2008年2月14日13日の海外為替市場

世界的な株価の安定に、スイスと円は弱く、イングランド銀行のインフレ報告書はニュートラルで利下げ観測が後退し、ポンド買い。米小売売上高が強くドル買い。


アジア市場は、NZのREINZ住宅販売が-31.5%と7年来の低水準となり、NZDJPYの売り続き、波乱のUSDCNYを横目に、中銀筋の円買いや償還絡みの円買いに、円高の流れが続いた。


欧州市場は、独生産者物価指数が予想を上回る前月比1.4%の増加、スウェーデン中銀は予想外の0.25%政策金利を引き上げ、EURSE=9.4200→9.3331まで急落。注目のイングランド銀行四半期インフレ報告書は「現在の5.25%で据え置かれれば、インフレ率は2%を下回る見込み」との発言に大幅な利下げ観測が後退し、GBPUSD=1.9588→1.9654まで急伸。金融庁が邦銀のサブプライム関連のロスは12月末で6000億円に拡大し、エクスポージャーは1.3兆円との発表に円売りが加速し、GBPJPY=210円から米国市場で212.73円まで急騰した。


米国市場は、米小売売上高が予想を上回り、ドルの買い戻しが強まり、米株価の上昇にスイスと円売りが強まった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.30円で取引が始まり、朝方は107.42円まで上昇したが、仲値を境に米国債償還に絡む売りや、アジア中銀+本邦輸出筋の売りに107.06円まで徐々に値を下げ、107.10~20円のレンジから、オプションカット後には、ロシア筋のGBPJPYの売りに106.99円まで下落、ファンド筋の買いに107.30円まで値を戻した。欧州市場は107.27円で取引が始まり、107.15~45円の狭いレンジで取引が続いていたが、邦銀のサブプライム関連の損失拡大との発表に、クロスでの円売りも強く、107.50円を超え107.65円まで上昇した。107.50~70円のレンジで売り買いが交錯したが、予想を上回る米小売売上高に107.55円→108.04円まで急伸、堅調な米国株に円売り(ドル買い)が続き、オプションカットでは108.37円まで続伸した。108円台では本邦輸出筋の売りは厚く、投機筋の利食い売り+ロンドンフィキシングの売りに、一時108.03円まで下落、108.10~35円のレンジで取引が続き、07:00時では108.30円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4582で取引が始まり、直後の1.4594を高値にアジア筋の売りが続き、1.4575~85のレンジから、政府系ファンドやアジア中銀筋の売りに1.4560まで下落、一時1.4585まで値を戻したが、予想を上回る独生産者物価にもかかわらず、ユーロクロスの売りが続き、1.4550を割り込み1.4543まで続落となった。欧州市場は1.4541で取引が始まり、予想外のスウェーデン中銀の利上げにEURSEKが急落、ユーロドルは1.4535まで値を下げたが、1.4550以下では政府系ファンドの買いが続き、1.4572まで値を戻し、イングランド銀行インフレ報告書を受けたGBPUSDの急騰に連動し、1.4600まで急伸した。オプション勢+EURGBPの売りに上値は重く、1.4570まで値を下げ、予想を上回る米小売売上高にユーロ売りが始まり、オプションカットでは1.4532まで下落、1.4535~60のレンジから、ロンドンフィキシングでは実需筋の買いに1.4578まで上昇、堅調な米国株にEURJPYの買いが続き、1.4588まで上昇、07:00時では1.4575で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は156.48円で取引が始まり、朝方の156.68円を高値に、NZDJPYの売りに上値は重く、仲値では資本筋の売りに156.28円まで下落、155.83円まで徐々に上値を切り下げ、155.85~05円のレンジで取引が続いた。欧州市場は155.98円で取引が始まり、SEKJPYの買いに上昇が始まり、邦銀のサブプライム関連の損失拡大を受けた円売りが広まり、157.10円まで続伸、157円近辺では本邦勢の売りに上値を押さえられ156.75~10円のレンジで取引が続いた。米小売売上高に米株価が上昇、株高=円売りの流れに157.66円まで上昇、オプション勢の売りに上値は重く、一時157.20まで下落、157.30~60円のレンジで激しい売り買いの攻防が続いたが、米国株の上昇が続き157.90円まで続伸し、07:00時では157.81円で取引されている。


●主な経済指標の結果
06:45 NZ 第4四半期生産者物価=前期比1.3%(予想1.2% 前回2.3%)指数1.5%(予想1.2% 前回1.6%)
08:50 日本 1月の企業物価指数=前月比0.2%(予想0.0% 前回0.3←0.4%)、前年比3.0%(予想2.8% 前回2.6%)
08:00 NZ 1月のREINZ住宅販売=-31.5%(前回-32.1%)→ 7年来の低水準
08:50 日本 12月の貿易収支=1.0134兆円(予想1.0335兆円 前回0.9327兆円)、経常収支=1.6972兆円(予想1.72兆円 前回1.7825兆円)
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比1.4%(予想0.2% 前回-0.5%)、前年比6.6%(予想5.3% 前回5.1%)
17:30 スウェーデン スウェーデン中銀(Riksbank)金融政策発表=4.0%の政策金利を0.25%引き上げ4.25%に決定、予想外でSEK上昇
18:30 英 1月の失業率=2.5%(予想2.5% 前回2.5%、ILO失業率=5.2%(予想5.3% 前回5.3%)、失業保険申請件数=-1.08万人(予想-0.5万件、前回-0.87万人←-0.64万件)、平均賃金=3.8%(予想3.8% 前回4.0%)
19:00 ユーロ 12月の鉱工業生産=前月比-0.2%(予想0.6% 前回-0.4%←-0.5%)、前年比1.3%(予想2.3% 前回3.1%←2.7%
22:30 米 1月の小売売上高=前月比0.3%(予想0.2% 前回-0.3←-0.4%)、除く自動車=0.3%(予想0.2% 前回-0.3←-0.4%)→ ドル買いとなる
00:00 米 12月の企業在庫=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.4%)
英 1月のRICS住宅価格=-54.7(予想-52.0 前回-49.1)→1992年来の低水準


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎イエレンFRB理事=米国が景気後退に陥るか解らないが、為替への影響に関しては心配している。
◎メリルリンチ2月ファンドマネジャー調査=ファンドマネジャーのリスク回避、過去7年で最高。流動性とリスクを示す指数は31で2001年4月以来の低水準。
◎ポールソン米財務長官=住宅セクターの低迷の影響を金融市場はまだ完全には消化していない。米経済は年内のリセッション入りを回避し、一段と緩やかなペースで成長。財務省は戻し減税の小切手送付を迅速に行う。
◎MGIC米住宅ローン保証=第4四半期決算は14.7億ドルの赤字。


欧州・英国
◎イングランド銀行四半期インフレ報告=英国のインフレ率は、BOEは現在市場が予想しているような積極的な利下げを行えば、目標としている2%を上回る可能性が強い。政策金利が現在の5.25%で据え置かれれば、インフレ率は2%を下回る見込み。特にインフレ率が今年半ばまでにいったん3%に上昇すると予想していることを考慮すれば、市場の積極的な金融緩和観測が行き過ぎである可能性を示唆。済成長率については、現在の約3%から年末までに2%を下回る水準に急減速した後、2年後には2.5%前後に回復すると予想。長に対するリスクは下向きで、インフレに対するリスクは均衡。→利下げ継続の可能性が弱まりGBPUSD上昇。
◎キングBOE総裁=四半期インフレ報告書前の記者会見で、今後2横3カ月以内に同中銀が政策金利を引き上げることはない
◎パパデモスECB副総裁=金融市場の調整が続いているのは、金融市場のイノベーションや世界的な関連性の強まりが原因ではない。不適切なリスク管理や透明性の乏しさ、オフバランスの投資ビークルの誕生が、緩和的な経済および金融環境とあいまって市場の混乱を引き起こした。
◎スウェーデン中央銀行=政策金利のレポレートを0.25引き上げ4.25%にすると発表(予想は据え置き)、今後1年はほぼ同じ水準にとどまると考えている。この見通しには著しい不確実性がある→SEK上昇。
◎ガルガナスギリシャ中銀総裁=1月に過去最高の3.2%を記録したインフレ率が、今年平均で2%を上回るリスクがあるのは明白。2008年全体では、前年比ベースのインフレ率は、昨年末に予想されていた水準よりも高くなる。 金利がピークに達したかどうかは言えない。利上げの可能性を排除することは控えた。
◎トリシェECB総裁=世界市場の混乱から教訓を得る必要がある。EU全域での金融市場規制の整合性を一段と高めることを求めた。2007年夏以降、国際金融システムで起きている極めて重大な市場の調整や金融市場の混乱によって確認された。


日本・その他
◎渡辺喜美金融担当相=中国の政府系ファンド(SWF)の「中国投資有限責任公司(CIC)」の高西慶総経理(社長)と金融庁内で会談。日本に来たのは日本への投資を考えているからだろう。日本への前向きな投資を歓迎したい。
◎金融庁=邦銀のサブプライム関連のロスは12月末で6000億円に拡大。エクスポージャーは1.3兆円。
上海外為市場でUSDCNYが急騰=中国旧正月の影響か?
◎ストロスカーンIMF専務理事=金融市場の世界的な混乱の経済への影響は深刻であり、無傷で切り抜けられる地域はない。当局は景気鈍化には財政・金融政策の両方で対応、内需の下支えに努めるべき。世界経済は困難な時期に入っており、市場の混乱は実体経済に波及している。影響は欧州で拡大し、新興国も混乱の影響から免れることはできない。世界的な解決策が必要。