2008年5月17日 16日の海外為替市場
日経平均株価=14219.48(-32.26 -0.23%)、NYダウ=12986.80(-5.86 -0.05%)、独DAX=7156.55(75.50 1.07%)、英FTSE=6304.30(52.50 0.84%)、金=899.90(19.90 2.26%)、原油=126.29(2.17 1.75%)。
原油価格は高値を更新、金価格も上昇、株価は横ばい、ドルは弱く、円はクロスで弱含み。
アジア市場は、予想を上回る日本のGDPに、週末のポジション調整とクロスの円ショートカバーと、オプション勢の買いも加わり、円買いの流れが続いた。
欧州市場は、ユーロ買いから始まり、貿易収支が-23億ユーロ(予想5億ユーロ)と、ユーロ高と原油価格の上昇に、予想外のマイナスとなり上値も重く、クロス円では高下が目立った。
米国市場では、米住宅着工件数が、103.2万件・8.2%(予想94万件)と、一戸建ては減少し、集合住宅が増加し2006年1月来最大の伸びとなり、一時ドル買いが強まったが、米ミシガン大消費者信頼感指速報値は、59.5(予想62.0)と、28年来の低水準にドル売りが強まり、EURUSD=1.5495→1.5603まで上昇、USDJPY=104.70円→103.54円まで急落、ドル売りの流れが続いた。
●ドル円
アジア市場のドル円は104.74円で取引が始まり、朝方発表された日本のGDPが予想を上回り、105円台のファンド勢や実需筋の売りが厚く、朝方の04.92円を高値に上値は重く、104.60~75円のレンジから、クロスでの円買いに、前日の安値104.43円を割り込み104.16円まで下落した。欧州市場は104.34円で取引が始まり、104.20~45円での売り買いが交錯したが、EURJPYの買い戻しに徐々に底値を切上げ、104.86円まで上昇、104.55~85円で取引が続いた。予想を上回る米住宅着工件数に104.58円→105.10円まで上昇、予想を下回るミシガン大消費者信頼感指速報値に104.80円から、ロンドンフィキシングでは103.52円まで続落、週末のポジション調整にドルの買い戻しが始まると104.22円まで徐々に値を戻し、104.07円で取引を終了した。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5447で取引が始まり、1.54台前半のアジア勢の買いは厚く、朝方の1.5437を安値に、徐々に底値を切上げ1.5505まで続伸した。欧州市場は1.5477で取引が始まり、一時1.5524円まで続伸したが、欧州実需筋の売りに上げ止まり、予想外の赤字となったユーロ圏の貿易収支に1.5452まで値を下げた。ECBフィキシングに向け買いが強まり1.5510まで上昇、予想を上回る米住宅着工件数に1.5449まで下落、政府系ファンドの買いに底堅く1.55台を回復、予想を下回るミシガン大消費者信頼感指速報値に、前日高値1.5547を上回りユーロ買いが加速した。ロンドンフィキシングでは1.5565まで上昇、1.5580超えのストップロを誘発し、1.5602まで続伸、オプション勢の売りに上げ止まり、1.5575~00のレンジでの揉み合いから、1.5579で取引を終了した。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は161.79円で取引が始まり、米銀筋の買いに162.13円まで上昇したが、朝方発表された日本のGDPが予想を上回り、上値も重く161.80~10円の狭いレンジで売り買いが交錯、オプションカット過ぎには安値を更新しながら、161.27円まで続落となった。欧州市場は161.51円で取引が始まり、161.27円を安値に、東欧勢の買いに162.35円まで急伸、予想を下回るユーロ圏貿易収支に161.81円まで下落、162円を中心に161.85~162.35円のレンジ取引から162.49円まで上昇した。オプションカット過ぎには、オプション勢の売りに161.43円まで下落、米系ファンドの買いに、162円を超えると投機筋の買いが加速、162.43円まで上昇、結局は161.50円~162.50円の大きなレンジで上下し、162.13円で取引を終了した。
●主な経済指標の結果
7:45 NZ 第1四半期 生産者物価指数(PPI)=前期比2.3%(前回1.3%)→ 予想を上回る
8:50 日 第1四半期 GDP・一次速報=前期比0.8%(予想0.6% 前回0.6←0.9%)、前年比3.3%(予想2.5% 前回2.6←3.5%)→ 予想を上回り一時ドル買いとなる
13:30 日 3月 鉱工業生産・確報=前月比-3.4%(前回-3.1%)、前年比-0.7%(前回-0.4%)
14:00 日 4月 消費者態度指数=35.4(予想35.0 前回37.0)
16:15 スイス 3月 小売売上高=前年比-2.5%(前回3.3%)
18:00 ユーロ 3月 貿易収支=-23億ユーロ(予想5億ユーロ 前回8億ユーロ)、輸出=1294億ユーロ(前回1293億ユーロ)、輸入=1316億ユーロ(前回1286億ユーロ)→ ユーロ高と原油価格の上昇に、予想外のマイナスとなる
21:30 米 4月 住宅着工件数=103.2万件・8.2%(予想94万件 前回95.4万件・-13.8%))、住宅着工許可件数=97.8万件・4.9%(予想92.0万件 前回93.2万件・-5.0%)→ 一戸建ては減少し、集合住宅が増加し2006年1月来最大の伸び
22:55 米 5月 ミシガン大消費者信頼感指速報値=59.5(予想62.0 前回62.6)、景気現況指数=71.7(予想76.0 前回77.0)、消費者期待指数=51.7(予想53.8 前回53.3)→ 28年来の低水準にドル売りとなる
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → ベアー米連邦預金保険公社(FDIC)総裁=モーゲージを除くローンで信用収縮が予想される。 米金融機関の財務状況は依然として健全で、貯蓄貸付組合(S&L)の不良債権危機が発生した1980年代に比べて格段に強い。 景気減速時に見られる、より従来型の信用収縮の第2波が来る可能性をデータは示している。2007年末以降の米景気減速は、住宅市場の低迷や、債務不履行・差し押さえ増加との悪循環に直接的に関連。
◎米 → ポールソン米財務長官=資本・信用市場が安定し、問題進展の兆しがみえる。市場は3月時点から著しく沈静化した。 過去のローン引き受けの基準がずさんだったため、在庫減らしや住宅活動の正常化には依然時間がかかる。2006年に始まった住宅市場の調整が今後も続く。
◎米 → ポールソン米財務長官=強いドルが米国の利益にかない、ドルの価値は米経済の強い長期的ファンダメンタルズを反映する。
◎米 → バーニー・フランク米下院金融サービス委員会委員長=米FRBに銀行の預金準備に金利をつけることを正式に要請。
◎米 → ロックハート・アトランタ連銀総裁=インフレは依然高水準、深刻な懸念要因と認識。景気低迷がインフレを押し下げるというのが個人的な予想。インフレが鈍化している兆候が多少みられる。賃金圧力はみられないが、その他の分野でインフレがみられる。金融市場はまだかなりぜい弱。クレジット環境、米国の多くの借り手にとって非常に厳しい。われわれが低成長期にあるという可能性が高い。上期の米経済は低迷、下期から09年にかけて回復する公算。テクニカルな意味でのリセッションは回避するだろうが、米経済は弱い。何が起こっても対応できるよう、政策は柔軟さを保つ必要。資産バブルをはじけさせるような市場介入には慎重。バブルがシステミックリスクにつながるようなら、介入は正当化される可能性。
欧州・英国
◎ユーロ → リープシャー・オーストリア中銀総裁=インフレリスクが存在するとして、ECBの金融政策は物価安定を維持するために適切。ECBが年内に利下げする可能性があるかとの質問に対し、物価安定へのリスクを踏まえれば答えは明確で、インフレリスクは低下していない。 インフレは高過ぎ、3%を超える水準は容認できない。
◎アイスランド → スカンジナビア地域の3中銀、アイスランド中銀とスワップ協定を締結=アイスランドクローナが対ドルで約5%急伸。スウェーデン中央銀行が、スウェーデン、ノルウェー、デンマークの3中銀がアイスランド中銀とスワップ協定を結んだと発表した
◎ユーロ → コンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁=今年下半期に成長が鈍化する可能性があるが、リセッションに陥るリスクはない。
ユーロ → メルシュ・ルクセンブルク総裁=第2四半期のユーロ圏成長率はやや鈍化する見込み。
◎ユーロ → トリシェECB総裁・ブリュッセル経済フォーラム=中期的な物価安定は恒久的に確保されるべき。油断する余地はない。インフレ圧力は現在、非常に鮮明になってきている。各国中央銀行、物価安定維持に特に気を配るべき。
◎英 → イングランド銀行=信用収縮対策として銀行が保有するモーゲージ証券と国債を交換する案について、当初の規模は500億ポンドという推定。
◎英 FT紙=英国の大手銀行が800億─900億ポンドのモーゲージ担保資産と英国債との交換を準備している。
ハンバリー → キラリー・ハンガリー中銀副総裁=インフレ目標と中銀の信認を守るため、追加利上げを行う用意がある。
◎トルコ → トルコ中銀(15日)=政策金利を0.5%引き上げ、政策金利の翌日物借入金利を15.25%から15.75%に、翌日物貸出金利も19.25%から19.75%にそれぞれ引き上げた。
日本・その他
◎日本 → 額賀財務相=外貨資産の圧縮や政府短期証券(FB)残高抑制手段として、07年度4月より政府・公的部門のドル送金について外為特別会計を両替に充てることとし、毎年3000-5000億円程度の両替を見込んでいる。国際協力銀行のドル建て融資について08年度5000億円分の融資の一部を外為特別会計から両替に応じている。
◎国連 → 国連、2008年世界経済成長率予測=米住宅市場の悪化で、1.8%(1月時点3.4%)に大幅下方修正。