2008年5月9日 8日の海外為替市場
日経平均株価=13943.26(-159.22 -1.13%)、NYダウ=12866.78(52.43 0.41%)、独DAX=7071.90(-4.35 -0.06%)、英FTSE=6270.80(9.80 0.16%)、金=882.10(10.90 1.25%)、原油=123.69(0.16 0.13%)。
アジア市場は、英FT紙で、米欧当局者がドルの対ユーロでの上昇が望ましいとの認識で一致。相場が急反転しかねないと懸念。EURUSD=1.5360→一時1.5285まで下落し、ドル高の流れがはじまった。
NZ失業率は、3.6%(予想3.5% 是回3.4%)予想より悪化、NZDUSD=0.7822→0.7114まで急落、米国市場では0.7691まで続落となった。豪雇用統計は、失業率4,2%(予想4.1%)が予想より悪化したものの、新規雇用者数25,400(前回1万←1.48万人)が増加し、AUDUSD=0.9377→一時0.9434まで上昇、米国市場では0.9456まで上昇した。
欧州市場は、独貿易収支は、154億ユーロ(予想164億ユーロ)と予想外の減少、世界的な景気減速やユーロ高の影響。英国立経済社会研究所(NIESR)は、英経済成長率が依然としてトレンド水準を下回っており、イングランド銀行(英中央銀行)は今月利下げを実施する根拠があるとの認識を示したが、GBPUSD=1.95の重要なポイントを維持し、1.9502~40のレンジで売り買いの攻防が続いた。
イングランド銀行(BOE)は政策金利5.0%の据え置きを決定。欧州中銀(ECB)は政策金利4.0%の据置きを全会一致で決定、トリシェ総裁の政策金利決定後記者会見で「金融市場が混乱するなかインフレは長期にわたり高止まりする可能性が高い」との発言や、一部には利下げを示唆する発言を期待し、失望感にユーロ売りの巻き戻しに、EURUSD=1.5332→1.5443まで上昇した。
●ドル円
アジア市場のドル円は104.74円で取引が始まり、朝方は米銀の買い戻しに一時104.95円まで上昇したが、105円超えのドル売りは厚く、NZDJPY+EURJPYの売りや、英FT紙の報道に激しいユーロ円の売りが始まり、104.20円まで下落、本邦勢の買いに104.30~55円で揉み合いが続いていたが、6日の安値104.02円を割り込み104.00円まで下落、104円以下のストップロスの売りを誘発しドル売りが続いた。欧州市場は104.17円で取引が始まり、103.66円まで続落となったが、オプション勢+欧州系実需筋の買いに下げ止まり、ユーロ売りも弱まりドル高の流れに104.44円まで値を戻したが、104.50円近くの売りは厚く、104.10~40円で売り買いが交錯した。BOEとECBは予想通り政策金利の据え置きを決定、ユーロドルの買いに、103.40円まで続落となったが、ロンドンフィキシングで流れが変わり、ポジション調整のドル買いに104.10円まで値を戻し、06:00時では103.72円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5390で取引が始まり、英FT紙の報道にユーロ売りが続き、1.5300のオプションバリアをトリガーし1.5285まで続落、政府系ファンドの買いとオプション勢の買いに下げ止まり、1.5290~25のレンジで売り買いが交錯したが、投機筋の買い戻しに徐々に底値を切上げた。欧州市場は1.5341で取引が始まり、GBPUSDの買いに底堅く、BOEとECBの金融政策の発表を控え、1.5320~55の狭いレンジで取引が続いた。共に予想通り金利据え置きが決定、トルシェECB総裁の記者会見で「インフレは長期にわたり高止まりする可能性が高い」と発言、今後の利下げ期待が裏切られ、1.54を超えユーロ買いが加速、ロンドンフィキシング近くでは1.5443まで上昇した。米系証券の売りに上値は重くなり、1.5395~25の狭いレンジで売り買いが交錯し、06:00時では1.5395で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は161.21円で取引が始まり、中東勢や信託筋の買いに下げ止まり、160.75~325円のレンジで取引されていたが、朝方の161.26円を高値に、英FT紙の報道にユーロ売りが強く160.50円を割り込みストップロスの売りに159.65円まで急落、159.65~10円のレンジで売り買いが交錯したが、欧州勢の売りが続いた。欧州市場は159.81円で取引が始まり、159.05円まで下落、BOEとECBの金融政策の発表を前に、ロシア筋の大口買いに徐々に底値を切上げ160.41円まで上昇した。米国株も前日とほぼ同じ水準で推移、159.62~160.33円のワイドなレンジで激しい売り買いの攻防が続き、終盤にかけては159.55円まで値を下げ、06:00時では159.69円で取引されている。
●主な経済指標の結果
パリ休場(第二次大戦終戦記念日)
7:45 NZ 第1四半期 失業率=3.6%(予想3.5% 是回3.4%)、トータル雇用者数=2,141(前回2,169)→ 予想より失業率が拡大しNZ売りとなる
10:30 豪 4月 雇用統計=失業率4,2%(予想4.1% 前回4.1%)、新規雇用者数25,400(前回1万←1.48万人)
14:45 スイス 4月 失業率=2.6%(予想2.5% 前回2.6%)← 2003年来の悪い水準
15:00 独 3月 貿易収支=154億ユーロ(予想164億ユーロ 前回165億ユーロ)、輸出=-0.55(前回-0.2%)、輸入=0.8%(前回-0.6%)→ 予想外の減少、世界的な景気減速やユーロ高の影響
19:00 独 3月 鉱工業生産=前月比-0.5%(予想-0.5% 前回0.2←0.4%)、前年比4.7%(予想5.0% 前回5.7←6.1%)→ 建設の低迷が影響
20:00 英 イングランド銀行(BOE)政策金利発=政策金利5.0%の据え置きを決定、予想通り。
20:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=政策金利4.0%の据置きを決定、予想通り→ 金利据え置きを全会一致で決定した
21:15 カナダ 4月 住宅着工件数=21.39万件(年換算予想22.25万件 前回24.3←25.47万件)
21:30 米 新規失業保険申請件数(5/4までの週)=36.5万件(予想37万件 前回38.3万件)
23:00 米 3月 卸売在庫=前月比-0.1%(予想0.5% 前回0.9←1.1%)、 卸売り売上高=前月比1.6%
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → グリーンスパン前FRB議長=クレジットクランチの最悪期は脱したが、住宅価格は年末まで安定することはない。米経済成長については、しばらくの間低迷する可能性が高い。
◎米 → 米JPモルガン・チェース CEO=金融機関によるレバレッジ外しのプロセスは通常に戻りつつある。
◎米 → ポールソン米財務長官=強いドルは米国の利益にかなうとの考えを常に支持。米経済の長期的見通しは非常に力強く、世界の他経済と比較しても良好。どの経済にも困難な時期があり、米経済は今、困難な時期に直面。景気刺激作の1000億ドルの減税が7月から影響が現れ、500億ドルの法人税減税が効果を表す。
◎米 → 米投資家ジム・ロジャーズ氏=米国の住宅ローン問題を震源とした世界の信用収縮の終わりはまだ遠いかもしれない。状況が底を打っていないことは確かだ。
◎米 → 英FT=米欧当局者がドルの対ユーロでの上昇が望ましいとの認識で一致している。米当局者は、最近のドル上昇を当局者らは歓迎しており、また外為市場がこれまで米欧経済の中期的な展望ではなく、米国の短期的な問題に過度に注目してきたことを懸念。米欧当局は、ドル急落後に、米経済は不況に向かっておらず、欧州経済が減速していると市場が認識すれば、相場が急反転しかねないと懸念。ドル安が原油高の主因とは考えていないものの、ドル安の進行で原油高がさらに進むことも避けたい。
欧州・英国
◎英 → 英国立経済社会研究所(NIESR)=英経済成長率が依然としてトレンド水準を下回り、イングランド銀行は今月利下げを実施する根拠がある。
◎ユーロ → バンハネン・フィンランド首相=欧米当局がドルの対ユーロでの上昇を望んでいるとのFT紙の報道について、ドル高に向けた欧米のイニシアチブが協議されているとは認識していない。 欧米が協調してドル高に向けた策を模索しているのかとの質問に、欧州理事会ではこのことについて協議していない。
◎ユーロ → トリシェ総裁の政策金利決定後記者会見=金融市場が混乱するなかインフレは長期にわたり高止まりする可能性が高い。現在の政策スタンスは物価安定の達成を支援する。 第1四半期にはネットでの信用基準の引き締めが拡大。ユーロ圏経済はこれまでのところ、米国や英国と比べて信用コストの世界的な大幅上昇をうまく乗り越えているように見える。ユーロ圏のファンダメンタルズは健全だ。米国はドル高が良いと言っており、市場参加者が真剣に信じてくれることはハピー→ 市場参加者の見方は、景気減速とインフレ上昇のバランスに関する判断が、成長のした無理リスクに若干傾いていると判断。
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=米国の景気減速を懸念しているが、欧州経済は単一通貨ユーロのおかげで底堅く推移。欧州は外的ショックにうまく抵抗している。ユーロが導入されていなければこれほど抵抗力はなかっただろう。欧州経済は米国よりもはるかに順調だ。
◎ユーロ → 欧州委員会(ユーロ導入10年の現状をまとめた報告書)=ユーロの過大評価への懸念は増大。ユーロの変動は歴史的基準と比較すると、ユーロの動きが急激になっているとの一部の政策担当者の主張に反論。欧米の金利差および米経常赤字の解消が背景。ECBは昨年6月以降、インフレ率の上昇を抑制するために政策金利を4.00%に据え置いている。FRBはECBとは対照的に、景気後退を回避するために利下げしている。インフレが加速する一方で、金融市場の動揺にECBは困難な時期に直面。
日本・その他
◎OPEC → ヘリルOPEC議長=ドルの下落が続いているため、原油価格はバレル当たり200ドルに上昇する可能性。
◎IMF → ジョン・リプスキーIMF筆頭副専務理事=インフレが長年にわたる沈静期を経て、経済安定の脅威として再出現。当局は消費者物価をあおるような政策には慎重になるべき。 今回のインフレ高進は経済の安定にとって重大な問題に発展する恐れがあり、真剣に取り組むべきだ。1970年代のような高い物価上昇率とインフレ期待が復活する可能性は排除できない。 エネルギーなど商品価格の高騰がインフレの主因で、低い政策金利とドル安も影響。 米国は景気回復に伴い、FOMCにとって消費者物価の動向が重要性を増す。低金利は商品価格に統計上、重大な影響を及ぼす。為替相場の動きも商品価格に影響しているようだ。 IMFの調査によると、ドルが2002年から07年にかけて下落していなければ、原油価格は今より25ドル低い水準。中東やアジア諸国がドルとのペッグ制を維持していることがインフレ圧力を高めている。ユーロ圏については物価上昇率の急上昇とインフレ期待が高まるとの懸念が消費者信頼感と個人消費を悪化。ECBがインフレ見通しを政策の中心に据えていることは適切。
◎中国 → 李成太韓国中銀総裁=韓国経済は大幅に減速している。一方、消費者物価指数上昇率は中銀のターゲットを上回る状態が数カ月間続く。