2008年5月16日 15日の海外為替市場

日経平均株価=14251.74(133.19 0.94%)、NYダウ=12992.66(94.28 0.73%)、独DAX=7081.05(-2.19 -0.03%)、英FTSE=6251.80(35.80 0.58%)。


アジア市場は、NZ小売売上高指数が、前月比-1.2%(予想-0.4%)と非常に悪く、NZDUSD=0.7611→0.7554まで、NZDJPY=79.94円→79.36円まで急落、ドル円が105円台の売りに重く、クロスでの円の買い戻しが入ったものの、狭いレンジ相場となった。


欧州市場は、独GDP=前期比1.5%(予想0.7%)+ユーロGDP=前期比0.7%(予想0.5%)と、共に予想を上回りEURUSD=1.5487→1.5547まで上昇、スイス勢の売りに上値が重く、トリシェECB総裁「第2四半期は明らかに今回ほど強くはならず、下半期も上半期に比べて幾分減速する」との発言に上昇力が弱まる。独CPI=前月比-0.2%(予想-0.2%)+ユーロCPI=前月比03%(予想0.4%)と、予想を下回り、EURUSD=1.5482まで下落。


米国市場は、NY連銀製造業景気指数は、-3.23%(予想0.0%)と予想を大幅に下回り、一時ドル売りが強まる。フィラデルフィア連銀景況指数は、-15.6(予想-19.0)と予想より良く、一時ドル買いが強まるが、円に関しては限定的。バーナンキFRB議長「今後も必要に応じ資本増強すべき」との発言がドル売りの材料とされ、特にクロスでは円買いが強く、米住宅建設業者指数(NAHB)=19(予想20)と弱く、円売りが加速した。


●ドル円
アジア市場のドル円は105.02円で取引が始まり、実需筋のドル買いに仲値では105.30円まで上昇したが、過去何度も105円台後半で上値を抑えられ、本邦実需筋のドル売りが強く、米債償還の円買いも加わり上値は重く、独GDPを受けたユーロドルの上昇に104.57円まで続落となった。欧州市場は104.72円で取引が始まり、アジア勢の買い+ユーロ円の買いに下げ止まり104.70~85円での揉み合いから、ユーロ圏GDP+CPIを受けたユーロ円の買いと、投機筋のショートカバーに105.16円まで上昇、CTA筋の売り+ファンド筋の売りに上値は重く、105.18円を高値に104.95~105.15円のレンジで取引が続いた。予想を大幅に下回るNY連銀製造業景気指数に、105.05円→104.50円まで下落、フィラデルフィア連銀景況指数が良く104.88円まで値を戻したが、ロンドンフィキシングでは104.43円まで下落した。米国株が上昇傾向に入ると、ドルのショートカバーが強まり、105.05円まで値を戻したが、クロスでの円買い+105円台の売りが厚くなり、104.60円まで値を下げ、06:00時では104.75円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5473で取引が始まり、1.5452~73の極狭いレンジで取引が続いていたが、午後に入るとアジア勢の買いに1.5498まで上昇、予想を上回る独GDPに1.5547まで急進した。欧州市場は1.5542で取引が始まり、1.5550の欧州勢+スイス勢の売りを超えられず、1.5515~47のレンジで取引が続いていたが、弱いユーロCPIに1.5483まで下落、トリシェECB総裁の発言に1.5465まで続落となった。予想を大幅に下回るNY連銀製造業景気指数に1.5519まで上昇したが、フィラデルフィア連銀景況指数が良く1.5458まで下落、ロンドンフィキシングでは1.5508まで値を戻したが、買い一巡後には米系ファンドの売りが入り、1.5450以下のストップロスを巻き込み1.5419まで急落、1.5465まで値を戻し、06:00時では1.5448で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は162.53円で取引が始まり、NZDJPYの売りが続いたが、仲値のドル円の買い+資本筋の買いに162.80円まで上昇、米系証券のユーロ売りに上値は重く、AUDJPYの売りに162.17円まで下落、ユーロドルの上昇に162.72円まで上昇、独GDPに162.88円まで続伸した。欧州市場は162.76円で取引が始まり、独・ユーロ圏GDP、独・ユーロ圏CPIを受けた買いに底堅く、162.95円まで上昇、162.55~95円のレンジで売り買いが交錯した。NY連銀製造業景気指数に米株価も弱く、バーナンキFRB議長に円買いが強まり、162円を割り込むとCTA筋や投機筋の売りが再開され、終盤にかけては161.68円まで続落となり、06:00時では安値圏の161.82円で取引されている。


●主な経済指標の結果
7:45 NZ 3月 小売売上高指数=前月比-1.2%(予想-0.4% 前回0.3%)、除く自動車=-0.5%(予想0.4% 前回0.1←0.2%)、第1四半期小売売上高指数=前期比-1.2%(予想 前回0.3%)、前年比-1.0%(1.6% 予想 前回7.7%)
8:50 日 3月 機械受注=前月比-8.3%(予想-6.1% 前回-12.3←-12.7%)、前年比-6.2%(予想-0.7% 前回2.4%)
10:30 豪 第1四半期 週間平均賃金=1.1%(前回0.8←0.6%)
15:00 独 第1四半期 GDP・速報=前期比1.5%(予想0.7% 前回0.3%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.8%)
15:00 独 4月 消費者物価指数・確報(CPI)=前月比-0.2%(予想-0.2% 前回0.5%)、前年比 2.4%(予想2.4% 前回3.1%)、HICP=前月比-0.3%(予想-0.3% 前回0.5%)、前年比2.6%(予想2.6% 前回3.3%)
14:45 スイス 第2四半期 消費者信頼感=2(予想10 前回14.0)
18:00 ユーロ 4月 消費者物価指数(HICP)=前月比03%(予想0.4% 前回1.0%)、前年比3.3%(予想3.3% 前回3.6%)、コア=前月比0.2%(予想0.3% 前回0.9%)、前年比2.4%(予想2.4% 前回2.7%)→ 予想を下回る
18:00 ユーロ 第1四半期 GDP=前期比0.7%(予想0.5% 前回0.4%)、前年比2.2%(予想1.9% 前回2.2%)→ 予想を上回る
21:30 カナダ 3月 製造業出荷=前月比-1.6%(予想0.2% 前回1.3←1.6%)
21:30 米 新規失業保険申請件数(5/11までの週)=37.1万件(予想37万件 前回36.675←36.7万件)
21:30 米 5月 NY連銀製造業景気指数=-3.23%(予想0.0 前回0.63)、支払価格=69.57(前回57.29)、新規受注=-0.46(前回0.06)、従業員数=1.09(前回0.00)→ 予想を大幅に下回る。
22:00 米 3月 対米証券投資=804億ドル(予想625億ドル 前回649←725億ドル)
22:15 米 4月 鉱工業生産=前月比-0.7%(予想-0.3% 前回0.2←0.3%)、 設備稼働率=前月比79.7%(予想80.1%  前回80.4←80.5%)
23:00 米 5月 フィラデルフィア連銀景況指数=-15.6(予想-19.0 前回-24.9)、新規受注=-3.7(前回-18.8)、支払価格=53.8)前回51.6)、従業員数=-1.0(前回-11.1)→ 予想を上回り一時ドル買いとなる。
2:00 米 5月 住宅建設業者指数(NAHB)=19(予想20 前回20)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → 米財務省半年に1度公表する為替報告書=中国通貨は著しく過小評価されているが為替操作国には指定せず。最近の人民元上昇の加速は「歓迎すべき動向」、上昇は依然不十分。中国は最近の加速した人民元上昇ペース維持し、経済のリバランス進めるべき。中国の為替政策、高進しているインフレリスクあおりインフレ期待を高める。人民元の急速な上昇、中国が金融政策の一段の自律性達成に寄与する。主要貿易相手のなかで為替操作国はなし。マレーシアの大幅な経常黒字と低水準の投資、通貨の過小評価示す。ドル安、米成長の低迷・利下げ・金融混乱を反映。中国人民元は著しく過小評価、為替操作国には認定せず。
◎米 → バーナンキFRB議長=今後も必要に応じ資本増強すべき。金融保証会社の問題が銀行に及ぼすリスクは穏やかで対応可能。米欧の金融機関は非常に素晴らしい規模の資本増強を行ってきた。SWFは早い段階からこれにかかわってきた。こうした状況は全体として非常にポジティブ。


欧州・英国
◎ユーロ → ウェーバー独連銀総裁=高インフレのため利上げの選択肢を排除できず。ユーロ圏のインフレが向こう数カ月で高進する可能性が高く、来年のインフレ率も平均2%もしくはそれを超える恐れがある。今年3%超上昇すると予想する。09年も前年比の平均インフレ率が目標としている2%以下の水準に低下するかは不明で、これを懸念。
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=ドルのトレンドは正しい方向に向いている。EURUSD=1.6ドルの水準は企業には高すぎる。
◎ユーロ → 独IFO経済研究所=第1四半期GDPが力強い伸びを見せたことを考慮すれば、2008年通年のGDP伸び率は少なくとも2%に達する可能性が強い。
◎ユーロ → ECB月報=原油・食品価格の上昇を背景にインフレ率が高止まりしている。不安定な金融市場がユーロ圏経済の先行きを不透明にしている。金融市場の混乱によって生じている不透明感は引き続き非常に強く、緊張感も続いている。経済活動に関する最新の統計や調査結果は、2008年上期の成長率が緩やかになるとのこれまでの見通しを確認。
◎ユーロ → アルムニア欧州委員会委員=ユーロ圏のインフレ、数四半期後に目標付近に低下へ。
◎ユーロ → トリシェECB総裁=第1四半期のGDPは経済が底堅いとのECBの見方裏付けた。第2四半期の成長が今回ほどは強くない見通し。必要な限りドルの流動性を供給していく。ユーロ圏の第2四半期成長率、第1四半期を下回る見込み→ ユーロ売りの材料となる。
◎英 → 英銀大手バークレイズ銀行中間報告=信用収縮の影響にネットで10億ポンドの評価損を計上したことが響き、第1四半期の利益が前年同期から減少。
◎英 → ブラウン英首相=BOEが追加利下げできることを希望、これは英中銀の問題だ。
◎トルコ → トルコ中央銀行=15日に15.25%の政策金利を引上げる見通しが強い。ロイターがエコノミスト10人を対象に実施した調査によると、9人が0.5%、1人が1.0%の利上げを予想。


日本・その他
◎ロシア → パンキンロシア財務次官=政府系投資ファンド(SWF)の投資先について、5~7年の投資期間で最大500億ドルを投資したい。
◎豪 → スティーブンス豪中銀総裁=長期的には交易条件が支援要因となるものの、今後2年間に成長ペースが大幅に減速する可能性が高い。財政状況について、必要であればショックに対応できる他人が見てうらやましい状況だ。 状況が非常に悪かった1970年代と比較し、この10年間の経済成長は際立って安定していたが、それも長くは続かない見込み。「現在の10年間はこれまでのところ平均成長率が3.4%だが、今後2年間の成長率は恐らくその水準を著しく下回るだろう。成長は2008年末までに07年末時点の3.9%から2.25%に減速すると予想。 
◎IMF → ストロスカーンIMF専務理事ブリュッセル経済フォーラムでの発言要旨=為替をめぐる国際的スタンスは、米国との協議は十分でない。人民元、ドル、ユーロについての3当局者での協議、あるいはこれに円を加えた4当局者間の協議は現在実質的に行われていない。現在、ユーロは持つべき影響力を国際システムのなかで持っていない。 → トリシェECB総裁、アルムニア欧州委員、ユンケル・ユーログループ議長が中国を訪問し対話を試みた。現実的にいえば中国は時として、人民元の対ドルでの為替相場には関心があるが、対ユーロでの相場にはほとんど関心がない。 → 金融危機は、 最悪の事態を脱したかとの質問をよく受ける。金融危機そのものの最悪期であれば脱した可能性がある。判断するのはやや時期尚早だが、特に米国で金融機関が情報開示の大部分を終えており、最悪のニュースはすでに終わったと確信する相応の理由がある。ただそれは金融危機に限ってのことだ。金融危機と実体経済の関連が主な問題で、これはまだ終わっていない。 実体経済に対する金融動向の影響は今後も続くだろう。どの程度の期間になるかについて、誰にも正確には分からないが、まだ数四半期はかかるだろう。
◎SIN → シンガポール政府投資公社(GIC)不動産部門=米国のサブプライム危機が日本やオーストラリアなどアジアの不動産市場に打撃を与え始めている。下向きの不動産サイクルが加速する可能性がある。アジアでは市場では特に日本と豪州で弱含んでいる感じだ。
◎NZ → カレンNZ財務相=2008~09年度予算案に個人所得税の引き下げを約束通りに盛り込む方針。社会サービスやインフラへの支出も明記。
中国 → 蘇寧中国人民銀行副総裁=中国はより強い物価上昇圧力に直面している。インフレが統制できない状態に加速するリスクは低い。