2008年4月3日 2日の海外為替市場

ドル安+円安、そして、日経平均株価13189.36(+532.94)と大幅上昇、NYダウ=12608.92(-45.44)、独DAX=6777.44(+57.11)、英FTSE=63.30、原油=104.76(+3.86)、金=805.48(-76.72)


アジア市場は、前日の円安相場に、実需筋の円買いが脹らんだが、日経平均株価の大幅上昇に、下げ幅も限定的で狭いレンジ取引から円売りの流れに変わった。また、EURGBPの売りに一時EURUSDが値を下げた。


欧州市場では幅広いEUR買いが広まり、株価の上昇に円売りの流れが続き、売りが続いていたポンドの上昇が目立ち、GBPUSD=1.9843まで上昇、米国市場では1.99まで上昇した。ユーロ圏非公式財務相会合で、G7ではユーロ高への懸念を表明する見通しとの報道にも、EURUSDは堅調に推移した。


流れが変わったのは、4日の米雇用統計を前に前哨戦となる、ADP全国雇用者数は0.8万人(予想-3.0万人)、先に発表さえた、企業人員削減数=53,579人(前回72,091人)と良く、信用リスクの低下や米雇用統計の改善期待に一時ドル買いとなったが、長くは続かず、バーナンキFRB議長の議会証言で、米経済は2008年前半若干縮小に、米株価下落=ドル売りと円売りの流れが続いた。


●ドル円
アジア市場のドル円は101.84円で取引が始まり、101.89円を高値に本邦輸出筋や資本筋のドル売りに101.50円まで下落したが、101.50円近辺では米系証券など海外勢のドル買いが強く下げ止まり、仲値のドル買いに101.90円まで上昇、101.60~90円のレンジから、日本を含むアジア株大幅高の影響+オプション絡みの買いに昨日の高値を超え102.34円まで上昇、政府系ファンドの売り+本邦実需筋の売りに101.73円まで下落した。欧州市場は、102.10円で取引が始まり、101.72~00円のレンジから堅調な欧州株に102.20円まで上昇、予想外に良いADP全国雇用者数に、102.40~50円のドル売りを消化しながら102.60円まで上昇、激しい売りに102.06円まで下落、バーナンキFRB議長の議会証言待ちで、米国株を見ながら売り買いが交錯した。 バーナンキFRB議長の議会証言にもクロスの円売りが続き、ドル円は102.84円まで続伸、米国株の下げ幅が拡大すると円を買い戻す動きに変化、終盤にかけては102.20円まで値を下げ、06:00時では102.40円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5613で取引が始まり、ドル円の攻防とは離れ1.5590~25の狭いレンジで揉み合いとなったが、EURGBPが1.5651→1.5485まで急落、EURUSDも1.5533まで続落となったが、中銀筋の買い+EURJPYの買いに底堅く、1.5624まで値を戻した。欧州市場は1.5575で取引が始まり、1.55大半ばでのアジアや東欧中銀筋の買いに1.5660まで上昇、投機筋から上値トライの買いが入ると1.5675まで続伸したが、ADP全国雇用者数の発表直後には、1.5655→1.5580まで急落した。G7ではユーロ高への懸念が表明されるとの観測にも、一時1.5650まで上昇、ユーロ買い需要は強く、1.5600~35のレンジ取引から、バーナンキFRB議長の発言で金利先物市場では利下げ期待が脹らみ、米国株価の下げに、終盤にかけては1.5702まで続伸、06:00時では1.5686で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.99円で取引が始まり、アジア株や日本株の上昇に底値は堅く158.55~12円の狭いレンジで揉み合いとなった。欧州市場は159.03円で取引が始まり、堅調な株式市場を材料に159.95円まで徐々に底値を切上げたが、160円のオプション勢の売りに上値は重く上げ止まり、159.40~05円のレンジで激しい売り買いの攻防が続いた。バーナンキFRB議長の議会証言や株価を見ながらも、円売りは強く、160円の大台を超えると、ストップロスの買いを巻き込みながら160.69円、160.74
円まで上昇、米国株の下げに一時160.25円まで値を下げたが、円安値圏での取引が続き、06:00時では160.63円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 3月のマネタリーベース=前年比0.0%(前回0.1%)
17:30 英 2月のマネーサプライM4・確報=前年比12.4%(予想11.6% 前回12.3%)
17:30 英 2月の消費者信用残高=23.53億ポンド(予想10億ポンド、 前回8.79←9億ポンド)、住宅貸付=予想75億ポンド、 前回74億ポンド
17:30 英 2月の住宅許可件数=7.446万件(予想7.5万件、前回7.398←7.4万件)
18:00 ユーロ 2月の生産者物価指数(PPI)=前月比0.6%(予想0.6% 前回0.9←0.8%)、前年比5.3%(予想5.2% 前回5.0←4.9%)
20:30 米 3月の企業人員削減数=53,579人(前回72,091人)
21:15 米 3月のADP全国雇用者数=0.8万人(予想-3.0万人 前回-1.8←-2.3万人)
23:00 米 2月の製造業受注=前月比-1.3%(予想-0.7% 前回-2.3←-2.5%)
23:00 米 2月の耐久財受注改定値=前月比-1.1%(前回-1.7%)、除く輸送機器-2.4%(前回-2.6%)、航空機除く非国防資本財-1.3%(前回-2.3←-2.5%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎バーナンキFRB議長の上下両院合同経済委員会で証言
→ リセッション入りした可能性はあるが、経済がこれからこのような状況に直面するかどうか判断する用意ができていない。前年第4四半期以降、成長の急減速期にあることは明らかで、この状況に合った適切な政策を策定するよう努めている。
→ 全般的に短期的な経済見通しは、1月時点のFOMC予想から弱含んだ。2008年上半期GDPは若干縮小する可能性、下半期には経済活動は強くなる見通し、2009年は、成長が持続可能なペースかもしくは若干上回る水準。 金融市場の混乱を背景に不透明性は非常に高く、下向きリスクが依然として残る。
→ 原油など商品価格の安定化や、資源再利用、世界経済成長や商品需要が減速、インフレは今後数四半期で低下する見込み。インフレ指標の一部は上昇しインフレ見通しをめぐる不透明性は全般的に高まった。インフレ動向を引き続き注意深く監視。
→ 金融状況がぜい弱ななかで、ベアーが突如破たんすれば、関連市場で無秩序なポジション調整が発生し、信頼感を大きく揺るがしかねない状態となる可能性が高かった。ベアーの破たんは収拾が極めて困難で深刻な状況を招いていた可能性がある。その影響は金融システムにとどまらず、資産価値や信用の利用可能度を通じて実体経済全般にも波及していただろう。
→ FF金利は3%引き下げ流動性を供給する処置は充実している。金融問題、経済減速両方の解決に向けた取り組みにおいて、非常に貢献していると確信。 現在新たな何らかの措置を実施する計画はなく、これらが効果を上げることを期待。
→ 金融機関の監視を続ける。預金機関と投資銀行にも流動性を拡大することで、流動性状況の改善を期待。流動性に強い関心を持っている。
→ 中国人民元にはこのところ動きが見られ、最近では一段と加速しており有益。中国経済は輸出主導の側面が強く、結果として国民の貯蓄率は非常に高く、生活水準が非常に低い。中国に対し、生活水準の改善と国内消費の拡大を繰り返し求めてきた。また、輸出依存を軽減し、長期的な均衡化に向け経済を再構築するよう一貫して求めてきた。中国側からも一定の好ましい反応を得てきたと思う。
→ 米経済は短期的には非常に困難な問題に直面、長期的には大いに信頼。景気刺激策の資金の大半はいずれ消費されるが時期は不明。ベアー・スターンズ向け資金の元本・利子、すべて回収できると適度に自信。FRBはしばらく前からUBSの問題を認識していた。現在の米国の問題は日本が経験したものとは異なる、日本の金融機関は損失を隠していた。
→ 前年の実質賃金が横ばいだったことは懸念。FRBの措置により住宅ローン金利は現在低下したと自信もつ。金融危機は前年半ばまでのクレジットブームの反動、超低金利がブームの要因。経済の回復には住宅部門がカギ。FRBは現在のところ一段の非伝統的な手段を講じる計画ない。金融機関に一段の資本増強を要請している。


◎ポールソン米財務長官=米資本市場の正常化には時間を要すると中国当局者に話した。IMFによる米経済減速の見通しについては、行き過ぎ。中国当局が人民元をより柔軟にする点で前進していると認識。
◎ストラスカーンIMF専務理事=来週発表される四半期報告書で、1月に発表した、米経済成長見通しを引下げる可能性。

欧州・英国
◎ユーロ圏金融当局=G7でユーロ高への懸念を表明する見通し。ユーロ圏非公式財務相会合(ユーログループ)では、経済について討議するとともに、G7に向けて為替相場に関するユーロ圏の見解をとりまとめる見通し。為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべきで、過度の変動や無秩序な動きは成長にとって好ましくないとの見解を示す可能性が高い。現在の状況下で、過度の為替レートの動きを懸念していると表明する可能性が高い。その他のメッセージは、前回G7と同様のものになる。
◎アルムニア欧州委員会委員=中国は人民元上昇の加速化を容認すべき。
◎ドイツ経済研究所(DIW)=独2008年は2.0%(前回2.1%)、09年は1.6%になるとの見通し。
◎フィッチとS&P=アイスランドのソブリン格付けについて警告。


日本・その他
◎米中戦略経済対話が北京で開催(ポールソン米財務長官と王岐山・副首相)=中国側から市場開放や人民元上昇加速の約束に対して、中国はコミットメントを再確認した。
◎ドバイ政府系投資会社=金融機関への出資は現時点で計画せず。