2008年2月8日 FX検定 きょの問題 鉄鉱石メジャー、BHPビリトンがリオ・ティント買収
鉄鉱石産出の世界3大メジャーの第2位企業BHPビリトンが第3位のリオ・ティントに対し買収提案を出している。では、世界最大の鉄鉱石メジャーはどこか?
正解 リオ・ドセ 2007年末、社名をヴァーレに変更
解説
オーストラリアに本店を置く英豪系資源メジャーのBHPビリトンが同じくオーストラリアに本社を置くリオ・ティントの買収提案をおこなっている。
買収額はまだ確定していないが、2008年2月6日現在の報道によれば、買収提案額は1474億ドル、株式交換(リオ株1株に対しBHP株3.4株)による買収案を出している。
リオ・ティント株の50%取得が最低条件としており、リオの株主は買収後の新会社株44%を保有することになる。
買収が成立すると鉄鉱石市場で70%のシェアを持つスーパーメジャーが誕生することになる。1474億ドル(約15兆7000億円)に及ぶ買収額は、鉱山株市場最大の買収劇となる。
世界の鉄鉱石市場では、輸出シェアの80%をリオ・ドセ、BHPビリトン、リオ・ティントの3社で占めている。世界の鉄鉱石生産は、ブラジル (21.1%)、オーストラリア、中国、インド、ロシアの上位5カ国が70%を占める(2002年)。
1937年の統計では、アメリカ、スウェーデンの2国で世界シェアの85%を占めていたが、その後、世界の生産・需要はともに増大し、現在はこの2国のシェアは7.7%まで落ちている。
2003年度の国別輸入量は、中国が28.5%、日本が26.1%、韓国が8.6%、台湾が3.1%と、東アジアだけで2/3を占めている。世界の鉄鉱石の50%は中国の需要によるものである。
中国も鉄鉱石生産では上位にあるが、中国の鉄鉱石は品質が悪くFeの含有量は30%程度であるのに対し、オーストラリア、ブラジルなどで生産される鉄鉱石は65%の含有量がある。鉄鉱石は通常40%から50%の含有量が採算ラインと言われている。
コスト・品質の面から商業的な鉱山が操業できるのは、オーストラリア、ブラジル、中国、カナダ、インド、ロシア、アメリカ合衆国、ウクライナだけである。
世界の鉄鉱需要の50%を占める中国は、資源確保に躍起になっている。2005年11月、中国中鋼集団(シノスティール)は、オーストラリア中西部で鉄鉱石鉱山の開発を手がけるMidWest社と、2カ所の鉱山で、合弁による開発を進めることで合意した。
さらに、2008年2月、中国の国営アルミ企業である中国アルミ業公司(チャイナルコ)は、米アルミメーカー大手のアルコアと共同でリオ・ティント株の12%を約140億ドル(約1兆5000億円)で取得している。
また、これに先立って、中国国家開発銀行が1%以下のリオ株を取得している。世界第1位のブラジル企業リオ・ドセには三井物産が15%の株式保有をしている。
また、リオ・ドセは、新日鉄と資本技術提携しているブラジル・ウジミナス製鉄所の最大株主でもある。ブラジル最大・世界有数の鉄鋼会社ウジミナス製鉄所には、投資窓口会社としての日本ウジミナスが21.6%を保有しており、新日鉄は日本ウジミナスの50.9%を保有している。またウジミナス本体の1.7%も保有している。
日本ウジミナスには三菱商事も出資している。これら一連の連携は、世界最大の鉄鋼メーカー、アルセロール・ミタルに対する対抗措置でもあり、資源確保、ブラジル国内、アメリカで生産する日系自動車メーカーに対する鋼板供給体制の一環でもある。
ブラジルから輸出される鉄鉱石は三井物産、三菱商事を通して新日鉄や新日鉄の資本・技術提携先である韓国ポスコ、中国上海宝鋼集団などへも供給されている。海運は日本郵船が担当している。韓国ポスコはブラジルに高炉建設も進めている。独クルップも建設予定があり、近い将来、ブラジルは世界最大級の鉄鋼生産国となるだろう。
- ブラジルでの鉄鉱石採掘
追記ちなみにBHPビリトン、リオ・ティントともにロスチャイルド系資源会社ですから実質的オーナーシップは変わりません。中国政府によるリオ・ティント株取得などとの兼ね合いで考えると、ロスチャイルドvs中国政府の構図も見え隠れしてきます。
ロスチャイルド⇒ゴールドマン・サックッス⇒三井住友銀行
三井物産⇒リオ・ドセ⇒ウジミナス
新日鉄⇒ウジミナス
新日鉄⇒ポスコ
この流れも何を意味しているのかじっくり考える必要がありそうです。