2008年5月13日 12日の海外為替市場

日経平均価格=13743.36(88.02 0.64%)、NYダウ=12876.31(130.43 1.02%)、独DAX=7035.95(32.78 0.47%)、英FTSE=6220.60(15.90 0.26%)、金=884.90(-0.90 -0.10%)、原油=124.23(-1.73 -1.37%)


アジア市場は週初めで薄商いの中、豪住宅ローン申請は、-6.1%(予想-1.0%)、NAB ビジネスコンフィデンス=-8(前回-4)と予想外に悪く、AUDUSD=0.9400→0.9356まで下落したが、欧州市場ではドル売りとAUDJPYの買いの流れに0.9453まで上昇(米国では0.7954まで)した。英HSBCホールディングスが米消費者向け融資の評価損46億ドルを発表するとの観測報道に、USDJPY=103.14円→102.57円まで一時下落。


逆に、FT紙・WSJ紙は、4月のG7声明で急激なドル安を懸念する文言が盛り込まれたのは、米政府の要請で、米政府はドル下落阻止に取り組んでいると報道→ アジア市場でEURUSD=1.5485→1.5366まで下落(米国市場では1.5571)した。USDJPY=103.78円まで上昇(欧州市場では104.04円)した。


欧州市場では、英生産者物価指数は、前月比1.4%(予想0.6%)と予想を大幅に上回りGBPは上昇、GBPUSD=1.9498→1.9603(米国市場では1.9635)、GBPJPY=202.36円→203.75円まで急伸、EURGBP=0.7908→0.7878まで急落(米国市場では0.7954)。英HSBCホールディングスの決算は予想より良く、株価は上昇、え売りとポンドの買いが強まる。


米国市場は、現物株の下落に一時的なドル買い戻しが入るが、米政府のドル下落阻止との報道に疑問が残り、堅調な米国株+新興市場国株に円売りが続き、EURUSDは1.55の壁を超え1.5571まで上昇が続き、ドル売りの流れが続いた。


●ドル円
アジア市場のドル円は103.04円で取引が始まり、英HSBCホールディングスの評価損が拡大との新聞報道に102.57円まで下落したが、本邦実需筋やアジア勢の買いに下げ止まり、仲値近辺では103.07円まで上昇、FT紙・WSJ紙で米政府がドルの下落阻止に取り組んでいるとの報道を材料に、AUDJPYの売り呑み込み、103.50円近辺のドル売りを消化し、クロスでの円売りも強く103.78円まで上昇した。欧州市場は103.48円で取引が始まり、大手投機筋の円売りに底堅く、英生産者物価指数を受けたGBPJPYの買いや、NZDJPY、AUDJPYの買いに104.04円まで上昇、104円近辺ではオプション勢や本邦機関投資家のドル売りが続いた。主要通貨でドル売りが進む中で、オプションカットでは103.26円まで下落、ロンドンフィキシング後には103.93円まで値を戻し、堅調な米国株に再び104円を試しながらも抜けきれず、103.55~95円のレンジで取引が続き、06:00時では103.80円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5451で取引が始まり、EURJPYの買いに1.5486まで上昇したが、先週末の高値1.5489を超えられず、投機筋の売りが強まり1.5402まで下落、1.5405~30の狭いレンジでの揉み合いから、米政府がドル安阻止に取り組んでいるとの報道を材料に、先週末の安値1.5393を割り込みストップロスの売りに1.5365まで下落、中銀筋の買いに下げ止まり徐々に値を戻した。欧州市場は1.5390で取引が始まり、大口のEURJPYの買いに1.5420まで上昇、英生産者物価指数を受けたGBPUSDの上昇の影響に、EURGBPは下落したものの、ドル売りの流れに1.5466まで上昇、ECBフィキシングでは一時1.5430まで値を下げたが、英HSBCホールディングスの決算報告も前年同期を上回り値を戻し、1.5440~65の狭いレンジで取引が続いた。エバンズ・シカゴ連銀総裁の発言を材料に投機筋の買いが強まり、政府系ファンドの買いが続き、ロンドンフィキシングで1.55を上回ると、1.5550近辺のオプション勢・実需筋の売りを消化し、1.5571まで続伸、1.5528まで値を下げ、06:00時では1.5545で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は159.22円で取引が始まり、英HSBCホールディングスの評価損が拡大との報道に158.65円まで下落したが、本邦資本筋の買いに下げ止まり仲値にかけては195.50円近くまで上昇、159.05~50円の狭いレンジで売り買いが交錯したが、中国の大地震の影響に貴金属価格が上昇するとの思惑に、NZDJPY、AUDJPYの買いに上昇が続いた。欧州市場は159.27円で取引が始まり、クロスでの円売りに、先週末の高値160.05円を超え160.42円まで上昇、東欧勢の大口買いやGBPJPYの買いに上昇が続き、英HSBCホールディングスの決算が予想より良く160.77円まで続伸となった。暫く160.10~60円のレンジで売り買いが交錯したが、堅調な米国株に底堅く、ロンドンフィキシングでは161.40円まで急伸、その後も161.52円まで徐々に底値を切上げ、06:00時では161.36円で取引されている。


●主な経済指標の結果
フランクフルト、チューリッヒ休場(聖霊降臨祭翌日の月曜日) 香港休場(釈迦誕生日)
8:50 日 4月 マネーサプライM2+CD =前年比1.9%(予想2.2% 前回2.3←2.2%)
14:00 日 4月 景気ウォッチャー調査=現状判断DI=35.5(前回36.9)、先行き判断DI=36.1(前回38.2)
10:30 豪 3月 住宅ローン=-6.1%(予想-1.0% 前回-6.8←-5.9%)→ 予想外の悪化に一時AUD売りが強まるが欧州市場では上昇。
10:30 豪 3月 投資家住宅ファイナンス=-7.2%(前回-9.5%)
10:30 豪 4月 NAB 企業信頼感指数=-8(前回-4)、企業景況感指数=7→ 2002年12月来の低水準
17:30 英 3月 貿易収支=-74.37億ポンド(予想-75億ポンド 前回75.87←-74.87億ポンド)、ユーロ圏除く=-37.72億ポンド(予想-40億ポンド 前回-40.85←-40.2億ポンド)
17:30 英 4月 生産者物価指数(PPI )=前月比1.4%(予想0.6% 前回1.1←0.9%)、前年比7.5%(予想6.4% 前回6.5←6.2%)、 コア・産出指数(output)=前月比1.0%(予想0.3% 前回0.4←0.3%)、前年比予想4.5%(3.2% 前回3.5←3.0%)、PPI・投入指数(Input)=前月比2.4%(予想1.6% 前回1.7←1.8%)、前年比23.1%(予想21.4% 前回20.5←20.4%)→ GBP買いになる。
21:30 カナダ 3月 新築住宅価格指数=前月比0.2% (予想0.2% 前回0.3%)
3:00 米 4月 財政収支=1593億ドル(予想1600億ドル 前回1776.7億ドル)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → エバンス・シカゴ連銀総裁=現在の政策金利の水準が緩和的で、この先経済成長を後押しする。現在の政策スタンスにより、成長とインフレ見通しに対する両方のリスクがおおむね均衡。成長リスクは下向きで、インフレリスクは上向きだ。フェデラルファンド金利は実質ベースでゼロの近くか恐らくわずかにマイナス。米経済は、FRBの利下げや政府の景気刺激策で、2008年の下半期に幾分上向くが、成長のペースは緩やかで回復は来年早々。景気減速下で企業の価格決定力が欠如していることを踏まえると、インフレは今後鈍化。高水準の食品・エネルギー価格が経済への逆風になっているが、税払い戻しを含む政府の景気刺激策は、景気を顕著に押し上げる。
◎米 → WSJ紙=4月のG-7声明で急激なドル安を懸念する文言が盛り込まれたのは、米政府の要請。米政府はドル下落阻止に取り組んでいる→ ドル買いの流れから、円売りが強まるが信憑性は不明。
◎米 → ゴールドマン・サックスのエコノミスト=住宅ローンのクレジット損失が総額5000億ドルに上る。


欧州・英国
◎ユーロ → ゴンサレスパラモECB専務理事=流動性は市場の一部だけの問題となり、徐々に信頼が回復しつつある。市場に戻りつつある金融機関と依然として資金調達を模索している金融機関に分かれる。
◎ユーロ → ゴンサレスパラモECB専務理事=ユーロ圏のインフレが2008年に緩やかに低下し、中長期的にはECBの目標水準に戻る。 インフレがわれわれの目標水準を大幅に上回る期間が長引いているが、年内はインフレがゆっくりと低下。中長期的には、インフレがわれわれの目標を上回ることはないが、手を緩めることはできない。
◎ユーロ → トリシェECB総裁=インフレ期待をしっかりと抑制し、二次的影響を回避する必要がある。短期的に価格ショック対する金融政策の効力は限られている。物価安定にしっかりと焦点を当てることがこれまで以上に重要。最近のユーロ相場の動きに懸念している。われわれはとりわけ最近見られる突然の動きに対し懸念。
◎ユーロ → リーカネン・フィンランド中銀総裁=米国がリセッション入りしている可能性は高く、その影響で欧州の経済成長も鈍化する。特に食品価格に短期的な物価への圧力がみられる。
◎英 → 英HSBCホールディングス年第1四半期報告=サブプライム関連の損失58億ドル(米消費者向け金融部門の貸倒引当金は32億ドルで、前四半期の46億ドルを下回った。投資銀行部門のグローバル・バンキング・マーケッツで26億ドルの評価損)を計上したものの、実質ベースの収入の伸びは前年同期を上回った→ 株価は上昇、ポンド買いとなる。
◎英 → センタンスBOE金融政策委員会委員=エネルギー高に伴う物価の上振れリスクがあるが、景気の低迷が長期化した場合は物価が下振れるリスクもあり、双方のバランスをとることが必要。国際商品市場からの物価上昇圧力と比較的弱いポンド相場により、インフレ率は上昇し、2008年上半期は目標からかい離する可能性が高く、物価の下振れリスクも存在する。


日本・その他
◎日本 → 白川日銀総裁=世界経済の懸念材料である米国景気は、住宅価格は下げ止まっておらず、停滞あるいは緩やかに後退する可能性が高い。当面の金融政策運営はリスク要因が大きく、中立というスタンスをとっている。従来の利上げ路線から特定の方向性を示さない中立姿勢への転換。物価上昇下でも景気後退に対応した利下げが有効な場合も。世界的な物価上昇についてインフレへの臨界点が近づいている。今後本格的なインフレになるかどうかは各国の金融政策での対応が重要。物価が上昇しても、経済の悪化を招く場合には金利を据え置くことが適当。交易条件悪化に伴う景気後退の場合には、利下げをすることが適当な場合もある。不確実性の高い状況においては、下振れリスクに留意して政策運営を行う方針、一方で現在のゼロ%近辺の実質金利は極めて低いとの認識を示し、上下両方向のリスクを点検し機動的に政策運営を。
◎中国 → 中国四川省の大地震の影響に商品価格が上昇
◎中国 → 中国中銀(人民銀行)=預金準備率を0.5%引き上げ16.5%と過去最高、20日から実施。
◎中国 → 中国国家統計局=4月の消費者物価指数は前年同月比8.5%(前回8.3%)と12年ぶりの高水準。
◎中国 → 周小川中銀総裁=インフレ抑制が依然として優先課題。米国など他の国は景気後退回避により焦点を当てているが、中国の金融政策は経済成長や雇用よりもインフレ対策を目標にする必要がある。