクロスの円売りに108.18円まで上昇したが、欧州金融機関の損失拡大の観測や、クレジット市場の混乱にアジア株が弱く、英系金融機関の決算を巡り107.72円まで下落、一時107.87円まで値を戻したが、107.51円まで続落となった。欧州市場は107.57円で取引が始まり、107.50円以下のファンド勢の買いは強く、107.49円を安値に、107.50~65円のレンジで売り買いが交錯したが、107円台のドル買いは強く108円まで値を戻した。EURUSDの急落を受けた、EURJPYの売り+株価の下落に一時107.67円まで値を下げたが、ECBフィキシングでは108.12円まで値を戻し、米CPIは予想より強くドル買いと米株価の下落に、107.78円~108.23円で上下に振れ、FOMC議事録を前に動きも鈍く107.80~10円のレンジで取引が続いた。米国株価がプラスに転じると108.37円まで上昇、FOMCの発表にも動意は鈍く、108.05~25円のレンジで取引が続き、07:00時では108.13円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4724で取引が始まり、1.4713~31の狭いレンジで取引が続いていたが、午後に入ると欧州金融機関の損失拡大の観測や、株価の大幅下落の影響を受けたEURJPYの売りに、1.4700まで徐々に上値を切り下げた。欧州市場は1.4700で取引が始まり、BOE議事録を受けたEURGBPの買い強く1.4730まで値を戻し、1.4705~30のレンジで取引が続いていたが、独NRW州政府首相が、州立銀行は危機的状況との発言に、1.4650~60のストップロスの売りを巻き込み、1.4635まで下落した。欧州勢の買いに1.4668まで値を戻したが、米CPIが強く1.4614まで続落したが、18日の安値1.4611を割り込めず、政府系ファンドの買いに1.4660まで値を戻し、投機筋の買い戻しに1.4701まで上昇、FOMC議事録に1.4723まで続伸、07:00時では1.4710で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.69円で取引が始まり、豪第4四半期の賃金価格指数の上昇を期待したAUDJPYの買いに159.03円まで上昇したが、予想通りの結果にAUDJPYが下落、GBPJPYの買いに159.28円まで上昇したが、クレジット市場の混乱から日経平均株価が大幅下落、158.22円まで続落となった。欧州市場は158.12円で取引が始まり、欧州金融機関の評価損計上の思惑に、157.98円まで下落したが、EURGBPやユーロドルの買いが強く、159.00円まで上昇したが、独州立銀行の金融危機の発言に157.79円まで急落した。欧米国株が弱く一時157.70円まで値を下げたが、158円以下では実需筋の買いや、ファンド筋の買いが続き、157.90~158.40円のレンジで売り買いが交錯、米株価がプラスに変わると159.20円まで買い戻しが入り、米FOMC議事録の発表後には、一時159.27円まで上昇、07:00時では159.10円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分)
09:30 豪 第4四半期の賃金価格指数=前期比1.1%(予想1.1% 前回1.0%)、前年比4.2%(予想4.2% 前回4.2%)
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比0.8%(予想0.3% 前回-0.1%)、前年比3.3%(予想2.8% 前回2.5%)
18:30 英 BOE議事録=8対1で政策金利0.25%の引下げを決定
18:30 英 1月マネーサプライM4=前年比12.9%(予想12.3% 前回12.3%)
18:30 英 1月のPSNB(公共部門純借入額)=-141.3億ポンド(予想-97.5億ポンド 前回69.42←78億ポンド)、PSNCR(公共部門純借入所用額)=-221.1億ポンド(予想-195億ポンド 前回160.01←169.8億ポンド)
20:00 英 2月のCBI trends orders(受注)=3(予想-1.0 前回2.0)
22:30 カナダ 1月の景気先行指数=前月比0.2%(予想0.0% 前回0.0%←-0.1%)
22:30 米 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.4%)、前年比4.3%(予想4.2% 前回4.1%)、 コア指数=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.5%(予想2.4%、前回2.4%)
22:30 米 1月の実質所得=-0.5%(予想0.0% 前回0.1%)
22:30 米 1月の住宅着工件数=101.2万件・0.8%(予想101万件 前回100.4万件・-14.8%←100.6万件・-14.2%)、許可件数=104.8万件(予想104万件、前回108万件)
04:00 米 FOMC議事録 (1月29・30日分)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎FOMC議事録=住宅価格が予想以上に下落し、家計の資産減やクレジットへのアクセス制限を招く可能性があり、経済成長・雇用の中間予想に対する大きなリスクとして認識された⇒ 失業率は持続可能な水準を上回って高止まりする可能性。一部の回復にもかかわらず金融市場状況は依然圧迫されている。断固たる利下げ、市場を圧迫し経済を阻害している懸念の連鎖への対策となる。インフレ見通しへのリスクはおおむね均衡との見方が10月より増加。弱まりつつある状況への政策対応でFF金利の即時引き下げが必要。活動の低下が金融状況を損ねクレジットを縮小させる連鎖の可能性は懸念事項。市場への圧迫拡大、投資やクレジットの過剰な反動につながる可能性。コアインフレは今後2年間で緩和する見込み、見通しはかなり抑制されている。住宅価格の一段の下落・家計の資産や信用へのアクセス縮小の可能性はかなりのリスク。弱さを考慮すると0.5%利下げはインフレ圧力には寄与しないとみられる。成長見通し改善すれば、利下げのおそらく急激な反転が必要となる可能性。利下げ後も住宅・金融安定の不透明性・成長リスクは残る。FRBの大半は成長へのリスクは下向き・失業率のリスクは上向きと認識。
◎FRB経済見通し=米GDP成長率中間予想値、08年1.3―2.0%・09年は2.1―2.7%・10年2.5―3.0%。 米コアPCE価格指数、08年2.0―2.2%・09年1.7―2.0%・10年1.7―1.9%。米PCE価格指数、08年2.1―2.4%・09年1.7―2.0%・10年1.7―2.0%。米失業率、08年5.2―5.3%・09年5.0―5.3%・10年4.9―5.1%。
◎NYベースの米シンクタンク=FRBは3月に0.25%~0.5%の金利引き下げを実施するが文言は変化する可能性がある。
◎米貯蓄金融機関監督局(OTS)=国内の貯蓄金融機関が第4四半期に、過去最高となる52.4億ドルルの損失を計上。
◎ムーディーズ=英ノーザン・ロックA2に格下げ。


欧州・英国
◎連邦雇用庁研究所=2008年の独失業者予想は343万人(前年比-35万人)となる15年ぶり低水準。
◎リュトガース独ノルトライン・ウエストファーレン(NRW)州政府首相=独の州立銀行は、世界的なクレジット市場の混乱の影響で危機的状況にある。
◎独シンクタンクIAB=2008年のGDP予想1.75%(亜鉛買い2.5%)に引下げた。
◎イングランド銀行MPC議事録(2月6日・7日)=金融政策委は8対1で政策金利0.25%引下げ5.25%を決定。ブランチフラワー委員が0.5%の利下げを主張→ 追加利下げの可能性が高まりポンドが続落。
◎BNPパリバ銀行=第4四半期の純利益は42%減少。
◎オランダING=第4四半期の評価損を1.94億ユーロ計上。
◎ノワイエ仏中銀総裁=ECBは成長促進のためにインフレと戦う姿勢を和らげることはない。優先課題は購買力を維持すること、つまりインフレと戦うこと。
◎スタンダード・チャータード銀行=市場環境の悪化を理由に、管財人指定を余儀なくされた傘下のSIVホイッスルジャケット」救済案2つを取り下げた。


日本・その他
◎福井日銀総裁(衆院財務金融委員会)=米経済減速の影響は世界経済にもその影響がじわじわと出てきている。先行きダウンサイドリスクが強まっている。金融政策としては適切な金利水準を設定するだけでは不十分で、金融市場が不安定な状況にあるため、金融市場の要であるマネーマーケットに必要な流動性をきちんと供給する。金融資本市場で今リスク回避の動きが強まっており、日本の株式市場にもその影響が強く出ている。実体経済も金融市場も、しばらくこの調整過程が続く。
◎日経平均株価の終値447.54円下落=FT紙はKKRファイナンシャル・ホールディングスが数十億ドルのCP返済を延期との報道を契機に株価は下落、EURJPYの売りが強まり、USDJPYも下落。
◎日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分) =何人かの委員は、米国経済の下振れリスクは高まっており、軟着陸の時期には不確実性がある。何人かの委員は、米住宅市場の調整はこれまで考えていたよりも後ずれする可能性が高い。複数の委員は、足元の米国経済の減速感は予想されていた範囲内だとコメントした。
◎グリアOCED事務総長=世界経済の成長率はOECDや多くの予測機関が2ー3カ月前に見込んでいたよりも低水準になりそう。OECDが昨年12月に発表した見通しでは、2008年の成長率を米国は2.0%、日本は1.6%、ユーロ圏は1.9%と予測。
◎原油価格最高値を更新=一時100.27ドル
◎オーストラリアの失業率4.1%に低下、2007年第4四半期の基調インフレ率の前年比3.6%と16年ぶりの高水準。0.9131まで下落していたが、反発に転じる。

2008年2月21日 本日の為替戦略

為替市場は相変わらず投機的な売買が主流で、金融機関の混乱に、市場参加者の質は変わり、一部の巨大な投機筋が市場を動かしている、それも短期取引が中心のように思われてならない。


為替市場の反応は予想外に冷静ではあったが、リュトガース独ノルトライン・ウエストファーレン(NRW)州政府首相は、独の州立銀行は世界的なクレジット市場の混乱の影響で危機的状況にあると発言、ウェーバー独連銀総裁の独金融機関は健全との発言の信憑性はどうなのであろうか? ユーロの弱気な見通しが増えることが予想される。


イングランド銀行MPC議事録では、ブランチフラワー委員が0.5%の利下げを主張した。金利動向は目まぐるしく予想が変わるが、次回のBOE金融政策委員会では利下げ観測が強まり、ポンドの売り材料となりやすい。


FOMC議事録では、「住宅価格の一段の下落・家計の資産や信用へのアクセス縮小の可能性はかなりのリスク」、「FRBの大半は成長へのリスクは下向き・失業率のリスクは上向き」とあり、先のCPIが強く利下観測が後退したが、3月の再利下げ観測は強まっている。また、「成長見通し改善すれば、利下げのおそらく急激な反転が必要となる可能性」も指摘されているが、暫くはこの心配も必要なさそうである。


●ドル円
ドル円は、日々円のセンチメントは変化し、108円台に乗るとドルブルになり、ショートが切らされ上昇し、107円台に入ると、ドルベアになり、ロングが切らされ下落し、結局はレンジ相場が続き、元の水準に戻ることが多い。いつまでもレンジ相場が続くとは思えないが、まだ、純張りの儲けは薄く、逆張りが有効となる取引が続いている。


ドル円の4時間チャートは、107円~108.50円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、108.39円、108.55円、108.61円、108.88円。下値のポイントは、107.55円、107.61~73円、107.20~27円、106.99円。RSIは54と横ばいで、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、107.20~108.55円のレンジで、抜けた方向に追従。


●ユーロドル
ユーロドルは、ユーロ安の期待感は強く、材料も売りが多いが、結果は、これもレンジ相場を抜け出すことはできないでいる。上昇も一服感はあり、1.4730を超えることができないと、本格的な下落となるのだが、これを期待しながらも、目先はレンジ相場を続ける以外なさそうである。


ユーロドルの4時間チャートは、下降トレンドを一時割り込んだが再び上昇トレンドに戻している。上値のポイントは、1.4729、1.4755、1.4794~98。下値のポイントは、1.4651、1.4615、1.4590、1.4516。RSIは58でやや下げ方向となり、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、1.4590~1.4730のレンジ、または、1.4695~1.4798のレンジ。期待感は下げ。


●ポンド円
ポンド円は、ポンド安の期待感は強く、短期的な売りが脹らむことが多く上下を繰り返すことが多く、3月の利下げ観測は売り材料となっているが、ポンドのショートポジションが多いのか予想外に動きは鈍い。ポジションを減らし下げのタイミングを待つことにしたい。


ポンド円の4時間チャートは、208円~211円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、210.28円、210.84円、212.00円、212.45円、213.93円。下値のポイントは、208.92円、208.80円、205.68円、204.66円。RSIは37と下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。


●本日の経済指標・その他
08:50 日本 1月の通関ベース貿易収支=予想209億円 前回8779億円
08:50 日本 12月の全産業活動指数=前月比予想0.3% 前回-0.5%
09:30 豪 第4四半期の平均週間賃金=予想 前回1.0%
16:15 スイス 1月の貿易収支=予想 前回1.981億スイス
17:15 スイス 1月の生産者輸入価格=前月比予想0.0% 前回-0.1%、前年比予想3.1% 前回3.0%
18:00 ノルウェー メインランド第4四半期GDP=前期比予想1.2% 前回1.9%、前年比予想6.3% 前回6.6%
18:00 ユーロ 12月の経常収支=予想2億ユーロ 前回7億ユーロ
18:00 ユーロ 12月のnet investment flow=予想 前回212億ユーロ
18:30 英 1月の小売売上高=前月比予想0.2% 前回-0.4%、前年比予想4.7% 前回2.7%
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/17までの週)=予想35万件 前回34.8万件
00:00 米 1月の景気先行指数=前月比予想-0.1% 前回-0.2%
00:00 米 2月のフィラデルフィア連銀景況指数=予想-11.0 前回-20.9

2008年2月21日 20:20Vision 原油価格100ドル超

WTIの原油価格が100ドルを超え、新高値を更新した。直接的な原因は、需給逼迫のなか、サウジアラビアの増産の可能性が薄くなているという観測があるところにテキサスの石油精製設備の火災のニュースが重なった。


中長期的なファンダメンタルズに短期要因が重なっての高値更新であるが、需給逼迫が続く限り高値更新が続く状況に変わりはなく、100ドル超えは誰もが予測する数値であった。


この原油高はアメリカ経済に深刻な打撃を与える可能性がある。アメリカ・エネルギー省の高官は、現在の高値は一時的な供給不足によるもので、サウジアラビアなどが増産すれば問題はすぐ解決すると言っているが、問題はそんなに易しく解決しない。


アメリカは、サウジアラビアなどは増産の余地が多分にあると読んでいるようであるが、増産にも限界がある。現在の世界の原油生産量は1日1億バーレル前後である。サウジアラビアは1日の増産量を1000万バーレルほど引き上げることが可能であるといわれているが、10年後の石油消費量は、現在よりも20%多い1億2000万バーレルと推測されている。


この数値はもはやサウジアラビア一国では賄い切れず、これまで需給逼迫時に生産調整していたサウジアラビアの生産体制を超えるものである。したがって逼迫時の臨時供給をサウジアラビアに頼ることができなくなるのである。


さらに、サウジアラビアにも思惑がある。原油価格がこのまま上がり続けることが解っていながら産出高を増やして安く売り続けるだろうか。原油が有限資源であることは彼ら自身が最も理解しているところである。だからこそアブダビなどは石油産業以外の産業振興を図るために莫大な国内投資を行っているのである。サウジアラビアも同様である。これまでアメリカと二人三脚で原油価格の安定化を図ってきたサウジアラビアであるが、国内の産業はまだ未熟だ。国民人口1000万人に外国人労働者1000万人、国民に税金はなく、国土開発のための投資はすべて石油収入から賄っている。


中国の石油消費量は年々増加の一途である。国内の勝利油田、大慶油田、ユイメン油田はピークを越え、産油量は減少しつつある。このような状況を踏まえて、中国政府はイランなどの中東、独裁政権下のアフリカ諸国、反米政権のベネズエラなどと輸入契約、開発権の獲得、石油と武器・兵器の交換協定を結んでエネルギー資源の確保に躍起になっている。インドネシアの新規ガス田開発はことごとく中国が落札している。日本の天然ガス最大供給源であるインドネシアでさえもこのような状況なのだ。

原油価格が上昇することで、これまで不採算であった油田も積極的に生産、開発されるようになるのも確かであるが、これまで以上に困難な採掘作業になることは明らかで、増産は容易ではない。メキシコ湾には三次元法など高度な採掘技術を駆使すれば開発可能な油田がまだ多く残っていると予測されている。


このような高度の技術は、アメリカ、イギリス、ノルウェーなどの西側諸国が持つ秘術であり、ベネズエラ、ロシア、イランなどの反米的国家に手渡すことはない。石油埋蔵量の確認が増大したからといって、増産できるとは限らないのである。

さて、アメリカ人の生活は石油漬けであることはご存知でしょう。安い石油があってはじめて生活が維持できているのがアメリカ社会です。


GDP単位当たりの石油消費量は、日本を1とするとアメリカは8、中国は13になるといわれています。石油価格が上昇すると物価上昇に対する弾性値が大幅に違うことがここからわかります。


アメリカの貯蓄率は大変低く、場合によってはマイナス貯蓄率になったりもしています。ちなみに日本の貯蓄率は年々下降していて、現在では7%程度まで落ちています。これに対して中国の貯蓄率は44%にまで達しています。


日本や中国は原油価格上昇分を貯蓄率の低下である程度カバーすることは可能ですが、アメリカはそうはいきません。石油消費を控えれば景気にマイナスに働き、使い続ければ可処分所得が減少してやはり景気にはマイナスです。
個人、政府部門ともに借金が増大します。ドルは益々弱くなり、ドル安によってインフレは昂進します。


これまではアメリカが借金しながらも世界経済を牽引してきたため、ヨーロッパ諸国、日本、中国、アジア諸国、中東オイルマネーはアメリカに投資してきました。しかし、これ以上のアメリカの借金漬けにはついていかないかもしれません。中国、ロシアは外貨準備の相当分をドルからユーロを始めとした別の通貨に転換し出しました。


今後、原油価格の高騰とドル体制を観察する上で重要なのはサウジアラビアの動向です。サウジアラビアは現在、ドルペッグ制を採っていますが、リヤルがドルペッグを外すとドル離れが一気に昂進する可能性がある。サウジアラビアはこれまで常にドルをサポートする体制をとっていた。


ベトナム戦争などで財政が悪化したとき、破たんする危惧があった状況で、サウジ王家はアメリカの不動産、米国債を大量に購入しアメリカ政府を助けた。日本はニクソンショック以来の急激な円高に耐え、保有するドルの減価に耐えることで堪えてきたのです。


現在は、サブプライムローン問題に揺れるアメリカ金融機関の株式を購入することでアラブマネーはアメリカを支援しているが、いつまで続けられるかは疑問です。ドル体制の維持は中国の動向以上にサウジアラビアの動向が非常にに重要なのです。


FXライフとは、国際情勢の動向がそのまま生活に、収入に直結する生き方です。座して死を待ち被害者然として弱者として振舞うのか、現実を直視して毅然とした生き方を維持するかは、「個人の自由」だ!

100年企業14 旧財閥系の100年企業 日窒コンツェルンと藤山コンツェルン

日窒コンツェルンは、日本窒素肥料(現チッソ)を中心とした戦前の新興財閥で、15財閥のひとつに数えられた。日本で最初にカーバイドの製造を始めた野口遵(したがう)が1906年に曽木電気を設立し、鹿児島県に曽木水力発電所を開いたのが起源だ。野口は東京帝大工学部卒業後、ドイツの大手電機メーカーのシーメンス日本出張所で働き、電機技師として技術を培った。シーメンスはカーバイドを原料に窒素肥料をつくる特許を有していた。野口はその特許の実施権を買い取り、新たなビジネスモデルを描いていたのである。


野口が曽木水力発電所を開いたのは、そこで生まれた電力を使ってカーバイドの製造を考えていたからだ。同じ年に熊本県にカーバイド製造工場「日本カーバイド商会」を設立。2年後に曽木電気と合併し、「日本窒素肥料」と改め、石灰窒素の製造を開始した。現在のチッソは1906年を設立としているので、「100年企業」ということになる。


野口は人絹工業、合成アンモニアの製造にも成功し、朝鮮にも進出して朝鮮窒素肥料と朝鮮水力発電を設立した。政商としの手腕も発揮し、日本軍の進軍とともに満州まで進出した。1926年には長野県で信濃電気とともに信越窒素肥料を設立。これが現在の信越化学工業である。同社の初代社長には信濃毎日新聞社長、長野商業会議所会頭を務めた小坂財閥・小坂順造が就任した。また野口は日本窒素肥料株式会社延岡工場を「延岡アンモニア絹絲」として独立させ、社長を務めた。同社がのちの「旭化成」である。さらに日本窒素肥料のプラスチック事業から生まれたのが積水化学工業である。旭化成と積水化学は同根ということだ。日窒コンツェルンから生まれた「100年企業」はチッソのみだが、旭化成や信越化学工業といった化学メーカーが日窒コンツェルンから派生したことを考えると、大きな足跡を残したといえるだろう。


藤山コンツェルンは、佐賀生まれの藤山雷太が一代で築いた財閥。藤山は長崎県会議員として手腕を発揮しているときに三井中興の祖・中上川彦次郎に呼ばれて三井銀行に入社。抵当係長として頭角を現わし、所長となって芝浦製作所(のちの東芝)を再生したほか、渋沢栄一が会長を務める王子製紙の専務に32歳の若さで就任した。これは三井が王子製紙の大株主であったため、「物言う株主」として三井から送り込まれたようだ。藤山は渋沢を辞任に追い込むが、後ろ盾であった中上川の死去と王子製紙の営業不振が原因で、王子製紙と三井銀行を去る。


東京市街電鉄の取締役を経て、駿豆鉄道(現伊豆箱根鉄道)取締役、日本火災保険(現日本興亜損保)副社長、歌舞伎座取締役など歴任し、因縁の深い渋沢栄一の依頼を受け、倒産寸前と評されていた「大日本製糖」の社長に就任し、再建に成功。1896年創立の大日本製糖は、1996年に明治製糖と合併し、大日本明治製糖となり、現在は三菱商事の子会社となっているものの、藤山が立て直した同社は製糖業界の「100年企業」である。藤山が大日本製糖を再建させた手法は、台湾で生産拡大であった。その後、朝鮮製糖、内外製糖などを吸収し、拡大した。


また大日本製糖は戦前に沖縄の北大東島と南大東島を所有していた。藤山は北大東島で採掘された天然肥料を原料に化学肥料を製造する「日東化学工業」(現三菱レイヨン)や「日本金銭登録機」(現日本NCR)経営し、藤山コンツェルン拡大した。藤山はのちに東京商工会議所会頭、日本商工会議所連合会会頭にも就任した。


ちなみに藤山の長男が、岸信介内閣の外務大臣を務めた藤山愛一郎である。藤山コンツェルンの後継者として大日本製糖や日東化学工業の社長などを歴任し、日本商工会議所会頭、経済同友会代表幹事、日本航空初代会長も務めた。その後、実業家から政治家に転身。外務大臣就任後に衆議院議員となり、岸派から分派して藤山派を結成。自民党総務会長、経済企画庁長官なども歴任した。


その藤山愛一郎が建設したホテルが、1960年に開業した「ホテルニュージャパン」だ。のちに横井英樹に買収され、1982年に火災にあったことで有名だ。実は愛一郎はホテルニュージャパンに事務所を構えており、火災の際に中国近現代史料コレクション「藤山現代中国文庫」が焼失したという。そこに藤山コンツェルンの落日を見た人も少なくない。


By Master K/益田 慶

2008年02月22日

2008年2月22日21日の海外為替市場

アジア市場は、日本の1月貿易収支はマイナス幅が拡大、全産業活動指数も弱く円売りの流れが続き、注目の豪ドルは、第4四半期の平均週間賃金=0.6%(前回1.0%)が弱くAUD利食い売りに前日の上昇力も乏しく、日経平均株価の上昇の円売りと円先高感+実需の売りに、連日の大手投機筋不在の中で狭いレンジ取引が続いた。


英小売売上高は前月比0.8%(予想0.2%)と強く、GBPUSD=1.9462→1.9585まで急伸、GBPJPY=210.37→211.98円まで急伸、EURGBP=0.7566→一時1.7518まで急落、ポンドの独り舞台で、他の主要通貨は狭いレンジ取引を継続した。


米国市場では、センタンスBOE金融政策委員会が「リセションのリスクは僅かだが、英経済の減速が少なくとも10年間で最も急激なものとなる可能性」との発言に、GBPは売り買いが交錯。フィラデルフィア連銀景況指数は(-24.0 予想-11.0)2001年2月来の低水準となり、米国株の下落、USDJPY=108.00→107.15円まで急落、EURUSD=1.4740→1.4837まで上昇し、ドル全面安の展開となった。


●ドル円
アジア市場のドル円は108.12円で取引が始まり、朝方の107.94円を安値に108円以下では本邦勢の買いが続き、日本の貿易収支・全産業活動指数は弱く、日経平均株価が上昇=円売りに底堅い展開が続いたが、108.20~30円の本邦実需筋+資本筋の売りに上値も重く、108.00~29円のレンジで取引が続いた。欧州市場は108.12円で取引が始まり、投機筋不在の中で、アジア市場の流れを継続、107.94~20円の狭いレンジで取引が続いていたが、GBPJPYの買いに108.33円まで上昇した。アジア中銀筋の売りが続き、ECBフィキシングでは108.03円まで下落、米フィラデルフィア連銀景況指数に107.90~95円を割り込み、ストップロスドル売りが加速、ロンドンフィキシングでは107.50円まで値を下げた。一時107.70円まで値を戻したが、米国株の下げが続き、107.15円まで続落となり、07:00時では107.42円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4714で取引が始まり、動意の乏しい1.4706~35の狭いレンジで取引が続き、欧州勢の参入にようやく1.4748まで上昇した。欧州市場は1.4721で取引が始まり、英小売売上高を受けたドル売りに1.4760まで上昇したが、EURGBPの売りも強く1.4702まで値を下げた。ECBフィキシングでは1.4744まで値を戻し、米フィラデルフィア連銀景況指数に、1.4800近辺のオプション勢の売りを抜け1.4824まで上昇、弱い経済指標に3月の大幅な利下げ期待が強く、ドル売りが続く中で1.4838まで続伸、07:00時では1.4815で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は159.06円で取引が始まり、早朝の158.94円を安値に、弱い日本の経済指標と堅調なドル円+株価の上昇に159.43円まで徐々に底値を切上げたが、実需筋の売りに上値も重く159.10~40円のレンジで取引が続いた。欧州市場は159.17円で取引が始まり、GBPJPYの買いに一時159.58円まで上昇したが、連日の大手投機筋も不在で、159.10~40円の狭いレンジで取引が続いた。米フィラデルフィア連銀景況指数に158.77円まで下落、証券筋の買いに159.43円まで上昇、弱い米国株に円買いが続き、158.79円まで再度下落、158.80~15円のレンジ取引から、07:00時では159.09円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 1月の通関ベース貿易収支=-793億円(予想209億円 前回8749←8779億円)
08:50 日本 12月の全産業活動指数=前月比-0.2%(予想0.3% 前回-0.5%)
09:30 豪 第4四半期の平均週間賃金=0.6%(前回1.0%)
16:15 スイス 1月の貿易収支=12.154億スイス(前回1.811億スイス)
17:15 スイス 1月の生産者輸入価格=前月比0.5%(予想0.0% 前回-0.1%)、前年比3.7%(予想3.1% 前回3.0%)
18:00 ノルウェー メインランド第4四半期GDP=前期比1.3%(予想1.2% 前回1.5%)
18:00 ユーロ 12月の経常収支=季節調整後-103億ユーロ(予想2億ユーロ 前回23←7億ユーロ)、季節調整前19億ユーロ(前回27億ユーロ)。
18:00 ユーロ 12月のnet investment flow(純投資流入額)=-195億ユーロ(前回192←212億ユーロ)
18:30 英 1月の小売売上高=前月比0.8%(予想0.2% 前回-0.2←-0.4%)、前年比5.6%(予想4.7% 前回2.8←2.7%)
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/17までの週)=34.9万件(予想35万件 前回35.8←34.8万件)
00:00 米 1月の景気先行指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回-0.1←-0.2%)
00:00 米 2月のフィラデルフィア連銀景況指数=-24.0(予想-11.0 前回-20.9)、新規受注=-10.9(前回-15.2)、支払価格=46.6(前回49.8)、従業員数=2.5(前回-1.5)→ 2001年2月来の低水準でドル売りとなる


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎バーナンキFRB議長=27日に下院金融委員会で金融政策について午前10時から証言。


欧州・英国
◎センタンスBOE金融政策委員会=英経済の減速が少なくとも10年間で最も急激なものとなる可能性。リセションのリスクはわずかだ。
◎欧州委員会委員(半期に一度の経済見通し=2008年)=GDP1.8%(前回11月2.2%)米国の景気減速と商品価格の上昇、CPI2.6%(前回2.1%)食品・エネルギー価格の上昇。成長リスクは下向き、インフレリスクは均衡してきているが、依然として上向き。
◎アルムニア欧州委員会委員(半期に一度の経済見通し後の記者会見)=「景気・インフレ」→スタグフレーションの状況にはない。インフレ圧力は対処可能で。 「コアインフレ・インフレ期待」→2008年下半期にインフレは低下しECBの目標水準に近づく。 2007年12月に2.3%を記録したコアインフレは懸念材料。らなる懸念はインフレ期待の高まり。消費者物価の期待は2001年に記録した高水準に近い。「賃金設定・現在のインフレ水準」→インフレ率は2008年末には2%を僅かに上回る水準まで低下。現状は一時的な高水準のインフレに苦慮。「インフレ」→最新上昇は食料品とエネルギー価格の上昇。前月のユーロ圏のインフレの半分以上が原油と石油による。「米経済見通し」→2008年の米経済成長率については1.25%と予想。 米経済が景気後退に陥るとのシナリオは主要見通しではない。顕著な減速があるが年末には上向くというのがメインシナリオ。
◎仏ソシエテ・ジェネラル=新たな評価損が発生する可能性がある。
◎独アリアンツ=第4四半期は50%超減益、銀行部門のサブプライム損失響く。
◎イングベス・スウェーデン中銀総裁=前週の利上げを受けて市場との対話に関して批判の声が出ていることについて、重く受け止める必要がある。政策金利は向こう1年にわたり現在とほぼ同じ水準にとどまるとの見通し。
◎仏ソシエテ・ジェネラル会長=米経済はリセッションに入っている。
◎仏ソシエテ・ジェネラル=第4四半期の純損失は33.51億ユーロで従来予想通り。


日本・その他
◎サイヤリ・サウジアラビア通貨庁総裁=安易な解決策は長期的に悲惨な結果をもたらす可能性がある。通貨政策は柔軟性を欠いてはならない。多くの専門家がドル・ペッグ制をやめればインフレ問題は解決すると言い、単純な問題であるかのように語っているが、実際には問題は格段に複雑だ。

2008年2月22日 本日の為替戦略

不思議な感じもするが、連日の大手投機筋の動きは無く、原油や貴金属の価格が高騰している中で、非常におとなしい展開に、何かの前兆ではないかと違和感が残る。幸いにとでも言うのか、強い英小売売上高と、弱い米フィラデルフィア連銀景況指数に、ドルの先安感が一気に高まり、今日はこの通貨の値動きには注意したい。


本日は金曜日。今週一週間のポジション調整に入りやすい日でもあるが、今週を振り返ってみても、ドル売りが進み、やや円売りが進んでいる以外は特徴をつかみ見くい。経済指標も特に重要なものは無く、ポジション調整の原則からはドル買い+円買いなのだが、ドルの続落を期待したい。


●ドル円
ドル円は、108円台を維持しながら、またしても失敗。最近はレンジ相場の上限で買うと下げられ、下限で売ると上げられ、なんとも言いようの無い逆張り相場の連続であったが、今回もそれが継続する可能性もあるが、期待感はどうしても下値を試して見たくなる。そして、レンジを下抜けし大相場になることを期待したくなる。


ドル円の4時間チャートは、107円~108.50円のレンジでの取引が続いている。上値のポイントは、107.61円、107.73円、107.98円、108.55円。下値のポイントは、107.20円、106.99円、106.33円、106.18円、103.91円。RSIは44と変形ながら下降ラインが続き、トレンドモメンタムも変形ながら売りを継続している。トータルの判断は、レンジ相場から売りに変化する可能性が高い。


●ユーロドル
ユーロドルは、欧州委員会の半期に一度の経済見通しでは、CPIが2.6%(前回2.1%)とターゲットの2%を超え、GDPは1.8%(前回2.2%)と低下を予想。これからは目先で金利引下げを実施する理由を見つけることはできない。ユーロ安の予想も失望感が見え始め、1.48台を維持し、次に1.5を試す動きを期待したい。


ユーロドルの4時間チャートは、久々に1.48台に乗せ買いが続いている。上値のポイントは、1.4837、1.49448~55、1.4966。下値のポイントは、1.4790、1.4751~58、1.4699。RSIは63で横ばいとなり、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、1.4751~58まで下げ可能性があるが、買い。


●ポンド円
ポンド円は、GBPUSDが何とか1.9400を割り込み急落することが避けられ、英小売売上高を好感し、1.94~1.9750~00レンジの上限を試す動きになっている。急騰できるかどうかは、1.98台を超えることができるかにかかっており、ポンド円もそれと同じ値動きを期待したい。


ポンド円の4時間チャートは、208円~212円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、211.45円、212.00円、212.45円、213.69~74円。下値のポイントは、210.28円、209.46円、208.92円、208.75円。RSIは47で下降ラインを上抜け上昇に変わっている可能性もあり、トレンドモメンタムは買いに転換している。トータルの判断は、買い。


●本日の経済指標・その他
18:00 ユーロ 2月のComp PMI=予想51.5 前回51.8、
18:00 ユーロ 2月の製造業PMI=予想52.3 前回52.8
18:00 ユーロ 2月のサービス業PMI=予想50.7 前回50.6
19:00 ユーロ 12月の製造業新規受注=前月比-1.0% 前回2.7%、 前年比予想8.4% 前回11.9%
22:30 カナダ 12月の小売売上高=前月比予想0.7% 前回0.7%、除く自動車、前月比予想0.4% 前回1.7%
フィッシャー米ダラス地区連銀総裁が講演 (テキサス州フォートワース)

FXライフ30 中東・アラブ諸国の通貨 レバノンとイスラエル

レバノンとイスラエルを取り上げると、どうしてもイスラエルとパレスチナの対立や民族主義、宗教宗派の対立という構図に焦点を当てがちになるので、ここでは両国の産業や経済に絞って展開したい。


岐阜県程度の面積を有するレバノンは南をイスラエル、北東をシリアと接する。かつてはシリアの一部であったことや人口の約95%がアラブ人であることなどからシリアとは緊密な関係にある。両国ともフランスから独立した国でもある。通貨はレバノン・ポンド(LBP)だ。第二次世界大戦中に独立したレバノンは、保護貿易でなく、自由経済体制を進め、中東産油国の石油取引が行われ、自由貿易港のある首都ベイルートは金融セクターとして活気を呈した。この時期に多くの投資家や資本を蓄えた商人が誕生した。


しかし、内戦の勃発とイスラエル軍の侵攻によって大きな打撃を受けた。累計債務(約404億ドル)は国民総所得の約倍。財政赤字の解消に向けて近年では、付加価値税のアップやガソリン価格の自由化、税率のアップ、民間企業に対する規制緩和など改革プログラムが進められている。レバノンの主要産業は、貿易、金融業、宝石・貴金属加工業だ。歴史的に貿易・金融業を得意としていただけに潜在的なポテンシャルは高く、また観光資源も豊富だ。現在、フランスや米国、ドイツなどの援助を受けながら復興の道を探っている。


一方のイスラエルは、2003年度から成長路線を維持し、2005年、2006年とも5%成長を記録している。主にIT分野、医薬品の輸出増、外国直接投資の増加などが成長の要因だ。イスラエルが国連加盟国の中では先進国に分類されることはあまり知られていないが、同国は「中東のシリコンバレー」と呼ばれるほどハイテク産業、IT産業が盛んで、インテルやマイクロソフト、グーグルなど世界的な企業の研究室や支社が置かれている。特に科学分野の研究は世界の最先端にあるとされている。


ノーベル賞受賞者の数はもとより、アインシュタイン、フロイトがそうであったように、科学分野におけるユダヤ人の知性には目を見張るものがある。全労働者に占める科学技術研究、工学、医学にかかわる人口の割合はイスラエルが世界一である、という話は説得力に満ちている。


通貨は新シュッケル(ILS)だ。1985年にデノミを施行した際に発行された新紙幣・硬貨を、それ以前に流通していたシュケルと区別するために「新シュッケル」という名称が使われている。2006年度の輸出額を国別の前年対比で見ると、米国向けが大幅に増加(米国27.3%増、EU12.1%増、日本 11%増)している。外国直接融資も48億ドルから142億ドルと大幅に増加している。これはIT分野のスタートアップ企業を対象としたものが大半を占めている。


たとえば世界屈指の億万長者、米国の投資家ウェーレン・バフェットがイスラエルのイスカル社に対して資産評価額の80%に当たる40億ドルという過去最大の投資を行っている。イスカル社は超工切削工具のトップメーカーで、日本にも100%子会社の「イスカルジャパン」が置かれている。

また、同じく米国のサンマイクロシステムズはUSBフラッシュメモリー開発のMスタイルを15億ドルで買収している。このようにイスラエルの優良企業に対する直接投資や買収の例を挙げればきりがない。投資は米国だけでない。ドイツ・テレコムはイスラエルの大学敷地内にIT通信技術センターを1000万ドル以上の投資で設立、シンガポールの製薬メーカーはイスラエルに現地法人を設立すると発表。日本からはアステラス製薬が進出を決めたほか、ソフトバンクが数百万ドル規模の投資や技術提携を進めているという。


パレスチナと日常的な緊張関係にありながら、イスラエルはこのように世界各国から投資される国となっている。新聞やテレビのニュースからは見えてこないが、ひとつの国を「投資すべき企業」の数や技術の質の面から眺めてみるのもまた「世界の歩き方」といえよう。


By Master K/益田 慶

外国為替再入門 3 外国為替レート

実需取引


外国為替取引は、実需と仮需(投機)に分けることができます。貿易、資本取引など経済的な裏付けがある取引を実需といいます。経済的裏付けの無い取引を仮需、投機、スペキュレーションなどといいます。


実需は、企業などが行う輸出入取引、海外工場の新設などに伴う直接投資、企業買収、資本参加などによる間接投資、資本投資などが実需の中心ですが、投機取引する企業もたくさんあります。


投機取引の中心的主体は銀行です。銀行の自己ディーリング部門は、為替差益を狙って積極的に取引を行います。銀行の責務として、常に市場を正常に機能させるために価格形成と流動性を確保しなければなりません。そのためには常時、市場で取引を行っておく必要があります。


投機というとヘッジファンド、仕手集団などが市場を動かして利益を出すようなイメージがありますが、実は大切な役割があります。

投機とヘッジは表裏一体で、安定的な企業経営を行うのに為替ヘッジが必要であるならば、その受け手が必ず必要になるのです。自動車を所有して運転するときは必ず保険に入ります。それを受けるのは保険会社です。ヘッジとは保険という意味でもありますから、それを受けてくれる相手がいないとリスクをヘッジする機能が働かなくなるのです。


市場は、常に一定以上の取引が無くてはなりません。ですからリスクをヘッジしたい企業もリスクを取って利益をあげたい企業も同時に存在する必要があるのです。もし実需しか存在しなければ、為替レートは一方向に動きがちになります。輸出が常に輸入を上回る日本では、際限なく円高に向かってしまうことになります。


1984年に先物外国為替取引に関する「実需原則」が撤廃されてからは、銀行以外の企業も自由に為替取引ができるようになり、為替市場が拡大しました。この改正以前は、実需の裏付けがない為替取引は禁止されていました。


現在では、実需の占める割合は10%を割り込んでいます。現在では、取引の主体は完全に投機が中心となっています。


外国為替市場は、あらゆる市場の中で最大の市場です。世界のどこでも取引でき、24時間いつでも売買できるのです。主要通貨の取引は規制もほとんど無く、自由公正に取引できる市場になっています。


実需と仮需(投機)のマーケットへの影響


実需と投機では、マーケットに与える影響は異なります。
実需は貿易や資本取引が中心ですから、買い切り、売り切りになります。後から反対売買が行われることはありません。ですから実需の増大減少はトレンドを形成する要因となります。それに対し、投機は短期売買が中心となります。

買ったものは必ず売られ、売られたものは買い戻されます。銀行ディーラーなどは、一日の中で何度も売買を繰り返すことはよくあることです。ヘッジファンドなど銀行以外の投機筋も数日から長くても3ヶ月以内に反対取引が行われます。ヘッジファンドの決算は3ヶ月ごとに行われますから、最長でも3ヶ月ということです。このような投機筋の売買による影響は短期的です。このような短期売買により、買われすぎ、売られすぎが常に発生していますから、ボラティリティは投機によって生まれます。


トレンドは実需によって生まれ、ボラティリティは投機によって生まれるのです。

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2008年02月23日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 60 欧州財閥の系譜(36)

世界的に資源獲得競争が激化し、ウランの価格が急騰する中、日本はウランをめぐってなりふりかまわぬ外交を続けています。ウランの価格が上昇した背景には、二次供給(解体核高濃度ウラン)の減少、中国、インドなどの需要増加の見通し、10年後には需給が減少すると懸念されていることなどが挙げられます。


先週のコラムでロシアとウズベキスタンが、東シベリアにウラン濃縮の国際センターを建設する合意に達したことをお知らせしました。日本企業では、丸紅や東芝がウズベキスタンの原子炉導入のためのノウハウを提供しようと営業しています。


濃縮ウランの調達に関して、ロシアやウズベキスタンからの輸入に頼っているのは、日本だけではありません。実は米国の原子力エネルギー産業界でも発電用燃料に使用する濃縮ウランの国内調達率が落ち込み、約4割をロシアからの輸入に依存しているのです。旧ソ連製核兵器の廃棄で生じた余剰濃縮ウランを、米国が再利用したことから、米国は濃縮ウランについてロシアに供給を求めてきた経緯があります。これについて米国国内では「ロシアに頼りすぎるとエネルギー安保の見地から、不安定で危険とみられるだろう」という警告も発せられている。


ロシアでは濃縮ウラン関連事業は国家独占で、新興財閥の一人であるキリエンコ長官がトップを務める原子力庁傘下の国営「テフスナブエクスポルト」が濃縮ウランを輸出しています。キリエンコは、国営企業「アトムエネルゴプロム」社(原子力エネルギー産業社)の初代会長に選出されているので、何かの力によって富と権力が彼に集中していることを物語っています。


日本も実はウラン濃縮をテフスナブエクスポルト社に委託し、経済産業省はその取引を許可してきました。あまり知られていませんが、同社は濃縮ウラン輸出で世界市場のシェア約40%を占める世界最大のウラン輸出企業なのです。ロシア国内にはウラン濃縮の再処理センターが計4カ所あり、さらにウズベキスタンと合弁で、核燃料サイクル事業の国際センターを東シベリアに建設する計画を推進しています。ここに日本企業が技術協力を申し出ているという図式なのです。


「核を持たない」と宣言した日本が、ロシアから濃縮ウランを輸入し、中央アジアの資源大国ウズベキスタンの原子炉導入を支援していることは矛盾ではありません。エネルギー全体の依存度を石油から原子力に転換しないといけない日本のエネルギー事情を考えると、今後日本のカザフスタンへの依存はさらに大きくなるといえるでしょう。

現在、日本のウラン調達先は、オーストラリア、カナダで6割を占めています。そこで新たな供給ルートを開拓することが急務とされてきたのです。資源のない日本は、ウズベキスタンとの合意により、日本のウラン総需要量の3~4割の利権を獲得しようとしています。日本はロシアの巨大原子力グループ「アトムエネルゴプロム」に技術支援を申し出、その隣のウズベキスタンに原子炉導入計画を提案しているということです。


2006年、住友商事と関西電力がウラン鉱山開発権益を獲得し、カズアトムプロム社との合弁会社を設立。最大生産量年間1000トン(日本の需要の約1割)を見込んでいるとのことです。

また、日本の原子力発電所で発生した使用済み燃料をイギリス、フランスで再処理して回収したウランを再濃縮し、カザフスタンの工場で再転換・燃料加工し、日本を含む第三国に輸出するという青写真もできています。そうするとロシア―カザフスタン―欧州-カザフスタン経由でウランは循環していくのです。


ちなみにウズベキスタンの輸出品目は、地下資源とその加工品が7割を占めています。原油(49.4%)、鉄鋼(12.0%)、銅(7.5%)という状況で、原油(3606万トン)の産出量は世界シェア1.1%に達します。有機鉱物資源では、石炭(7218万トン、世界第10位、世界シェア1.9%)が国際的に力を持っています。石油や天然ガスを豊富に持つロシア同様、ウズベキスタンは日本にとって魅力的な国といえるでしょう。

By Master K/益田 慶

2008年2月23日22日の海外為替市場

アジア市場では、米国の金利低下期待と主要国の景気低迷に反して比較的良好なアジア経済に、シンガポールドルはUSDSGD=1.4050と10年半となるSGD高・USD安、THBも10年半来の高水準、TWDは2年半来の高値と、他のアジア通貨も上昇、弱いアジア株+日経平均株価に円高が続いた。


欧州市場では、経済指標が強弱混在したが、サービス業PMIが52.3(予想50.7)と4年半ぶりの低水準から上昇に転じて、EURUSD1.4815→1.4852(NY市場で一時1.4861)まで上昇、弱い欧州株価に上昇力も弱く揉み合いとなった。


米国市場では、最大手home-funding会社が2社が格下げされ、フィッシャー・ダラス連銀総裁発言もドルにとっては弱気な材料とされ、米国株の下落に円高が進みUSDJPY=一時106.72円まで下落、ドル売りの流れが続いた。カナダの小売売上高は、除く自動車=前月比-0.4%(予想0.4%)と弱く、USDCAD=1.0100→一時1.0166まで上昇、CADJPY=一時105円近くまで下落した。しかし、終盤ぎりぎりで、米金融保証会社(モノライン)アムバック・フィナンシャル・グループ の救済策が25日か26日にも発表される可能性があるとの報道に→米株価上昇、ドル買い戻しが進む。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.40円で取引が始まり、仲値の円売り需要に107.54円まで上昇、弱いアジア株+クレジットリスクの高まりに107.36円まで下落、オプションカットでは一時107.57円まで上昇したが、アジア通貨高の流れに107.27円まで値を下げた。欧州市場は107.31円で取引が始まり、アジア勢買い+投機筋の売りに、107.17~35円の狭いレンジで売り買いが交錯したが、19日の安値107.21円、21日の安値107.17円を割り込み、ストップロスのドル売りが加速、ECBフィキシングでは106.90円のストップロスも試し106.85円まで続落した。106円台では本邦資本筋の買いは厚く、107.32円まで上昇したが、米国株は弱くクロスの円買いが続き、一時106.72円まで続落したが、金曜日の薄商いの中で、モノライン社の救済が直前に迫っているとの報道に、米株価は上昇=円売りに変化し、107.33円まで上昇、107.16円で取引を終了した。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4813で取引が始まり、米系ファンドの売りに1.4789まで下落したが、1.48以下ではアジア勢の買いが続き下げ止まり、1.4795~20狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は1.4810で取引が始まり、一時1.4792まで値を下げたが、ユーロ圏サービス業PMIが4年半ぶりの低水準から上昇し、前日の高値1.4838を超え1.4851まで急伸、1.4850超えの欧州勢の売りは厚く、1.4820~40の狭いレンジで揉み合いとなった。ECBフィキシングでは1.4861まで上昇、EURGBPの売りに1.4822まで下落、1.4862まで再上昇したが、オプション勢の売りに上下を繰り返し、ロンドンフィキシング近くでは1.4795まで値を下げ、1.4815~40の揉み合いから、1.4827で取引を終了した。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は159.07円で取引が始まり、仲値の買いに一時159.30円まで上昇したが、決算絡みのリパトリの円買い戻しに、158.86円まで下落、158.95~30円で揉み合いが続いたが、アジア株安+アジア通貨高+クレジットリスクの高まりを材料に158.90円まで値を下げた。欧州市場は158.94円で取引が始まり、直後には158.54円まで下落、ユーロ圏のサービス業PMIに159.25円まで上昇したが、クレジットリスクが意識され、弱い欧州株に159円台の売りが続き、ECBフィキシングでは158.61円まで下落した。EURUSDの買い+オプション勢買い159.18円まで上昇したが、弱い米国株に円買いが強く、158.15円まで急落、158.25~55円のレンジから、終盤にかけて米国株が急速に値を戻し、159.14円まで急伸、158.98円で取引を終了した。


●主な経済指標の結果
18:00 ユーロ 2月のComp PMI=52.7(予想51.5 前回51.8)
18:00 ユーロ 2月の製造業PMI=52.3(予想52.3 前回52.8)
18:00 ユーロ 2月のサービス業PMI=52.3(予想50.7 前回50.6)→ 予想より強く4年半ぶりの低水準から上昇しユーロ買いとなる
19:00 ユーロ 12月の製造業新規受注=-3.6%(前月比-1.0% 前回2.0←2.7%)、前年比2.1%(予想8.4% 前回11.4←11.9%)
22:30 カナダ 12月の小売売上高=前月比0.6%(予想0.7% 前回0.9←0.7%)、除く自動車=前月比-0.4%(予想0.4% 前回2.0←1.7%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=インフレ基調に変化がみられ、個人的に注視している。非常に狭い通路を進み、一方にはインフレの落とし穴があり、もう一方には景気減速リスクがある。インフレを懸念する企業経営者が増加。インフレ期待が十分に抑制されているかどうかが問題。最近成立した景気対策法が、企業の設備投資を押し上げる。
◎S&P=米金融会社ゼネラル・モーターズ・アクセプタンス・コーポレーション(GMAC)と、住宅金融部門レジデンシャル・キャピタル(レスキャップ)をジャンク級内で格下げした。
◎米金融保証会社(モノライン)アムバック・フィナンシャル・グループ ABK.N 救済策が25日か26日にも発表される可能性がある→米株価上昇、ドル買い戻しが進む。
◎グロー ス・PIMC最高投資責任者=金利の大幅利下げは、住宅ローン金利の低下につながっていない。


欧州・英国
◎ゴンサレスパラモECB専務理事=最近のユーロ圏の経済指標は強弱が混在。ECBは引き続き上向きのインフレリスクを注視。 成長に対する多くの下振れリスク、インフレに関しても多くの上振れリスクがある。ユーロ圏のファンダメンタルズは全般的には引き続き健全。クレジット市場の圧迫は年内に軽減する確率を織り込んでいない。過去数週間で市場の楽観的な見方は若干後退。金融市場への流動性供給を必要なだけ続ける。
◎オルファニデス・キプロス中銀総裁=ECBの金利をめぐる選択肢はオープンで、経済動向について先を読もうとするのは誤り。前回のECB理事会の主要懸念は高水準のインフレで、同時に成長への下向きリスクの増大も認識。
◎ユンケル・ユーログループ議長=2008年のユーロ圏成長率見通しは、欧州委員会が予想する1.8%に近くなる。
◎ムーディーズ=金融保証会社CIFGの最上級格付けを引き下げ方向で見直し。
◎英ロイズTSB=2007年の評価損計上額を0.8億ポンド積み増し2.8億ポンド。


日本・その他
◎大田経済財政担当相=景気は踊り場とは見ていないが、入る可能性は視野に入れておく必要。先行き景気の下振れリスク高まっており、より慎重に見ていく必要。
◎2月月例経済報告=景気はこのところ回復が緩やか、基調判断を1年3カ月ぶりに下方修正。
◎あいおい=サブプライム損失920億円で今期最終赤字。
◎福井日銀総裁=世界経済の不確実性高まっており、米経済も減速傾向一段と強まっている。
◎中国人民銀行(第4四半期の金融政策報告書=2008年上期はインフレ率が比較的高水準で推移。国内外の不透明感の高まりを背景に成長が鈍化
◎中国銀行業監督管理委員会=中国の銀行が日本のミューチュアルファンドの投資することを容認。

外国為替 今週のマーケット 2008年2月25日-2月29日

一週間を終わってみれば、緩やかながらもドル安相場が続き、ドル円もレンジ相場から、一時106円台に入りドル高センチメントは薄らぎつつある。しかし、多くの為替市場参加者の見通しは相変わらず、ドルブル派、ドルベア派が入り乱れ、ユーロ・ポンド・円に関しても先行き見通しが分かれ、それがまた、大手投機筋の付け込む隙を与え短期的な相場変動を大きくさせている。


米国はインフレを意識しながらも、3月18日に0.25%~0.5%の政策金利の引き上げが予想され、短期間に大幅な金利引き下げを実施したにもかかわらず、住宅金利の低下には反映されにくい状況が続き、ドルの信頼回復には程遠いものがあり、一時で期待されていた米経済回復=ドル高も足踏み状態から逆に動き始めている。


今週は、ドル高値を試す相場→レンジ相場→ドル下値を試す相場へと、徐々に流れが変わり、その絶好の材料とされるのは、バーナンキFRB議長の上下院金融委員会で、市場の期待感は米金利引き下げ期待に、ドル売りの流れを試すことになりそうである。もちろん、この逆の内容によっては期待感が裏切られ思わぬ相場展開となる可能性もある。


このような状況の中で、AUDUSDが引き続き注目されている。0.91のテクニカルポイントをすでに超え、インフレ懸念が示され、雇用も改善し、資源国通貨のメリットを感受し、オーストラリア中銀は3月4日に0.25%~0.5%政策金利を上げる見通しが強く、米国の悪影響を受けやすいCADは弱く、3月4日には0.25%の政策金利引き下げが見込まれている。市場ではロングポジションが溜まりやすい状況には変わりなく、一時的な売りによる変動が予想されるが、状況判断からはAUDCADの買いが続きやすい。


今週のメインイベントは、27日・28日のバーナンキFRB議長の上下院金融委員会での半期に一度の金融政策に関しての議会証言であるが、初日の27日で大方が判明し今後の米金融政策を読み取ることができるので特に重要である。また、29日には通貨当局者の発言が多く注意したい。


経済指標からは、28日・29日に発表が集中し相変わらず、インフレ関連と住宅関連の変動率は多い事が予想される。

◎住宅関連では、25日=英ホームトラック住宅価格、米中古住宅販売件数、27日=米新築住宅販売件数、28日=英ネーションワイド住宅価格と発表が多い。
◎インフレ関連では、26日=米PPI、28日=米GDPデフレーター、29日=日本全国CPI、ユーロCPI、未定=独CPIが注目されている。
◎成長関連では、27日=英GDP、28日=米GDPには注意が必要。
◎その他では、25日=スウェーデン中銀議事録、26日=独IFO、27日=米耐久財受注、29日=米個人所得消費、米シカゴ購買部協会景気指数、米ミシガン大消費者信頼感指数は為替変動が比較的大きい。


●2/25 (月曜日)
09.01 英 2月のホームトラック住宅価格=前月比予想 前回-0.3% 前年比予想 前回2.3%
00:00 米 1月の中古住宅販売件数=予想-1.8%・480万件 前回-2.2%・489万件
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)政策会議の議事録公開
トルシェECB総裁発言
ブロズナーFRB理事リスク管理についての講演
ミシュキンFRB理事インフレ安定化についての講演


●2/26(火曜日)
18:00 独 2月のIFO景況指数=予想102.8 前回103.4、現況指数=予想107.2 前回107.9、期待指数=予想98.7 前回99.0
20:00 英 2月のCBI販売業調査=予想4.0 前回4.0
22:30 米 1月生産者物価指数(PPI)=総合指数前月比予想0.3% 前回-0.1%、前年比予想7.2% 前回6.3%、コア指数=前月比予想0.2% 前回0.2%、 前年比予想2.2% 前回2.0%
23:00 米 12月のケース・シラー米住宅価格指数=予想 前回-2.1%
00:00 米 2月のリッチモンド連銀製造業指数=予想-5 前回-8
00:00 米 2月の消費者信頼感指数=予想83.0 前回87.9
コーンFRB副議長米経済と金融政策についての講演


●2/27(水曜日)
06:45 NZ 1月の住宅建設許可=前月比予想 前回-5.2%
16:00 独 3月のgfk消費者信頼感指数=予想44 前回4.5
16:00 独 1月の輸入物価指数=前月比予想0.4% 前回-1.0%、前年比予想4.7% 前回3.7%
17:15 スウェーデン 2月の消費者センチメント=予想5.5 前回5.9、 製造業センチメント=予想1.0 前回2.0
18:00 ユーロ 1月のマネーサプライM3・季調済=前年比予想11.3% 前回11.5%
18:30 英 第4四半期のGDP・改定値=前期比予想0.6% 前回0.6%、前年比予想2.9% 前回2.9%
18:00 ノルウェー 12月の失業率=予想 前回2.5%
22:30 米 1月の耐久財受注=前月比予想-4.0% 前回5.%、除く輸送機器=予想-1.4% 前回2.3%、除く国防関連=予想-1.2% 前回2.7%、除く航空機&国防資本財=予想-2.0% 前回4.5%
00:00 米 1月の新築住宅販売件数=予想-0.7%・60万件 前回-4.7%・60.4万件、
未定 米 1月の住宅着工許可件数改定値=予想 前回104.8万件
トルシェECB総裁記者会見
バーナンキFRB議長、下院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言
ミシュキンFRB理事金融リテラシーについての講演


●2/28 (木曜日)
08:00 豪 12月の住宅金融指数=予想 前回0.8%
08:50 日本  1月の鉱工業生産・速報=前月比予想-1.9% 前回1.4%、 前年比予想3.7% 前回0.8%
16:00 英 2月のネーションワイド住宅価格=前月比予想0.0% 前回-0.1%、 前年比予想3.6% 前回4.2%
17:30 スウェーデン 1月の小売売上高=前月比予想-0.4% 前回1.2%、 前年比6.8% 前回4.0%
17:15 スイス 第4四半期失業率=予想2.5% 前回2.7%、非農業部門雇用者数=予想 前回387.1万人、
17:55 独 2月の失業率=予想8.0% 前回8.1%、 失業者数=予想-5.0万人 前回-8.9万人
22:30 米 第4四半期のGDP・改定値: GDP成長率=前期比予想0.7% 前回0.6%、デフレーター=予想2.6% 前回2.5%、最終需要=予想1.9% 前回1.9%、コアPCE価格指数=予想2.7% 前回2.7%、PCE価格指数=予想3.9% 前回3.9%
22:30 米 第4四半期の個人消費・改定値=前期比予想2.0% 前回2.0%
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/24までの週)=予想35.0万件 予想34.9万件
00:00 米 1月の求人広告指数=予想21 前回22
バーナンキFRB議長、上院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言


●2/29 (金曜日)
06:45 NZ 貿易収支=予想 前回33億NZドル
08:30 日本 1月の失業率=予想3.9% 前回3.8%、有効求人倍率=予想0.97 前回0.98
08:30 日本 2月の東京都区部消費者物価指数=前年比予想0.5% 前回0.2%、除く生鮮食品=0.5% 前回0.4%
08:30 日本 1月の全国消費者物価指数=前年比予想0.6% 前回0.7%、除く生鮮食品=予想0.9% 前回0.8%
17:30 スウェーデン 第4四半期GDP=前期比0.7% 前回0.6%、 前年比予想2.6% 前回2.5%
18:00 ノルウェー 1月の小売売上高=前月比予想-0.7% 前回0.0%、前年比予想4.8% 前回5.6%
18:30 英 1月の消費者信用残高=予想8億ポンド 前回5.6億ポンド、 
18:30 英 1月の住宅貸出し=予想84億ポンド 前回86億ポンド、住宅許可=予想7万件 前回7.3万件
19:00 ユーロ 1月の消費者物価指数(CPI)・確報=前月比予想-0.4% 前回0.4%、前年比予想3.2% 前回3.1%、 コアCPI=前月比予想-0.8% 前回0.5%、前年比予想2.4% 前回2.3%、 
19:00 ユーロ 1月の失業率=予想7.2% 前回7.2%
19:00 ユーロ 2月の消費者信頼感=予想-12・101.2 前回 -12・101.7、産業=予想1 前回1、サイビス=予想11 前回12
19:30 英 2月のGFK消費者信頼感調査=予想-15 前回-13
19:30 スイス KOF先行指数=予想1.6 前回1.7
22:30 米 1月の個人所得・消費支出: 個人所得=前月比予想0.2% 前回0.5%、個人消費支出=前月比予想0.2% 前回0.2%、コアPCE=予想0.3% 前回0.2%
22:30 カナダ 第4四半期の経常収支=予想-3億カナダドル 前回10.4億カナダドル
22:30 カナダ  1月の鉱工業製品価格=前月比予想0.8% 前回1.1%、前年比予想 前回-0.9%、 原料価格=前月比予想0.9% 前回0.2%、前年比予想 前回10.0%
23:45 米 2月のシカゴ購買部協会景気指数=予想49.7 前回51.5
00:00 米 2月のミシガン大消費者信頼感指数・確報値=予想70.0 前回78.4、景気現況指数=予想86.5 前回94.4、消費者期待指数=予想60.0 前回68.1
未定(28~29日)独 2月の消費者物価指数(CPI)・速報=前月比予想-0.3% 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.8%、コア=前月比予想0.4% 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.8%、HICP=前月比予想-0.3% 前回0.7%、前年比予想3.0% 前回3.1%、コア前月比予想0.4% 前回0.7%、前年比予想2.9% 前回3.1%
未定(28日~4日)独 1月の小売売上高=前月比予想1.0% 前回-1.0%、前年比予想-1.8% 前回-6.9%
ローゼングレン・ボストン連銀総裁、ミシュキンFRB理事のレバレッジのかかった損失、モーゲージ市場崩壊の教訓の討論会
ロックハート・アトランタ連銀総裁サブプライム危機は伝染するかの討論会
エバンズ・シカゴ連銀総裁、プール・セントルイス連銀総裁の金融・物価・マクロ経済安定のバランス、モラルハザードの重要性の討論会

2008年2月25日 米中古住宅販売件数

24:00 (米) 1月中古住宅販売件数

2008年2月26日 独GDP 米生産者物価指数

08:50 (日) 1月企業向けサービス価格指数
16:00 (独) 第4四半期GDP・改定値
16:00 (独) 第4四半期個人消費・改定値
16:45 (仏) 1月住宅着工許可
18:00 (独) 2月IFO景況指数
18:30 (南ア) 第4四半期GDP
22:30 (米) 1月生産者物価指数
24:00 (米) 2月消費者信頼感指数

2008年2月27日 英GDP  米耐久財受注

06:45 (NZ) 1月住宅建設許可
16:00 (独) 1月輸入物価指数
16:10 (独) 3月GFK消費者信頼感調査
17:15 (香港) 第4四半期GDP
18:00 (ユーロ圏) 1月マネーサプライM3・季調済
18:30 (英) 第4四半期GDP・改定値
18:30 (英) 第4四半期個人消費・改定値
18:30 (南ア) 1月消費者物価指数
22:30 (米) 1月耐久財受注
24:00 (米) 1月新築住宅販売件数

2008年2月28日 日本鉱工業生産 米GDP 独失業率

08:50 (日) 1月鉱工業生産・速報
08:50 (日) 2/23までの対外及び対内証券売買契約等の状況
08:50 (日) 1月大型小売店販売額・速報
08:50 (日) 1月小売業販売額・速報
16:45 (仏) 2月消費者信頼感指数
16:50 (仏) 1月生産者物価指数
17:15 (香港) 1月貿易収支
17:55 (独) 2月失業率
17:55 (独) 2月失業者数
18:30 (南ア) 1月生産者物価指数
22:30 (米) 第4四半期GDP・改定値
22:30 (米) 第4四半期個人消費・改定値
22:30 (米) 2/24までの週の新規失業保険申請件数

2008年2月29日 日本消費者物価指数 ユーロ失業率  米シカゴ購買部協会景気指数

06:45 (NZ) 1月貿易収支
08:30 (日) 1月失業率
08:30 (日) 1月有効求人倍率
08:30 (日) 1月全世帯家計調査-消費支出
08:30 (日) 2月東京都区部消費者物価指数
08:30 (日) 1月全国消費者物価指数
18:00 (香港) 1月月次政府財政収支
18:30 (英) 1月マネーサプライM4・確報
18:30 (英) 1月消費者信用残高
19:00 (日) 外国為替平衡操作の実施状況(1月30日~)
19:00 (ユーロ圏) 1月消費者物価指数・確報
19:00 (ユーロ圏) 1月失業率
19:00 (ユーロ圏) 2月消費者信頼感
19:30 (英) 2月GFK消費者信頼感調査
19:30 (スイス) 2月KOF先行指数
21:00 (南ア) 1月貿易収支
22:30 (米) 1月個人所得
22:30 (米) 1月個人支出
22:30 (米) 1月PCEデフレータ
22:30 (加) 第4四半期経常収支
22:30 (加) 1月鉱工業製品価格
23:45 (米) 2月シカゴ購買部協会景気指数
24:00 (米) 2月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値
未 定 (独) 2月消費者物価指数・速報

2008年02月24日

2008年2月24日 今週の為替戦略

今週のメインイベントは、27日・28日の上下院金融委員会でのバーナンキFRB議長の半期に一度の金融政策に関しての議会証言である。初日の27日で大方が判明し、28日には同じような発言内容になるのが普通となるが、27日(日本時間28日の午前零時開始)には、今後の米金融政策を読み取ることができ、非常に・非常に重要な日となっている。市場では3月18日のFOMCで既に0.25%~0.5%を折り込み済みで、可能性は非常に低いが、逆のインパクトは大きくなっているのも事実である。また、29日にはローゼングレン・ボストン連銀総裁、ミシュキンFRB理事、ロックハート・アトランタ連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁、プール・セントルイス連銀総裁等、通貨当局者の発言が多く注意したい。


米国は消費者物価指数が上昇し、インフレを意識しながらも、短期間に大幅な金利引き下げを実施したにもかかわらず、住宅金利の低下には反映されにくい状況が続き、今後も政策金利の引き上げが予想されている。フィラデルフィア連銀景況指数が2001年2月来の低水準で、リセッションがテーマとなりつつあり、ドルの信頼回復には程遠いようにも思われ、一時で期待されていた米経済回復=ドル高も足踏み状態から、更には逆に動き始めている。


今週は、ドル高値を試す相場→レンジ相場→ドル下値を試す相場へと、徐々に流れが変わる可能性が高くなっている。この流れを変えるには、予想外の良好な経済指標と予想外のバーナンキFRB議長の発言であるが、現状では望みするで、ドル売りの流れを試すことになりそうである。ドル円もレンジ相場から、一時106円台に入りドル高センチメントは薄らぎつつあるが、多くの為替市場参加者の見通しは、短期的(第1四半期)なドル安と中期的(第2四半期以降)なドル高予想は相変わらずのままである。目先は、ドルブル派、ドルベア派が入り乱れ、ユーロ・ポンド・円に関しても先行き見通しが分かれ、それがまた、大手投機筋の付け込む隙を与え短期的な相場変動を大きくさせる要因ともなっている。


先週の木曜と金曜日は不在となったが、大手投機筋は日本時間の午後2時~3時頃にかけて、それ以前の流れの逆のポジションを取り、午後7時頃には一旦利食いを行い、日本時間の午後10時~午前1時頃かけては、売り買いを交錯させていることが多い。


主要通貨を比較:
Weeklyベースの比較で、終値を比較してみると:
CADを除く主要通貨でドルは下落しており、原油価格や商品価格の上昇と、高金利通貨の恩恵を受けたNZDの上昇幅が大きく、AUDもインフレ懸念と再利上げの思惑に上昇が続き、GBPを除き、高金利通貨の順にドルに対して上昇している。


USDJPY OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 107.35 108.62 106.33 107.80 0.48 0.45% 2.29
22-Feb-08 107.83 108.37 106.71 107.14 -0.66 -0.61% 1.66


EURUSD OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 1.4516 1.4710 1.4482 1.4682 1.750 1.21% 2.28
22-Feb-08 1.4678 1.4863 1.4611 1.4830 1.480 1.01% 2.52


USDCHF OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 1.1020 1.1108 1.0886 1.0932 -1.020 -0.92% 2.22
22-Feb-08 1.0933 1.1048 1.0835 1.0853 -0.790 -0.72% 2.13


GBPUSD OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 1.9459 1.9740 1.9402 1.9613 1.530 0.79% 3.38
22-Feb-08 1.9571 1.9709 1.9363 1.9672 0.590 0.30% 3.46


AUDUSD OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 0.8957 0.9097 0.8922 0.9089 1.310 1.46% 1.75
22-Feb-08 0.9081 0.9249 0.9068 0.9240 1.510 1.66% 1.81


USDCAD OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 0.9997 1.0112 0.9919 1.0066 0.770 0.77% 1.93
22-Feb-08 1.0092 1.0197 1.0018 1.0125 0.590 0.59% 1.79


NZDUSD OPN HI LW CLS  前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 0.7869 0.7956 0.7813 0.7899 0.150 0.19% 1.43
22-Feb-08 0.7898 0.8102 0.7894 0.8090 1.910 2.42% 2.08


円クロスを比較:
Weeklyベースの比較で、終値を比較してみると:
米独の影響を最も受けやく、利下げ観測の強いCADJPYの下落は特異で、GBPJPYも若干値を下げが、NZDJPYの上昇幅は大きく、AUDJPYも堅調に推移し、キャリートレードの復活を思わせる値動きとなっている。また、EURJPYやCHFJPYはほぼ横ばいで推移し、通貨間によって異なる値動が特徴となっている。


AUDJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 96.14 98.34 95.95 97.98 1.890 1.97% 2.39
22-Feb-08 97.90 99.54 97.76 98.92 0.940 0.96% 1.78


GBPJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 208.83 213.86 206.78 211.37 2.530 1.21% 7.08
22-Feb-08 211.04 211.96 208.75 210.74 -0.630 -0.30% 3.21


CADJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 107.32 108.97 106.09 107.03 -0.350 -0.33% 2.88
22-Feb-08 106.81 107.56 104.99 105.74 -1.290 -1.21% 2.57


EURJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 155.80 158.89 154.33 158.28 2.550 1.64% 4.56
22-Feb-08 158.30 159.60 157.70 158.88 0.600 0.38% 1.90


AUDJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 96.14 98.34 95.95 97.98 1.890 1.97% 2.39
22-Feb-08 97.90 99.54 97.76 98.92 0.940 0.96% 1.78


CHFJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 97.35 98.79 96.53 98.57 1.310 1.35% 2.26
22-Feb-08 98.59 98.87 97.91 98.72 0.150 0.15% 0.96


NZDJPY OPN HI LW CLS 前週比 前週比% 週間レンジ
15-Feb-08 84.45 85.78 83.85 85.16 0.570 0.67% 1.93
22-Feb-08 85.16 86.88 85.08 86.61 1.450 1.70% 1.80


IMM通貨先物:
2月12日と2月19日の公表値を比較してみよう:
相変わらずGBPのショートは大きく先安感が続き、金利相場なのか、クレジットリスクの緩和なのか、CHFのロングは減少、CADもドル安連動に弱気が支配しています。逆にJPY・EUR・AUDのロングは増加し、数日前の過去のデータとは言え、最近の市場センチメントを良く表しています。


JPY Long Short Net
2-Feb-08 73,955 30,484 43,471
19-Feb-08 80,805 30,361 50,444


EUR Long Short Net
2-Feb-08 55,016 44,721 10,295
19-Feb-08 60,926 46,196 14,730


GBP Long Short Net
2-Feb-08 26,593 40,526 -13,933
19-Feb-08 25,606 37,763 -12,157


CHF Long Short Net
2-Feb-08 17,550 14,370 3,180
19-Feb-08 23,979 22,992 987


CAD Long Short Net
2-Feb-08 43,391 22,956 20,435
19-Feb-08 33,387 21,440 11,947


AUD Long Short Net
2-Feb-08 53,483 17,615 35,868
19-Feb-08 58,464 18,044 40,420


NZD Long Short Net
2-Feb-08 17,294 1,315 15,979
19-Feb-08 16,735 1,608 15,127


今後の金利予想は:
国  予定日 現行政策金利 予想          
USD 3月18日 3.0%  0.25%~0.50%の利下げを予想(Fed Funds Target Rate)
EUR 3月 6日 4.0%  金利据え置きを予想(Refi Rate)
GBP 3月 6日 5.25%  金利据え置き~0.25%の利下げを予想(Base Rate)
JPY 3月 7日 0.50%  金利据え置きを予想(OverNight Call Rate)
AUD 3月 4日 7.0%  0.25%の利上げを予想(Cash Rate)
NZD 3月 5日 8.25%  金利据え置きを予想(Cash Rate)
CHF 3月13日 2.75%  金利据え置きを予想(3 month Libor target)
CAD 3月 4日 4.0%  0.25%の利下げを予想(OverNight Rate)
NOK 3月13日 5.25%  0.25%の利上げを予想 (Sight deposit)
SEK 4月23日 4.25%  金利据え置きを予想 (Repo rate)


今週の経済指標からは、28日・29日に発表が集中し相変わらず、インフレ関連と住宅関連の変動率は多い事が予想され、特に米国発のインフレ指標でもある、28日のGDPデフレータ、29日の個人消費支出のコアPCEは重要となっている。

◎住宅関連では、25日=英ホームトラック住宅価格、米中古住宅販売件数、27日=米新築住宅販売件数、28日=英ネーションワイド住宅価格と発表が多い。
◎インフレ関連では、26日=米PPI、28日=米GDPデフレータ、29日=日本全国CPI、ユーロCPI、未定=独CPIが注目される。
◎成長関連では、27日=英GDP、28日=米GDPには注意が必要。
◎その他では、25日=スウェーデン中銀議事録、26日=独IFO、27日=米耐久財受注、29日=米個人所・得消費、米シカゴ購買部協会景気指数、米ミシガン大消費者信頼感指数は為替変動が比較的大きい。


●ドル円
ドル円は、クロスではAUDやNZDに対して継続して円売りが続き、弱いながらも円キャリートレードに陥っている。ドル円の金利差も縮小する一方で、ドルにたしては狭いレンジ相場が続く可能性が高いかし、3月は本邦決算月でもあり、リパトリによる予想外の円買需要も今後は気にする必要もある。これらの円クロスで円高に変わることにより、ドル円も下値を試すリスクも警戒したい。


ドル円のWeeklyチャートは、下降トレンドが続き、ラインの中間地点で揉み合いとなっている。上値のポイントは、107.56円、107.92円、108.55~66円、109.23円、110.95円。下値のポイントは、106.10円、103.93円、103.53円。RSIは37とやや上昇しているが弱く、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、①106.10円~108.66円のレンジ相場を予想するが、上値08円台を失敗し下値を試しやすくなっている。Daily=買い、Weekly=弱い売り、Monthly=売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、長い期間に渡り1.43~1.50のレンジに陥り、両サイドを抜け出すことは容易ではなくなっている。しかし、米景気の鈍化からリセッション入りの可能性が指摘されつつあり、EUR圏の成長も鈍化することが予想されているが、インフレに対する考え方や金融政策でもECBとFRBのスタンスの差は歴然としたものがある。金利差からもドルは他の主要通貨では分が悪く、ドルの安値を試すことが予想される。


ユーロドルのWeeklyチャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間から上限での取引が続いている。上値のポイントは、1.4882、1.4944、1.4966、1.5030、1.5302。下値のポイントは、1.4782、1.4762、1.4708、1.4556、1.4345、1.4309。RSIは65と横ばいで緩やかな上昇ラインを継続しているが、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、失敗して再びもとのレンジ相場に戻る可能性もあるが、昨年11月の高値1.4968を超え、どこまで上昇できるかを試すことを予想。Daily=買い、Weekly=ミックス、Monthly=買い


●ポンド円
ポンド円は、3月のイングランド銀行の金融政策では利下げが予想されながらも、小売売上高が強く売り買いが交錯している。市場のセンチメントはややポンド高に傾いているが、204~214円の10円レンジを抜け出すことはできず、GBPUSDは相変わらず、1.94~1.98のレンジで取引が続き、方向感はいまひとつはっきりとしない。強いて言えば、期待感のGBP安相場と、米住宅関連の指標を見ながらの短期取引がベスト。


ポンド円のWeeklyチャートは、下降とトレンドが続き、ラインの中間から下限でのレンジで取引が続いている。上値のポイントは、213.43円、214.21円、214.43円、215.40円、220.45~50円。下値のポイントは、209.43円、206.96円、204.60円、199.93円、196.17円。RSIは下降トレンドが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。204.60円~214.00円のレンジに相場から、214.43~50円を超えるまでは下落基調が続く。Daily=買い、Weekly=売り、Monthly=売り。

2008年02月25日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 61 欧州財閥の系譜(37)

旧ソ連領のカザフスタンは、世界地図の上では「中央アジア」に属していますが、公用語はロシア語で、ロシア系住民が多数を占める国です。文化的にヨーロッパ化された国といえるでしょう。また、ロシアやウズベキスタン同様、地下天然資源が豊富なことで知られています。特に金属資源で世界的な埋蔵量を誇るものが多く、鉄の生産量は世界の8%に及ぶほか鉛、タングステン、モリブデン、バライトは世界一の埋蔵量、クロム、銀、亜鉛、マンガン、銅、金も世界トップクラスの埋蔵量を有しています。


この国から世界の億万長者ランキングにただ一人ランキング入りしているのが、カザフスタンにおける事実上の銅地金生産の独占企業「カザクムス」のオーナー、ウラジミール・キルです。名前からしてロシア系であることがわかります。ちなみに彼の純資産6600億円は、米アップル社CEOのステーブ・ジョブスとほぼ同額です。


97年に設立したカザクムスは、旧ソ連から独立した際に、ただ同然で償却済みの設備を手に入れたばかりでなく、ほぼ探鉱済みの超優良鉱区の優先割り当てを受けており、相当の含み資産を有していると思われます。精錬所や銅化学工場のほかに発電所、石炭鉱山を所有し、銅精錬関係企業群を傘下に置いています。


同社の売上の10%は、ヨーロッパ市場における販売によるものです。輸送はロシア経由で黒海、バルト海から積み出しているので、輸送コストはロシア情勢に左右されています。またロシア国内の製鉄企業との競合も激しくなっています。このような背景からロシア系の企業色が強いですが、実はカザクムス社は、韓国企業サムソンが権益の4割を保有する企業なのです。銅製品の大半はサムソンがカザクムス社に有利な条件で買い付けています。ですから、サムソンがカザフスタンの有力企業グループに資本を投入して多国籍企業グループを築いたとも表現できます。


ちなみにカザフスタンのアルミ系企業のトップ「アルミヌ・カザクスターナ」にはイギリス企業の資本、鉄系企業のトップ「ソコルボスコ・サルバイスコエ」にはアイスランド企業の資本、亜鉛のリーディング企業「カズジンク」にはスイス企業の資本が、それぞれ投入されており、外資系企業が目白押しです。たとえば97年に設立された、カザフスタン最大の亜鉛生産企業「カズジンク」は、翌年には政府所有の権益の6割をスイス企業グレンコア社に譲渡。それによってカザフスタンの亜鉛の輸出権はグレンコア社が独占的に支配することになったわけです。カズジンク社は世界の約3%の亜鉛を生産。主な輸出先は北アメリカと欧州です。


このように俯瞰して見ていくと、カザフスタンの金属資源をめぐって多くの外国企業が進出していることがわかります。こういった現象は欧州の他の国でも見られます。鉱物資源に恵まれた国にとって外貨獲得のために鉱業は重要な位置を占めているのです。


たとえば東ヨーロッパの小国アルバニアは、クロム、ニッケル、銅など鉱山資源に恵まれていますが、長年の鎖国政策や90年代に経済の混乱が続いたことから、開発が遅れていました。80年代に世界第3位の高品位クロム鉱石の生産を記録したものの、その後、施設の老朽化などで生産量は落ち込みました。そこに登場したのがイギリス、イタリア企業によるコンソーシアム(共同事業)です。アルバニアは地下資源の消費地である欧州に近いので、欧州企業が投資計画を練りやすいということでしょう。


同じく鉱物資源が豊富なブルガリアは国営企業の民営化を促進しているものの、近代的な鉱業法の整備が遅れて、外国企業の進出の足かせとなっていました。しかし90年代後半に民営化された製錬所をベルギーの企業が買収したり、アイルランド企業と米国企業が銅鉱山を合弁で買収に乗り出すなど、やはり外国企業が開発に進出しています。
今後はこういった地下資源をめぐる欧州企業の攻防にも着目していきます。


By Master K/益田 慶

2008年2月25日 本日の為替戦略

月曜日の相場は、前週の流れを受け継ぐことが多い。先週金曜日は、米フィラデルフィア連銀景況指数の大幅悪化に、リセッションを危惧した株安+ドル売りが続いていたが、米国市場引け間際に、モノライン社の救済策が今週の月曜日・火曜日にでも発表さえるとの報道を材料に、急速に株価は回復+ドル買いとなった。


今日・明日は、その救済策の内容と評価を見ながらの取引となるが、米国の経済指標は強弱混在しながらも、米経済を危惧する声が一段と強まっている。米国発のサブプライム問題が広まり、景気低迷による追加利下げと、強まるインフレ懸念とで、FRBは非常に難しい選択に迫られており、ドルに対して不安感が広まっている。


その中で、本邦企業のリパトリのクロスで円買いにたして、個人投資家はAUDのみならず、NZD債への投資を増加させ、NZの2月のURIDASHI額は3倍近く急拡大しているといわれている。しかし、これらの通貨高も投機的な色彩が濃く、長続きできるかは疑問である。


本日の経済指標からは、米中古住宅販売件数とトルシェECB総裁の発言には注意したい。


●ドル円
ドル円は、先週前半続いたドル買いの反動に週末に106円台まで下落、終値では107円台を回復したものの、ドルの弱気なセンチメントは払拭できず、特筆する円買いの材料な無いが、108円台トライが失敗しただけに、107.50~60円の高値をクリアに超えるまでは、下値を試しやすい。


ドル円の4時間チャートは、107円~108.50円レンジの下限を割り込み再びもとのレンジに戻っている。上値のポイントは、107.33円、107.57円、107.70円、108.32円。下値のポイントは、106.94円、106.70円、105.91円、105.65円、104.96円。RSIは37と下降ラインが続き、トレンドモメンタムも売りが続いている。トータルの判断は、107.33円、または、107.57円を超えるまでは売りを継続。


●ユーロドル
ユーロドルは、米国が弱いとユーロが強く、NZDやAUDのように特別上昇力が強いわけではないが、ECBの金利据置きとFRBの利下げ観測に、気がつけば再び1.48台まで上昇、緩やかな上昇が期待できそうである。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き中間から上限の間で取引が続いている。上値のポイントは、1.4870、1.4955、1.5029。下値のポイントは、1.4802、1.4758、1.4729、1.4635。RSIは68と高値圏で横ばいが続きトレンドのある流れとなっており、トレンドモメンタムは買いを継続。トータルの判断は、買い。または、1.4802~1.4870のレンジ。


●ポンド円
ポンド円は、かつては一番の投機通貨で動きも激しかったが、最近は珍しく揉み合いが続いている。気がつけば上値が切り下がり、下値がきりあがる三角持合に入り、そろそろ終点近くに到着しつつあり、次の方向性を確かめる時期に近づいているように思えてならない。


ポンド円の4時間チャートは、208円~212円のレンジで取引が続いている。上値のポイントは、210.81円、211.09円、212.00円、213.69円。下値のポイントは、210.04円、208.92円、208.75~80円。RSIは48とニュートラルゾーンで横ばいが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買いだが、210円~211.10円のレンジを抜けた方向に流れが加速する可能性が高い。


●本日の経済指標・その他
09.01 英 2月のホームトラック住宅価格=前月比予想 前回-0.3% 前年比予想 前回2.3%
00:00 米 1月の中古住宅販売件数=予想-1.8%・480万件 前回-2.2%・489万件
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)政策会議の議事録公開
トルシェECB総裁発言
ブロズナーFRB理事リスク管理についての講演
ミシュキンFRB理事インフレ安定化についての講演

小さな政府江戸幕府 17 江戸の行政 都市政策(消防制度)

「火事と喧嘩は江戸の華」とは、時代劇や時代小説でよく聞く言葉だが、約100万人が暮らす大都市・江戸にとって、火事は都市機能をマヒさせ、多くの人命を奪いかねない重大事だった。武家にとっても大名屋敷が焼けると、復旧に莫大な費用がかかるので大きな脅威だった。1657年の大火では江戸の町の約60%が焼失し、江戸城の本丸・二の丸・三の丸と天守も焼け、天守はその後、再建されることはなかった。死者は10万人に及んだとされている。


3代将軍家光は、6万石以上の大名16家を4組に編成(1万石について30人の人足)する「大名火消」に消防活動を行わせていた。これは若年寄の配下に属する組織で、江戸城や大名屋敷を家事から守る、いわば徳川家私設の消防隊だ。4代将軍家綱は、1657年の大火の反省から最初の公設消防「定(じょう)火消」を設置した。4人の旗本に「江戸定中火之番」を命じ、飯田橋、市ヶ谷、お茶の水、麹町に火消役の屋敷をつくり、与力や同心を付属させ、火消人足を常駐させて火事が起きたらすぐ出動できるように準備したのだ。これが現在の消防署の元である。


それでも大名屋敷中心の消防組織であったため、町屋を家事から守るまでには至らなかった。そこで、1718年に8代将軍徳川吉宗の命を受けた江戸南町奉行大岡越前守忠相が町人のための本格的な消防組織として創設したのが「町火消」である。これが時代劇に登場する、お揃いの半纏を身につけた「いろは48組」だ。


町奉行が消防団の設立を命令し、町奉行支配下の警察組織「火消人足改」(のちに火付盗賊改と統合。「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵が長官)の与力・同心の管理下にあったとはいえ、町火消は幕府から「足留め金」と称する、わずかな金額が支給されるだけで、実態は町人が費用を自己負担する自衛的な消防団であった。「足留め金」とは、火事はいつ起きるかわからないので、火消人足は所属する組の近くにいるよう遠出が禁止されていたことから命名されたとされている。


町火消の費用を町人が負担したと前述したが、町内会が一戸一戸をまわって集金したお金でなく、どうやら大店の主人がスポンサーとなり、保険のつもりで町火消の頭にお金を渡し、日常的に彼らの生活の面倒をみていたようだ。商人や地主にとって自分の店や貸している長屋が家事で焼失することは大きな痛手だ。火事になったときに助けてくれる町火消と日ごろから親しくしておくことがリスクヘッジにつながったのだろう。現在なら警備会社に支払う必要経費のようなものである。


こうして見てみると、江戸の消防面での都市政策は、大きな枠組みは官僚がつくり、運営は民間に委ねるというやり方であったようだ。また町人からすれば「自分の身は自分で守る」という意識が強くあったのだろう。都市生活には行政によるインフラ整備のあとで、必ずそのシステムを維持するランニング資金・メンテナンス資金がつきまとう。幕府が命令しなくても需要と供給が生まれ、取引が発生したということだ。


ところで、消火活動だが、当時のそれは風下にあたる家を鳶口や刺股といった道具で壊し、延焼を防ぐなどの破壊消防が主であった。屋根の上に上ることも多かったので、火消人足には鳶や大工といった専門職が就いた。江戸中期にオランダから「龍吐水(りょうどすい)」と呼ばれる小さなポンプが伝来したが、水圧が低く放水量が少なかったため消火に貢献することは少なかったようだ。


これらはいわば消防のソフト面からのアプローチだが、ハード面でも工夫はあった。1657年の大火をきっかけに幕府は、瓦屋根や土蔵造りといった防火構造を奨励し、井戸の開発や水溜桶の設置を命じ、防火目的の空き地である火除(ひよけ)地を設定した。1723年には、「火の見やぐら」の設置が義務づけられ、2人ずつ番人を置くこととなった。


瓦屋根や土蔵造りを奨励するために幕府は武家・町人の身分に応じて無利息の10年月賦で金を貸したほか、町屋に対しては5年間租税を免じた。現在なら省エネ物件や地震対策物件、屋上緑化建造物に有利な融資を行う住宅制度のようなものである。これなどは近代国家に不可欠な制度で、江戸時代の画期的な政策といえよう。

By Master K/益田 慶

2008年2月25日 FX検定 きょうの問題  日本経済の低下傾向

世界経済に占める日本のシェアが低下している。かつて15%経済といわれ、世界全体のGDPの15%を占めた日本であるが、現在は相対的地位を下げている。2006年の日本のGDPは9.1%と24年ぶりに10%を割り込んだ。1993年当時、国民一人当たりのGDPは35,008ドルでOECD加盟国中世界第2位であったが、2006年は何位になっているか。

正解 18位


解説


日本の名目GDPは4兆3,755億ドル(2006年)で、アメリカに次ぐ世界第2位の地位は変わっていない。しかし、2年連続のマイナス成長、新興国、ヨーロッパ諸国の高成長で日本のシェアは後退するばかりである。


2006年日本国民一人当たりのGDPは3万4,252ドルで、1993年当時にも及ばない。OECD(経済協力開発機構)加盟国30か国中18位の順位は、国際比較データのある1980年以降で最低順位である。2005年は15位であるから凋落傾向は止まっていない。


1993年当時の為替レートと比較すると、2006年は円安であったことから単純な比較はできないが、購買力平価で換算したデータを見ても1997年以降は順位を落としており、2005年は16位になっている。


1993年のGDP国際比較


第1位 ルクセンブルク 39,674ドル
第2位 日本      35,008ドル
第3位 スイス     34,925ドル
第4位 ノルウェー   27,404ドル
第5位 デンマーク   27,101ドル
第6位 アメリカ    25,374ドル
第7位 ドイツ     24,691ドル
第8位 オーストリア  23,983ドル
第9位 アイスランド  23,225ドル
第10位 スウェーデン  22,944ドル
第11位 ベルギー    21,993ドル
第12位 フランス    21,885ドル
第13位 オランダ    21,419ドル
第14位 カナダ      19,653ドル
第15位 イタリア    17,964ドル
第16位 オーストラリア 17,621ドル
第17位 フィンランド  17,243ドル
第18位 イギリス    16,774ドル
第19位 アイルランド  14,234ドル
第20位 スペイン    12,986ドル


2006年のGDP国際比較

第1位 ルクセンブルク 89,840ドル
第2位 ノルウェー   71,857ドル
第3位 アイスランド  53,446ドル
第4位 アイルランド  51,421ドル
第5位 スイス     51,306ドル
第6位 デンマーク   50,791ドル
第7位 アメリカ    43,801ドル
第8位 スウェーデン  42,264ドル
第9位 オランダ    41,020ドル
第10位 フィンランド  39,796ドル
第11位 イギリス    39,573ドル
第12位 オーストリア  39,064ドル
第13位 カナダ      38,978ドル
第14位 オーストラリア 37,710ドル
第15位 ベルギー    37,674ドル
第16位 フランス    35,572ドル
第17位 ドイツ     35,368ドル
第18位 日本      34,525ドル
第19位 イタリア    31,444ドル
第20位 スペイン    27,925ドル


出典:内閣府

2008年02月26日

2008年2月26日 25日の海外為替市場

先週末の米国市場の流れが継続、円全面安・・・・円以外ではドルはほぼ横ばい。


アジア市場では、中国投資有限公司の日本株投資との報道や、米金融保証会社のアムバック救済策が25日にも発表されるとの報道、独ドレスナー銀行が救済に参加するとの報道に、株価は堅調に推移、日経平均株価が3%近くとなる+414.11円上昇。各種タイプのファンドやCTA筋の円売りが強く、AUD+NZDが堅調に推移し、対円では円キャリートレードが続いた。


欧州市場では、英ホームトラック住宅価格、英銀行協会(BBA)の1月住宅ローン承認件数が弱く、ポンド売りが強くGBPJPYやGBPAUDの売りが続き、GBPUSDは一時1.9615まで下落し、欧州株の大幅な上昇が続く中で、円売り+スイス売りが強まったが、後にGBP+スイスは値を戻した。また、ハンバリー中銀がHUFのバンドを2月26日から廃止することを発表、大荒れとなった。


米国市場では、米中古住宅販売が予想を上回り、円売りの流れが加速、ドルは比較的堅調に推移した。クレジットリスクが弱まったのか、NZDUSD=0.8121と変動相場制移行の最高値を更新、AUDUSDも昨年11月来の水準まで値を戻した。IMFの年次報告書でCADは若干過大評価されているとの内容に、USDCADは1.0を割り込み0.9948まで値を下げている。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.31円で取引が始まり、一時107.18円を安値に米アムバック救済策発表の報道=株価上昇=円売りに、AUDJPY+NZDJPYの買いも加わり107.43円まで上昇、ロシア筋のGBPJPY+GBPAUDの売り、ドル円の上値も重く、107.22~43円のレンジが続いた。欧州市場では107.43円で取引が始まり、米系投資銀行の売りに対して、クロスの円売りが続き、107.50円を超えるとストップロスの買いに107.81円まで上昇、本邦実需筋の売りを消化しながら、107.98円まで上昇した。108円のオプション勢の売りに上値は重く、米国株がマイナスで始まると一時107.60円まで下落したが、米中古住宅販売件数が強く、ロンドンフィキシングでは108.12円まで上昇した。米国株が堅調に推移し、株高=円売りの流れに、終盤にかけては108.22円まで上昇、07:00時では108.05円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4837で取引が始まり、朝方の1.4842を高値に、本日期日の1.4850ストライクのオプション期日が意識され上値は重く、1.4800以下のストップロスを試す売りに1.4808まで続落となったが、EURGBPの買いやショートカバーに1.4830まで値を戻し、欧州勢の参入に下値を試す動きが続いた。欧州市場は1.4812で取引が始まり、直後に1.4795まで下落したが、EURGBP+EURJPYの買いが続き、1.4800~25のレンジで取引が続いた。ECBフィキシングを境にユーロ買いが始まり、オプション・ストライク1.4850近くの1.4845まで一時上昇したが、中古住宅販売件数のドル買い戻しに、1.4803まで下落、1.4810~35円の狭いレンジで取引が続き、07:00時では1.4830で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は159.24円で取引が始まり、159.33円を高値に、日経平均株価の上昇+円キャリートレードのAUDJPY・NZDJPYの買いによる円売りと、ロシア勢の円買い+ドル円の107.50円の売りに挟まれて、158.92~30円の狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は159.15円で取引が始まり、159.00~20円の狭いレンジから、ドル円が107.50円を超えると159.88円まで上昇、159.50~90円レンジ内での取引が続いた。ロンドンフィキシングでは円売りが加速し、160円の壁を超えストップロスの買いに160.33円まで上昇、米国株価の上昇幅が拡大すると160.43円まで続伸、07:00時では160.28円で取引されている。


●主な経済指標の結果
09.01 英 2月のホームトラック住宅価格=前月比-0.2%(前回-0.3%)、前年比1.4%(前回2.3%)
00:00 米 1月の中古住宅販売件数=-0.4%・489万件(予想-1.8%・480万件 前回491万件←-2.2%・489万件)
英 英銀行協会(BBA)の1月住宅ローン承認件数=4.429万件(前回4.234万件)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎関係者=米アムバック救済計画は来週初めに取りまとめの公算
◎米金融保証会社(モノライン)アムバック・フィナンシャル・グルー プに対する救済策が、25日か26日にも発表される可能性に株価は堅調に推移。
◎ゴールドマン・サックス予想=米主要金融機関の追加評価損は各々10億~120億ドルと予想。最も多いのがシティグループは120億ドル。
◎クロズナーFRB理事=FRBは完全雇用とインフレ抑制という二つの責務にかなり留意する必要がある。
◎国際通貨基金(IMF)は25日に発表した年次報告書=2008年のカナダ経済成長率が1.8%に減速。米経済の弱さが住宅セクター以外に波及した場合、成長が更に減速するリスクがある。成長に対するリスクバランスは下方に傾いている。カナダドルは堅調な経済や商品価格高を反映しており適切な水準だが、若干過大評価されていることを示す数字もある。
◎グリーンスパン前FRB議長=米国の経済成長は失速しており、ゼロ成長の時期が長期化するほどマイナス成長に陥る可能性が高まる。原油価格高はいつまでも続くだろう。
◎米アムバック救済30億ドル調達で合意に近付く(WSJ紙)


欧州・英国
◎中銀筋=ECBは3月のスタッフ予想発表時に2008年の成長率見通しを引き下げる。インフレ予想は前回の2.5%から据置きか上方修正される可能性。欧州連合基準消費者物価指数(HICP)上方修正される可能性。
◎ボネロ・マルタ中銀総裁(MNSI)=ECBの金融政策は検討の時間があり、米国の利下げに追随する必要はない。
◎独ドレスナー銀行=数千万ユーロ台前半で米アムバック救済計画に参加の意向。
◎バーカーBOE金融政策委員会委員=2英国がリセッション入りする可能性は依然として低い。海外からさまざまな打撃を受けており、困難な状況。今年は明らかにボラティリティーの高い年になるだろう


日本・その他
◎NZDUSD=0.8121米ドルに上昇、変動相場制移行後の最高値更新。
◎中国投資有限責任公司(FT紙)=日本株投資に100億ドルを検討→ 日経平均株価上昇。
◎ドバイ・インターナショナル・キャピタル(ドバイ政府系)=米国での資産価格の下落が続く可能性に対米追加投資を控える方針。上半期にさらに調整があるとみており、その後ある程度投資機会があろう。インドや中国などアジア、特に製造業部門を積極的に検討する。
◎シンガポール金融管理局(MAS)=USDSGD=1.4050(11年来の高値)となり、為替介入を行ったもよう
◎スウェイディUAE中銀総裁=ペルシャ湾岸地域の通貨を米ドルにペッグさせていることは湾岸諸国の経済に大きく貢献、湾岸諸国の通貨統合に向けた準備を後押ししている。湾岸通貨はドルにペッグしており、われわれの経済に資本流入をもたらし好ましい影響を与えてきた。湾岸地域の通貨統合問題については長期的な目標。スタート地点におり最終的な合意に達するには時間がかかる。
◎銀価格=27来の高値更新し18.10ドルに上昇。
◎IMF=金準備売却を発表、金価格一時10ドル以上下落。
◎ハンバリー中銀=HUFのバンドを2月26日より廃止することを発表、波乱の値動きとなった。

2008年2月26日 本日の為替戦略

最近の為替相場は、ドル高期待の買いと、事態が一向に改善しない米経済の失望売りを繰り返し、主要通貨ではレンジ相場に入っている。レンジ相場なら、7~8%台の高金利であるAUDとNZDを買い、金利差を狙おうと言う趣旨なのか、円を売る動きを考えるのは理に適っており、AUDJPYは久々の100円台に乗せ、CADJPYは108円台、NZDJPYは87円台、CHFJPYさえも99円台まで上昇した。


中国投資有限責任公司は日本株投資に100億ドルを検討しているといわれ、ドバイ政府系ファンドは対米追加投資を控える方針を示し、アジア、特に製造業部門を積極的に検討とある。この巨額な資金が再び米国へ向かうことになればドル高が始まるのであろうが、まだまだ不透明。


27日のバーナンキFRB議長の議会証言を前に、何処まで投機的なポジションを積み上げることができるかは疑問で、目先の値動きは気になるものの、短期売買を繰り返す以外なさそうである。


本日の経済指標からは、独IFOは独経済の低迷が予想され、米PPIではインフレ上昇が確認されるのかが注目されている。


●ドル円
ドル円は、昨日の円全面安はいったい何であろうか? 別にドル安=円安の動きでもなく、高金利のAUDやNZDでの円売りは理解しやすいが、弱いCADに対しても円は下落し、株高=円安の方程式だけが理に適っている。テクニカルで円売りが始まった可能性もあり、それはそれで理解できるが、バーナンキFRB議長の議会証言の影響は大きく、それを拡大するのも怖い。


ドル円の4時間チャートは、08円台再び回復、107円~108.50円の以前の水準で取引が続いている。上値のポイントは、108.32円、108.55~61円、108.88円、109.56円。下値のポイントは、107.70円、107.57円、107.33円、106.94円。RSIは51と下降ラインを上抜け、トレンドモメンタムは買いに変化している。トータルの判断は、①106.94円~108.61円のレンジを予想するが、上昇圧力が強まりドル買いに変化した可能性が強まっている。


●ユーロドル
ユーロドルは、GBPUSDの終値は22日1.9672、25日1.9672、EURUSDは22日1.4830、25日1.4830・・・。これでは如何ともし難い。海外ディーラーの相場観は、上がっても1.5台ぎりぎり、逆にユーロ安を予想する割合が多い。今回の上昇が何処まで続くのかを確認してから、売りを考えているが、結局は動かず、それも難しい。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間地点で取引が続いている。上値のポイントは、1.4845、1.4910、1.4945~65、1.5029。下値のポイントは、1.4774~86、1.4758、1.4635。RSIは横ばいで、トレンドモメンタムも買いを継続している。トータルの判断は、1.4775~1.4910のレンジ。期待感はその後下落へ転換。


●ポンド円
ポンド円は、相変わらず投機的な値動きが強く、終値では212円台と久々の高値を示現し、持ち合いの上値を超えたことで、ポンド買いが強まる可能性が出ている。クロス全般でも円売りが加速していることで、暫くはこの流れが継続することを期待したい。


ポンド円の4時間チャートは、三角持合の上値を抜けている。上値のポイントは、213.69円、213.86円、214.15~30円。下値のポイントは、210.84円、209.46~63円、208.75~92円。RSIは62と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買い。


●本日の経済指標・その他
18:00 独 2月のIFO景況指数=予想102.8 前回103.4、現況指数=予想107.2 前回107.9、期待指数=予想98.7 前回99.0
20:00 英 2月のCBI販売業調査=予想4.0 前回4.0
22:30 米 1月生産者物価指数(PPI)=総合指数前月比予想0.3% 前回-0.1%、前年比予想7.2% 前回6.3%、コア指数=前月比予想0.2% 前回0.2%、 前年比予想2.2% 前回2.0%
23:00 米 12月のケース・シラー米住宅価格指数=予想 前回-2.1%
00:00 米 2月のリッチモンド連銀製造業指数=予想-5 前回-8
00:00 米 2月の消費者信頼感指数=予想83.0 前回87.9
コーンFRB副議長米経済と金融政策についての講演

外国為替再入門 4 直物(スポット)レート、先物(フォワード)レート

直物は2営業日後に決済


外国為替レートは、通貨の交換レートですが、決済期間の長さによってレートは異なります。一般的に為替相場、為替レートという場合は、スポットレート、直物レートのことを指します。テレビ、新聞などの報道で使われる「為替相場」は、直物レートのことです。


直物とは、通貨を交換することを契約した日から2営業日後に決済する(受け渡し)為替のことです。直物は世界中で取引されています。


先物は2営業日以上先の決済日


直物に対して、決済日が2営業日以上先の取引を先物といいます。フォワードともいいます。通貨の受け渡しが3ヶ月先、6ヶ月先に行われる為替取引です。このときの交換レートを先物レート、フォワード・レートといいます。製造業などの輸出企業が販売計画を立てるのに、販売時の価格が決まっていないと経営に影響を与えます。ですから計画時に先物を予約して、為替レートを確定しておくことで、事前に販売額などの数値を確定しておくのです。


多くの場合、期間は1年未満です。しかしこの期間はルールで決まっているわけではありません。企業が求めれば銀行は為替レートを提示してきます。ドル円、ユーロ円、ユーロドル、ポンドドルなど、メジャー通貨同士であれば5年先くらいまで先物市場でレート提示されます。通常は1年未満の取引が大半です。


インターバンク市場では、スポットの日から1ヵ月後、2ヵ月後のような期日で取引されます。
これもルールがあるわけではないので、企業顧客から求められれば不定期な期日であってもレート提示されます。


直物は、2営業日後に決済される取引ですが、当日、翌日の決済も直物として解釈します。
実務的には当日物、翌日物、1週間ものなどと呼び分けています。


ドル円取引の場合の資金決済は、ドルはアメリカで、円は日本で実行されます。実際には、取引相手の銀行のニューヨークに持つドル口座と東京に持つ円口座との間で、資金の振り替えによって処理されますから物理的に現金が移動するものではありません。


また、先物為替レートは、通貨間の金利差によって決定します。金利差が年5%あったとすれば、1年先のレートは5%のディスカウントとして算出されます。

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2008年02月27日

ヨーロッパの財閥と企業グループ 62 欧州財閥の系譜(38)

以前のコラムで紹介した、ロシア国営原子力メジャー「アトムエネルゴプロム(AEP)」が7月に設立されていたことがわかりました。当初の報道によれば「年内に設立予定」とされていましたから、随分早く開業したことになります。


理事会会長にはロシア連邦原子力庁のキリエンコ長官が、社長には同庁のタラビン次官がそれぞれ任命されました。AEPは、核燃料加工会社のTVEL社、濃縮ウランをはじめとする核燃料サイクル製品の輸出会社「ロシアテクスナブエクスポート社(テネックス社:TENEX)、原子炉輸出メーカーの「アトムストロイエクスポート」及び原子力発電会社の「ロスエネルゴアトム」といった主要な国営原子力企業などを年内にも全て統合するとのことです。


注目したいのは、新興財閥ウラジミール・スミルノフ社長が率いるテネックス社です。スミルノフはプーチン大統領に近い人物で、石油関連企業の代表を経て2002年、同社の社長に任命されました。同社は40年以上にわたって、ロシア原子力庁の対外貿易の窓口として政府から全権委任され、濃縮ウランをはじめとする核燃料サイクル製品の輸出を行っており、濃縮ウランでは「世界のビッグ4」のひとつといわれています。テネックス社の主な事業は、濃縮ウランおよびウラン濃縮役務の供給など核燃料サイクル関連製品と役務の提供です。同社は産業全体の輸出量の半分以上を占め、使用済み核燃料の取扱いに関するサービスおよび濃縮サービスをアジアや太平洋地域の電力会社に供給することを事業に掲げてきました。


昨年10月には、テネックス社と三井物産との間でサハ共和国アルダン地区にあるウランの未開発鉱床「ユージナヤ」鉱区の事業化調査を共同で行い、三井物産が将来、本プロジェクトに参画する為の独占交渉権を得ることに合意しています。テネックス社が「アトムエネルゴプロム(AEP)」と統合され、三井物産の共同出資による合弁事業が実現した場合、三井物産はロシア国内においてウラン権益を取得する初の外資企業となるのです。


ロシアは、高騰する豊富なエネルギー資源をテコに、ソ連崩壊で甚大な打撃を受けた経済と国家機構を着実に復興させています。それに伴い日本などの外国企業に活躍のチャンスが到来しています。特にパイプを含め建設機械や自動車など日本の商品はブランド力に加え、品質、性能から、ロシアでは確実に売れるといわれています。しかし、世界を牛耳るエネルギー帝国を目指し動き始めたロシアの力の根源である石油や天然ガスの開発分野に、日本は十分に食い込めていません。


当のロシアは中国と競うように、旧ソ連圏のカザフスタンやトルクメニスタンなど中央アジアの新興エネルギー大国に進出しています。カザフスタンは先週のコラムで紹介したように地下天然資源が豊富な国です。隣国のトルクメニスタンは、国土は狭いながら天然ガスと石油の産出国です。特に天然ガスは世界第4位の埋蔵量を誇っています。2005年度のGDPは約10パーセント。主な輸出国は、(1)ウクライナ (2)イラン (3)トルコ の順。天然ガスの搬出ルートの多様化を図る中で、イラン、アフガニスタン、中国との関係を進めています。


一方ロシアは、トルクメニスタンからカスピ海沿岸に沿い、隣国カザフスタンを経由しロシアに至るルートを通るパイプラインの新設計画を発表。本年5月、トルクメニスタン、カザフスタン両国首脳と合意に達しました。この開発には、カピス海周辺における欧州列強と米国、中国の影響力を低下させる目的もあります。実は近年米国が、カスピ海を横断するガスパイプラインの建設を主張していたので、ロシアの案が採用されたことになります。パイプラインが完成すれば、トルクメニスタンは天然ガスの輸出大国にランクインし、ロシアとの関係がさらに深くなると見られています。このようにエネルギー資源国をめぐるロシア、米国、中国などの駆け引きは至るところで展開しているのです。


By Master K/益田 慶

2008年2月27日 26日の海外為替市場

米原油先物100.88ドルで最高値を更新、ドル通貨バスケットで最安値更新、、EURUSDは最高値を更新1.4985まで上昇している。


アジア市場は、変動相場制度へ以降後の最高値をつけたNZDUSD1.8152を高値に、NZ中銀の四半期調査で今後2年間のインフレ率が2.7%と変わらずとの内容に売りに変化、NZDJPYも弱くクロスの円買いを先導し、0.8100を割り込み、欧州市場の朝方には一時0.8065まで下落し、独第4四半期GDP確定値が発表され、前期比0.3%(前回0.7%)と大幅に下方修正され、ユーロ売りが強まった。


欧州市場は、IFO景況指数が104.1(予想102.8 前回103.4)と予想を大幅に上回り、ユーロ売りの流れは一変、ユーロは全面高となり、米国市場でもECBの利下げ観測が大きく後退した。


米国市場は、予想を大幅に上回る米PPIに前月比1.0(予想0.3%)は前年比では26年ぶりの高水準となったが、ドル買いは鈍く主要通貨ではドル売りが続いた。米消費者信頼感指数=75.0(予想83.0)が5年来の低水準となり、利下げ期待に米株価は上昇したが、ドル売りの材料となり、コーンFRB副議長の「米景気が一段と減速する危機はインフレ高進の懸念を上回っている」との発言に、再びドル売りが強まりユーロドルは最高値を更新している。


●ドル円
アジア市場のドル円は108.05円で取引が始まり、米国市場の流れを受け108.14円まで上昇したが、本邦機関投資家+本邦輸出勢の売りに上げ止まり、107.85~15円のレンジで取引が続いたが、WSJ紙の観測記事から、米機関投資家が111億ドルの追加損失を計上とのウワサに変わり、UKタイムズ紙がアムバック救済資金は30億ドルでは不足との報道に、一時107.78円まで下落、投機筋の買いに108.07円まで値を戻した。欧州市場は主要国でドル売りが進む中で、クロスの円売りに底堅く、107.85~08円の狭いレンジで売り買いが交錯したが、ユーロドルが先行したドル売りの流れ+軟調な米国株に徐々に上値を切り下げ、米PPIには反応は鈍く、米消費者信頼感指数の直後には、107.53円まで下落した。米国株が上昇に転じ、オプション勢+資本筋の買いに107.81円まで値を戻したが、コーンFRB副議長の米景気が一段と減速する危機はインフレ高進の懸念を上回っているとの発言や、ドル利下げ継続の思惑に、ドル売りが続き、終盤にかけては前日の安値とほぼ同じ水準の107.20円まで続落、07:00時では107.30円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4829で取引が始まり、1.4840を高値にIFOが弱いとのウワサが流れ、アジア中銀筋の売りに1.4840を高値に上値は重く、ロシア筋+スイス勢の買いに底堅く、1.4810~35の狭いレンジで取引が続いていたが、独GDP改定値の発表後には1.4780~85のストップロスを試し、1.4780まで値を下げた。欧州市場は1.4785で取引が始まり、予想を大幅に上回る独IFO景況指数に、1.4796→1.4878まで上昇、1.4900ストライクのオプション絡みの売りに抑えられ、1.4860~90のレンジで売り買いが交錯、強い米PPIにも底堅く、弱い米消費者信頼感指数にも上値は1.4892までが限度で重く、狭いレンジで取引が続いていた。コーンFRB副議長の発言を材料に1.4900を超えると、一気にユーロ売りが加速、昨年11月23日の高値1.4968を超え1.4985まで続伸した。1.500心理的なサポートとオプションバリアに上げ止まり、07:00時では1.4971で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は160.25円で取引が始まり、米国市場の流れを受け朝方は160.40円まで上昇したが、NZDJPYが弱く、ドル円が108円の売りに上げ渋り、リパトリの円買いが広まると160.00円まで値を下げ、UKタイムズ紙+WSJ紙の報道に159.77円まで続落したが、独GDP改定値後の買いに160.19円まで値を戻し、東欧勢の売りに159.67円まで下落した。欧州市場は159.75円で取引が始まり、159.62円を安値に、独IFO景況指数に159.82円→160.68円まで急伸、ユーロドルが1.49の壁を前に上げ止まり揉み合いとなったが、米消費者信頼感指数で一時160.00円まで急落、160.10~50円のレンジで売り買いが交錯した。米国株の上昇に、株高=円売りの流れ+ユーロドルが最高値を更新、160.72円まで上昇、07:00時では160.64円で取引されている。


●主な経済指標の結果
16:00 独 第4四半期GDP確定値=前期比0.3%(前回0.7%)、前年比1.6%(前回2.4%)
18:00 独 2月のIFO景況指数=104.1(予想102.8 前回103.4)、現況指数=110.3(予想107.2 前回107.9)、期待指数=98.2(予想98.7 前回99.0)
20:00 英 2月のCBI小売売上高=-3(予想4.0 前回4.0)
22:30 米 1月生産者物価指数(PPI)=総合指数前月比1.0(予想0.3% 前回-0.3%)、前年比7.4(予想7.2% 前回6.3%)、コア指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.3%(予想2.2% 前回2.0%)→ 前年比では26年ぶりの高水準
23:00 米 12月のケース・シラー米住宅価格指数=前月比-2.1%(前回-2.1%)、前年比-9.1%(前回-7.7%)
00:00 米 2月のリッチモンド連銀製造業指数: 出荷指数=-5(予想-5 前回-8)、総合指数-4(前回-17.0)、サービス売上高指数=1(前回-12)
00:00 米 2月の消費者信頼感指数=75.0(予想83.0 前回87.3←87.9)、現況指数=100.6(前回114.3)、期待指数=57.9(前回69.3)→ 5年来の低水準


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米原油先物100.88ドルで最高値を更新、ドル通貨バスケットで最安値更新、EURUSDは最高値を更新。
◎コーンFRB副議長=米景気が一段と減速する危機はインフレ高進の懸念を上回っている。米経済の困難に時期には対処に向け必要なことを行う。インフレ率の高止まり長引くと予想せず、金融混乱と成長リスクは一段の脅威。FRBが十分な政策を講じたかは今後数カ月で注意深く考慮される問題。インフレに関する直近のニュースは失望的だが、インフレ期待は適度に十分抑制されている。成長へのリスク、インフレリスクを上回っている。
◎オッペンハイマー=米シティグループの第1四半期決算は赤字の可能性。
◎ミシュキンFRB理事=エネルギー価格高騰がもたらした物価上昇よりも、インフレの長期的なトレンドに注目する必要がある。信用収縮が企業や個人の支出に及ぼす影響を注視。金融市場の混乱は、貸出という面に大きな影響を及ぼし、消費にも実際に影響している。 政策担当者は食料品とエネルギー価格を除いたコアのインフレに注目すべき。
◎米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)=ニューヨーク州司法長官との合意に基づき、ローン貸し出し業務のパートナーに対し、住宅価値について独立した評価を行うよう求める。
◎UKタイムズ紙=アムバック救済資金は30億ドルでは不足→円買いの材料となる
◎WSJ紙=米主要金融機関の損失拡大との報道に、米機関投資家が111億ドルの追加損失を計上するとのうわさが広まる。
◎ジム・ロジャーズ氏(25日)=米経済は既にリセッション入りしている。米経済は一段と悪化しドルへの圧力は続く。


欧州・英国
◎ロマックスBOE副総裁=インフレの一時的な上昇は、金融政策委員会が需要の大幅な減速の許容を意味しない。 インフレ期待の高止りを防ぐために、需要減速に対処する余地がこれまでより少なくなる。金融市場の問題継続が向こう2年間、景気の大きな足かせになる可能性がある。リスクの程度は不透明だが下向きた。インフレ期待が過度に高まれば、CPI伸びを2%目標に戻すことが一段と困難。
◎パパデモスECB副総裁=引き続きインフレの二次的効果を予防し、中期的な物価安定へのリスクの顕在化を回避することにコミットしている。このコミットメントが金融政策を決定する上で指針となる。ECBは柔軟、効果的、かつタイムリーに行動する用意がある。金融政策上の目標達成に向けて、金融市場の流動性圧力に対処する用意がある。
◎英スタンチャート=2007年税引き前利益は予想上回る27%増、08年も好調な見通し。
◎ダーリング英財務相=米景気減速の度合いはまだ不透明、世界経済は不確実な局面に過去10年で最大の試練。
◎ロートスイス中銀総裁=物価上昇圧力が大幅に高まり、同時に経済見通しの不透明感も増加し、あまり満足できる状況ではない。物価上昇圧力も相当高まっている。2008年スイスGDP見通し2.0%は楽観過ぎるかも知れない。
◎オルファニデス・キプロス中銀総裁=ユーロ圏の経済成長とインフレに関する見通しは悪化しているが、米国のような景気減速は回避している。


日本・その他
◎台湾中銀(関係筋)=3月27日に金利見直しへ。
◎NZ中銀の四半期調査=企業経営者の今後2年間の物価見通しが前回11月の調査から変わっていない。政策金利が今後数カ月にわたり据え置かれるとの市場の見方を裏付ける。企業経営者が予想する今後1年間のインフレ率は年平均3.0%(11月3.0%)。 今後2年間のインフレ率予想も年平均2.7%(11月2.7%)
◎Deng Xianhong・中国国家外為管理局(SAFE)副局長=人民元が長期的に一方向に上昇すると考えるのは危険だと警告。
◎金現物がIMFによる金売却の可能性で下落。

2008年2月27日 本日の為替戦略

シンガポールのインフレ率は25年来の高値となる6.6%まで上昇し、2008年のインフレ見通しは5.1%と住宅価格の上昇により高く、シンガポール通貨庁(MAS)はUSDSGDのミッドポイントを変更し、自国通貨高政策を取る可能性が高まっている。また、アジア諸国を含め、中東諸国もインフレ問題が深刻化し、ドルペック制度の早急に変更することはないと思われるが、金利引き下げの可能性が高まっており、前FRB議長のグリーンスパン氏もGCC諸国の通貨は変動相場制を採用すべきとアドバイスしている。


米PPIの上昇+消費者信頼感指数の大幅低下などの材料にもかかわらず、市場のセンチメントはドル高期待が強く、目先のドル売りの後に中期的なドル高を狙いにくる可能性も忘れてはならない。特に、本日は相場の流れを大きく左右させる、バーナンキFRB議長の議会証言が始まる。非常に、非常に注意する必要がある。


本日の経済指標からは、英GDP、米耐久財受注、そして、米新築住宅販売件数があり特に注目したい。


●ドル円
ドル円は、106円台と108円台は鬼門なのであろうか? どちらへも抜け出すことはできず、ドル売りの流れにも円売りも円買いも共に鈍くレンジ相場が続き、クロスでは円売りがやや優勢ながら、引き続き上下の方向感がつかめないでいる。いずれにせよ本日はバーナンキFRB議長の議会証言があるだけに、その結果次第で上下どちらへでも動き、短期取引だけに徹したい。


ドル円の4時間チャートは、またしても108円台を失敗、106.50~108.50円のコアレンジに戻っている。上値のポイントは、107.57円、107.90円、108.02円、108.55円。下値のポイントは、107.24円、107.10円、106.94円、105.91円。RSIは40と再び50を割り込み、トレンドモメンタムも買いから売りに変化。107.10円~108.02円のレンジ。


●ユーロドル
ユーロドルは、独IFOと米消費者信頼感指数を契機とした買いに、ついに、昨年11月の高値を更新したが、1.500の心理的な大台を前に上げ渋っている。遅かれ早かれこの水準を試し何処まで上昇することを予想するが、過去のポンドドルの大台2.00の二の舞にならないとも限らない。ターゲットはそんなに高くなく1.5020~30が限度になる可能性があり、本日のバーナンキFRB議長の議会証言を前に、調整の売りも意識する必要がある。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き上値を超え、買いが加速している。上値のポイントは、1.5000 1.5026 1.5261、1.5394。下値のポイントは、1.4946、1.4931、1.4906、1.4861。RSIは75と横ばいでトレンドの買いが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買いだが、1.5020~30以上の上昇からは警戒感を持ちたい。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルがトリプルボトムで上昇するのか、トリプルトップで下落するのか、まだ結論を出すのは早いが、そろそろ面白い水準に近づいており、1.9350~2.000のレンジを抜け出した方向に加速する可能性が高い。ポンド円は短期では上値を試す動きが続きそうであるが、どうも積極的になれない。ポンドドルの流れには注意しながら、終局的な買いを考えたい。


ポンド円の4時間チャートは、大きなレンジでは209~214円の中に入っているが、目先は上昇トレンドが続いている。上値のポイントは、213.69円、213.76~86円、214.15円、214.96円。下値のポイントは、212.24円、211.96円、210.81円、209.97円、208.92円。RSIは66と上昇トレンドが続き、トレンドモメンタムも買いを継続している。トータルの判断は、買い。


●本日の経済指標・その他
06:45 NZ 1月の住宅建設許可=前月比予想 前回-5.2%
16:00 独 3月のgfk消費者信頼感指数=予想44 前回4.5
16:00 独 1月の輸入物価指数=前月比予想0.4% 前回-1.0%、 前年比予想4.7% 前回3.7%
17:15 スウェーデン 2月の消費者センチメント=予想5.5 前回5.9、製造業センチメント=予想1.0 前回2.0
18:00 ユーロ 1月のマネーサプライM3・季調済=前年比予想11.3% 前回11.5%
18:30 英 第4四半期のGDP・改定値=前期比予想0.6% 前回0.6%、前年比予想2.9% 前回2.9%
18:00 ノルウェー 12月の失業率=予想 前回2.5%
22:30 米 1月の耐久財受注=前月比予想-4.0% 前回5.%、除く輸送機器=予想-1.4% 前回2.3%、除く国防関連=予想-1.2% 前回2.7%、除く航空機&国防資本財=予想-2.0% 前回4.5%
00:00 米 1月の新築住宅販売件数=予想-0.7%・60万件 前回-4.7%・60.4万件、
未定 米 1月の住宅着工許可件数改定値=予想 前回104.8万件
トルシェECB総裁記者会見
バーナンキFRB議長、下院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言
ミシュキンFRB理事金融リテラシーについての講演

2008年2月27日 20:20Vision 日本国借金833兆円

2008年2月26日、ニューヨーク・ダウは大きく値をあげた。モノライン各社の格付けが維持されたことをマーケットは好感したようである。いかにも短期的な市場の反応であると言える。アメリカのマーケットは、アメリカ大統領予備選の戦況を横目に睨みながら、原油価格、鉱産資源、穀物の値上がりによるコストアップ・インフレの懸念を感じつつ、政府・金融当局の金融政策に注目している。コソボ独立など新たな火種を生む世界情勢の中で混沌としたマーケット情勢である。


今後、モノライン各社の格付けが維持されるごとにニューヨーク・ダウが上昇することはあり得ないのだから、どう考えても一時的反応としか考えられない。


日本の為替、株式市場は相変わらずニューヨークのミラー相場で、ニューヨーク株価の上昇でドルが買われ、円安になると東京株価が上がる。自立的動きはなく常にリアクション相場である。


東京の株価が上がらない理由は、政府と企業の努力不足である。政府・自民党は、不完全ながらも改革の流れを作った小泉政権の政策を薄めながら有名無実化しつつある。ガソリン税の一般財源化、道路整備計画の見直しなどは既定路線であったはずであるが、いまやゼロリセットに近い状態である。


先ごろ国の借金が833兆円になると発表されたが、国債の償還・利払いに充てられる一般会計予算は21兆円に及んでいる。現在は金利が低いままであるが、インフレの足音はすぐそこまで聞こえている。金利が1%上昇すると毎年2兆円増の国債費が必要となる。現在の金利が1.5%として、2.5%に上昇した場合、国債費は2兆円、次年度は4兆円、3年目は6兆円の増額となります。金利上昇は同時に既発債の下落にも繋がります。国債を保有する郵貯銀行、市中銀行、各保険会社、年金基金は莫大な損失を計上することになる。銀行の損失は貸し渋りを併発することとなり、さらなる景気悪化に繋がる。


政府による杜撰な年金管理は官僚の無責任体質を具現化したものではありますが、まだまだ序の口です。そもそも年金の原資が実質的に残っているのかどうかが問われる時期がいずれ来るものと思います。関西地区のタクシー会社では年金積立金の未払いが払えないために倒産するケースも出てきています。このような年金の未払いがいくらになるのか考えるだけで暗くなりますが、政府が管理している年金の多くは基礎年金です。安全なのは公務員の共済年金だけという事態は社会主義国でも見られません。

官僚支配、官僚腐敗による官製不況からいつになれば脱却できるのか・・・。

100年企業15 旧財閥系の100年企業 旧森村財閥・森村グループ

森村財閥は、6代目森村市左衛門が1876年に異母弟とともに森村組(現森村商事)を設立したのが起源だ。6代目は幕末に日米修好通商条約によって開港した横浜で海外の洋服や靴、鉄砲、懐中時計などを仕入れ、土佐藩や中津藩などに販売を行った。その関係から土佐藩出身の官軍総督参謀・板垣退助の軍需品の調達を担うようになり、財を築いた。この資金でいろんな事業に挑んだが失敗。


やがて始めた帝国陸軍重騎兵用の馬具を製造・販売する工場の経営が成功し、銀座に洋装店モリムラテーラーを出店。異母弟の森村豊がニューヨークに留学したのを契機に洋装店を辞め、骨董品や陶器などを販売する「森村組」を設立。一方、ニューヨークに渡った豊は1878年、六番街に森村組の現地法人森村ブラザーズを開店。こちらは日本製品を販売する「輸入雑貨店」である。


しばらくして6代目の義弟でのちに「大倉陶園」を創業する大倉孫兵衛が森村組に加わり、森村財閥の基盤となる陶磁器の貿易業が始まった。


森村組は1946年に森村商事に改称。現在、耐火物原料や工業用原料、化学品などの輸出入と販売を行っている総合商社森村商事は、よって1876年創業の「100年企業」である。森村組が財閥へ発展したのは、卸売業へ転換してからだ。アメリカで生産されていなかった陶磁器、特に日用食器が米国で大ヒット。米国にはない陶磁器の繊細な絵柄が、当時のアメリカ女性に気に入られたようだ。


1885年以降は、注文を受けてから生産を行うようになる。取引の規模が拡大すると、陶磁器の生地の生産地である名古屋に専属窯を設け、絵付工場も設立した。日本製の白い陶磁器はフランスでも好評を博した。6代目はヨーロッパに技術者を派遣し、当時の食器製造の最新技術を学ばせた。


そして海外向け食器(ディナーセット)の大量生産を目指して1904年に名古屋に設立されたのが「日本陶器合名会社」だ。初代社長には森村組の陶器責任者・大倉孫兵衛の長男で、当時森村組ニューヨーク支店に勤めていた29歳の大倉和親が抜擢された。この日本陶器合名会社が現在の「ノリタケカンパニーリミテッド」である。よって同社は「100年企業」である。ちなみに「ノリタケ」とは、同社の本社所在である名古屋市西区則武(ノリタケ)新町から命名された。


ノリタケカンパニーリミテッドは現在、食器にとどまらず、研磨機材、セラミック素材製造を手掛けるメーカーで、海外にも製造工場を設けている。同社だけで多くの子会社・関連会社を持つノリタケグループを形成している。現在、森村グループの中核を占めている。


以降は「100年企業」ではないが、森村商事と日本陶器(ノリタケ)から生まれた企業を紹介しよう。これらが現在の「森村グループ」の中心企業である。そのほとんどが陶磁器の産地・愛知県に本社を構えているのが同グループの特徴だ。


日本陶器合名会社の衛生陶器部門を分離して1917年に設立されたのが「東洋陶器」、つまり今日の「TOTO」だ。世界に進出した日本を代表する衛生陶器・住宅設備機器メーカーである。陶器といえば電線の絶縁に用いる「碍子」がつきものだが、1919年に日本陶器合名会社の碍子部門が分離して名古屋に設立されたのが「日本碍子」(現日本ガイシ) である。


同社も多くの関連会社を持つガイシグループを形成している。同年、森村組の陶器責任者・大倉孫兵衛が立ち上げた「大倉陶器」(現大倉陶園)は日本を代表する洋食器メーカーで皇室御用達だ。さらに1936年に創業した「日本特殊陶業」は、日本碍子の点火プラグ製造部門が独立して誕生した企業。同年、日本陶器、東洋陶器、日本碍子、3社の原料部門を分離統合して設立された「共立原料」が、今日のエレクトロセラミック製造メーカー「共立マテリアル」である。


ところで、1924年に日本陶器のタイル製造部門が独立し、同社社長の大倉和親が会長、伊奈長三が常務となって創業したタイルメーカー「伊奈製陶」(現INAX)は当前のことながら森村グループに入っていたのだが、INAXが衛生陶器の製造を始めたことで兄弟会社TOTOと競合するようになり、さらにINAXが2001年にトステムと経営統合したことでグループを離脱した。


ちなみに陶磁器関連企業の売上順位は、1位TOTO、2位INAX、3位日本ガイシ、4位日本特殊陶業、5位ノリタケカンパニーリミテッドである。森村グループが「世界最大のセラミック企業グループ」と称される理由はここにある。


By Master K/益田 慶

世界資源戦争14 新興産油国・石油企業の躍進 ラテンアメリカの資源ナショナリズム

OPEC設立当初からの加盟国ベネズエラは当然のことながら新興産油国ではないが、今回はベネズエラの資源ナショナリズムの影響力の大きさと、オイルメジャーに迫る勢いを見せるベネズエラ国営石油企業「ペトロレス・デ・ベネズエラ」(PDVSA)についてふれてみたい。新興石油企業の躍進という観点からすれば、同社は1999年にチャベスがベネズエラの大統領に就任以降、またたく間に南米屈指の企業に成長した稀有な存在。今や反米国派のリーダーである。


ベネズエラが自国の石油開発を国有化し、PDVSAを立ち上げたのは1976年のこと。サウジアラビアの石油会社アラムコが国有化され、当時のエクソンやモービル、テキサコ、シェブロンなど米国オイルメジャーがサウジアラビアの権益を失ったのと同じ年である。サウジアラビア、ベネズエラという二つの産油国が資源ナショナリズムを発揮し、石油開発を国有化したことで、「世界資源戦争マップ」は大きく塗り替えられた。石油利権の多極化が始まったのである。


ベネズエラの反米外交政策は以前からあったが、チャベスは核兵器開発疑惑が持ち上がったイランを支持し、国際的な石油価格が上昇するにつれ、ブッシュ米国大統領を名指しで非難しはじめた。そして米国が提唱するFTAA(米州自由貿易園構想)を排除し、中南米の統合を掲げたのである。


先にエクソンモービルがベネズエラ政府に対して「事業撤退に追い込まれた」として補償を求めて提訴した事件についてふれておこう。ベネズエラは2007年、オリノコ川流域でメジャーが出資するプロジェクトの国有化を宣言し、PDVSAの出資比率を従来の半分以下から6割以上に引き上げた。ベネズエラ政府とエクソンモービルは国有化に伴う補償や利益配分の交渉をしたが、不調に終わった。


そこでエクソンモービルが訴訟に踏み切ったのだ。2008年2月初旬、米ニューヨーク連邦地裁、英国、オランダの裁判所は同社の主張を受け入れ、ベネズエラが支払いに応じなかった場合は、PDVSAが海外に保有する総額120億ドル(約1兆3000億円)の資産差し押さえを命じた。いわゆる海外資産凍結である。ベネズエラの資源ナショナリズムと国際石油資本の対立は今後、国際調停に入ると見られている。


大統領就任以降、チャベスは精力的に動いた。まずブラジル、アルゼンチン、ベネズエラの三国共同出資によるプロジェクト「ペトロスル」創設を各国に呼びかけ、2005年にこれを設立。ペトロスルは南米各国のエネルギー企業を統括する任務を担い、石油を輸入に依存しているカリブ諸国にベネズエラから安定的な石油の供給を行うことを目的としている。チャベス大統領は中南米諸国とカリブ海諸国への影響力の拡大を目論んでいるのであろう。事実PDVSAはベネズエラ国外の中南米の販売拠点をアルゼンチンやブラジル、ボリビア、エクアドルにまで伸ばしている。


ベネズエラは2005年、カリブ海沿岸の13ヶ国との間でエネルギー協力協定「ペトロカリブ」を締結し、カリブ海諸国に安い価格(国際価格から40%ダウン)で石油供給を始めた。さらにペトロカリブ計画の下、石油を供給しているカリブ海諸国を対象に、各国輸入額の40%に関して長期融資を開始。また中南米各国の製油所建設にも積極的に乗り出し、ジョイントベンチャーを立ち上げる一方、パイプラインを建設し、天然ガスを供給する事業も開始した。


中南米の天然ガス埋蔵量は、ベネズエラが抜きん出ている(第2位のボリビアの約6倍)。この豊富な地下資源に目をつけ、天然ガスを隣国に供給するためのパイプライン建設に着手したのである。その最初のプロジェクトが、ベネズエラ最大の産油地帯であるマラカイボとコロンビアを結ぶ250キロのパイプラインだ。チャベス大統領の戦略は抜け目がない。ボリビアの天然ガス事業を国有化させ、外国企業は採掘業務しかできないように仕向け、採掘されるガスの管理、販売をPDVSAが担うように持ち込んだのだ。


By Master K/益田 慶

2008年02月28日

2008年2月28日 27日の海外為替市場

米バーナンキFRB議長の議会証言を前に、投機筋のドル売り、米経済指標は弱く、既に激しいドル売り。EURUSD、USDCHFはドル安値を更新、GBPUSDは高値を更新。


アジア市場は、前日のユーロ高の流れを受け1.500超えの買いを試し上昇が続き、予想外にオーストラリア第4四半期建設支出がマイナスで、AUDやNZDのロングポジションの調整売りが強くAUDJPYも朝方は売り傾向が続いたが、0.9320近辺では海外ファンド勢の買いに支えられ値を戻し、ドル売りの流れにAUDも堅調に推移した。


欧州市場は、独輸入物価指数が強く、ロシアやスイス勢などの投機筋のGBPUSD・EURUSD・USDCHFでドル売りが始まり、各テクニカルポイントをブレークし、GBPUSD=1.9878→1.9973、EURUSD=1.5016→1.5089、USDCHF=1.0715→1.0666までドル売りが進んだ。弱い欧州金融株に円買いも入り、特にGBPJPYは213.08→211.39円まで急落(米国市場では210.65円まで)した。


米国市場は、耐久財受注が過去5年間で最低のマイナス幅となり、ユーロドルが1.51を超え上昇が続き、米新築住宅販売件数が弱く、バーナンキFRB議長の議会証言後も、FRBの金利引き下げ期待に、ドル売りの流れは変わらず、EURUSD=1.5144、USDCHF=1.0611と最安値を更新、ドルの安値圏での取引が続き、米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が政府系住宅金融機関2社のポートフォリオの制限解除したことで、米株価が上昇、ドル売りも弱まった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.27円で取引が始まり、朝方の107.41円を高値に、前日の消費EURUSDが1.50の壁を超え、AUDJPYの売りも加わり、海外勢のドル売りの動きが強く、107円以下の本邦実需筋のドル買いを消化しながら、106.69円まで下落した。欧州市場は107.05円で取引が始まり、106.80円以下のストップロスのドル売りを誘発し、ロシア勢のGBPJPYの売りも加わり106.21円まで急落した。本邦実需筋の買いや東欧勢の買いに下げ止まり、106.58円まで値を戻したが、本邦輸出筋や資本筋のドル売りが続き、106.20~50円のレンジで取引が続いていた。米耐久財受注が弱く106.18円まで下落、オプションカットでは105.96円まで下落したが、2月7日の安値105.91円を前に、バーナンキFRB議長の議会証言を前に投機筋のドル買い戻しも続いた。議会証言の発言直後には、106.62円まで値を戻したが、主要通貨でドル売りが進み上値も重く、米株価が上昇に転じ底値も堅く、106.25~55円のレンジで売り買いが交錯し、07:00時では106.47円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4972で取引が始まり、これを安値に1.5000と1.5025のオプションバリアを試す買いに、1.5049まで上昇、1.5050のオプション勢の売りに上げ止まり、1.4983~13のレンジで揉み合いとなったが、欧州勢のGBPUSDの買い+独輸入物価指数が高く、1.5050のオプションバリアを上抜け、1.5058まで上昇が続いた。欧州市場はドル全面安の流れに、ECBの利下げ観測後退+FRBの利下げ継続の思惑が強く、1.5088まで続伸、1.5100のテクニカルポイントを試す買いが続いた。ECBのレートチェックのウワサが広まると1.5027まで下落、1.5027~60で揉み合いから、米耐久財受注が弱く1.5063まで上昇、投機筋の利食い売りに1.5020まで値を下げた。オプションカットでは1.5100を超え1.5106まで上昇、バーナンキFRB議長の議会証言を受け、1.5144までユーロ買い続き、1.5100~40のレンジから、07:00時では1.5122で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は106.64円で取引が始まり、ユーロドルの買いに161.43円まで急伸したが、ユーロドルの上昇が止まり、AUDJPY+NZDJPYの売りが強まると160.39円まで徐々に値を下げ、欧州勢の参入に160.98円まで上昇した。欧州市場は160.83円で取引が始まり、GBPJPYの売りが強く、60.16円まで下落、一部本邦資本筋も売りに動き、160円以下のストップロス試し159.85円まで続落した。160円を挟み狭いレンジで取引が続いたが、オプション勢の買いやユーロドルの上昇に161.06円まで上昇、バーナンキFRB議長の議会証言を受けたユーロ高に161.17円まで続伸、一時160.70円まで下落したが、堅調な米国株に円買いも続かず、07:00時では161.01円で取引されている。


●主な経済指標の結果
06:45 NZ 1月の住宅建設許可=前月比3.3%(予想 前回-3.9←-5.2%)
豪 第4四半期建設支出=前期比-1.0%・288.5億豪ドル(予想2.0%)、前年同期比2.6%(前回2.2%)予想外の減少。
16:00 独 3月のgfk消費者信頼感指数=4.5(予想4.4 前回4.5)
16:00 独 1月の輸入物価指数=前月比0.8%(予想0.4% 前回-1.0%)、前年比5.2%(予想4.7% 前回3.7%)
17:15 スウェーデン 2月の消費者センチメント=0.9(予想5.5 前回5.9)、製造業センチメント=-1.0(予想1.0 前回2.0)
18:00 ユーロ 1月のマネーサプライM3・季調済=前年11.5%(比予想11.3% 前回11.6←11.5%)
18:30 英 第4四半期のGDP・改定値=前期比0.6(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.9%(予想2.9% 前回2.9%)
18:00 ノルウェー 12月の失業率=2.4%(予想2.5% 前回2.5%)
22:30 米 1月の耐久財受注=前月比-5.3%(予想-4.0% 前回4.4←5.0%)、除く輸送機器=-1.6%(予想-1.4% 前回2.0←2.3%)、除く国防関連=-4.7%(予想-1.2% 前回2.1←2.7%)、除く航空機&国防資本財=-1.4%(予想-2.0% 前回5.2←4.5%)→ 過去5年間で最低のマイナス幅
00:00 米 1月の新築住宅販売件数=-2.8%・58.8万件(予想-0.7%・60万件 前回-4.0・60.5←-4.7%・60.4万件)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎バーナンキFRB議長(下院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言)
→ FRBはドルを注意深く監視、重要な経済の変数。ドルの水準は原油価格に影響、消費者物価への影響はおそらく比較的小さい。投資家のドル離れの明らかな証拠はない。ドルについて目標を設定していない。米国は長期的に貯蓄・投資を高める必要。米国は長期的には国内消費から輸出・投資へのシフトが必要。
→ 住宅市場の低迷は2008年中に米経済成長への大きな足かせではなくなる。低下が来年まで続く可能性があるが、はっきりとはわからない。高水準の住宅差し押さえ率は、米経済に悪影響を及ぼす。差し押さえ回避に民間セクターの住宅ローン債権回収会社と貸出機関に一層尽力するよう促す。高水準の失業が続くのは今後数年間。リスクを均衡させる必要、政策は6カ月以上先を見据えたもの。米国は困難な状況に直面、インフレ高い・景気減速・クレジット市場に圧迫。
→ 利下げしたが信用市場の圧力でスプレッドは拡大した。スプレッド拡大、クレジット市場のスプレッド拡大、FRBの緩和効果をある程度相殺した。原油価格の上昇、前年と同程度の可能性は低い。原油価格が下落しなくても横ばいならインフレ圧力は低下。原油価格、一段高の可能性は比較的低い。
→ 成長支援に向けタイムリーに行動、下方リスクに対し保険を提供。成長への下方リスクは引き続き存在すると認識することが重要。弱い成長・市場の緊張・物価圧力の環境下で政策調整する必要。金融政策は時間をおいて作用、政策は中期的予想・リスクに照らして決定されるべき。商品価格高・物価統計、FRBのインフレ予想に対する上方リスクの拡大を示唆。インフレ期待が抑制できなくなれば、政策は複雑化し柔軟性が制限される可能性。住宅・労働市場や信用状況、成長予想に対し下向きリスクの可能性。1月以降の情報、短期的にさえない経済活動を示唆。住宅市場、今後数四半期で経済活動を下押しする見込み。インフレやインフレ期待を引き続き注意深く監視へ。インフレ、予想よりも低下もしくは上昇する可能性。予想以上の世界経済の減速、物価圧力を緩和する可能性。
◎WSJ紙=コーンFRB副議長の発言は追加利下げを強く示唆するもの。
◎米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が政府系住宅金融機関2社のポートフォリオの制限解除→ 米国株上昇。


欧州・英国
◎EURGBP最高値更新、EURUSD最高値更新、
◎ウェーバー独連銀総裁=ユーロ圏のインフレ率が2008年に、ECBが目標とする2%を下回る水準に低下する可能性は低い。ECBが12月のスタッフ予想で示した1.8%という2009年のインフ予想は、過去最高値で推移している原油価格を踏まえると、低すぎる可能性。現在の市場で主流となっている金利に対する予想は、明らかにインフレリスクを過小評価している。2008年のユーロ圏経済成長は、長期的な潜在成長率をわずかに下回る水準に鈍化する程度。インフレを上回る賃金の伸びは、過去最高水準となっている現在の3.2%というインフレ率をさらに高進させる可能性。長期インフレ期待が大幅に上昇しているようであれば、ECBは措置を講じる、との姿勢を示した。仮に明らかな上方トレンドがみられたら、それはわれわれが金融政策の措置を講じるシグナルとなる。

◎ウェリンク・オランダ中銀総裁=輸出業者は1.40~1.45ドルのユーロ相場に対応できている。今後の相場動向が経済に及ぼす影響を予測することは難しい。 ECBは来週スタッフ予測を更新する際、米英間の取引の流れの変化を考慮。
◎アルムニア欧州委員会委員=ユーロの水準は市場で決定されているが、過度のボラティリティは歓迎されない。 ユーロ相場は需給の産物。
◎ビーニ・スマギ専務理事=ECBが来週発表するスタッフ予測では、12月の見通しを修正へ。
◎英住宅金融大手のHBOS決算が市場予想を下回り8%近く急落。
◎ドイツ商工会議所(DIHK)のチーフエコノミスト=独企業はユーロ上昇の影響を受けているが、これにうまく対処することができる。


日本・その他
◎山本前金融担当相=日本版SWF、外準運用益3.5兆円上限ならドル離れ懸念払を払拭できる。
◎アジア通貨上昇=シンガポールドル、マレーシアリンギ、タイバーツが約10年ぶり高値に上昇。タイ政府は資本規制を廃止する見込み。シンガポール通貨庁は介入を継続の見込み。

2008年2月28日 本日の為替戦略

テクニカル・アナリストや、多くのストラテジストがドル高を予想しながら、結局ユーロドルはついに1.50の大台を上抜け、ECBのレートチェックのウワサを跳ね返し1.50台を維持し、1.51台まで上昇した。独輸入物価指数は上昇し、成長率は予想より鈍化することは間違いの無いところで、ECBスタッフが12月に予想したGDP1.8%は高すぎ、来週の発表では下方修正されるとは間違いない。主要国は共に弱いが、何処が一番弱いかを捜す事が取引の主流となり、金利差が再びテーマとされ、ドルに分が悪い状態に変わりない。


ユーロドルは最高値を更新しながら、心理的なサポートでもある1.5台を示現して何処まで上昇するのかが、話題の的となっている。あのGBPUSDが2.0の心理的なサポートをブレークし最高値を示現するのに約3ヶ月を要し、下げ止まるまでに約4ヶ月を要している。数日間の短期間で下落できないようなら、ある程度の時間に渡り相当上昇することになる。後は、ECBの発言と行動次第である。


また、シンガポールドル、マレーシアリンギ、タイバーツが約10年ぶり高値に上昇。タイ政府は資本規制を廃止する見込みで、シンガポール通貨庁は介入を継続しているようであるが、政策を変更するのではとの記事も多くなっている。


本日はバーナンキFRB議長が再び上院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言を行うが、昨日と変わることはないと予想でき、重要性は低い。


経済指標からは、英ネーションワイド住宅価格、米第4四半期のGDP・改定値が注目される。


●ドル円
ドル円は、円高と言うよりもドル全面安の動きにドル円が下限を割り込んだように思えてならないが、クロスでもそれほど円売りも進まず、円はクレジットリスクのヘッジ通貨として評価されている可能性が高い。特に日米金利差縮小に円キャリートレードは縮小し、また、取引量も減少傾向にある通貨ペアとなっている。107.10円の下限を割り込み、どこまで下げるのか、106.94~107.10円を超えるまでは、下値を試す動きを期待したい。


ドル円の4時間チャートは、106.50~108.50のレンジの下限を下抜け、前回の安値を維持している。上値のポイントは、106.94円、107.23円、107.97円。下値のポイントは、105.91円、105.65円、103.88円。RSIは38と下降が続き、トレンドモメンタムは売りが続いているトータルの判断は、売りに変わり、105.91~106.94円のレンジから、上値ではドル売り。


●ユーロドル
ユーロドルは、1.50の大台を狙い、1.51台まで買いが加速、いったい何処まで上昇するのであろうか? 歴史的な高値を更新しているだけに、テクニカルポイント以外は目標を持ちにくい。過去のいい例ではGBPUSDが2.00の大台を超え3ヶ月をかけて2.1162まで続伸、4ヶ月かけて1.93台の安値まで下落している。今は、このようは中期の話は気が長すぎ、短期の売買では上値を試し、逆に1.4985を割り込んだら買いは一旦終了し。今日はまだ二日目、押し目買いで上値を試すことになりそうである。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンド上限を上抜け、上げ足を加速している。上値のポイントは、1.5179、1.5261、1.5394。下値のポイントは、1.5026、1.4985、1.4946、1.4931。RSIは78とトレンドのある上昇が続いている。トレンドモメンタムは買いを継続。トータルの判断は、1.5026を割り込むまでは、買い。


●ポンド円
ポンド円は、円クロスでは、複雑な動きとなっている。CHFJPYは上昇しているが、NZDJPY、CADJPY、GBPJPYは下落し、トータルでは円高傾向に入っている。EURGBPが最高値を更新している影響もあろうが、GBPUSDを見ているとポンド円は弱いながらも、一揆に下落するようには思えず、緩やかな下げとなりそうである。


ポンド円の4時間チャートは、三角持合が上抜け、今度はクラッシクブレークポイントで下げ止まっている。上値のポントは、211.36円、211.96~00円、212.45円、213.69円。下値のポイントは、210.81円、210.25円、210.04円、209.46円、208.38円。RSIは50と上昇ラインを割り込み、トレンドモメンタムも売りに変化している。トータルの判断は、目先は、210.25~211.36円のレンジで、戻り売り。


●本日の経済指標・その他
08:00 豪 12月の住宅金融指数=予想 前回0.8%
08:50 日本  1月の鉱工業生産・速報=前月比予想-1.9% 前回1.4%、 前年比予想3.7% 前回0.8%
16:00 英 2月のネーションワイド住宅価格=前月比予想0.0% 前回-0.1%、 前年比予想3.6% 前回4.2%
17:30 スウェーデン 1月の小売売上高=前月比予想-0.4% 前回1.2%、 前年比6.8% 前回4.0%
17:15 スイス 第4四半期失業率=予想2.5% 前回2.7%、非農業部門雇用者数=予想 前回387.1万人、
17:55 独 2月の失業率=予想8.0% 前回8.1%、 失業者数=予想-5.0万人 前回-8.9万人
22:30 米 第4四半期のGDP・改定値: GDP成長率=前期比予想0.7% 前回0.6%、デフレーター=予想2.6% 前回2.5%、最終需要=予想1.9% 前回1.9%、コアPCE価格指数=予想2.7% 前回2.7%、PCE価格指数=予想3.9% 前回3.9%
22:30 米 第4四半期の個人消費・改定値=前期比予想2.0% 前回2.0%
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/24までの週)=予想35.0万件 予想34.9万件
00:00 米 1月の求人広告指数=予想21 前回22
バーナンキFRB議長、上院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言

FXライフ31 中東・アラブ諸国の通貨 アルジェリアとチェニジア

北アフリカに位置するアルジェリアは、アラブ人からなるイスラム国家だ。1962年にフランスから独立。OPEC加盟国であることからわかるように産油国である。化石燃料関連産業が国家予算の52%、貿易利益の95%を占めているように同国の経済は地下資源の採掘に依存している。


油田開発は植民地時代にフランス主導で行われた。第二次世界大戦後、フランス政府は探鉱開発を担う石油探鉱公社を設立し、海外領土で開発を進めた。そのうちのひとつがアルジェリアのサハラ砂漠だった。60年代にフランスが核実験場として選んだことでも知られている。フランスやイギリスの植民地支配からいかに独立し、どんな政権を立ち上げるのか、内戦をどのように克服していくのか。これが近代のアフリカの歴史であった。


アルジェリアの通貨はアルジェリア・ディナール(DZD)。独立後のアルジェリアは社会主義政策路線で始まったものの経済が低迷し、1965年に軍事クーデターによって軍の独裁が始まる。この時代に経済成長を遂げるが、80年代に入ると経済が困窮し、大きな対外債務を背負った。1991年の選挙でイスラム主義政党のイスラム救国戦線が圧勝すると、再び軍のクーデターが勃発。1992年以降、政府軍とスラム救国戦線が対立し、イスラム原理主義派によるテロが頻繁に発生。内戦状態が10年近く続いた。


1999年にブーテフリカ大統領が誕生して以降、活発な外交活動が展開され、国際舞台への復帰を達成。約10年にわたる国内テロのイメージを改善することに尽力を注いでいる。1995年から国有企業の民営化が進められ、豊富な地下資源の採掘に力が注がれ、近年の原油高もあって経済成長は回復。1999年以降、毎年4~6%(最新データでは2006年のGDPは3.6%)まで回復したものの、失業率は12.3%と依然高い。


近年海外から熱い視線が注がれているのが天然ガスだ。アルジェリアの天然ガスは世界第5位の埋蔵量を誇っており、輸出量は世界第2位だ。鉱物資源も豊富で、世界シェア第3位の水銀やリン鉱石などがある。このアルジェリアに近年積極的に進出しているのが中国だ。


中国石油天然気(天然ガス)集団公司がアルジェリア政府、地元石油会社と提携して開発を進めているほか、2007年には原油と天然ガスの生産にかけて中国最大の企業である「ペトロチャイナ」が自らが権益を持つ、アルジェリアの油田で軽質油と天然ガスの産出を確認した。石油・天然ガス以外でも、中国最大手の建設企業集団である中国建筑工程総公司がアルジェリア新国際空港の建設に続いてアルジェリア外務省の新庁舎建設を受注している。


アルジェリア政府としては海外企業に広く投資を呼びかけているものの、海外企業はいまだイスラム原理主義派のテロに不安を抱いている。ところが、中国だけはむしろそういった新興国を中心に進出をはかっているかのように見える。アメリカに次ぐ石油消費国・中国のエネルギー外交政策が顕著にあらわれている例といえよう。


アルジェリアの隣国チュニジアもまたフランスから独立した国だ。通貨はチュニジア・ディナール(TND)。やはり人口のほとんどをアラブ人が占めるイスラム国家である。産業は農業、鉱業、工業の三つの柱がある。アルジェリア同様、リン鉱石の採掘が盛んで、大きくはないが油田も発見されている。ほか亜鉛、銀、鉛などを産出している。工業は農業生産品の加工に基づく食品工業、鉱物資源を活用した肥料生産に代表される化学工業、機械工業がメイン。近年急速な成長を見せているのが欧州諸国の被服製造の下請けである。これは日本が人件費の安い中国の工場に製造を依頼している構造と同じだ。


チュニジアは90年代に構造改革を進め、2001年まで計画経済が進められた。これによって良好な投資環境が整い、2003年~2006年のGDPは平均3%で推移している。国際収支の経営赤字も縮小し、経済的な安定を見せている。


同国は天然資源が限られていることから、農業、鉱業、工業の効率的な経営を推進してきた。国家予算の大部分は教育、医療、住宅供給、社会福祉に割かれている。これが功を奏したようだ。あとは10%ふる失業率の改善が大きな課題というよう。

By Master K/益田 慶

2008年02月29日

2008年2月29日 28日の海外為替市場

日経平均株価=-105.79円、独DAX=-135.33、英FTSE=-110.80、NYDOW=-112.10ドルと世界的に株価は弱く、米原油先物=最高値を超え一時102.72ドル。湾岸諸国通貨がドルペック制度廃止の可能性に軒並み上昇、人民元が切り上げ後の最高値更新し、1日の上昇率は切り上げ後最大。


ドル安値は、EURUSD=1.5230、GBPUSD=1.9948、USDCHF=1.0485、USDJPY=105.07円→ 狭い値動きながら、ドル売りの取引は非常に多かった。円高値は、GBPJPY=209.52円、EURJPY=159.93円、結局はドル安+円高。


独DZバンク=サブプライム関連投資で13.6億ユーロの評価損計上、追加計上も。オランダABNアムロ=クレジット市場関連で15.6億ユーロの評価損を計上。


注目の、バーナンキFRB議長の議会証言では、「FRBの対応は2001年の景気減速時よりも困難」、「利下げ継続によって危機を乗り越えられる」、「ドル下落は貿易赤字の縮小につながり前向きな動き」との発言をとらえて、投機筋のドル売りが強まり、ムーディーズ=米ファニーメイの銀行財務格付けを引き下げる可能性。メリルリンチ=住宅ローン大手ファーストフランクリンの閉鎖を発表。ムーディーズ=インディペンデント・バンク・コーポ、RBCセンチュラ・バンクなど米地銀8行についても格下げ。


AUD第4四半期の民間設備投資=5.1%(予想3.1%)でAUD上昇、AUDJPY=一時100.51円まで上昇。スウェーデン 1月の小売売上高=前月比-0.7%(予想-0.4% 前回0.8←1.2%)→EURSEKが上昇。


米第4四半期のGDP・改定値:GDP成長率=前期比0.6%(予想0.7% 前回0.6%)、デフレーター=2.7%(予想2.6% 前回2.5%)、コアPCE価格指数=2.7%(予想2.7% 前回2.7%)、PCE価格指数=4.1%(予想3.9% 前回3.9%)、新規失業保険申請件数も悪くドル売りが強まる。


●ドル円
アジア市場のドル円は106.45円で取引が始まり、早朝の106.51円を高値に、AUDJPYの買いを消化しながら、仲値では本邦勢のドル売りに106.20円まで下落、アジア系ファンド筋のドル買いに下げ止まり、106.20~45円で取引が続いたが、欧州勢からクロスで円売りが強く106.43円まで値を戻した。欧州市場は106.40円で取引が始まり、東欧勢のドル買い+クロスでの円売りに106.66円まで上昇したが、米系金融機関のドル売りが続き、ECBフィキシングを境にドル売りが始まり、米第4四半期のGDP改定値・新規失業保険申請件数の発表後には105.80円まで続落した。本邦機関投資家+オプション勢+本邦企業の買いに下げ止まり、ロンドンフィキシングの買い需要に106.12円まで値を戻したが、バーナンキFRB議長の議会証言+メリルリンチが住宅ローン大手ファーストフランクリンの閉鎖に米国株は弱く、105.80円を割り込み、105.50円以下のストップロスを誘発し105.07円まで急落した。1月23日の安値104.95円が意識され、105.00円ではファンド筋+オプション勢の買いに下げ止まり、105.20~45円で売り買いが交錯、07:00時では105.32円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5119で取引が始まり、1.5126を高値に利食い売り+EURJPYの売りに1.5093まで値を下げ、1.51以下では投機筋の買いが続き1.5120まで値を戻したが、英系金融機関の損失拡大にGBPUSDが下落、ユーロドルも1.5083まで値を下げた。欧州市場は1.5094で取引が始まり、欧州株価の大幅下落に上値は重く、一時1.5073まで値を下げたが、湾岸諸国通貨がドルペック制度廃止の可能性+中銀筋の買いに底堅く、1.5085~10の狭いレンジで売り買いが交錯した。ロンドンフィキシングで1.5120を上抜け、米第4四半期のGDP改定値・新規失業保険申請件数で1.5153まで上昇、1.5120~50のレンジからロンドンフィキシングのユーロ買い、バーナンキFRB議長の議会証言を受け1.5198まで急伸、1.5200のテクニカルポイントで売り買いが交差したが、メリルリンチが住宅ローン大手ファーストフランクリンの閉鎖、ムーディーズが地銀8行を格下げ、1.5230まで続伸した。ECB通貨当局者の発言を気にしながら、米系証券から利食い売りも入り、1.5200~30円で揉み合いから、一時1.5195まで値を下げ、07:00時では1.5198で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は160.96円で取引が始まり、朝方の161.00円を高値に本邦資本筋+機関投資家の円買いは強く、AUDJPYの買いを消化しながら160.47円まで下落、ユーロドルの買い下げ止まり、160.55~80円のレンジから、投機筋のクロス円の買いに160.33円まで続落となった。欧州市場は160.61円で取引が始まり、東欧勢の円買いポジションを切らせる買いに160.98円まで値を戻したが、161円を超えることができず、欧州株価の下落+米株先物が弱く、160.50円まで徐々に値を下げた。米第4四半期のGDP改定値・新規失業保険申請件数の発表後には160.11円まで下落、ロンドンフィキシングでは160.69円まで値を戻したが、米国株は弱く160円を割り込み一時159.92円まで続落となり、160.00~40円のレンジから、07:00時では160.07円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本  1月の鉱工業生産・速報=前月比-2.0%(予想-1.9% 前回1.4%)、 前年比2.5%(予想3.7% 前回0.8%)
09:30 豪 第4四半期の民間設備投資=5.1%(予想3.1% 前回-6.2←6.5%)→ 24年来の高水準でAUD上昇
17:30 スウェーデン 1月の小売売上高=前月比-0.7%(予想-0.4% 前回0.8←1.2%)、前年比3.5%(6.8% 前回2.9←4.0%)
17:15 スイス 第4四半期失業率=非農業部門雇用者数=388.3万人(前回387.1万人)
17:55 独 2月の失業率=8.0%(予想8.0% 前回8.1%)、失業者数=-7.5万人(予想-5.0万人 前回-9.1←-8.9万人)
22:30 米 第4四半期のGDP・改定値:GDP成長率=前期比0.6%(予想0.7% 前回0.6%)、デフレーター=2.7%(予想2.6% 前回2.5%)、最終需要=2.1%(予想1.9% 前回1.9%)、コアPCE価格指数=2.7%(予想2.7% 前回2.7%)、PCE価格指数=4.1%(予想3.9% 前回3.9%)
22:30 米 第4四半期の個人消費・改定値=前期比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/24までの週)=37.3万件(予想35.0万件 予想35.4←34.9万件)
00:00 米 1月の求人広告指数=21(予想21 前回22)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎バーナンキFRB議長、上院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言
→ 政府系ファンドが経済的な目的で米国に投資していることを確信。国人投資家のドル資産保有について関心が低下しているという証拠はない。
→ 食品・エネルギー価格が下落すれば完成品のインフレ低下につながる。米住宅ローンの約20%は投機目的で不動産を購入した投資家が保有。サブプライム住宅ローン問題について、一時的な措置を超えて長期的な解決策を探る時期。米連邦住宅局(FHA)の近代化と政府系住宅金融機関(GSE)の改革に引き続き取り組むよう求める。
→ 外国人投資家の米国に対する信頼は依然として失われていない。一部の外国人投資家は資金を社債市場から米国債市場へ移動。各国が同じ金融政策をとる必要はない。金融政策で各国中銀が協調するとは予期せず。インフレの行方に関する見解に大きな変化なし。現在の景気減速局面で資産価値を評価するのは困難。
→ FRBはインフレ懸念しているが、多くのリスクのバランスをとろうとしている。中期的には経済成長を確実にするほうがよい、国外からの投資をひきつける。米国への必要な資本流入が続くと予想。FRBはリスクバランスを取り中期的には成長を支援。国際的な大手銀行には深刻な問題はないと想定。米銀システムは底堅い、一部の中小金融機関は破たんの可能性ある。スタグフレーションは想定していない。1970年代の状況とはかけ離れている。インフレ期待が依然非常に安定している兆候が見られる。インフレ期待を非常に注視する必要があるのは明白。今後数年間の経済成長は力強いと非常に確信。
→ FRBの対応は2001年の景気減速時よりも困難。利下げ継続によって危機を乗り越えられる。住宅価格の下落はハイテクバブル崩壊よりも広範な問題を引き起こしている。2001年の景気減速への対応時よりも一段のインフレ圧力がある。ドル下落は貿易赤字の縮小につながり前向きな動き。商品への世界的な需要がインフレ圧力をもたらし、FRBの政策を複雑にしている。財政・金融政策により経済は下半期に強まる見通し。
◎ムーディーズ=米ファニーメイの銀行財務格付けを引き下げる可能性。
◎ニューヨーク州保険局長(27日)=金融保証会社への投資で政府系ファンドと協議。
◎メリルリンチ=住宅ローン大手ファーストフランクリンの閉鎖を発表し、ドル売りが強まる。
◎ムーディーズ=インディペンデント・バンク・コーポ、RBCセンチュラ・バンクなど米地銀8行についても格下げ。
◎ブッシュ米大統領=米経済は減速しているがリセッションには向かっていない。


欧州・英国
◎ベスリーBOE金融政策委員会委員=個人消費の減退は英経済が深刻な不景気に向かっていることを意味しない。
◎EU財務相会合報告草案=世界の金融システムは依然としてぜい弱、民間部門が早急に対応しなければ規制が必要。多くの銀行はクレジット問題のエクスポージャーに関し透明性を向上させたが、追加損失の規模や範囲については不透明さが残っている。他のクレジット市場へ伝染する兆候が現れはじめている。銀行が追加評価損を計上する可能性について懸念を表明。2007年第4四半期の状況を踏まえるとこの先、おそらくより多額の有価証券の時価評価損を計上する可能性がある。域内の金融機関は現在の問題に対処する上で強い立場。現時点では長引く調整に直面しているようだ。実体経済に波及するリスクが現実化する可能性は高まっていると思われる。
◎ユンケル・ユーログループ議長=ユーロ高に関しての質問で→ 為替レートの過度なボラティリティは歓迎せず。市場は中期的指標により焦点を当てるべき。
◎独DZバンク=サブプライム関連投資で13.6億ユーロの評価損計上、追加計上も。
◎オランダABNアムロ=クレジット市場関連で15.6億ユーロの評価損を計上。
◎英RBS=07年営業利益は予想通りの9%増加、評価損を21.3億ポンドに引き上げ。


日本・その他
◎篠原財務官=クレジット市場の混乱が実体経済に及ぼす影響は長引く可能性。外貨準備に関する基本政策は安全かつ流動性の高い投資。日本は財政赤字の縮小に一段の努力必要。米サブプライム危機が日本に与える影響は限定的。G7は金融市場の安定確保のため行動する用意がある。日本の場合、政府系ファンドの設立が政府の役割かどうかは不確か。
◎大田経済財政担当相=企業の生産性向上のため、政府がIT化推進の仕掛けを。
◎水野日銀審議委員=日本経済は金利感応度が低い、利下げしても追加的な景気下支えは不確実。日本経済は踊り場的状況、幾分長引く可能性ある。日本経済は、2007・08年度と潜在成長率を下回る可能性否定できない。緩和的な金融環境の中で利下げ議論するなら、副作用についても十分検討する必要。長い目では金利正常化は必要、利下げは副作用を強く意識。現在の金融政策は緩和的、低金利の効果は十分出ている。
◎中国人民銀行の声明=為替制度を改善するという従来の方針をあらためて示す。インフレ加速という状況下、金融引き締め政策を堅持。人民元の為替相場形成メカニズムをさらに改善する。
◎人民元が切り上げ後の最高値更新=1日の上昇率は切り上げ後最大。
◎湾岸諸国通貨が軒並み上昇=自国通貨の切り上げか、ドルペッグ制廃止観測高まる。サウジリヤル=1986年以降3.75リヤルの固定が3.74リヤルまで上昇。フォワードレートに1年間でアラブ首長国連邦(UAE)ディルハムを2.8%、2年間で4.1%切り上げを折り込む。クウェートは昨年5月に続いて、2度目となる通貨ディナール切り上げを実施し6%上昇。カタール・リヤルのフォワードレートは、今後9ヶ月で2.9%上昇を折り込む。

2008年2月29日 本日の為替戦略

ドルスイスの急落にドルの弱さが確認され、円高の動きをあわせて考えれば、米景気の低迷は続き、クレジットリスクが強いことが伺われる。このようなセンチメントでは、ドル売りの材料を模索しながら、何処までドル売りが進むのかを試す取引が続きそうである。


通常であれば、本日は週末金曜日でドル下落が続き、ポジション調整のドル買いも強く意識しなえればならないが、このようなセンチメントでは逆張りもあまり有効ではなく、調整を待ってドルを売る動きを考えたい。


何れ、ユーロドルなど主要通貨ではドル買いに反転することも視野に入れる必要があるが、そのリスクを考えれば、クロスで円買いを強めるのも有効である。あるいは円クロス間でリスクを分散することも考えたい。GBPJPYの売り、EURJPYの売り、CHFJPYの買い、EURNZDの買い、EURCHFの売り・・・・。


今日は経済指標の発表が多い。経済指標からは、日本全国消費者物価指数、独CPI、独小売売上高、ユーロCPI、米個人所得・消費支出、米シカゴ購買部協会景気指数、米ミシガン大消費者信頼感指数が注目され、週末金曜日だけに相場の流れが変わる可能性も残る。


●ドル円
ドル円は、昨日は105.08円まで下落、1月23日の安値104.95円が非常に意識されることになる。昨日もこれを意識したドルの買い戻しが強く見られたが、戻りも鈍く、ドルの全面安の展開にドル売りのムードが続いている。市場のセンチメントは既に、103円、102円を視野にしているが、この水準から円の急騰には、クロスでの円高傾向が強まることが前提となり、円はユーロなどでクロスでロングすることも選択肢。


ドル円の4時間チャートは、レンジ相場の底値を割り込み、105.65円を下回ったことで下げ傾向がより強まっている。上値のポイントは、105.95円、105.65円、106.12円、106.27円、107.01~10円。下値のポイントは、104.96円、104.04円、103.91円、103.65円。RSIは31と下降ラインに戻り、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、戻りのポイントは、105.65円、106.27円と二つあり、106.27円を超えるまでは、ドル売りを継続。中期的には107.10円を超えるまではこの流れは変わらない。


●ユーロドル
ユーロドルは、歴史的な高値を更新していることは、間違いない。GBPUSDやUSDCHFもドル売りが強く、USDCHFは2月1日の安値1.0729を1.0484まで急落していることで、ドル売りの安心感は広がり、未知の領域を試す動きが予想される。昨日と同じく、GBPUSDが2.0を超えてから下落するまでに4ヶ月程度を要している。この期間を短縮できるかは、米国の経済成長の低下が止まり反転するか、通貨当局の口先介入だけである。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドの上限を超えて買いが加速している。上値のポイントは、1.5261、1.5394、1.5500、1.5600。下値のポイントは、1.5168、1.5132、1.5072、1.5026。RSIは80と買いのトレンドが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は、買いだが、上値のターゲットを設定し難い。1.5072を割り込むまでは買いを継続。


●ポンド円
ポンド円は、ポンドドルが1.94~2.0のレンジの上限を試している。共にトリプルボトム、トップとなり、超えたら影響が大きく、ポンド円もこれに流されることになる。ドルスイスが最安値を更新、ドル円も円高が進み、CHFJPY以外の主要通貨では円高となっていることを考えれば、引き続き下げのリスクが強く、上値ではストップロスを置きながら、下値を狙いたい。


ポンド円の4時間チャートは、208円~214円のレンジ内での取引が続き、下値を試す動きとなっている。上値のポイントは、210.04円、210.84円、211.43円、211.63円、212.45円。下値のポイントは、208.92円、208.75~80円、208.00円、205.87円。RSIは46と下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売り。210.84円~211.43円を超えるまでは、売りを継続。

 
●本日の経済指標・その他
06:45 NZ 貿易収支=予想 前回33億NZドル
08:30 日本 1月の失業率=予想3.9% 前回3.8%、有効求人倍率=予想0.97 前回0.98
08:30 日本 2月の東京都区部消費者物価指数=前年比予想0.5% 前回0.2%、除く生鮮食品=0.5% 前回0.4%
08:30 日本 1月の全国消費者物価指数=前年比予想0.6% 前回0.7%、除く生鮮食品=予想0.9% 前回0.8%
16:00 英 2月のネーションワイド住宅価格=前月比予想0.0% 前回-0.1%、前年比予想3.6% 前回4.2%
16:00 独 2月の消費者物価指数(CPI)・速報=前月比予想-0.3% 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.8%、コア=前月比予想0.4% 前回0.5%、前年比予想2.7% 前回2.8%、HICP=前月比予想-0.3% 前回0.7%、前年比予想3.0% 前回3.1%、コア前月比予想0.4% 前回0.7%、 前年比予想2.9% 前回3.1%
16:00 独 1月の小売売上高=前月比予想1.0% 前回-1.0%、前年比予想-1.8% 前回-6.9%
17:30 スウェーデン 第4四半期GDP=前期比0.7% 前回0.6%、 前年比予想2.6% 前回2.5%
18:00 ノルウェー 1月の小売売上高=前月比予想-0.7% 前回0.0%、前年比予想4.8% 前回5.6%
18:30 英 1月の消費者信用残高=予想8億ポンド 前回5.6億ポンド、 
18:30 英 1月の住宅貸出し=予想84億ポンド 前回86億ポンド、住宅許可=予想7万件 前回7.3万件
19:00 ユーロ 1月の消費者物価指数(CPI)・確報=前月比予想-0.4% 前回0.4%、前年比予想3.2% 前回3.1%、 コアCPI=前月比予想-0.8% 前回0.5%、 前年比予想2.4% 前回2.3%、 
19:00 ユーロ 1月の失業率=予想7.2% 前回7.2%
19:00 ユーロ 2月の消費者信頼感=予想-12・101.2 前回 -12・101.7、産業=予想1 前回1、サイビス=予想11 前回12
19:30 英 2月のGFK消費者信頼感調査=予想-15 前回-13
19:30 スイス KOF先行指数=予想1.6 前回1.7
22:30 米 1月の個人所得・消費支出: 個人所得=前月比予想0.2% 前回0.5%、 個人消費支出=前月比予想0.2% 前回0.2%、コアPCE=予想0.3% 前回0.2%
22:30 カナダ 第4四半期の経常収支=予想-3億カナダドル 前回10.4億カナダドル
22:30 カナダ  1月の鉱工業製品価格=前月比予想0.8% 前回1.1%、前年比予想 前回-0.9%、 原料価格=前月比予想0.9% 前回0.2%、 前年比予想 前回10.0%
23:45 米 2月のシカゴ購買部協会景気指数=予想49.7 前回51.5
00:00 米 2月のミシガン大消費者信頼感指数・確報値=予想70.0 前回78.4、景気現況指数=予想86.5 前回94.4、 消費者期待指数=予想60.0 前回68.1

2008年2月28日 FX検定 きょうの問題 デカップリング論

サブプライムローン問題を起点にアメリカ経済の景気後退が鮮明化しているが。アメリカ経済が後退しても新興国などの成長によって世界経済は上昇を続けるという理論を何と呼ぶか?

正解 デカップリング論


解説


2008年1月29日、IMF(国際通貨基金)は、2007年10月公表した「世界経済見通し」を下方修正した。2008年のアメリカの実質成長率を1.9%から1.5%へ、ユーロ圏を2.1%から1.6%へ、日本を1.7%から1.5%へと引き下げた。


アメリカ経済と他の国々の景気デカップリングは、アメリカ景気の減速のレベル、タイミングに起因する一時的な現象で、アメリカ景気の減速・後退が明確化し、大きくなれば、世界経済はリカップリング(再連動)していくというのが大方の見方である。


IMF(国際通貨基金)のデータによれば、世界の名目GDPに占める割合は、アメリカは過去10年間で30%から25%に低下している。同様に日本は14%から8%へ低下、ユーロ圏は22%から変化なしである。他の先進国は15%から16%へと微増している。上記の先進国全体は80%強から70%強へと低下している。反面、BRICsなど新興国は20%弱から30%弱へとシェアを拡大している。


中国の輸出は中国経済全体の成長に大きく貢献してきたが、中国からアメリカ、日本への輸出の割合は安定化し、寄与度は低くなりつつある。しかし、ユーロ圏にはユーロ高の影響もあって中国からの輸出は増大している。今後、ヨーロッパ経済の成長が鈍化してくると中国の輸出も伸びが止まる可能性も出てくる。


アメリカ、日本の景気後退がヨーロッパにまで波及した場合、BRICs経済にも影響が出てくるのは時間の問題である。したがってデカップリング論が通用するのも今のうちで、いずれ新興国も含めて景気後退が見られるだろう。


世界的景気後退は原材料価格にも敏感に反応すると思われます。現在、アメリカ株価の低迷と弱いドルの影響から世界的資金の多くが商品市場に向かっています。原油価格、鉱産資源価格、穀物価格の上昇は、現実的な需要以上に価格が上昇しています。景気後退とともにこれらの価格上昇も一旦は終息に向かうものと思われます。


世界株安、資源価格の下落が始まると、資金の流れは大きく変化します。これまで売られ続けたドル、円は再び買われることも考えられます。ニューヨーク株価、資源ともにドル建てですから、株価や資源価格が下がれば相対的にドルは買われます。円が買われる理由は、新興国に向かっていたリスクマネーが逆循環するためです。これらの資金の多くが円調達によって賄われていたため、調達した資金の返済が行われるためです。積極的に円を買おうとか、日本経済が安全だからではありません。


2008年2月現在のところ、急速なドル金利の低下に対し、追随しているのは英ポンドだけです。当面はドル売りが続くでしょうが、今後ECBがユーロの利下げをしてくるとドル買い、円買いが進んでくる可能性があります。

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